みんなちがってみんないい
令和元年度保護者及び自己評価集計結果(公表)
今年度の保護者の皆様からの評価アンケートと事業所の自己評価の集計結果を報告します。
環境・体制整備では活動スペースが十分ではないというご意見が保護者から3割、職員から4割ありました。設置基準は満たしているものの、通常学校の利用者が増えて手狭になっているので、新事業所の立ち上げを考えています。また、職員の専門性については資格など保護者に詳しく紹介して周知したいと思います。
業務改善では、評価については第三者評価委員を委嘱していくことを検討していきます。研修については、正規職員が日曜日以外フル稼働しているのでシフト制導入によって週休二日制にしていくことや、当面は第4土曜を休所日にして自己研鑽できるよう検討していきます。
適切な支援の提供では、標準化されたアセスメントツールは知能検査をはじめ読み書き障害検査等を準備していますが、契約時の保護者との合意がなされていないので重要説明事項に加え保護者了解を得たいと思います。また、非常勤職員の方に支援計画などが十分周知されていない件については回議などで情報共有していきます。
関係機関や保護者との連携では、学校との情報共有は現場レベルで常時行っていますが、非常勤職員への周知が不十分なので文書で情報共有したいと思います。就学前や卒業後の連携については相手方からの求めがない限りは連携できていませんが、相談事業所とも協議して連携強化を検討していきます。地域の児童とは公園遊びなどで自然に交流している現状でよいと考えています。ペアトレについては契約内容にするのか希望制にするのかも含めて検討が必要ですが、事業所内相談支援加算月1回35単位では困難だと考えます。
保護者への説明等では、苦情処理の制度が契約時には説明しているが周知されていないようなので連絡帳を見れば制度が分かるようにしておくなどの工夫をします。会報は月刊、ホームページは営業日毎日更新へと改善し、昨年の2割から今年9割の方に評価を得ることができました。
非常時の対応については、昨年同様半数以下の低い評価のままです。今年度中にまずは非常時訓練を実施し、毎年2回の訓練とその報告を欠かさず行いたいと思います。職員レベルでは非常時・虐待・身体拘束・アレルギー・ヒヤリハットについてマニュアルによる周知徹底を図ります。
以上、これらの課題を改善するために職員一同努力していきたいと思います。保護者の皆さんの御理解御協力をよろしくお願いいたします。
令和2年2月15日
育ちの広場すってぷ職員一同
危機管理
新型コロナウィルス騒動で、WHOや政府の初期対応への批判がメディアを賑わせています。WHOの事務局長の母国が中国の経済支援を受けた恩義から、非常事態宣言を遅らせたのではないかという批判、日本政府の渡航制限が他国に比べ緩いのは安全保障より経済を優先する国柄が出たのではないかという批判です。危機管理は決断力、リスク管理は計算力と言われますが、実際にはその両方が必要とされています。
「リスク管理」(Risk Management)の基本は、想定されるリスクが“起こらないように”、そのリスクの原因となる事象の防止策を検討し、実行に移すことです。リスク管理では、想定されるあらゆるリスクを徹底的に洗い出し、そのリスクが発生したらどのような影響があるかを分析します。そして、それぞれのリスクについて発生を抑止するための方策を検討し、影響度の大きさに従ってプライオリティをつけて、リスク防止策を実行します。つまり、究極のリスク管理は、想定されるリスクを予め抑え込んでしまうことと言えます。
一方、「危機管理」(Crisis Management)は、危機が発生した場合に、その負の影響を最小限にするとともに、いち早く危機状態からの脱出・回復を図ること、つまり必ず起きる事を前提とするのが基本となります。もちろん、防げる危機であればその発生を防ぐことが望ましいのですが、自然災害や外部要因による人的災害や事故などの中には、自助努力で防ぎえないものも多くあります。危機管理においても、リスク管理と同様に、起こりうる危機やそれに伴うリスクをリストアップすることが必須となります。しかし、危機管理の大きな特徴は、危機が発生したときに何をすればその災害や影響を最小化できるか(減災)、危機からの早期回復のためには何をすればよいかということが、検討の中心になるということです。
危機は「いつか必ず起きる」という大前提に立って検討を進めることが危機管理の第一歩です。不確定な低い確率で起きることを人は受け止めにくいものです。正常化バイアスと言って危機から目を背けるのは、人間の判断に起こりがちな心理だと言います。事故は自分のところでは起こらない、災害は他の地域で起こることだと思いたいのです。事故は起きる、災害は必ず来るという前提で事を始めるのがリスク管理を含めた危機管理です。そして、事が起これば情報の公開と思い切った早い決断が重要と言えます。
原始反射
赤ちゃんが産まれてすぐ、突然前触れもなくビクッとすることがあります。この動きは「モロー反射」と呼ばれています。
モロー反射とは、赤ちゃんが大きな音などの急な刺激に対して驚き、手足を大きくびくつかせ、何かに抱きつこうとする反射のことをいいます。オーストリアのエルンスト・モロー医師が発見した新生児特有の「原始反射」の一つといわれています。
赤ちゃんの顔を正面にして寝かせ、頭を支えて少し引き起こし、急に支えていた手を緩めると、赤ちゃんは誰かに抱きつき守ってもらおうと手を突っ張ります。本能的な反応なので、無意識のうちに行っているものです。モロー反射は、赤ちゃんの神経が未発達な生後4ヶ月頃まで見られます。この反応がなくなる頃に、首すわりなど首の動きが可能になるといわれています。
神経の発達過程の一つともいわれており、何度も繰り返しビクッと反応する赤ちゃんもいれば、気づかない程度の反応の赤ちゃんもいます。モロー反射は、赤ちゃんの意志とは関係なく反応するので、寝かしつけて布団に降ろしたときのわずかな刺激や、大人が気にしないような音でも反応してしまいます。それがきっかけで急に目を覚まし、大泣きしてしまうケースが多く、何度も繰り返すことに頭を悩ませる方も少なくありません。
モロー反射は、赤ちゃんが母親から離れないように探している仕草ともいわれ、咄嗟に手を伸ばしてもママが見つからないことで泣いてしまうという説もあります。そんなときは、お腹の中にいた頃のような、体を丸めた姿勢で抱きしめてあげます。落ち着きを取り戻して、再び寝てくれることもあります。
また、頻繁にモロー反射を繰り返し、続けて眠ることができないときは、おくるみを使うのがおすすめです。慣れないときは、少し大きめのバスタオルか、専用のおくるみを使うと良いです。モロー反射には個人差があり、手を伸ばしたまま声を出すなど、親が少しびっくりするほどの反応を見せる赤ちゃんも少なくありません。
モロー反射が激しいと、よく点頭てんかんや低血糖、頭蓋内出血を疑うことがありますが、親の手を掴めば治まったり、おくるみを巻いて落ち着いたりする場合はあまり心配がないといわれています。普段の様子が変わりなければ、様子を見ます。心配な場合は、1ヶ月検診などのときに医師に聞いてみると良いです。
点頭てんかんの場合、足を伸ばして手を上にあげ、体を曲げるという特徴的な症状が出ます。思い当たる反応がある場合や、それ以外で普段と異なる反応があったり、抱っこをしても治まらなかったりする場合は、小児科に一度相談します。
また稀ですが、モロー反射がなさ過ぎる場合は、新生児黄疸のひとつである核黄疸や、まったくない場合は鎖骨骨折をしていることもあるといわれています。
モロー反射をはじめとする原始反射は発達状態のバロメーターです。この点から、原始反射が強く残存している場合、脳機能への問題が考えられます。そしてそれが発達障害の兆候である可能性もあるといわれます。モロー反射が長く続くということは、外からの刺激に毎回反応してしまう、つまり刺激に対して敏感な状態が続くと解釈できます。そのため、以下の発達障害のような傾向が見られることがあります。
・音や光をはじめとする刺激に対する感覚過敏
・ADHDの症状がみられる(多動、不注意、衝動性)
・社会的未熟さ(新しい状況・環境への参加対応が難しい)
必ずしもモロー反射が長く続く=発達障害である、というわけではありません。しかし、モロー反射をはじめとする原始反射が長く続けば続くほど何らかの問題がある可能性が高まります。いざというときのために、日頃から子どもの動作をよく観察したり、場合によっては記録したりすることが大切です。
モロー反射とは0~4ヶ月で見られる原始反射の一種です。大きな刺激を受けた時に身体をびくっとさせ、両手を広げてしがみつくようにする動作は赤ちゃんならではのとても可愛らしい動作です。また、ただかわいい動作であるだけでなく、モロー反射をはじめとした原始反射は子どもの発達状態の一つの重要な指標となります。原始反射の始まりと終わりの時期や動作の特徴などで子どもの発達状態に問題がないか気づくきっかけになることがあります。
またこの原始反射を統合する運動を促すことで発達障害の症状の軽減を図ろうという民間療法もありますが、エビデンスは確立していません。ただ、この考え方は昔からよく似た発想での治療法がいくつもありますので、あながち無視はできません。要は運動によって正しい動きを作っていくことは身体の発達に良いことですし、不器用と言われる子どもたちが楽しみながら運動を学ぶはとてもいいことだとは思います。
神経性やせ症
拒食症(神経性やせ症)は、異常な食行動を来す摂食障害の1つです。食べ物を極端に制限する摂食制限型と、たくさん食べてしまったあとに吐いたり下剤を使ったりする過食・排出型に分けられます。思春期の女性に多く見られるのは摂食制限型で、最近は低年齢化が進んでいます。
拒食症では、体重が少しでも増えることに極端な恐怖があり、十分な栄養がとれなくなってしまいます。そのため低栄養につながり、貧血、無月経、低身長などのほか、不整脈や低血糖によって死に至ることもあります。睡眠障害やうつ、自殺の危険もあります。
拒食症になりやすいのは、「努力家で優等生タイプ」「自己主張が苦手で不安や不満をため込みやすい」といったタイプです。進級や進学などの環境の変化、いじめや受験の失敗、失恋といった挫折などが発症のきっかけになります。食事の量が極端に減るほかに、「家族と食事をしない」「食べ物を細かく分ける」「食べていないのに活発に活動・運動する」「極端に体重が減ってきた、または体重の増え方が悪い」などが拒食症のサインです。サインを見逃さず早期に発見して、適切な治療を受けることが大切です。拒食症が疑われる場合は、15歳以下なら小児科を、それより上なら心療内科や精神科を受診します。
治療の柱となるのは、栄養療法と心理療法です。栄養療法は、栄養状態を改善して、健康的な体重に戻すのが目的です。低栄養で生命の危険がある場合は入院が必要になります。心理療法では、拒食という手段に頼らなくても人生とうまくつきあっていけるような考え方やノウハウを身につけさせます。
子どもの拒食症に対する心理療法では、極端な考え方や捉え方を修正する認知行動療法と、家族に子どもへの接し方を学んでもらい一緒によくなる方法を考えていく家族療法が広く行われています。子どもが拒食症になると、母親は自分の育て方が悪いと考えがちですが、それは間違いです。無理やり食べさせたり、不安をぶつけたり、食事や体型のことで注意したりせず、温かく寄り添うように見守ってあげます。家族だけで不安を抱え込まずに、医療機関を上手に利用し、医療者と一緒に解決策を考えていきます。
指標該当
放課後等デイサービス「指標該当」 10/10 で、この指標は「強度行動障害の判定基準で放デイ該当児童を決める」に等しいと述べてきました。放デイは発達期の児童を対象にしており、療育や教育の内容によっては行動障害を予防する効果も上がるので、児童の現在の状態が手がかかるかどうかで、つまり老人や成人のものをそのまま持ってきて判断すべきではないということです。また行動障害は前思春期頃から徐々に生活が困難になって顕在化していくことが少なくないので早期の介入が重要であるということからもこの基準は適切とは言えません。
もちろん、厚労省は夫々の自治体で判断基準を設ければいいとして一律にこの基準を押し付けてはいないとしますが、表を出せば安易に表に引きずられてしまいます。ICFは障害だけに着目するのではなく、障害を「参加の状態」として見ていくべきだと障害観を変え厚労省もその見方に変わってきているのに、こういう得点表になるとあっという間に障害だけを切り取る視点になってしまいます。重要なことは、一人でお店で買い物ができるコミュニケーションや移動能力を持っていなくてもどういう環境なら実現できるかとか、映画館やミュージアムで鑑賞したり公共交通機関はそのままでは使えないけれどこういう支援があったら使っていけるよという事をチェックしなければ意味がないのです。不適切な行為と言っても、家ではそれにあたらなくても百貨店では不適切な場合もあるからどう支援すればうまく行くとか、そううつ状態も場面場面で違う様相を見せるから何を注意すればうまく行くかという内容こそが得点化されなければならないのです。
社会参加の場面でどうなのか、同世代と同じように参加するにはどういう支援がいるのかということです。そういう意味では、行政が親だけに聞き取りをするのもおかしな話で、それこそ支援者も参加するケアマネ会議を持つべきです。相談事業はこうした本人の参加をどう支援していくかを当事者や関係者とともに考えていく事業だったはずです。行政が当事者の参加状況の可能性も考慮して考える余裕や、ありきたりのサービスプランを書くだけで相談員がせいいっぱいにならない施策が必要なのです。基準というのは平等ではあるけれど、条件がそれぞれ違う個人には全く公平ではないのです。それを言えるのは今の制度では保護者の皆さんだけとういうのが、不公平を再生産しないか危惧しています。
そして、現状では余裕のない判定環境はすぐには変わらないのも事実です。従って、学童期の当事者支援については、教育支援委員会で切れ目のない支援をめざしてそれなりに相談時間をかけて親とともに支援環境や校種※を選択しているのですから、行政の縦割りを乗り越えて、これを一つの公的な相談の結論として福祉行政も共有すれば良いと思います。
※学校教育法施行令第22条の3の特別支援学校の知的障害の就学基準は、「1、知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの 」「2、知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの 」とその全般的な支援の必要性を認めている。
NHK連ドラ「スカーレット」
NHK連ドラ「スカーレット」今日は不覚にも泣いてしまいました。
陶芸を導いた大好きな夫の助言を振り切って穴窯に没頭する妻の我儘とその才能への嫉妬心から夫は家を離れます。一人息子の子育てを終え実母を見送った妻は、名声をあげた陶芸では埋められない空虚を、元夫に再会してもうまく伝えられません。
(工房で電気窯を見ている八郎)
喜美子) おう。
八郎) えっ…。
喜美子) おう。
八郎) えっ…?
喜美子) ハチさん呼んでええ?
八郎) えっ?
喜美子) 喜美子呼んで。
八郎) はっ?
喜美子) 喜美子ぉ呼べ。
八郎) あの…。
喜美子) ええやん、もう喜美子呼んで。
八郎) いや…あっ、えっ、あ…あの…。
喜美子) もう普通にいこうや。
八郎) 普通?
喜美子) ハチさん。喜美子。なっ?普通にいこう。
八郎) 何やねんいきなり。
喜美子) せやからな、何やこう…ここ? ここ? よどんでる感じあるやん。
八郎) よどんでる?
喜美子) よどんでるいうか、う~ん…重々しい。
八郎) 重々しい…。
喜美子) ちゃうか、ちゃうな。こう…これ、な…何て言う?え~ほやから…。
八郎) 意識…。
喜美子) えっ?
八郎) 意識し合うてる。
喜美子) そや。意識し合うてるんやな。えっ、うちのこと意識してる?
八郎) そら。
喜美子) 意識してるん?
八郎) いやまあしてへん方がおかしいやろ。
喜美子) うちもしてる。
八郎) おおっ、してるやん。
喜美子) ほななくせ。
八郎) えっ。
喜美子) なっ? 意識し合うてる感じ、はい、なくして。はいはいはいはい。
八郎) いやいや「はいはいはい」いうてそんないきなり…ちょちょちょ…ちょっと、待ってえや。あのな、座る? もう座りましょう。
喜美子) ええ。
八郎) ちょ…もう、ほなもう…えっ何をそんないきなり…。怒ってはるんですか?
喜美子) もう堅苦しいのやめようや。そらいろいろ思うこともあるやろ、うちかてあるわ。いやあるか? ないわ。もう分からん。もう分からんけど、もう何年も前のことやで? いつまでも引きずる年でもないやん。周りに気ぃ遣わせてやで? この前の…この前のあれかてそうや。照子に信作にほんで小池ちゃんもな、もううちらに気ぃ遣てたん分かったやろ?
八郎) 分かった…。
喜美子) そんなん悪いなあ思わんかった?
八郎) 思た…。
喜美子) 武志かてそうやで。気まずいんちゃうんかって聞いてきよった。
八郎) そうなん?
喜美子) ほやからな、普通にしよ。
八郎) ふ…ほな普通てどういうのいう。
喜美子) せやから何回も言うてるやん、ハチさん。喜美子やん。
八郎) 名前?
喜美子) ハチさんはそっからやろ?そっから変えていかんと。
八郎) あ~。
喜美子) 「あ~」やないで? 言うてみ。「喜美子」言うてみ。
八郎) 喜美子。
喜美子) ちゃうなあ。
八郎) もう分からへん…。
喜美子) 何もないねん、もう何もないねん。さっぱりとな? お互い、さばさばいこうや、なっ、分かる? うちできるで。もう手ぇ触っても何ともない。ほら、こんなんもできるで、ほらほら。お~ハチさん久しぶり、おうおうおう、おうおうおう。
(八郎に抱きついた喜美子の顔が真顔になってしまう)
・・・あかん・・・・・歳とった〜。
親子の関係性の悪循環を理解する
通常、親子の関係性に問題がある場合、親子の関わりや行動に悪循環が生じているものです。子どもが問題行動を起こす→親が頭ごなしに叱る→子どもは、「どうせダメな子なんだ。」と思い、反抗したり、反省する意欲を持てなかったりする→親は、子どもの態度にガッカリし、態度に出してしまう→子どもは、ますます意欲をなくして反抗する(最初に戻る)。ペアレントトレーニングを受ける親は、子どもへの関わり方や関係性に悩みや不安があり、改善意欲を持っていますが、目の前の出来事への対応に手いっぱいで、悪循環に気づいていないことが少なくありません。そのため、まずは、親子の関係性の悪循環に目を向けるところから始めます。
日常生活における子どもの行動について、以下の3つに分類します。
1.好ましい(増やしたい)行動:家事を手伝う、学校の準備をする、兄弟の面倒を見るなど
2.好ましくない(減らしたい)行動:宿題をしない、好き嫌いをする、言うことを聞かないなど
3.許しがたい(絶対に止めさせたい)行動:他人に対する暴力、自傷行為、物を壊すなど
子どもが好ましくない行動や止めさせたい行動について、状況や頻度、親の対応、子どもの反応を思い出し、言語化もしくは文章化して、冷静かつ客観的に振り返ります。そして、親の関わり方のポイントを学習するとともに、実際に子どもが問題行動を起こした場面をロールプレイで再現し、学習したことを実践してみます。一方で、好ましい行動についても、状況、親の対応、子どもの反応を書きだします。その上で、子どもの心に響く褒め方や、子どもの良いところを見つけるコツを学習します。
例えば、嫌がる子どもに宿題をさせる時や、おもちゃを片付けさせる時などは、親子げんかになったり、子どもが言うことを聞かなかったりしやすいものです。こうした場面で、子どもが自発的に好ましい行動(親がさせたい行動)を取れるような、上手な指示の出し方や、子どもが指示を聞かなかった時の対応について学習します。
ペアレントトレーニングが発達障害の子どもを持つ親のトレーニングとして注目され、たくさんの親が興味関心を持つようになるにつれて、いくつかの誤解も生じています。ペアレント(親)トレーニング(訓練)という名前から、問題のある親を指導するものだと誤解している人がいます。しかし、ペアレントトレーニングは、「悩みや不安が強くてうまく発揮できていないけれど、親が元々持っている「子どもを育てる力」」を引き出すためのトレーニングで、親を問題視して指導するためのものではありません。また、ペアレントトレーニングのカリキュラムには、「無視をする」という内容が含まれています。しかし、ペアレントトレーニングにおける無視は、子どもが自分の行動が好ましくないことだと気づかせるための行動で、いじめや児童虐待で問題となる無視とは意味合いが異なります。また、子どもが好ましくない行動を止めるとすぐ褒めるなど、子どもの心をケアするためのテクニックも同時に学習します。
興味のある方はスタッフまで。
パラサイト
キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていました。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことになりました。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れます。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していきます。
前半は、コミカルに富裕層に取り付いて行く半地下家族のキム一家。家族ぐるみで詐欺まがいな行動を面白おかしく描いてるのですが、後半は一気に雰囲気が変わります。
そして前後半を大きく分ける「 突然変異 」と言える点は、騙してクビにしたパク一家の元家政婦が現れたところです。キャッチホンの画面に映った瞬間、留守になってるパク豪邸で好き勝手していたキム一家全員が「 やばい 」と言わんばかりの真っ青な表情に変化します。
豪邸には住人のパク一家も知らない地下が存在し、そこに元家政婦の旦那が潜んでいたのです。最初は「 なんとか食事を与えて 」と懇願する元家政婦ですが、自分がクビにされたことの真実を知ります。そしてそこから始まる、キム一家 vs 元家政婦夫婦。最終的に夫婦2人を地下に閉じ込め、しかも、元家政婦は頭を打って脳震盪で亡くなってしまいます。
「 どうしよう、どうしよう 」と困惑するキム一家。このコミカルな前半、ダークな後半のギャップに本当に衝撃を受けます。日本はカンヌどまり韓国はアカデミーまでという本質が垣間見えます。
障害者医療
障害者医療では医ケア問題はクローズアップされてきましたが、知的障害者や自閉症者の医療問題はまだまだ認知されていません。医療機関を受診した際に、十分な診療を受けられないことは障害者本人や家族にとって辛い経験となります。当事者らは医療機関の受診に際し、多くの負担を感じているのです。また、不快体験や失敗体験が医療機関受診への困難感を強めていることもあります。さらにそれらは受診に対する自信喪失や無力感につながっていたことから、知的障害者や保護者が受診の成功体験を積み重ねられるような支援が必要です。
知的障害のある子どもが“成功経験が少ない”のは、周囲の状況が整っていないことの裏返しであり、今の力で活動できるよう工夫されていない結果でもあります。知的障害者の医療機関受診に関しても同様であり、知的障害者がスムーズに受診できていない状況は、医療従事者の支援が不十分であると自覚してもらうことも必要です。医療従事者の態度や言動は知的障害者や保護者の医療機関受診困難感に影響を与えています。医療従事者は専門職として受診環境を含む改善の余地について検討し、支援の必要性を捉えられる視点が重要ではないかと思います。
知的障害者や保護者は自分たちの努力だけではスムーズな受診への限界を感じ、学校や医療機関、ひいては制度やシステムなど周囲に支援を希望しつつも求めることができていない現状があります。しかし、歯科の領域においては知的障害者が受診する際の個別的な支援が見られます。恐怖や不快刺激を生じさせずリラックスできるように設定する刺激統制法や視覚的支援ツールを用いて情報を伝えることで、治療への適応行動を図っています。これは他の診療科においても有用性が期待されます。医療従事者は知的障害という特性から“できない”“無理だ”と判断するのではなく、選択肢として提示できる支援方法のバリエーションを習得していくことが重要だと思います。
またスウェーデンでは、高齢者ケア・障害者ケアで法律体系やサービス、利用手続きが分かれているわけではなく、社会サービス法に基づく普遍サービスとして一元化されています。そのため高齢者と障害者の政策に差異がなく、誰にとっても理解や利用が容易です。加えて、知的障害者の特性や個々人の障害の程度に合わせたきめ細やかな対応も行われています。しかし、「駆け込める病院がない」「緊急時の受診では行ったことのない医療機関の受診となるので難しい」という意見があります。知的障害者が緊急に受診する場合、生命の危機的状況であるにも関わらず“専門の医師がいない”という理由で、診療を拒否されることもあり、日本においては知的障害者の急性期医療自体が十分ではありません。
そこで、まずは知的障害者の一次医療の充実を図ることが急務です。次に、二次医療圏を中心とした受け入れ医療機関の整備や受診に対するサポート体制の強化が必です。我が国では診察や治療は医療機関においてなされるのが一般的ですが、慣れていない場所での受診が困難である知的障害者においては訪問診療を可能とする医療サービスの適応拡大も必要です。
当事者側としては、スウェーデンやイギリス、アメリカなど多くの国で発展している知的障害者によるセルフアドボカシー(権利主張)グループにおいて受診環境改善の取り組みが始まっています。セルフアドボカシー活動については日本でも1990年代より浸透し、展開されてきましたが、知的障害者の受診においては更なる役割が求められています。日本では知的障害者の余暇活動や仲間づくりを中心として進展・拡大してきた経緯があり、セルフアドボカシーを目的としての活動を行っているグループはまだ少ないからです。セルフアドボカシーグループ活動を通じ、知的障害者の健康や医療に関する当事者の意見やニーズを多くの場で発信できれば、知的障害者の医療受診の現状を知ってもらう機会となり、医療機関での不快体験や失敗体験による受診負担の増加や、受診負担解決への無力感、受診への自信喪失の改善につなげることができると思います。
本人や保護者が医療機関に自信を持って受診できるよう、看護者は事前練習できるための受診に関する詳細な情報提供やスキル獲得のための支援が必要です。待ち時間に対する配慮や受診環境の調整については、本人や家族の申し出で対応するのではなく、看護者から働きかけ当事者の思いに寄り添うことが大事で、うまく受診できなかった場合には、医療機関に訪れることに挫折しないように気持ちを支え、フォローすることで次回の受診へとつなげる役割が求められます。このようにして、知的障害者と保護者が少しずつ自信を持って医療機関の受診ができるようになれば、現在抱えている医療機関受診に対する困難さも徐々に軽減されていくと思います。
キャリア・パスポート
2020年4月より各学校で「キャリア・パスポート」が始まります。「キャリア・パスポート」とは、児童生徒が、小学校から高等学校までのキャリア教育に関わる諸活動について、特別活動の学級活動及びホームルーム活動を中心として、各教科等と往還し、自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら、自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオのことです。なお、その記述や自己評価の指導にあたっては、教師が対話的に関わり、児童生徒一人一人の目標修正などの改善を支援し、個性を伸ばす指導へとつなげながら、学校、家庭及び地域における学びを自己のキャリア形成に生かそうとする態度を養うよう努めます。
また、目的(ねらい)として以下のように書かれています。小学校から高等学校を通じて、児童生徒にとっては、自らの学習状況やキャリア形成を見通りしたり、振り返ったりして、自己評価を行うとともに、主体的に学びに向かう力を育み、自己実現につなぐもの。教師にとっては、その記述をもとに対話的にかかわることによって、学校内における様々な経験を一つにして、自らの学習状況やキャリア形成と照らし合わせたり、振り返ったりしながら成長を自己評価する(=ポートフォリオ)ということです。また、教師は児童生徒の記述などを参考にしながら生徒が自らの学びをキャリア形成に生かせるように関わっていくことが必要となるようです。「アンケートやポートフォリオ等」の実施を全体計画に盛り込んでいる学校は盛り込んでいない学校に比べて「児童・生徒は自己の生き方や進路を真剣に考えている」という結果が良いことも全国アンケートの結果も判明しており、キャリア教育の方法として効果が高いことが示されています。同資料の中にはキャリアは「ある年齢に達すると自然に獲得されるものではなく発達を促すには外部からの組織的・体系的な働きかけが不可欠」であると言われていることや働きかけを支える教材もまた不可欠であることも書かれています。
発達障害だけで子どもを見ないで
卒業・卒園、そして入学・進級シーズンがきます。新しい生活を心待ちにする反面、ちょっと不安もあります。生活の変化は「ストレス」なので、不安になるのは当然の反応です。保護者としては「それも成長」の一過程と見守っていくしかありません。
けれども、もしも日頃から保護者の方が「うちの子は発達障害かもしれない…」とモヤモヤを抱えているとしたら、新生活への不安はおそらく子ども以上です。そんな時には、学校や園とどんな風にコミュニケーションを取っていけばいいかヒントをくれる『「発達障害」だけで子どもを見ないで その子の「不可解」を理解する』(田中康雄/SBクリエイティブ)を参考にしてください。
著者は北海道大学名誉教授であり「こころとそだちのクリニック むすびめ」院長。発達障害の特性を持つ子どもとその家族、関係者とつながり合い、支え合い、認め合うことを大切にした治療・支援で多くの人から支持されている児童精神科医師です。
本書は「発達障害の診断名より大事なのは、その子の目線にまで達して気持ちを想像してみること」として、発達障害と診断される可能性のある1歳から12歳までの12人の子どもたちのストーリーを例にその子に合ったかかわりのポイントを探っていくというものです。いずれのケースでも、その子の気持ちや困っている理由を想像する「仮の理解」を進めた上で、親御さんの気持ちに寄り添いながら時には周囲と連携した具体的な「かかわりの提案」をしていきます。
12人のストーリーは年齢別に相談の多いケースを事例化した架空の存在ですが、たとえば「かんしゃくが激しい、ひろゆきくん」(1歳8ヶ月)、「授業中座っていられない、たいきくん」(7歳・小1)と具体的なので、お子さんと同じようなケースを見つけることができるかもしれません。またそれぞれのストーリーは乳時期(0-3歳)、幼児期(3-6歳)、就学期(6-7歳)、学童期(6-12歳)と成長に合わせた4つのステージに沿って紹介し、その時期ごとにありがちな問題や親が抱えやすい心配、検討の必要が出てくる幼稚園入園前、幼稚園・保育園から小学校へ、低学年から中学年へといった進学・進級の節目にありがちな「不安」にもしっかりヒントをくれるので心強いです。これまでを振り返りながら今を見ることで納得できることもあれば、今後を見通すことで心構えができます。
場合によっては、「あのときこうしなかったから…」という後悔を抱えている方もいるかもしれません。けれども子どもとのかかわりに手遅れはありません。一緒に考えてくれる人と今から始めれば、どの段階からでも手立てはあります。
著者は医学的見地から「発達障害」という概念の存在を否定はしませんが、臨床の現場を通じて「発達障害だけでは話が進まない。進ませてはいけない」ことを実感し、急いで診断名をつけることより「一人一人の思いや周囲との関係性について思いを馳せ、今できる生活の応援を考える」ことを大事にしています。
新型コロナ拡大防止
京都市立校3月5日から休校、府立校は3~13日 新型コロナ拡大防止で
2020年2月28日 12:57 【京都新聞WEB】
政府が小中高校の臨時休校を要請したことを受け、京都市教育委員会は、3月5日から全ての市立の小中高校、特別支援学校、幼稚園の計261校を臨時休校にすると28日発表した。「課題を確認して対応するには一定の時間が必要」として、2~4日は通常通り登校日とする。
休校期間は春休みを含め、幼小が4月7日、中学が4月5日、高校が4月7日か8日、特別支援学校が4月7日まで。
京都府教委も同日、全ての府立中高校、特別支援学校の計74校(分校含む)を3月3~13日に休校すると発表した。今後の状況に応じて延長するという。市町教委にも臨時休校を実施するように依頼する。
府教委によると、政府の要請は2日からだったが、周知の期間などを踏まえて3日からに決めた。期限を13日までとしたことについては、ウイルス感染が収束した場合に定期テストを実施する可能性を考えた上での措置だとした。橋本幸三教育長は「テストや入試など非常に大事な時期でつらいところだが、感染の拡大を防ぐために可能な限り対応していく必要があると判断した」と話した。
3月6日に予定している高校入試の中期選抜は実施し、ウイルス感染や感染の疑いで受験できなかった生徒には追試験の実施を検討する。卒業式も感染防止対策を講じた上で行う。
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京都市教育委員会「京都市立校、2日は通常登校」 府教委「高校入試は実施」 首相休校要請で検討
2020年2月28日 9:33 【京都新聞WEB】
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて安倍晋三首相が突如表明した休校要請に対して、京都府と滋賀県、京都市の各教育委員会は27日夜、対応の検討を急いだ。
京都府教委は幹部らを集め緊急会議を開いた。3月6日に予定している高校入試の中期選抜については、府内の感染状況に大きな変化がない限り実施予定。府立中3校の卒業式は時間を短縮する方針という。橋本幸三教育長は「突然の表明には正直驚いている。政府の要請を踏まえた対応をする方向で、生徒や学校運営に対する影響を考慮しつつ最善の方法を考えたい」とコメントした。
京都市教委は校長会役員と協議を行い、3月2日は通常通り登校日とすることを決めた。3日以降の対応については早急に検討するという。在田正秀教育長は「一人一人の子どもの居場所、安心・安全の確保、各家庭の状況など各学校で課題を確認して対応するには一定の時間が必要」としている。
滋賀県教委も緊急会議を開き、3月の卒業式や高校入試を予定通り行う方針を確認した。県立高校などの卒業式は、来賓や在校生の出席者数を減らしたり、式典時間を短縮したりするよう各校に求める。休校期間に必要な対応や、児童・生徒、保護者らへの注意事項などを検討しており、福永忠克教育長は「国の要請は重く受け止める。子どもたちの安全を一番に考え、判断していく」と述べた。
阪神・淡路大震災を経験した神戸の学校?
神戸市の教員いじめの行政処分が昨日報道されました。二人の男性教諭は懲戒免職。主犯格と言われていた女性教諭は停職3か月、もう一人の男性教諭は減俸だそうです。
同じ日、神戸市教委が他にも職員同士のパワハラはないかと調査したところ、さなぎを食べさせたり、丸刈りにするなどが発覚しました。しかも臨時講師が加害者です。神戸市の学校は緩みきっている感じです。これが25年前阪神・淡路大震災で6千名越えの犠牲者を出して、命の尊さを語り続け、悲しみを乗り越えてきた神戸の学校かと思うと、本当に情けなくなります。
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蚕のさなぎ食べさせる 神戸市立学校で新たな教員間いじめ 教室で丸刈り、頭に七味も
【毎日新聞WEB2020年2月28日 22時54分】
神戸市教委は28日、市立東須磨小学校とは別の学校で、複数の先輩教員が後輩教員に対し、蚕のさなぎを食べさせるなどの集団ハラスメントがあったと発表した。40代男性教諭を減給10分の1(3カ月)、30代男性臨時講師を戒告の懲戒処分とした。市教委は「(後輩に)被害感情がなく、公表を望んでいない」として、校名や校種を明かさなかった。
市教委によると2016~18年度、加害側の2教員が後輩の男性教員に、蚕のさなぎを食べさせる▽職員室や教室で丸刈りにさせる▽飲酒を強要する▽10万円分のかばんや時計を購入させる▽七味を頭からかける――など十数件のハラスメント行為をした。既に退職した別の教員も、この後輩教員宅の壁やドアに落書きをしたという。
東須磨小の教員いじめ問題を受けて、市教委が全教職員を対象に実施したハラスメントに関するアンケートで発覚した。被害教員は申告しなかったが、同僚13人から訴えがあったという。前校長らは同僚からハラスメント行為について知らされたが、加害側の教員らに十分な指導、注意を怠っており、前校長は口頭訓戒、現校長は文書訓戒となった。
市教委は「被害感情がなく、今回の処分発表で調査は終わりにする」と説明した。【春増翔太】
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神戸・東須磨小教員間いじめ 加害教諭2人を免職処分、2人は停職と減給
【2020.2.28 19:40産経WEST】
神戸市立東須磨小で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、市教育委員会は28日、加害側の蔀(しとみ)俊教諭(34)と柴田祐介教諭(34)の2人を懲戒免職、女性教諭(45)を停職3カ月、男性教諭(37)を減給3カ月(10分の1)とする懲戒処分を発表した。
また調査委員会が先日公表した報告書で2件の暴言が認定された前校長(55)を停職3カ月、加害教諭側に漫然と口頭指導を行い、逆恨みを招いたとして現校長(55)を減給3カ月(10分の1)とした。さらに前々校長(62)も戒告処分とした。
調査委の報告書では、加害教諭4人は平成29年夏頃から約2年間、主な被害に遭った男性教諭(25)に対し激辛カレーを食べさせた行為をはじめ、暴言・暴行など100件超のハラスメントを行った。このうち蔀教諭は最多の78件、柴田教諭は27件のハラスメント行為が認定されていた。
市教委は2人の処分理由について「悪質なハラスメント行為で職場の秩序を乱した。勤務態度にも問題があり、最も重い免職とした」と説明した。
また停職の女性教諭、減給となった男性教諭についても「ヒアリングで虚偽の事実を述べたり、セクハラ行為にも及んでおり、厳しく処分する必要があった」とした。
みんなで力を合わせる事
【2020年3月2日 17時12分NHKWEB】
全国で始まった学校の臨時休校に合わせて保護者が仕事を休んだ場合の所得補償として、厚生労働省は1人当たり日額8330円を上限に、賃金相当額を支払うことを決めました。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため全国の学校で始まった臨時休校で、保護者の中には仕事を休まざるをえない人もいることから、厚生労働省は、所得を補償する新たな助成金制度を作り、2日、詳細を公表しました。
それによりますと、今回の対策で学校が臨時休校になったり、新型コロナウイルスに感染したおそれがあったりする子どもが休むのに合わせて従業員が有給休暇を取得した場合、1日当たり1人8330円を上限に賃金相当の額を企業に助成します。
対象は、正規、非正規を問わず、先月27日から今月31日に取得した休暇に助成金が支払われます。
一方、フリーランスで仕事を請け負っている人や自営業の人は対象となっていないということです。
厚生労働省は今後、申請の方法などを決めて公表したいとしています。
加藤厚生労働大臣は、午後の参議院予算委員会で、「保護者への助成は、年次有給休暇とは別枠で休暇を確保し、通常の有給休暇と同額の賃金を支払ってもらうよう企業側に求め、企業側には支払った賃金の10割を助成する」と述べました。
また、学童保育について小学校の休校に伴って午前中から運営する場合は1日当たり1万200円を、新たに運営する場合は1日当たり3万6000円を各施設に加算し、保護者に追加の負担は求めない方針を示しました。自民党の対策本部で、岸田政務調査会長は、臨時休校について、「家庭にはさまざまな事情があるので、しっかり耳を傾けながら、丁寧に対応を考えていきたい」と述べました。
出席した議員からは、「臨時休校で給食がなくなるため、関係業者への支援を行うべきだ」といった指摘や、仕事を休まざるをえない個人事業主も支援するよう求める意見などが出されました。自民党は、近く、政府に3回目の提言を行うことにしています。
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この時期、被雇用者の親が、子息の学校が臨時休校で仕事を休めば、最高20万円程度国が会社に人件費補填をしてくれる仕組みです。会社は人件費の持ち出しがなくなるので社員を休ませやすくする仕組み、社員も有給休暇が減らないので休みやすい仕組みと言ってもいいかもしれません。
しかし、人件費の補填ができても、人手を失った事業体が社会に与える影響は計り知れません。特に我々のような対人サービスの場合、休んだ従業員の人件費が補填できてもすぐさま代替者が見つかるわけでもないので、現場でのサービスは維持できなくなります。
休校になった学校の教職員に手伝ってもらう事はできるはずですが、そういうメッセージを発した政治家は多くないです。みんなが力を出し合う音頭取りが非常時の政治家の役割なのに、金を出せば良いという安易さを感じさせているのが気になります。休業者の人件費で会社が倒れるのを防ぐ事は大事ですが、政府は企業活動までを自粛させて感染防止をしようとしているのではないのですから、働く親を休ませなくてもいいように、政治家は動くべきです。
休めない家庭の低学年や特別支援学校生には学校開放する千葉・埼玉・横浜・大阪・京都市等は、働く保護者を支援する方向で動いています。いろいろ壁はあるけど緊急時はみんなで助け合おうというメッセージが伝わってきます。学校現場は共働き率が高い職場です。子どもを預けなければ仕事が成立しない方が多いのです。それでも、休みのドミノ倒しを誰かが止めて支えないと社会は崩壊します。これは、お金では解決しません。
確かに日本中の学校を休校にして感染スピードを落とそうという決断は凄いですが、学校職員が支えてあげてほしいと首長をはじめとする政治家が動く事も、お金を積むよりはるかに政治性の高い決断だと思うのです。
さくら開花予想
事業所の近くを歩いていたら、早咲きの桜が咲いていました。今年のさくらは、平年より大幅に早く咲く見込みで、記録的に早くなる所もありそうです。ただ、九州南部や静岡など温暖な地域では、暖冬の影響が大きいためほぼ平年並みの開花となりそうです。
--------------------------ウェザーマップの「さくら開花予想」
今年の冬は、寒気が流れ込んでも北日本までのことが多く、西日本を中心に大幅な暖冬となっています。このため、休眠打破は鈍く花芽の成長も鈍いとみられます。一方、1月・2月も春のような暖かさの日が多く、3月も一時的な寒の戻り以外は気温がかなり高めの状態が続くと予想されます。暖冬の影響よりも1月下旬以降の高温の影響が非常に大きいとみられるため、平年より大幅に早い開花となりそうです。九州や四国など暖冬の影響が大きい地域は、記録的な早さとはならない見込みです。
子ども起業
京都市内の中高校生が経営する小学生向けプログラミング教室が2月、中京区にオープンした。受講生集めから経理、指導まで全てを担い、経営の厳しさや面白さを体感している。生徒たちは、昨春から北区のコミュニティーFM局「RADIO MIX KYOTO(ラジオミックス京都)」で週1度の番組「17歳、就職活動なう。」を担当している。経営者らへのインタビューを通して働くことの意味や大学での学びを考える内容で、企画を続けるうちに実際の事業経営に関心が生まれたという。
大人も若者の挑戦を支援する。番組プロデューサー中川隼人さん(34)は、生徒を「つかず離れず」の状態で見守り、全国でプログラミング教室を展開するNPO法人「ロジカ・アカデミー」(大阪府池田市)は運営面での協力を申し出た。経営に携わる生徒は18人。10人ほどが中心となり、リーダーの「社長」を筆頭に、経理や人事、技術担当を決めてビデオ会議を定例で行う。週1度の教室では生徒が同アカデミーの教材を用いて小学生にプログラミングを教える。現在は教室がスタートして間もなく収入がないため、運転資金は中川さんが貸し付けている。事業計画の中で収入確保策や返済計画を立てる予定で、中川さんは「徹底的に自分たちで考えることで、これからの時代に必要な問題解決能力が養われると思う。今後が楽しみ」と応援する。
中高生が運営する教室は同アカデミーの教室に例がなく、目下の悩みは小学生にどう教室の存在をアピールするかだという。社長の平野福さん(15)=同志社高1年=は「楽しい教室にするのは得意だけど、集客や広報の難しさを実感している。一方で小学生の発想の豊かさを間近に感じられるのは楽しい」と話す。「ロジカ式京都四条校」は中京区室町通六角下ルの「こいやまCafe」で毎週水曜日に開講。月謝制。問い合わせは中川さん090(7554)8081。
【2020年3月3日 14:00 京都新聞WEB】
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プログラミング講座を中高生が企画するというのも面白いのですが、高学年、中高生が店を出したり会社を起業させてみるのはとても良いと思います。小学生なら洗車・清掃会社、中学生なら御用聞きの便利屋、高校生なら記事のような学習支援サービスや企画も行うイベント会社などです。自主的に組織的に収益上げて目標を達成するというところがとても大事で、大型旅行の費用にする、高額のスポーツ用具やIT機器をそろえるなど、期間限定型の起業はぜひ経験させたいプログラムです。
センバツ無観客
日本高野連は4日、第92回選抜高校野球大会(19日開幕、甲子園)について、史上初の無観客で開催準備を進めることを決めた。主催者の日本高野連と毎日新聞社は大阪市内で運営委員会と臨時理事会を開き、出場32校に無観客での実施に向けての準備を要請することを決めた。だが、新型コロナウイルスの感染状況によっては中止することも明言した。開催の可否は11日の臨時運営委員会で結論を出す予定だが、予断を許さない状況だ。
「開催ありき」で進めてはいけない。これから1週間の状況を注視し、やはり開催は難しいと判断されれば、速やかに中止を打ち出すべきだ。丸山大会会長も「中止も視野に入れている」と強調したが、言葉だけではないことを強く願う。11日の判断にあたっては、科学的、疫学的な面から冷静に開催可否を決めて欲しい。「球児の夢だから」という感情が先走るとしたら危険だ。
確かに、出場校からは歓迎の声が多く上がった。甲子園でプレーさせてあげたいという日本高野連の心情は理解できる。昨年のセンバツ入場料収入は約3億3000万円。甲子園大会は放映権料がないため、無観客とすることで収益面ではかなり厳しい運営が待っている。それでも、現時点では中止を決めなかったことに“決意”が表れている。ただ、一般的な国民感覚からすれば、驚きをもって受け止められたと思う。毎日新聞社とともに世論の批判を覚悟の上で、今回の決定に至ったのだろう。その覚悟を、大会終了まで最大限、安全確保に努めることで示さないといけない。
【アマチュア野球担当=石橋隆雄、古川真弥 2020年3月5日 日刊スポーツ】
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深刻なのは、高校球児だけではありません。応援の人々を輸送するバス会社、宿舎、飲食関係業者と広がっていきます。学校の臨時休校でも民間給食会社とそこに供給している業者は悲鳴を上げています。もちろん政府のつなぎ融資は提案されてはいますが、先日も書いたように人は支え合って生きています。お金だけで何とかなるものとならないものがあります。広がりの底辺に行けば行くほど細々と様々なものを支え合っています。
誤解を恐れずに使うならば、リスクとリターンはバランスよくとるしかありません。高い効果を狙えば大きなコストも覚悟しなければなりません。大きなコストを恐れて小出しに対応するとわずかな効果しか期待できません。結局、そこそこの持続を求めるなら、バランスがどこにあるのか探るしかありません。どちらかに偏った形での正解はないのです。
ICT を活用した個に応じた指導法
京都府の教員研修先は京都府総合教育センターです。ここが、昨年3月に発行した「ICT を活用した個に応じた指導法の研究(3 )」がホームページに公開されています。
序文はこんな風です。
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平成 28 年4月1日に、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法) が施行され、公立学校(園)では、合理的配慮の提供が義務となりました。また、 平成 29 年3月には小学校及び中学校学習指導要領、 平成 30 年7月には高等学校学習指導要領が告示されました。新学習指導要領では、 各教科等で学習上の困難に応じた指導内容や指導方法の工夫について記述され、具体的な例として ICT 機器の活用についても触れられています。
そして、 平成 30 年度からは、小学校、中学校及び義務教育学校における通級による指導を受けている児童生徒の増加や、中学校卒業後の生徒の高等学校等への進学状況などを踏まえ、高等学校における通級による指導が制度化されました。
このように特別支援教育をめぐって大きな変化の時代にある中、 京都府総合教育センターでは、 読み書きに困難のある児童生徒の中には、 ICT 機器を読み書きの代替機能として活用することで、 うまく学習することができる児童生徒がいるのではないかと考え、 平成 28 年度は 6 校、 平成 29 年度は 14 校の通級指導教室で、 対象児童生徒のべ 38 名の御協力を得て、 プロジェクト研究に取り組んできました。
平成 28 年度に、 京都府内(京都市を除く 。)全小中学校の特別支援教育コーディネーターと通級による指導担当の先生方を対象に行った調査(302 校から回答) によると、読み書きに困難がある児童生徒がほとんどの学校に在籍しているということが分かった一方で、 ICT機器の活用については、代替え機能として活用しているケースはほとんどないが、効果的な指導を知りたいという意見が多いという状況の中で、 この研究はスタートしました。平成 28 年度の実践及び調査研究により、 ICT 機器を使った効果的な指導や実践を具体的に情報提供することが必要であることを再確認しました。 平成 29 年度のプロジェクト研究において、アセスメント、 ICT 機器を含めた具体的な指導方法の実際や評価の在り方、通常の学級との連携の在り方に関する研修の機会の必要性などの課題が明確になるとともに、 学習意欲の向上、学習内容の理解、自らが効果を実感する等の変容が見られるなどの成果がありました。
こうした 2 年間のプロジェクト研究の成果と課題を踏まえ、 今年度は学習支援の充実はもとより、 通級による指導から通常の学級での学習へ「つなげる」 ことや、小学校から中学校へと「つなげる」ことを目的として取り組みました。 これは、 多くの先生方や児童生徒の皆さんの御協力により得た成果を、広く活用していただくためには何が必要なのかを明らかにしていく ことでもあります。この冊子を、 児童生徒の将来の姿につながる「今」の支援を考えるための資料として、御活用いただければ幸いです。
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そして、この研究の助言者になってきた東大の近藤先生はこう締めくくっています。
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近年、教員の過重労働や疲弊の現状が世間にも知られるようになりました。 3 年間、学校、教室やその周辺の多くの課題に直面しながらも、 ICT を一つの手段として活用し、目の前にいる児童生徒一人一人の学ぶ機会の保障に奔走してくださった、プロジェクトに参加された研究協力員の先生方、総合教育センターの先生方に深く感謝いたします。微力ながら指導助言者を務めましたが、私自身にとって、学び多き日々でした。
一方で、上述したように、今回の研究事業のような取組が存在した故になんとか実現できたことや、課題感が大きく残され、今後の継続的な取組が期待されることも明らかになりました。今後、インクルーシブ教育が発展していく中で、多数派の生徒の学び方と、それ以外の学び方を必要とする児童生徒の間では、両者を共に包摂できるユニバーサルな学びの場が拡大していくことは間違いないでしょう。
しかし同時に、両者のコンフリクト(対立)がなくなるわけでもないこともまた、真実です。これも繰り返しになりますが、コンフリクトは忌避するべきことではなく、両者が相互理解を深めて望ましいあり方に向かうために、歓迎すべき対話の入り口でもあります。そしてそのような対話の場は、すべての子どもたちと私たち教員にとって、学びに満ちた機会でもあります。「個別のニーズのある児童生徒の教育保障に ICT を活用する」という切り口が、合理的配慮のみならず、その学びの機会を目に見えるものにする一助となることを祈っています。
近藤武夫
東京大学先端科学技術研究センター
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残念ながら、この事業所がお世話になっている学校では、読み書き困難に対して子どもたちがタブレットを頼りにしている形跡はいまだにありません。タブレットと言えばYOUTUBEを見るものだと理解している子どもばかりです。どうして先生方の研修先のセンターと学校ではこうも開きがあるのかと、利用者の保護者の方から聞かれることがあります。私は、若く志のある教員がおられてもまだまだ少数なので、同調圧力に負けているのと違うかなと返しています。その背中を押し、伝統を重んじる大勢の先生方を説得するのは、学校のトップである管理職の先生しかいません。
ICT活用ハンドブック
昨日は京都府ですが、文科省もICT教育のハンドブックを作っていましたので紹介しておきます。読めば読むほど現状との乖離を感じます。
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発達障害などにより、学習に困難を抱える子供たちへの支援においてICT(情報通信技術)を効果的に活用した実践に大きな期待が寄せられています このため、文部科学省では、平成25年度に「ICTの活用による学習に困難を抱える子供たちに対応した指導の充実に関する調査研究」を兵庫教育大学、宮城教育大学、筑波大学への委託により実施し、その成果を教員向けのハンドブックとしてまとめましたので公表いたします。 発達障害のある子供たちへの学習支援は、特別支援学級での指導や通級による指導のみならず、通常の学級においても必要なことから、ハンドブックは、特別支援学級、通級指導教室、通常の学級の3つの指導場面毎にそれぞれ作成しています。
仲間関係の発達
子どもがどのように発達し、それぞれの年代でどのような発達の特徴を示すのか、仲間関係の発達から考えてみます。
〈小学生のギャンググループ〉
・小学校高学年頃、親からの自立を始める時期に現れます。
・同じ遊びを一緒にすることがとても大切にされる集団です。
・だから、同じ遊びを一緒にできない子は、仲間外れにされてしまいます。
・子どもがよく、「皆持ってるもん」と、友達と同じゲームを持つことにこだわるのは、このためかもしれません。
・親よりも友だちが大切になり、親や教師の言うことを聞かず、友だちの中でのルールを優先させることも多くなります。
・どちらかというと、男の子に特徴的にみられます。
・同性の、同学年で構成されることが多いです。
〈中学生のチャム・グループ〉
・同じ興味や関心、クラブ活動などを通して関係ができるグループです。
・お互いの共通点(同じ芸能人が好き)を、「私たちは同じね」と確認するような会話多くみられます。
・「私たちは同じ」という一体感の強さから、仲間への絶対的な忠誠心が生れます。
・この一体感は、思春期の不安定な子どもたちにとって安心感をもたらす一方で、違うものを排除するいじめに繋がりやすい面もあります。
・仲間と違う行動をとることを恐れ、仲間の誘いを断れず、一緒になって悪いこと(喫煙、万引きなど)をしてしまうこともあります。
・どちらかというと、女の子に特徴的にみられます。
〈高校生のピア・グループ〉
・共通点だけでなく、互いの違いをぶつけ合うことができるグループです。
・他者と自分の違いを確認する中で、自分というものを確立していきます。
・それぞれが自立した個人として尊重し合える関係です。
・互いの違いを認められる関係であるため、男女混合のグループで、年齢に幅があることもあります。
学校や地域に仲間がいることは、生活を楽しく充実したものにさせてくれます。一人では難しいことも、一緒に頑張っている仲間がいることで、耐えることができます。親から自立していくことはとても不安なことです。その不安な時期に、家族以外の支えができることは、自立を支えてくれます。喧嘩をしたり、仲直りをすることで、人と繋がっていく方法を学んで行きます。
ただ、人は集団になると、圧力が働きます。特に、「同じ」ことを大切にする小学生のギャンググループや、中学生のチャム・グループでは、「違う」ものを排除しようとする力が働きやすくなります。それがいじめに繋がることも多いです。今は、メールやラインで家に帰っても友だちからの圧力から逃げられません。煩わしくても、きちんと答えないことは、友だちと「違う」行動を取ることになります。
この時期の子どもにとって大切な他者は、家族から友人に移っています。だから、その友人から排除されることは、とても恐ろしいことに思えるのです。周囲の大人は、このような子どもたちの心情を理解して関わる必要があります。大人から見て、「そんなこと」と思えることでも、子どもにとってはとても重要な事なのです。
そういうときは、子どものやることを頭ごなしに否定せず、まずは子どもの言い分をよく聞きます。その上で、大人から見た心配を伝え、どうしていったらよいかじっくり話し合います。なるべく、子どもの側からのアイディアを取り入れると、うまくいきます。
小学校高学年くらいになったら、子どもたち自身もこの仲間関係について知る機会があると良いと思います。この時期の、特に女の子は、友だち関係で苦労することが多いと思います。高校生くらいになれば、「違い」を楽しむ関係になれるので、仲間関係は少し楽になっていく、ということを知っていると、少し見通しが持てると思います。
大人になれば、割り切れることは多くなりますが、子どもの世界はとても狭く今いる場所が自分の全てと感じるのです。仲間関係も、自分自身のこと〈進路のことなど〉も大切にできるよう、仲間関係を自分でもコントロールできるよう、その特徴を知ることは良いことです。
そして、対人関係が本当に苦手なタイプの子どもで苦しみが激しいなら、無理をしないでも良いことを伝えます。今友達がなくても、学校で友達がなくても、いつか、どこかで気の合う友達が見つかるまで待てばいいと伝えます。友達百人作るなんて歌のファンタジー世界だと教えましょう。確かに友達が子どもの人格発達に与える影響は大きいですが、結局は友達が好きか嫌いかで判断すればいいと伝え、時間がたてば嫌いが好きになる場合があるかもしれないと教えましょう。