コロナ差別に涙…紙芝居で「痛み」向き合う小学校で手作り道徳授業
2020/10/10 6:02【西日本新聞】
新型コロナウイルス感染者や医療従事者への差別、偏見の問題に向き合おうと、福岡県粕屋町戸原東の大川小(806人)の竹内祐子教諭(63)=通級指導教室担任=が児童向けの紙芝居を作った。感染から回復した男児が心ない言葉を浴びせられるが、友達の優しい気持ちで元気になるストーリー。道徳の時間を使い、通常学級24クラスで思いやりの大切さを伝えた。
「コロナの今、考えよう」と題した紙芝居は画用紙10枚。竹内教諭が8月下旬から約3週間かけて1人で仕上げた。
紙芝居では、コロナに感染した男の子が闘病、退院したものの、お使いで行ったスーパーで近所の女性たちから「あの子よ、コロナになっていた子」「さっき、このリンゴを触ってなかった?」などと陰口を言われて傷つく。感染しても泣かなかった男の子は「ぼくは何も悪いことはしていません」と帰り道で泣いた。
翌日。男の子は見舞いに来た友達に「学校に来るのを待っているよ」「インフルエンザと同じで、いつかかるか分からないもんね」「また一緒に遊ぼう」と言われ、笑顔を取り戻す。
紙芝居を見た6年生は「やっと治ったのに嫌な気持ちにさせられてかわいそう」「大人たちの態度が悲しい」「友達がかかったら、『クラスみんなで待ってるよ』と伝えたい」など、たくさんの感想を発表した。
竹内教諭は「子どもたちが自分のこととして受け止め、何ができるかを考えてくれた。感染を学校や地域、職場での仲間外れやいじめにつなげてはならない」と強く願った。(森竜太郎)
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子どもは、まだいいです。問題は、コロナ警察などのクレーム大人。マスクをしろとつっかかって来る大人。県外から遊びに来るなと道の駅で罵声をあげる大人。この中には、白黒をはっきりさせたいステレオタイプにしかものを考えない人や、情報弱者も含まれてはいるものの、自他の区別、心のソーシャル・ディスタンスが取りにくい人が少なくありません。GOTOを安心して使えなかった健康年齢を過ぎた方たちも結構あたりがきついとも耳にします。子どもは大人の真似をするものです。