トランスジェンダー女子の学校スポーツ参加禁止 米フロリダ
2021年6月2日 マイアミ/米国【AFP】
米フロリダ州で1日、トランスジェンダーの女性が公立校で女子の運動部に参加することを禁止する法律が成立した。
法律は7月1日から施行され、女子チームに入る生徒や学生は、出生証明書で生物学的な性を証明することが義務付けられる。
州内のキリスト教系の学校で法律に署名したロン・デサンティス(Ron DeSantis)知事は「競技の整合性を守ることが非常に重要だと信じている」と話し、「フロリダでは女子は女子の、男子は男子のスポーツをプレーする。われわれはスポーツを行う際、イデオロギーではなく生物学を土台にする」と続けた。
共和党のデサンティス知事は、性的少数者(LGBTQ)の「プライド月間(Pride Month)」初日に法律に署名した。
これを受け、ヒスパニック系で、ゲイを公表している民主党のカルロス・スミス(Carlos Smith)州議会議員は「おぞましい」ことだと話している。性的少数者の権利擁護団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)も、訴訟を起こす意向を表明している。
共和党の知事が率いる州では、すでに同様の法律が成立しているところもあるが、フロリダはその中でも最も人口が多い州となっている。(c)AFP
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宗教との関係があるのか共和党の強い州はLGBTQ問題を避けて通りたがるし、逆に民主党は伝統的なものに反発するキャンセルカルチャーの意識が強く、こうした極めて個人的で繊細な問題を政争の具にします。どちらも法律と裁判で決着をつけようとするのは、勝ち負けだけで良いのかと、スポーツ精神も地に落ちてしまい、ちょっと受け入れがたいです。
筆者の個人的な感覚では別に目くじら立てずにトランスジェンダーの参加を認めていいと思います。女子のラグビーチームに「男子サイズ」の人がボールをもって突進してきて、相手チームがフリーズしている動画を見たことがあります。それで勝ったから何なのと皆思うはずです。スポーツは見た目がチーム同士で拮抗しているから面白いのです。逆に言えば、チーム力が拮抗していれば性差は関係がないです。個人競技はウェイトで区別すればすむ話です。
日本のラグビー熱が盛り返したのは一昨年のワールドカップでしたが、これの下地を作ったのは外国人選手の活躍です。古くはプロ野球・大相撲・プロサッカー、最近ではバスケットやバレーボールまで外国人選手の参加で盛り上がりを見せます。ナショナルチームへの外国人参加は良くてトランスジェンダーの女子スポーツ参加の何が悪いのか良くわかりません。きっと、世間はそれで面白くなければ振り向きもしなくなるし、面白ければ盛り上がるだけです。
アマチュアの世界は純血主義でというのも、かえって気持ちが悪いです。大事なのはやっている本人と見ている人が感動できればそれでいいと思います。ラグビーワールドカップで、189cm・113kgのリーチマイケルの突進力にも感動しますが、スクラムハーフで166cm・73kgの田中史朗が巨人の中を潜り抜けていくのも痛快です。 日本がベスト8入りしても外国人がいるから興覚めだと言う人には言わせておけばいいと思います。女子スポーツにトランジェンダーの人が参加する事の好き嫌いは個人の勝手ですが、法律で規制したり裁判で争うような筋のものではありません。