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台湾のコロナ対策で立役者となった発達障害の「38歳の天才」
6/10(水) 6:01配信【ダイヤモンド オンライン】より抜粋
新型コロナウィルスが世界中で猛威を振るい、欧米の先進国がコロナ対策に苦慮している中で、もっとも対応に成功していると報じられたのが台湾です。
台湾の蔡政権は2020年1月に、いち早く中国との人的往来をほぼ完全に遮断しました。それに加えて、スマートフォンのアプリを利用した方法でマスクの買い占めを防ぐなど、防疫体制の構築に力を注ぎました。その結果、他のアジア諸国と比べても、被害はかなり小さく抑えられています。
この台湾のコロナ対策において重要な役割を演じているのが、IT担当大臣である「38歳の天才」、オードリー・タンです。IQが180とも言われるオードリーには、発達障害(特にASD)の傾向が顕著に見られます。オードリー氏は男性として生まれ、20代で性転換を受けて女性となりました。学校にもなじめませんでしたが、10代で起業するなど早くから高い能力を発揮し、35歳のとき史上年少で入閣。今回のコロナ騒動下では「マスク配布システム」などITを活用したコロナ対策を打ち出して高く評価されました。
彼女はマイルールをいろいろ持っていて、25分間仕事するごとに5分間の休憩を取らないといけないし、毎日必ずメールボックスのメールを捨てて、「To Doリスト」にやるべきことを残しません。また毎週決まった時間に、フランスにいる精神科医と45分間の対話を行っているなど、ASD的な「こだわり」の特徴が濃厚です。
人類の歴史の中でも、発達障害の特性を持つ人々は科学や芸術に新しい光を吹き込み、社会を大きく変革してきました。「ネットの神童」で「無私の公僕」であるオードリー・タンも、そういった天才のひとりです。この世界的な危機を救うのは発達障害のマインドを持つ人たちなのかもしれません。(岩波 明)