新型コロナウイルスの感染拡大で長引く休園・休校。未だ終息の道筋が見えない中、感染はもちろん、学力の低下、部活動の休止などへの不安や戸惑いがたくさんあります。
4月6日~13日に実施したJ:COMの投票機能を使った男女703人の調査(コア層35~49歳)では、「5月連休明け」で、37%だったそうです。日々、コロナ感染者数が拡大する中、休校措置が取られる5月6日までに完全終息というのは望み薄のようです。しかし、ひとつの目安として、連休明けの学校再開に期待している人は多いと思います。
2位は「終息するまで通信制にすべき」(29%)、「通常通り4月から」(11%)、「6月」(8%)、「4月下旬」(4%)、「お盆休み明け」(4%)、「9月」(4%)、「7月」(1%)、「10月」(1%)という結果になりました。
2番目に多かったのは「通信制」です。政府は長引く休校対策として、公立学校にオンライン授業を導入するため、インフラ整備のほか、放送大学やNHK(Eテレ)も使うと言います。このほか、学校のパソコンやタブレットを自宅で利用することを目的に、モバイルルーターの貸与(通信量は自費)や、遠隔授業で教科書などを使用するための改正著作権法を28日に施行し、遠隔授業導入の準備を進めているようです。
しかし現時点では、自宅学習の参考サイトを家庭に通知する程度の対応にとどまっているケースも多いです。各家庭のネット環境は所得や家族構成等によって多様です。家のパソコンは親がテレワークで1日中使っている場合もあります。必要ページをプリントアウトしようとしても、印刷環境も異なります。さらに、兄弟がいる家庭は光回線でないと動画対応が難しいと思われます。特に公立の学校は、環境が十分でない子が「遠隔授業」からこぼれていくことが決してないよう、公平性を担保するようにきめ細かい対応が必要になります。
この期間が教育権の制限とならないように、各自治体の長が政府待ちにならず、できることから施策を実行してほしいものです。休校時のモバイルルーターやセルラー型端末の通信費用の公費負担などは、休校中は給食の公費負担がないのですからやる気になればできることです。各学校では、大型災害や不登校に対応できる公教育でのリモート学習環境を作る良いきっかけとして、教材作りに取り組んでみてはどうかと思います。