すてっぷ・じゃんぷ日記

「○○くんたちと遊びたい!」

 「男の子たちと遊びたい!」支援学校小学部のJさんが、少し前までよく職員に伝えていた言葉です。Jさんは下校時間の違いもあり、支援学校の友だちとよく公園に行っていました。以前はブランコや砂場での一人遊びが多かったのですが、たまたまお出かけ先が一緒だった小学校グループの子どもたちがやってくると、職員の誘いもあり、少しずつ一緒に遊ぶようになってきました。

 そして去年の冬くらいから、自分から小学校グループの友だちと遊びたいと職員に伝えるようになりました。ちょうどコミュニケーションの課題として、要求することに取り組んでいたJさん。自分からしたいことを伝えられたことを褒め、小学校グループの友だちとの活動を増やしていきました。

 次の課題は、要求が叶わないときへの対応です。何も支援がないと、Jさんは友だちと遊べないからと大声で叫ぶなどパニックになってしまいます。そこでトークンエコノミーシステムも関連付けた、一週間の予定表を提示することにしました。曜日ごとで、支援学校の友だちと遊ぶ日、小学校グループの友だちと遊ぶ日を提示し、それぞれ友だちと遊べた時はシールを貼るようにしました。また支援学校の友だちと遊ぶときは、たいてい2つのグループがあるので、どちらのグループと一緒に遊ぶかを、視覚的な枠を提示して、自分で選んで貼るようにしました。

 最初は大声で叫ぶこともあったJさんですが、予定表の意味が分かるようになり、今では落ち着いて切り替えられるようになりました。支援学校の友だちと遊ぶ時間、小学校グループの友だちと遊ぶ時間、それぞれで自分の課題に取り組んでいます。最近は小学校グループの友だちと一緒のタイミングで「宿題する!」と職員に伝え、学習プリントにも取り組むようになりました。普段は会わない友だちですが、放課後に一緒に過ごす中で、様々な良い影響を受けています。放課後等デイサービスだからこそできる、支援の形の一つだと実感します。

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