総務省 LINE通じ提供の行政サービス停止へ
03月19日 11時38分【NHK】
通信アプリのLINEが、利用者の個人情報を業務委託先の中国の会社がアクセスできる状態にしていた問題で、武田総務大臣は事実関係の把握を急ぐとともに、総務省がLINEを通じて提供している行政サービスの運用を停止する考えを示しました。
LINEをめぐっては、システムの管理を委託している中国の会社が、日本国内のサーバーに保管されている利用者の名前や電話番号といった個人情報に、アクセスできる状態になっていたことが明らかになっています。
これについて、武田総務大臣は19日午前記者団に対し、「ユーザーが安心してサービスを利用できる環境を確保する観点から、適正な事業運営が必要だ。関係省庁と連携し、事実関係を把握して適切な措置を講じていきたい」と述べました。
また、武田大臣は、総務省が現在、LINEを通じて提供している意見募集や問い合わせの対応などの行政サービスの運用を停止する考えを示しました。
さらに、保育所の入所申請や粗大ゴミの収集の受け付けなど、行政サービスにLINEを活用しているすべての自治体に対し、今月26日までにLINEの利用状況を報告するよう依頼したことを明らかにしました。
加藤官房長官は、閣議のあとの記者会見で「政府では、LINEを含め民間企業が不特定多数の利用者向けにインターネット上で提供するサービスを利用する際には、機密情報は取り扱わないということで運用している。この基準に沿って、各省庁で対応していると認識しているが、現在、内閣官房を含め、各省庁におけるLINEの利用状況を改めて確認している」と述べました。
そのうえで「内閣官房では、個人情報などの管理上の懸念が払拭されるまでは利用を停止するなどの対応を予定している」と述べました。
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海外の通信系アプリはやばいとLINEが広がりだしたころから言われていました。単なるおしゃべりのやり取りくらいは盗見されても問題ないから大丈夫と大勢の人は思っていました。ところが、便利だと広まった通信系アプリには色々な情報のやりとりを載せたいのが人情です。こうして行政系の個人情報までがやり取りされれば抜き取られるのは時間の問題と、アプリの開発に関わる人ならすぐにわかったのだと思います。
一昨年も国会で海外のアプリの個人情報保護は大丈夫かと言う質問がされていましたが、行政は我が国の法律や基準に合わせた運用をしていると会社が言うので大丈夫だと応えています。会社が言うから大丈夫というのは相当お人よしです。普通はやばいんじゃないかという情報をつかんだなら行政が独自に調査をするべきでした。相手のいう事を鵜呑みにするとは、我が国の安全保障は本当に大丈夫かなと思います。
気になっているのは以前から述べている(グーグル採用自治体は半数以上に02/19)多国籍IT企業のアカウントが無料で提供される教育系プラットホームです。Googleの生まれが米国で自由主義国だから大丈夫なわけではありません。LINEは生まれも育ちも自由主義国ですが、中国本土に個人情報は流れました。国産の教育系プラットホームの開発は今からでも遅くはありません。政府が音頭を取って、こういう時こそ開発費や設備費の助成金をたんまり出せばいいと思います。GIGAスクールスタートの今年、政府の姿勢一つで子どもたちの個人情報が守られるかどうかの瀬戸際だと思います。