接客ロボット ファストフード店で実験 障害者が自宅から操作
【NHK】2020年7月22日 19時45分
ファストフード店に置いたロボットを操作して、離れたところにいる人が接客サービスにあたる、実証実験が行われることになりました。
東京 品川にあるファストフード店には、港区のベンチャー企業が開発した23センチのロボットが置かれました。
今回の実証実験では、関西地方に住む重度の身体障害がある人が、自宅からロボットを操作して、客から注文を聞く接客サービスにあたります。
接客は今月27日からおよそ1か月間、平日の午後2時から午後6時の間に行われ、実験を通じて障害者の雇用の場を広げることをめざします。
また、従業員と客との接触を少なくして、新型コロナウイルスの感染防止につなげる効果も期待しています。
ロボットを操作して接客にあたる23歳の女性は「神経性の難病で外で働くのが難しいので、ロボットを通じていろんな人と話すことは刺激になります。接客中のことばづかいが難しいですが、がんばって働きたいです」と話していました。
実験を行うモスフードサービスとベンチャー企業では、接客だけでなくロボットで決済までできるよう開発を進め、ドライブスルーなどでの活用も検討することにしています。
ベンチャー企業、オリィ研究所の吉藤健太朗所長は「障害がある人がロボットを通して働くことができれば、活躍の場が広がっていくと思う。研究を進めていきたい」と話していました。
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「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)の女性患者=京都市=から依頼を受け、薬物を投与して殺害したとして、2人の医師が嘱託殺人の容疑で京都府警に逮捕された事件がメディアで報じられていますが、一方では、こうして社会参加の道を拓こうとする人々もいます。
モスバーガーを運んでくるロボット、これに接続されたインターネットの向こう側に人がいると思うと、何か不思議な気持ちです。これまでテクノロジーは人から仕事を奪ってきましたが、テクノロジーによって新しい仕事が生まれることだってあるということです。