筆者が小学校の頃は先生によって宿題の量はまちまちだったみたいです。「みたいです」というのは、最後まで宿題をやったためしがないのでおそらくそうではなかったかという話です。今はほぼマニュアル化されていて先生によって大きく違うことはないようです。文科省が出している宿題の目安として(引用資料探せませんでした)、「学年×10分」です。1年生なら10分、6年生で60分です。はっきり言って短いです。でも、平均より学力の低い子を目安にこの程度と言われています。小学生段階だと、家庭学習の「習慣」を身につける練習にはこれくらいということでしょうか。
ただ、学力は量だけで決まるものではなく質だと言われる向きもあります。平均的高学年の子どもが学習を持続できる時間は50分程度といいます。そのうち完ぺきに集中できる時間は平均15分程度らしいです。だとすると、集中できる15分間に何の学習をもってきて、それ以外の時間にはどんな学習を持ってくるのか考えておく必要があります。漫然とドリル学習をさせるだけではもったいないということです。
ここまで読んでお気づきの方もいると思います。同じ子どもが向かっている学習時間ですら時間帯によって質が違うとすれば、違う子どもならさらに違いが生じるはずだということです。子どもの特性をよくつかんで宿題を開始する時間、内容の順番、今の宿題の学習量や質が子どもに適しているかどうかは家庭で組み立てたり見てあげるしかありません。小学校の宿題は子どもが大きくなって家庭で自学自習の習慣とその自信を子どもにつけるために行うものだということです。