発達障害児と親に寄り添う本放課後等デイサービス施設長、南川さん出版/福岡
2020年10月20日【毎日新聞】
「大丈夫。みんなで歩いていきましょう」「あなたは一人ではありません」――。ふと心が軽くなるようなメッセージを込めた、発達障害のある子供やその親を支援する本「発達障がい見方を変えればみんなハッピー」(梓書院・税抜き1500円)が出版された。【末永麻裕】
著者は、児童発達支援の放課後等デイサービス「発達こどもアカデミー」原田校(筑紫野市)の施設長で研修認定精神保健福祉士の南川悠さん(42)。
約15年間、未就学児から高校生までの発達障害の子供たち300人以上の療育に関わり、発達障害などの子供への接し方を学んでもらう「ペアレント・トレーニング」で保護者700人以上の支援に携わった経験から「親子に寄り添う本になれば」と執筆した。
子供に対しての関わり方や対処法として、「片付けなさい」といった大まかな指示ではなく行動一つ一つを具体的に指示することなど、視点を変える36のポイントを分かりやすく解説した。症例チェック表や受診できる医療機関、デイサービスの支援内容、利用相談などに関する情報も収録している。
南川さんが福岡市で月に1度主催している保護者の交流や相談の場「はこでみ親の会」についてもあとがきで紹介した。
南川さんは「ポイントを知ってもらい、時間をかけて一緒に歩んでいきましょう。本をきっかけに、親の会にも足を運んでもらえたら」と話している。
書籍購入の問い合わせは梓書院(092・643・7075)。
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15年間で「ペアレント・トレーニング」保護者700人はすごい数です。ペアトレは援助も必要なので3人程度で取組みます。230組ほどなのでフォロアップ含めて8セッションで2240回。毎日休まず実施しても10年近くかかります。放デイをやりながら親を組織して実施したとすると、ものすごいパワーです。
ただ、ペアトレにはそれくらい保護者が変わり子どもが変わっていく様子が、スタッフに手に取るように実感できる魅力的な取組です。一専門家の力は知れていますが、保護者の子育てのスキルアップのパワーはものすごいです。それを知っているいる専門家がペアトレを重視するのは当たり前だともいえます。「親に寄り添う本 放課後等デイサービス」というよりは「親と共に歩む本、放課後デイサービス」だと思います。