40人のクラスに3人の確率で“読み書きが苦手”な子どもがいます。誤解されがちな「発達性読み書き障害」について取り上げた『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』が、2020年2月29日(土)に発売されました。子どもたちの問題と真摯に向き合った内容に、ネット上では「こういう障害があると初めて知った。すごく大切な啓蒙だと思う」「長く、たくさんの人に読まれる本になりますように」といった声が上がっています。
本書は2017年に刊行された千葉リョウコのコミックエッセイ『うちの子は字が書けない』の続編にあたる書籍です。前作では小学6年生のときに発達性読み書き障害と診断された長男・フユのエピソードがまとめられ、「自分にも息子がいるので、すごく色々なことを考えながら読み進めた。最後はもうポロポロ泣いちゃった」「くじけそうになりながら子どもの力を何度も信じる姿に元気がもらえます!」と大きな反響を呼んでいました。
発達性読み書き障害とは知的発達には問題がなくても音読が苦手だったり、漢字や仮名の形を思い出すことに苦労する発達障害の一種。具体的には「黒板の字をノートに写しきる前に消されてしまう」「テストで漢字を書けずに減点されてしまう」などの状況が起こるが、世間では「怠けているからでは」と誤解されてしまうこともあるといいます。
続編では専門家の宇野彰教授が、障害をもつ子どもたちのためにできることや将来的に役立つことを解説します。また千葉リョウコの描き下ろしマンガとして、長男に続いて発達性読み書き障害と診断された長女・ナツについてのエピソードが収録されました。
まだまだ一般的に知られていない障害について掘り下げた内容に、読者からは「こんなに個人差があるんだ!?とびっくり。もっと知られてほしいなと改めて思った」「『点数は変わらないけど理解してもらえてよかった』にハッとさせられた。すぐ気づいてあげるのは難しいかもしれないけど、いろんな障害があることは覚えておきたい」といった声が上がっています。
マンガ部分のみを抜粋した「漫画抜き出し版」も、電子書籍限定で発売中。本書を手に取って、「読み書きが苦手な子ども」の現実を知ることは大事だと思います。