みんなちがってみんないい
明日の支度
子どもが明日の支度に自分から取り掛かり、習慣化させる方法はあります。小学生のうちに、自分で明日の支度ができるようになると、忘れ物を減らせたり、自分で予定を決めて実行できるようになります。
夕方の時間帯は1日の疲れが出るので、子どもが明日の支度をするのは、大人が思っている以上に大変です。まずは、子どもと明日の準備がしやすい時間を話し合ってみます。支度をする時間帯は、帰宅後すぐ、おやつ前後、夕ごはん前後、お風呂前後、就寝前などがの候補となります。そのなかに、子どもが取り組みやすい時間が、必ずあります。時間を決めたら、毎日その時間に、明日の支度をするように習慣付けます。
明日の支度や宿題を忘れて困るのは本人だと分かっていても、親はあれこれ言いたくなるものです。しかし子どもは、親からうるさく言われなくても、「自分がやらなければならないこと」を案外よく分かっていますす。宿題をしたり翌日の支度をする時間は、子ども自身が決めるほうがいいです。本人に任せると時間は掛かりますが、自分で決めたことに責任を持つようになっていきます。
学校の持ち物といっても、さまざまなものがあります。教科書、ノート、ドリル、筆記用具、習字道具、体操服のほか、高学年になれば細々とあります。それらを1度にまとめる作業は、子どもにとっては大変です。そこで、まずは教科ごとに分けておく習慣を付けましょう。例えば「国語」であれば、教科書、ノート、漢字ドリルを1つのファイルや袋へまとめてしまいます。「家庭科」なら、エプロン、三角巾、マスクを全て1つのケースや袋へ入れておきましょう。必要な袋やファイルをすぐに取り出せるよう、教科名を書いておくことをお忘れなく。こうしておけば、時間割に合わせてカバンへファイルを入れるだけで支度できるので、支度がぐっと楽になります。
子どもが1人だけで支度できるようになるには、時間が掛かります。まだ1人では大変そうな場合は、親がそばで見守ってあげます。大人がそばで見てくれているだけでも、子どもは嬉しいものです。低学年のうちは、支度と宿題ができたら「ごほうびシール」を貼ってあげるのも効果的です。子どもは一進一退を繰り返しながら少しずつ成長していきます。できるようになったらすぐに任せきりにしてしまわず、時どきそばで見守ってあげると、支度や宿題の習慣が定着しやすいです。
翌日の支度は、できるだけ同じ時間に取り組むようにすると、体が覚えて定着しやすくなります。なかなか支度の習慣が定着しない我が子のせいにする向きがありますが。支度が習慣化しない原因は、帰宅後とても疲れていることが多いのです。支度に取り組む時間を子どもと相談して決め、子どもがスムーズに支度できるようにサポートしていくことで、だんだんと支度の習慣が定着します。「自分で支度できない」「支度をしようとしない」といった問題の背景には、子どもなりの理由があるのです。紹介した方法以外にも、その子にあったやり方が必ずあります。子どもができる方法を一緒に探って、子どもが「自分でできる喜び」を感じられるように応援したいものです。