他者理解と自己理解(その後)
一昨日、「他者理解と自己理解」投稿日時 : 11/17 について報告しました。毛嫌いしていたO君が自分の伴奏で楽しんでくれたことを知ったNさんは、O君にキーボードを譲ったり、「O君今何してますか」と友達を気にするようになったという話です。この話には続きがあります。
Nさんの作業課題が終わって、帰るまでに半時間ほど時間が余りました。「帰るまでの時間、キーボードを演奏したいです」とNさん。その時O君がNさんから譲ってもらったキーボードで遊んでいました。スタッフがNさんに「O君に一緒にお願いしよう」と提案しました。
なんということでしょう。Nさんが近づいてくるだけでO君は事情を呑み込んだかのようにキーボードをかたずけて渡そうとしていたのです。今までだったら猫の喧嘩みたいにお互いに威嚇していたのに「はいどうぞ」とばかりにO君は譲ってくれたのです。ギブアンドテイクがO君に理解でき、しかも自発的に譲ったところがすごいなぁとみんな感心しました。今日もO君は、視覚障害のNさんに「キーボードください」絵カードを渡し、カードをスタッフに読んでもらったNさんは「はいどうぞ」と優しくO君に譲っています。こうなってくると信頼関係とも言えるように思います。