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1. 学校でのいじめ厳罰化へ 自殺なら禁錮10年 仏

投稿日時: 2022/01/04 staff3

学校でのいじめ厳罰化へ 自殺なら禁錮10年 仏

2021/12/29(水) 【時事通信】

フランスのマクロン大統領=17日、ブリュッセル(AFP時事)
【パリ時事】フランスで、学校でのいじめを厳罰化する動きが進んでいる。

国民議会(下院)は11月、いじめ被害者が自殺または自殺未遂した場合に最大で禁錮10年と15万ユーロ(約2000万円)の罰金を科すことなどを定めた法案を可決。来年1月には上院の審議が始まる。

現行法では、いじめ加害者が13~17歳の場合は最大で禁錮2年6月と7500ユーロ(約100万円)の罰金、18歳以上の成年なら最大で禁錮5年と7万5000ユーロ(約1000万円)の罰金が定められている。被害者が自殺または自殺未遂した場合に刑が最も重くなる。刑事責任を問われない13歳未満の加害者は罰則の対象外。

教育省報道官は時事通信の取材に対し、今回の法案について「罰則の適用年齢など詳細は今後の審議で決定される」と説明した。

ここ数年はインターネットを通じたいじめが増加している。政府は来年2月、いじめ被害者のスマートフォンに届いた嫌がらせメッセージの画面内容を保存した「スクリーンショット」などを送信できる通報アプリの運用を開始予定。子供のパソコンやスマホなどを親が管理できるようにする措置も検討している。

教育省の発表によると、フランスでは全児童・生徒の6%に当たる年間約70万人がいじめの被害に遭っている。報告されていないケースも多く、今回の法案によると、実際の被害者は80万~100万人に上るとみられている。

10月には、東部アルザス地方で14歳の少女がいじめを苦に自殺した。地元メディアによれば、同性愛者であることやモロッコ人の母親を持つ人種的ルーツに関して、女友達のグループから2年にわたり暴言を受けていた。

マクロン大統領は事件を受け、11月にインターネット交流サイト(SNS)上に投稿した動画で「いじめの被害に遭っている全ての若者へ。われわれは君たちの味方だと知ってほしい」と支援を表明した。

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日本のいじめ認知件数が50万人でフランスは70万人ということは、人口比で考えると日本の3倍近い認知率となります。フランスの深刻さはそれが移民に向けてのものが多いという事です。多様性社会のトップランナーともてはやされるフランスですが、社会の鏡と言われる学校でこの有様ですから、現実にはさらに深刻ないじめや差別が存在することは容易に推察されます。

中世から近世にかけて経済でも芸術でも世界に影響を与えたフランスのプライドは今でもフランス人の中に息づいています。未だにパリでは英語が話せてもフランス語でしか応えない年配のパリジャンは少なくありません。フランス語も話せないくせにパリに来るなと言葉では言わないかわりに、こうしたイケズをするのです。こうした古い慣習の滓と、大量の移民問題を抱えているフランスの政治的な課題が合わさって差別やいじめが起こっていることが深刻なのです。

その政治的課題が学校生活にまで及んでいるゆえに、日本からすれば考えられない量刑が課されようとしているわけです。中2(コレージュ3年)で禁固2年半ですから在学中は塀の中となります。それが少年院なのか刑務所なのかはこの記事ではわからないですが、多様性社会を守り抜くためとは言えフランスの民主主義への向かい方は半端ではありません。

中国共産党によって思想弾圧や女性の凌辱という人権弾圧が今起こっているのに、糾弾する「タイミングではない」と言う政党幹部や国会議員を見ていると情けなくなります。人権侵害を知ればその非難はタイミングで発言するようなものではなく、リスクを背負ってでも声を上げるべきものだと子どもにも教えるのが人の道です。