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ウクライナの障害者へ「とにかく生き延びて」祈りの詩…日本の協議会代表がつむぐ

ウクライナの障害者へ「とにかく生き延びて」祈りの詩...日本の協議会代表がつむぐ

2022/03/18 【読売新聞】

ロシアの侵攻でウクライナにいる障害者の身を案じた日本障害者協議会代表で、視覚障害のある藤井克徳さん(72)=写真=が1編の詩を作った。「とにかく生き延びてほしい」との祈りを込めた詩は、ウクライナ語やロシア語にも翻訳され、知人らを通じて拡散。ウクライナの障害者団体から、藤井さんに感謝の言葉が届いたという。

詩のタイトルは「連帯と祈り ウクライナの障害のある 同胞はらから へ」。「戦争は、障害者を邪魔ものにする」で始まり、「戦争は、障害者の明日を真っ黒に塗りたくる」と言葉を紡いでいる。

藤井さんは、戦争下では障害者の存在が軽視されやすいと考え、ウクライナの障害者の状況を憂慮していた。同協議会のホームページに掲載したほか、多くの当事者に届けたいと、知人に拡散を依頼したところ、14日にウクライナの障害者団体でつくる「ウクライナ障害者国民会議」の関係者から、受け取ったことを伝える感謝のメールがあった。「日本の障害者団体が私たちとともにいることは、とても重要なこと」と書かれており、自分たちのホームページに詩を掲載するという。

藤井さんは「障害者は平和でないと生きづらい。侵攻がすぐにでも終わってほしい」と話している。

(以下、詩の全文)

連帯と祈り

ウクライナの障害のあるはらから へ
戦争は、障害者を邪魔ものにする
戦争は、障害者を置き去りにする
戦争は、優生思想をかきたてる
大量の障害者をつくり出す最大の悪、それが戦争
朝一番のニュースを恐る恐る
キエフの包囲網がまた狭まった
教会も文化財も悲鳴を上げて崩れ落ちる
禁じ手が ほご にされ原子力発電所から火の手
殺し合いでなく話し合いを
侵攻でなく停戦を
停戦でなく平和を
青い空と黄色の豊作に似合うのは平和
私たちは祈ります
西北西の方角をじっとみつめながら
心の中から希望が切り離されないように
とにかく生き延びてほしい
戦争は、障害をたちどころに重くする
戦争は、障害者の尊厳を軽々と奪い去る
戦争は、障害者の明日を真っ黒に塗りたくる
早いうちに、否、この瞬間に終わらせなければ
もう一度くり返す
とにかく生き延びてほしい
たとえ、食べ物を盗んでも
たとえ、敵兵に救いを乞うてでも
遠い遠い、でも魂はすぐ そば の日本より

 ふじいかつのり(NPO法人日本障害者協議会)

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ウクライナのマリウポリ市は「一日平均50~100個の爆弾が落ちている」として「約35万人が防空壕や地下室に避難している」と伝えています。ロシア軍は子どもを含む数百人の民間人が避難したマリウポリのある劇場を爆撃して国際的な非難を浴びました。特に、劇場の前と後ろにロシア語で「子どもたち(дети)」を意味する言葉が白色で大きく書かれてあったにもかかわらず、ロシア軍がこの建物を爆撃したことが明らかになっています。

殺人鬼プーチンに藤井さんの声は届くのかと言われれば大変困難だと言わざるを得ません。命を守るためには降参すればいい白旗を上げればいいという人もいます。特に日本人に降伏論が多いのは、日本が米軍に占領され悲惨な目にはあっていないからかもしれません。それも、北方領土を除く全土に米軍だけが進駐したからです。ドイツのように北海道と東日本がソ連軍に進駐されていれば、降伏論を言い出す人は少なかったのかも知れません。

旧東ドイツは言論の自由を奪われ、自由を唱える者はプーチンをはじめとするKGB秘密警察に暗殺されてきました。日本に進駐したGHQも言論の自由は奪いましたがそれは僅かな間だけでした。社会主義の看板を下ろしたはずのロシアやベラルーシは今も人権を抑圧しています。東欧の社会主義を経験した人たちは自由を奪われることがいかに恐ろしいか良く知っているのです。子どもの命すら何とも思わずに爆撃する殺人者プーチンに降伏すれば何が起こるのかウクライナ人は良く知っているのだと思います。