見えない約束
A君がB君に「今日の自由遊びいっしょにマインクラフトしような」「OK!」とB君引き受けます。C君が帰ってきてB君に「後で遊ぼうな」「OK!」とB君はさっきの約束は忘れて安請け合い。さて、自由時間A君とC君がバトルになります。「B君は僕と約束した」と主張を譲りません。
この人たちは見えていないことを想像するのがとても苦手なのです。「・・・なるほど僕の知らないところで約束したのだな、B君の浮気者め」と想像できないのです。
心の理論課題の「サリーとアン課題」を下図に掲載しました。
1 サリーとアンが、部屋で一緒に遊んでいる。
2 サリーはボールを、かごの中に入れて部屋を出て行く。
3 サリーがいない間に、アンがボールを別の箱の中に移す。
4 サリーが部屋に戻ってくる。
上記の場面を被験者に示し、「サリーはボールを取り出そうと、最初にどこを探すか?」と被験者に質問します。正解は「かごの中」ですが、心の理論の発達が遅れている場合は、サリーは「知らない」ことが想像できず「箱」と答えるのです。 通常5歳を超えると直感で「知らないこと」がわかると言います。ASDの人たちは高学年にになって理屈で理解すると言います。
相手の心を読むのが苦手なので、それがいじめの原因になったり、就労のつまづきになったり、社会生活上の対人関係の誤解・こじれにつながります。