子供たちが気を付けること・・・専門家に聞く、学校での注意点 4月8日から新学期〈宮城〉
4/7(水) 19:58【仙台放送】
宮城県内ほとんどの小中学校で、4月8日から新学期が始まります。新型コロナウイルスの感染が急拡大している今、子どもたちが気を付けることを感染症の専門家に聞きました。
東北大学で、感染症を研究する吉田眞紀子助教です。県内では小中高校あわせて9件のクラスターが発生するなど、学校でも新型コロナウイルス感染の危険性は高まっています。子供たちは何を気を付ければいいのでしょうか?
東北大学大学院総合感染症学分野 吉田眞紀子 助教
「1番は“先生も生徒もマスクをしている”。2番は“距離がとれている”。3番は“換気がとてもいい”。これが守られていれば感染リスクはかなり下がる」
県内のほとんどの小中学校は8日から新学期を迎えます。子供たちや保護者に気になることを聞きました。
小学4年生
「楽しいけど、不安なところもある。体育の時にマスクを外して、集合するときに近づくから、どうなのかなと思います」
マスクを外す場面もあるのが、体育や音楽の授業。吉田助教も状況に応じてマスクをつける必要はあるとしています。
東北大学大学院総合感染症学分野 吉田眞紀子 助教
「できることならば、マスクはした方がいいです。広いグラウンドは非常に換気がいいため、1メートル、2メートルずつをあけて走るならマスクをしなくてもいいんじゃないか」
もう一つ、マスクを外す必要があるのが、給食の時間です。
小学4年生の保護者
「給食の時間にお話してるのをやめなきゃいけないのか」
マスク会食が呼びかけられる中、吉田助教も「給食での黙食」は大切と指摘します。
東北大学大学院総合感染症学分野 吉田眞紀子 助教
「食べるということは、非常にリスクを伴うタイミングではあります。『これおいしいね、食べる?』と会話をすると、その途端、口から飛沫が相手に届く。ちょっと寂しいけども、『まずはごはんは食べよう』。『食べる時は食べる、しゃべる時はしゃべると分けよう』と子供たちに話す」
子供たちの重症化リスクは低いとみられていますが、家族のためにも感染は避けなければなりません。子供たちからはこんな質問も…。
中学2年生
「友達とじゃれあって感染するケースがあるので怖いですね。除菌をするときに、一日に何回やったらいいのかとか気になります」
東北大学大学院総合感染症学分野 吉田眞紀子 助教
「何回すればいいのか。突き詰めると触ったたびに消毒しなきゃいけなくなる。それは実際には無理です。この感染症の中心となる感染経路は『会話・飛沫』なんだとだから、消毒にそこまで大変な思いをしてまでしなくて大丈夫」
コロナ疲れも指摘される中、吉田助教は過剰に心配することなく、基本的な対策を続けていくことが大切と話しています。
東北大学大学院総合感染症学分野 吉田眞紀子 助教
「今、分かってきたことをうまく取り入れて、過剰なことはしない。でも必要なことはしっかりときちんとやっていくことを守って、その上で、さまざまな遊びや授業を実践していってほしい」
------------------------------
グランド・戸外はマスクはいらなかったはずが、いつの間にかの自己規制で外でもマスクをすることに変わっていきました。運動するときは、熱中症や換気障害の危険のリスクの方がはるかに高いのですからマスクは外して当然です。給食中はおしゃべりしないけど、遊び時間が長くなると前向きに考えます。そして、普段の自由な会話まで禁止する必要はないし、もしそれを規制するなら、そもそも授業が成り立たなくなります。
メディアは、子どもで重症化した人は誰もいないことをまず伝えることが大事です。子どもから家族に感染させない配慮を求めるコメンテーターがいますが、その配慮のない発言で敏感な子どもが不登校になっている責任こそ問いたいです。そもそも、この国のPCR陽性者率は欧米から二桁も少ないのです。日本は昨年2月からカウントして千人で5人ですが、アメリカでは千人で100人です。
東アジア圏は欧米と状況が全く違う事をメディアは積極的に伝えようとはしません。欧米の陽性者数で言えば誤差の範囲とも言える人数だけれども、人種的生物学的な違いかどうかは解明されてないので、伝統的に続けてきた手洗いうがいの予防を続けていくのが妥当な選択なのだと思います。
子どもたちにも、大人は正確な事実を伝えることが大事です。メディアは全ての事実を伝えているとは限らないという話も高学年以上には必要な知識かもしれません。そして、中学生くらいになれば、自分に大きな損害がないなら自分の意見が違っても大勢にあえて合わせておく処世術が大人にはあるということも伝えたいものです。
でも、長いものに巻かれる付和雷同型が増えると差別やいじめが起こりやすくなることも同時に教える必要があります。それ以上深い話になると政治や哲学・心理学の話になるので、自分で調べてみたら面白いかもしれないねと伝えようと思います。