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第62回グラミー賞
『第62回グラミー賞』の授賞式が、日本時間27日に行われ、米シンガー・ソングライターのビリー・アイリッシュが、主要4部門の「年間最優秀アルバム」「年間最優秀レコード」「年間最優秀楽曲」「最優秀新人賞」を独占する快挙を成し遂げました。同アワードで主要4部門を独占したのは39年ぶりだそうです。前回、「ビリー・アイリッシュ1/11」の記事で、彼女がトゥレット障害でカミングアウトしているシンガーとして紹介したところです。
ティーンを中心に絶大な人気を誇る18歳のビリーは、昨年3月29日に発売したデビューアルバム『WHEN WE FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』が英米を含む11ヶ国で1位を獲得。米シングルチャートでは14曲同時チャートインを果たし、カーディ・B、ビヨンセ、アリアナ・グランデらが持つ女性アーティストの同時チャートイン記録を更新しました。代表曲「Bad guy」は2000年以降に生まれたアーティストとして史上初の全米シングルチャート1位に輝き注目されています。
■主要4部門 受賞作/受賞者&ノミネーション
▽「年間最優秀レコード」部門
★Bad Guy/ビリー・アイリッシュ
▽「年間最優秀アルバム」部門
★WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?/ビリー・アイリッシュ
▽「年間最優秀楽曲」部門
★Bad Guy/ビリー・アイリッシュ
▽「最優秀新人賞」部門
★ビリー・アイリッシュ
生活保護
現在日本では、母子家庭の14%が生活保護世帯と言われています。生活保護受給額は自治体、子どもの人数や年齢、母親の状況にもよりますが、家賃を抜いてだいたい一人あたり7~8万前後が相場になります。母子家庭で子ども一人がいれば家賃抜きの生活保護支給額が、15万前後くらいが相場になると思います。それに合わせて児童手当などが総額月5万円くらい。それらを足すと年間で200万前後の額が支給されていることになります。母子家庭の平均世帯収入は197万円。およそ生活保護世帯とかわりません。
養育費がもらえない、収入がない母子家庭にとって、生活保護はとても重要な制度です。メリットは子どもの病気で仕事を休んだりしても、収入は減りません。働きづめじゃなくても最低限の生活が保障されるので、子どもとの時間がもてます。税金や病気のことを気にしなくても生活が保障されるので、精神的に安定できます。デメリットは、娯楽・ぜいたく品は基本禁止なので辛い場合もあります。子どもが思春期になってくると、働かなくてもお金がもらえることを悪い意味で捉える可能性もあります。留学や習い事等子どもにしたいことができたとき、簡単にさせてあげられない等が考えられます。
子どもが小さい間は、お金がなくても遊ぶ範囲もしれているので、なんとかなりますが、子どもが大きくなる連れ、周りの影響をうけながら娯楽などにも興味を持つようになるので、思春期になる頃くらいに、生活保護世帯だと、少し大変かもしれません。子どもの年齢によって、メリット・デメリットにも変化がでてきます。
生活保護は、最低限の生活保障であり、理由なくずっと受け続けるべきものではありません。ですが、母子家庭で収入が母親の労働収入しかなく、子どもが小さい・多いなどから仕事をどうしても休む日が多くなり、収入が安定しないなどの理由があるなら、生活保護を受けるべきだと思います。子どもが小さいと、就職自体も難しい場合もあります。小さい子どもを抱えた母子家庭が自立して生活するのは難しいです。ただ、子どもの成長に合わせて、母親も職業訓練や技能を身に着けながら、自立できる仕事を探すことも必要です。就労は賃金のことだけでなく、日々の生活のメリハリがつきます。フルタイムだと難しくてもパートで生保をもらいながら就労している保護者も少なくありません。生保を受けるか受けないかという判断ではなく、働ける時間は働いてみるという柔軟な生保の受け方もあります。
WHO公衆衛生上の緊急事態を宣言
新型のコロナウイルスの感染拡大を受けて、WHO=世界保健機関は専門家による緊急の委員会を開き、感染がほかの国でも拡大するおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。WHOは医療態勢のぜい弱な国への感染拡大を懸念しているとしたうえで、ワクチンや治療法の開発を促進するとともに、そうした国への支援を行うべきとしています。
スイスのジュネーブにあるWHOの本部で、30日行われた緊急の委員会には各国の専門家や保健当局の担当者が参加し、中国を中心に感染が拡大する新型のコロナウイルスの状況について協議しました。委員会のあと記者会見したテドロス事務局長は、感染がほかの国でも拡大するおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」だと宣言しました。
そして貿易や人の移動を制限することは勧告しないとしたうえで、医療態勢がぜい弱な国を支援すること、ワクチンや治療法、それに診断方法の開発の促進、風評や誤った情報が拡散することへの対策、データの共有などを行うべきだとしています。WHOは今月22日と23日にも緊急の委員会を開きましたが、緊急事態にはあたらないと判断していました。
緊急事態の宣言は、2009年の豚インフルエンザや2014年のポリオ、そして去年7月のアフリカ中部でエボラ出血熱の感染が拡大した際などこれまでに5回出されています。日本政府は、国内ではすでに今回のウイルスによる肺炎を感染症法に基づく「指定感染症」などに指定しており、水際対策の強化や、中国・武漢に滞在歴がある人の健康状態の確認などを先行的に実施しているとして、これまで実施している取り組みを徹底するとしています。
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1週間前までは、インフルエンザと変わらない症状で予防法も同じだとたかをくくっていたのが、毎日毎日報道される内容が深刻になっています。わが国も感染者を強制入院できる政令を出したのは良かったのですが、周知徹底を2月7日までにしたことで、こんな緊急事態に1週間も丸腰なのかと大批判を受け、今日、実施を1週間前倒ししました。
また、致死率も2~3%で、インフルエンザB型の致死率0.05%からすれば50倍程です。インフルエンザのようにワクチンも治療薬(タミフル・リレンザ)もないので、感染者の隔離は重要です。症状のない潜伏期間中の2週間もウィルス感染をするので感染を完全に食い止めるのは難しいとWHOは言います。ただ、48歳未満の方の死亡例は今のところないとの情報が子どもにとっては救いです。引き続き手洗い給水、アルコール消毒に励みます。
公立高校入学試験の合理的配慮申請
公立高校の入学試験では障害のある志願者への合理的配慮を申請することが出来ます。自治体によって違いがありますが、子どもの特性を踏まえた措置をしてもらうことができます。2016年4月から障害者差別解消法が施行され、公立の学校については受験の際の配慮申請が通りやすくなっています。しかし、現実には入試においてなかなか当事者が望むような配慮は認められていません。私立学校の場合は合理的配慮は「努力義務」なので、各学校の裁量に依るところが大きいですが、公立の高校よりもむしろ私立学校の方が理解があり、別室受験や受験時間の延長などの対応をしているところもあります。そして、入学後の対応なども丁寧に行っているのも私立学校に多いようです。
高校入試のときの合理的配慮の申請に必要な書類の一般的な例ですが、高校入試の場合配慮の申請に必要なことや書類は以下のものです。
・医師の診断書・個別の教育支援計画(各自治体や各学校の様式に沿って作成)受験の際に支援の必要性を証明するために、校内試験でどのような支援を行っていたか記述したもの・中学校と受験先の高校との事前協議=ここで、認められる配慮の範囲について意見のすりあわせを行う。
入試の数か月前には中学校から受験先の高校との話し合いを行う必要があるようです。そのうえで、都道府県教育委員会に許可をとる必要がありますので、詳細については在籍している中学校や各教育委員会に問い合わせてください。学校に合理的配慮をお願いするときに大事なことにも書きましたが、それと同時に中学校での理解と配慮実績も必要になります。それを個別の教育支援計画や中学校での配慮事項などで、中学校での学習の仕方を高校へ伝えていく必要があるからです。
まだ大多数の中学校は、「高校入試の受験方法は特別な配慮がないので、中学校の勉強も皆と同じくする必要がある」と考えています。つまり、高校入試のために、普段の授業から慣れておく必要があるという考え方です。中学3年間などはあっという間に過ぎて行きますから、中学校との話し合いも中学入学時から進めていく必要があります。「学校の先生なら知っているはず」と思っていることでも、経験していなければ結構知らないことが多いです。「こういうことがあるそうですが」と、生徒や保護者の方から学校に伝えていく必要があります。正しい情報を伝えることで先生が動きやすくなることもあります。特別支援教育コーディネーターや進路指導、保健室の先生がよくご存じのはずです。
就労移行支援
子どもに発達障がいを始めとする障害がある場合には、早い時期から自立が気になります。発達障害に限らずその子にとっての人生最初の仕事を選ぶために、大人と子ども自身が把握しておくべきことは、
1 子どもは何に興味があるか?(興味)
2 子どもに元々ある程度備わっている仕事をやる上での特徴とはなにか?(適性)
3 興味と適性の両方がある仕事があったとして、どうやってその仕事をやるか?(実現可能性)
何に興味があるのかを知るためには、世の中にはどんな仕事があるのか知る必要があります。多くの場合、自分の親の仕事とか、学校の先生とか、比較的自分の身近なところにある仕事に対して興味をもつようになります。それはそれで入り口としてはいいことですが、もっと広く仕事を知ることが必要です。手軽に仕事を知るための素材として「13歳のハローワーク 村上龍 幻冬舎 2010-03-25」があります。ドラマ化されたビデオ「13歳のハローワーク DVD-BOX 出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2012/07/25」もあります。30種類くらいの仕事を経験できるアドベンチャーゲーム「13歳のハローワークDS posted with カエレバ デジタルワークスエンターテイメント 2008-05-29 」もあります。このような素材を使いながら、子ども自身が「自分の興味の方向性」を知ることが大事です。
興味があるからと言って、その仕事に向いているかどうかはわかりません。向き不向きを表すのが「適性」です。具体的に適性というのがどのようにして表されるかというと、こんな感じに分類されています。
①知的能力:推測する、数を応用して考えるなどの力
②言語能力:語彙の多さ、前後の内容から推測する力
③数理能力:足す引く掛ける割るの計算力、応用的な算数
④書記的知覚:書いてある文字の意味を理解する正確性&速さ
⑤空間判断力:平面図、立体図を理解する力
⑥形態知覚:形や図柄を区別する力
⑦運動共応:見て手を動かすことの正確性&速さ
⑧指先:指先を細かく動かす器用さ
⑨手腕:腕全体を動かして作業する器用さ
これらが一般職業適性検査(略してGATB:General Aptitude Test Battery)で分かる内容です。この検査は比較的多くの発達障害当事者の方が「けっこう使える」と言う、主にハロワークで実施している適性検査です。これらの能力の組み合わせによって、様々な種類の仕事への適性が分かるようになっています。例えば、「電気設備の保守管理の仕事」には①知的能力、④書記的知覚、⑨手腕の3つが中程度のレベルで必要になる、というようなことが分かるようになっています。このようなやり方で、全部で40の仕事に対する適性が確認できるようになっています。GATBプラスコース(中学・高校生向け)があり、得点や他者との比較にとらわれすぎることなく、自分の強み、能力特徴に注目します。本人自身の各能力を比較してどの能力が優れているかを把握できるようになっており、将来を見据えた進路選択に役立ちます。(1名分420円)。障害の重い人ならTTAPというASD向けの就労移行支援テストが14歳からあります。
「13歳のハローワーク」に紹介されているような仕事だと、なりたいと考える子どもが多いケースが有るでしょう。例えば、パイロットになりたい子は多いでしょうが、実際の雇用の枠は、志望者の数よりもずっと少ないでしょう。性質として似ている仕事、その子の興味の方向性にあっている仕事、その子の適性に合っている仕事について調べてみます。そして、そういったもののなかで比較的仕事につきやすそうなものがないかどうか調べてみるというやり方があります。仕事のやりがいは、仕事を一緒にやる仲間との相性、仕事環境の文化、といったものも大きく影響してきます。まずは具体的に何かやってみることが大切だと思います。仕事選びには、「第一志望に入るためにがんばる」という受験勉強のような考え方はあまり適しません。実際に試行錯誤してみることが大切になります。
大人になってから発達障がいがあることがわかった方は「苦手なことをやった方がいい」と考えて頑張ってこられた方が少なからずおられます。そして結果的に体調を壊してしまうようなことも起こります。仕事をやっていくにあたって大切なのは、ここまでに説明してきた興味と適性がマッチしていることです。苦手なことより得意なことを軸に仕事を選ぶことは「逃げ」ではありません。そのようなことを含めて、子どものうちから教育していくことが大切なのだと思います。