みんなちがってみんないい
緊張リセット 癒やし空間
緊張リセット 癒やし空間 七尾の障害児施設に整備
2021年2月20日 05時00分【中日新聞】
色が変わる装置、水槽など RCが協力
七尾鹿島手をつなぐ育成会(NPO法人)が運営する七尾市小島町の児童発達支援・放課後等デイサービス施設「ほうぷ子どもの家」(大谷済美センター内)に、知的障害者らの癒やし空間「スヌーズレン」の部屋が整備された。七尾ロータリークラブ(RC)の寄付で実現。施設を利用する子どもたちが楽しんでいるという。県内でも徐々に広がるリラックス空間として、知的障害者らの充実した余暇活動に生かしていく。(室木泰彦)
育成会会員は約百人。同施設では現在、特別支援学校に通う児童、生徒ら約十人が夕方に帰宅するまでの放課後を過ごす。高校卒業まで利用できるが定員は十人ほど。マンツーマンかそれに近い指導が必要で、定員以上を受け入れると丁寧な対応が困難になるためという。今回施設スタッフの発案で、外国で長い歴史と実績があるスヌーズレン導入を検討し、七尾RCが協力した。
施設一階の部屋を改修し整備。円柱型水槽は中の水が泡とぐるぐる回転し、魚の模型が本物のようにリアルに泳ぐように見える。球形の光る装置は触ると色が変わる。ビニール状の柔らかいひも状の物が縦横無尽に伸びる造形物などはさわり心地も楽しめる。
いずれも色が青や赤、黄、紫色などに次々と変わるため部屋全体の雰囲気の変化も楽しめるほか、香りを出す装置もある。施設によると、知的障害者らは学校などでずっと体がこわばる緊張した時間を過ごすため、この空間にいる時は光などの刺激を体感しながら力が抜けたリラックスした時間を過ごせる。ドアを閉め個室として利用できるよう、使用中か分かるボードも入り口に設置した。
十九日、七尾RCの木下義隆会長から整備費用に充てる寄付十五万円を受け取った育成会の三谷芳夫会長と八崎(はっさき)和憲副会長は「障害者への社会の理解は進んでいるが、まだまだ課題も多い。新設備による“静の支援”で障害者が成長できるように努めたい」と感謝した。七尾RCは石田朗(あきら)副会長、伊藤隆行幹事が同席した。
【メモ】スヌーズレン=オランダ語「スヌッフレン(くんくん匂いをかぐ)」と「ドゥーズレン(くつろいでうとうとする)」からの造語。重い障害者も楽しめるよう光や音、匂い、振動、温度、素材の触感などの設備を組み合わせリラックス空間を設けるなどの理念や取り組み。1970年代にオランダの知的障害者施設で始まり認知症の人、発達障害の子どもなどに活用され日本国内も普及。障害者がどんな刺激を好むか空間で一緒に過ごしながら共有できる効果が期待される。県内でも設置する施設が徐々に増えている。
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スヌーズレンはこのブログでも3回ほど掲載(Snoezelen:2019/10/16) しました。場所が必要なのとウォーターベッド等の備品が高いので放デイには贅沢品ですが、箱の中にイルミネーションを貼り付けて入ったりかぶったりして楽しむスヌーズレンBOXならどこの放デイでも簡単にできます。
スヌーズレンは、治療法でも、教育法でもありません。支援者は、治療効果や発達支援を一方的に求めることはせず、障害を持つ人のオープンな楽しみ方をありのままに受け入れ、一緒に楽しみます。スヌーズレンは、障害を持つ人が、自分で選択し、自分のペースで楽しむための、人生の大切な時間だという考え方です。「施設によると、知的障害者らは学校などでずっと体がこわばる緊張した時間を過ごす・・・」とありますが、学校の中にもこういう空間は必要でそれは障害のない人にも必要なものです。のんびり過ごすことは普通の事だという発想の切り替えが必要です。
Minecraftカップ2020
Minecraftカップ2020全国大会、「未来の学校」をマイクラ上で発表。全13作品のAWARDが決定!
「未来の学校」をテーマに、SDGsやSociety5.0など未来を考えてマイクラで作品をつくるコンテストを開催。
2021年2月22日 20時00分【MCCUP運営委員会】
2021年2月21日(日)Minecraft Education Editionのプログラミング作品コンテストMinecraft カップ 2020全国大会 最終審査会を実施、Minecraftのワールド上で表彰式を実施いたしました。
Minecraftカップ2020全国大会は、世界各国の教育現場で活用されている「Minecraft: Education Edition」を使用し、テーマにあわせたワールドをつくる建築コンテストです。2回目になる今回は、「未来の学校」をテーマに、Society5.0・SDGsなど、未来を考える課題を生徒たちが調べて表現しました。
総エントリー者数は1770名、応募総数は483作品の中から最終審査会で、全13作品のAWARDを受賞した作品が決定しました。2021年2月21日(日)に行われた最終審査会では、全国からあつまったファイナリストと審査員がオンライン上でプレゼンテーションと審査を行いました。
■Minecraftカップ2020全国大会 AWARD発表ページ
https://minecraftcup.com/awards/
【大賞】
未来への5つの約束~キレイな水と渓谷の洞窟学校~ 浦添昴さん(沖縄県)
【優秀賞】
◆小学校低学年部門
レッドストーン小学校 ピョコ太郎さん(福岡県)
◆小学校高学年部門
エネルギーが学べる学校その名はたかさご小学校 しょうたさん(埼玉県)
◆中学生部門
未来の学びの島! TSUBASAさん(沖縄県)
◆高校生部門
科学と社会の学校~学問とICTと自然の融合~ なおぴえさん(埼玉県)
【審査員賞】
◆大西一平賞
光る学校 高田豊彬さん(大阪府)
◆Kazu賞
ゆっぴースクール 須崎有哉さん(徳島県)
◆神谷加代賞
未来地区小学校 Kouさん(福岡県)
◆鈴木寛賞
未来の学校 かずねさん(東京都)
◆タツナミシュウイチ賞
電気学校 たけるさん(東京都)
◆髙崎正治賞
未来の学校~気候変動に強く、地産地消に取り組む学校~ リュウトラゴンさん(奈良県)
◆コロコロコミック賞
天空の学校西洋のお城と日本のお城 吉川岳人さん(静岡県)
【特別賞】
◆Microsoft賞
Sea school YYK_/さん(青森県)
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優秀賞は驚くようなち密さで構成されています。プレゼン動画の本人も普通の小学生には見えず独特な個性や才能を感じさせます。家に帰って宿題を全部終えてからの時間を費やし、半年間あまりここに情熱を傾けたんだなぁと思います。ぜひ子どもたちにも見てほしい作品です。
僕の髪誰かのためにヘアドネーション
僕の髪誰かのためにヘアドネーションに挑戦中石巻・鹿又小5年佐々木君
2021年02月24日 10:43【河北新報】
病気や事故で頭髪を失った子どもたちに無償提供される医療用ウィッグ(かつら)のために髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」に、石巻市鹿又小5年の佐々木佑真君(10)が挑戦している。「誰かのために」と、強い思いで伸ばし続ける髪は、長い部分は45センチほどになった。小学校を卒業する来年まで、50センチ以上を目標にしている。
佐々木君は、テレビ番組でヘアドネーションを知ったことをきっかけに約2年前に髪を伸ばし始めた。番組は小学生ぐらいの男の子がヘアドネーションに挑戦する内容で、「自分もやってみたい、寄付してあげたいと思った」という。母の吏(つかさ)さん(35)は「自分で決めて気が付いたら伸ばしていた」と振り返る。
髪は背中の真ん中まで伸び、学校には一つに結んで行く。赤ちゃんの時から丸刈りだった佐々木君は長い髪の洗い方も結び方も分からなかったが、練習してできるようになった。洗った髪を乾かすには20~30分かかり、少しでも良い状態で寄付できるようトリートメントもしている。
初めの半年ほどは、学校でからかわれたり公園で女の子に間違われたりして落ち込むこともあったが、伸ばすことはやめなかった。吏さんは漫画に登場する長髪のキャラクターの魅力を伝え、「切らない」と固い決意を口にする佐々木君を励ました。事情を知る同級生や先生が周囲に説明してくれたこともあり、理解は広まっていった。
佐々木君は発達障害があり、吏さんは「自分にとっての普通が一般的な感覚と違い、男の子の髪が長くても違和感がない。自分でやろうと思う男の子はなかなかいないと思う」と話す。
へアドネーションには31センチ以上の長さが必要とされ、50センチ以上あればロングヘアなどにもできる。佐々木君は50センチ超えを目指す。
中学校の校則では長髪が認められない可能性があり、伸ばすのは小学校卒業までと決めている。佐々木君は「人のためになると思えば続けられる。大切に使ってもらえたらうれしい」と話す。
吏さんは「ヘアドネーションに限らず、変わったことをしている人がからかわれることがなくなるといい。本人も頑張って良かったと思ってほしい」と見守る。
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講師「何でわからへんねん」、泣きじゃくる男児…発達障害ある小5に暴言
2021年02月23日 10時38分 読売新聞
大阪市立小学校の20歳代の男性講師が授業中、発達障害のある5年生の男児(10)に「何でわからへんねん」などと暴言を繰り返していたことがわかった。男児に当時の様子を尋ねると動揺して泣き出すといい、学校は両親に謝罪。市教委は事実関係を確認したうえで、男性講師の処分を検討する。
学校や保護者によると、男児は算数と国語については特別支援学級で授業を受けている。男性講師は1月20日、特別支援学級での授業中に算数のドリルを解いていた男児に「問題をちゃんと読んでみろ」「前にもやったのに覚えてないんか」などと何度も怒声を浴びせた。
次の授業時間になっても男児が泣きじゃくっていた様子に気付いた女性教諭が校長らに伝え、問題が発覚。暴言について男性講師は学校の調査に対し、「(男児の)解答が違っていたので腹が立った。障害を理解せず、自分本位のペースで授業を進めてしまい、申し訳ない」と話しているという。
男性講師は1月26日から学校を休暇中で、2月15日には校長らとともに両親と対面し、謝罪した。母親は読売新聞の取材に「息子は問題の意味を理解できず苦しんでいたのに、高圧的な言動で追い込んだのは許せない」と話している。
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子どものみずみずしい感性と社会に貢献したいという気持ちや、それを微笑ましく見守る保護者の存在に温かいものを感じます。一方で、子どもの気持ちや子どもに注ぐ家族の視線は全く感じていないと思わせる教員の言動、社会的未熟さにはがっかりします。
普通、自分が出した課題を子どもが理解しないのは自分の見立てや力量の問題なのに、「私が正しい。子どもが問題だ」と感じている教員は彼だけではありません。一人では解けない宿題を学校で一度指導したからと繰り返し出題する教員も、怒りはしないけれども結果としては子どもを貶めている意味では変わらないと思います。
勉強がわからなくて辛かったり、友達にいじめられて悲しい思いをしている一方で、みずみずしい感性や素直な気持ちを子どもから感じる教員であれば、自分の出した課題ができないからと怒鳴ったり、一度教えたことだからと一人ではできない課題を宿題に何度も出せないはずです。
<学校ICT時代>海外の現状
<学校ICT時代>海外の現状を本紙特派員がリポート
2021年2月25日 05時00分 【中日新聞】
全国の小中学生に1人1台のタブレット端末かパソコンを配備し、通信環境を整える政府の「GIGAスクール構想」。新型コロナウイルスに伴う臨時休校を受けて計画が前倒しされ、大半の自治体で2020年度中に配備が完了する見通しだ。ただ、世界の中で日本は教育現場での情報通信技術(ICT)の活用が進んでいるわけではない。各国の現状について本紙特派員がリポートする。
米国ネット環境格差が課題
米国はオバマ政権が2016年に「コンピューター・サイエンス・フォー・オール」を掲げ「幼稚園から高校まで全生徒がコンピューター科学を学び、技術を身に付ける」ため各州や学区への資金支援を表明。トランプ政権も継続した。
米調査機関の昨春の調査で全米の中高生の49%が過去1年でコンピューター科学を学校で学び、46%が週1時間以上だったと回答。メリーランド州のある学校では中1で3次元デザインを学び、高1ではプログラミングで簡単なゲームアプリを作製。学校には安価なノート型パソコンが生徒の人数分備えられ、各授業で日常的に使用し、宿題提出もパソコン上で行っている。
ただ、デジタル環境の整備は各州や各学区でばらつきが大きい。さらに新型コロナで自宅でのオンライン授業が一般化したことで、パソコンやネット環境が不十分な家庭との格差が問題になった。
バージニア州の高校でコンピューター科学を教えていたリア・ガラノスさんは「コンピューターへのアクセスを確保するだけでなく、コンピューターが人生をどう変えることができるかを子どもたちに示すことが重要だ」と語る。(ワシントン・金杉貴雄)
タイ語学の勉強に活用も
使い込まれ、傷も目立つタブレットだがジェシリンさん(14)にとって、教科書が並ぶ書棚であり、図書館だ。「故郷の歴史物語が好き」と頁(ページ)を繰る。出稼ぎの両親を追い、4年前に生まれ育ったミャンマーから隣国タイ・バンコクへ。週6日は縫製工場で働き、日曜にNGOの学習センターに通う。タイ語の発音は貸与されたタブレットから耳で覚え、みるみる上達した。
貧富の格差が世界有数のタイ。6〜17歳の3割近く、260万人もが経済的な事情などで正規の学校に通えない。ジェシリンさんのような移民の子や、学校の整備が行き届かない少数民族地域は多い。国連教育科学文化機関(ユネスコ)が政府や通信会社の協力を取り付け、3年ほど前からタブレット支給やオンライン学習の導入を進めている。
アプリにはタイ語学習のテキストに加え、ミャンマー語や少数民族文字で書かれた各科目の教科書、物語など1000冊以上を収録。随時、更新され「楽しんで勉強するきっかけになる」と学習センター副所長ヤニーニさん(49)。ジェシリンさんは「将来はパソコンを使ってオフィスで働くのが夢」とはにかんだ。(バンコク・岩崎健太朗、写真も)
フランスモデル校で効果検証
「この計算問題に挑戦してみたいのは誰?」。フランス・パリ郊外のレシェーン小学校。1年生の教室で一斉に手が挙がった。指名された児童が電子黒板と向き合う。投影されたタイマーの時間内に全問正解し、喝采を浴びた。担任のマルティーヌ・カバン教諭は「電子黒板のおかげで低学年でも飽きずに授業に取り組める」と手応えを話す。
効果は昨春のコロナ第1波による都市封鎖(ロックダウン)中にも表れた。児童らは自宅のパソコンなどで遠隔授業を受けたが、電子黒板への慣れから、画面上の問題に抵抗感がなかったという。
だが、この環境を享受できる児童や生徒は限られる。仏政府の2018年の公立校調査で電子黒板を使う小学生は4%にとどまる。タブレット端末の配布率は中学校では51%だが、小学校では12%。北欧やバルト3国など欧州の先進国からは大きく遅れている。
昨秋にレシェーン小を視察したブランケール教育相は、2700万ユーロ(約34億円)規模のデジタル教育モデル地区事業を発表。2県の公立校にタブレットやウェブカメラを配備して効果を検証し、来年以降の全国展開を目指すという。(パリ・谷悠己、写真も)
韓国「双方向授業」56%に
IT大国を誇る韓国は昨年4月から新型コロナ対策で小中高校の登校を制限し、オンライン授業を拡大した。政府が低所得家庭への端末提供や通信接続を全面支援。IT教育に精通した人材も多いと自信を示したが、当初は集中力が続かない子が続出した。
教育省は、教員と子どもがネット上でやりとりする「双方向授業」の比率を昨年7月の15%から、10月に56%に高める改善策を実施。兪銀恵(ユウネ)教育相は今年1月、「教員研修、良質な教育コンテンツの開発を続ける」と述べた。
競争社会で、富裕層の子ほど塾や習い事に通う傾向もある。教員1万人が対象の調査では、79%が「オンライン授業で、学習格差が拡大した」と回答した。
地域教育も注目される。ソウル市の中区教育支援センターは昨夏から、地域の童話作家や人気ユーチューバー、料理研究家ら多彩な講師を招いたオンライン授業を開講。10人前後の定員に小中学生が殺到し、毎回ほぼ満員に。担当の朴珠熙(パクジュヒ)さんは「コロナ禍で行き場のない子らに学ぶ機会を提供する必要性が増した。字幕や音響など編集技術も高めてもっと楽しませたい」。(ソウル・相坂穣、写真も)
※ICT=InformationandCommunication Technology(情報通信技術)の略
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海外でもネックは家庭のネット環境です。地域や家庭のネット環境が整備されればバンコクでのユネスコ支援のように移民の子弟でも自国の言語で知識を得たり、端末そのものが現地語との翻訳機になり教育格差を緩和するツールにもなります。しかし、家庭の経済格差がネット環境格差に直結するような状態を放置していると、教育格差はさらに広がっていくということです。日本では約12%(子ども約100万人)の家庭にWifi環境がないと言われており無策のままです。
現在、端末自体はアンドロイドの安物なら1万円台、IOSでも3万円台で購入できます。端末の年数劣化や陳腐化は避けられませんが4年は使えますし公費で保障するなら出費は0円です。しかし、ネット環境はWifi環境を作る光回線だと様々なキャッシュバック販売が展開されているとはいえ使い続けるとなれば月3000円程度を払い続けることになります。家庭WiFiは電気ガス水道の光熱費と同じような存在です。なくてもすぐには困りませんが、それはガスや電気も昔はそうでした。今やそれが贅沢だという人がいないように、高速通信回線も同じなのです。
確かに、Wifi回線は家族も使うものですから公費負担と言うわけにはいかないものかもしれません。しかし、携帯電話のように学校制度を利用する子弟がいれば半額という割引制があれば無Wifi家庭は激減すると思います。結局は将来の利用者を獲得できるのですから会社には損はないはずです。ICT教育の正念場が家庭と地域のGIGAネット環境の整備の段階に移ってきているのです。あげ足取りの国会論戦をやめて真剣に国のICT環境の整備について議論してほしいものです。
京都市、全市立学校でICT教育システム導入
京都市、全市立学校でロイロノート・スクール導入
2021/02/25-13:46[株式会社LoiLo]
1人1台端末本格活用で個別学習、協働学習の充実をめざす
2月17日(水)株式会社LoiLoは京都市とGIGAスクール構想実現に向け、教育活動に関する連携協定を締結しました。これにより京都市すべての市立学校で授業支援クラウド「ロイロノート・スクール」の運用が開始します。個別学習の深まり、協働学習の繋がりの往還により、京都市がめざす「すべての子どもが”学びの主役”」となる教育を実現します。
2月17日(水)私たちLoiLoは京都市と連携協定を締結し、協定締結日から令和5年3月31日までの協定期間、京都市すべての市立学校にロイロノート・スクールを無償で提供することに合意いたしました。
京都市の在田正秀 教育長は「令和3年度を”1人1台端末の本格活用元年”の好機と位置付け、ICTの積極活用を通じて、児童生徒の学力定着・向上や情報活用能力の育成、教職員の授業改善を推進したい」と述べました。
また、「ロイロノート・スクールは本市が掲げる個別学習の深まり、協働学習の繋がりを往還し融合できるツールであり、”すべての子どもが”学びの主役”となる教育を実現するのに最適なツールである」とロイロノート・スクールへの期待を示しました。
当社の杉山竜太郎 代表取締役は「教育先進自治体である京都市で、ロイロノート・スクールが運用されることに大きな意義を感じる、京都市の掲げる生徒主体とした授業づくりのために尽力していきたい」と述べ、京都市への教育活動支援について全面的な支援を表明しました。
締結式後半では、ロイロノート・スクールを先行利用している京都市立祥栄小学校の授業の様子を録画映像と中継で紹介しました。当日紹介した映像は以下よりご覧いただけます。
▼ ロイロノート・スクールを使った授業風景
▼ 児童インタビュー
1人1台端末環境での学びが本格始動する2021年、私たちLoiLoはGIGAスクール構想の実現に向けて努めてまいります。
関連記事
● 京都市と株式会社 LoiLo による教育活動に関する連携協定締結について【京都市広報資料】
https://drive.google.com/file/d/13Jqt9sZX7wwqpxNS-EnVD5wtEiJleLay/view?usp=sharing
● 京都市が教育ソフト会社と協定【NHK NEWS WEB】
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20210217/2010009497.html
ロイロノート・スクールについて
ロイロノート・スクールは、教育1人1台時代、生徒の主体性を育み、双方向授業をつくり出す授業支援クラウドです。小学校から大学まで、すべての授業で使えます。資料のやりとり、思考の可視化、意見の共有が直感的にできるため、子どもたちが自ら考え表現する協働的な学びや、教員の負担軽減につながります。個別最適化された学びづくりや遠隔での学習にも効果を発揮します。マルチプラットフォームに対応しており、1日30万人以上が利用しています。全国で5000校以上、1人1台校では320校に導入されています。
導入事例など詳しくはWebページをご覧ください。https://n.loilo.tv/ja
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国産ICT教育システム、資本が小さくても頑張ってほしいものです。多国籍ICTシステムに負けないで頑張ってください。ただ、いつも思うのですが、35人ほどの児童数に対して指導用ディスプレー(電子黒板)の多くは65インチサイズのようで小さいなぁと感じているのは私だけでしょうか。できれば黒板全面に展開する高輝度プロジェクター型やユニット型の黒板の方が生徒には見えやすいと思います。国産システムまで含めて導入しようとする京都市の健闘を期待しています。
トイレ洋式化
学校トイレ洋式化、自治体で格差/石川
2021/3/1【毎日新聞】
家庭のトイレと言えば洋式が一般的になったが、今なお全国の小中学校のトイレでは約半数で和式が残る。昨年9月に文部科学省が発表した全国の公立小中学校にある洋式トイレの割合は57%。「子どもたちが慣れない和式で用を足せずに困っている」という声もあり、近年は衛生面や新型コロナウイルスを含む感染症対策の面からも洋式化が求められている。【井手千夏】
■富山県が全国一79%
文科省の調査では洋式化率は北陸3県でみると、富山県が全国トップの79・3%のほか、石川県55・8%▽福井県57・7%。県庁所在地では富山市が94・1%なのに対して、福井市は51・8%、金沢市は41・9%と全国の中で下位にとどまる。石川県内でも、84・9%の野々市市から45・7%の宝達志水町まで「格差」がある。
TOTO(北九州市)によると、トイレの出荷台数の99・3%(2015年)を洋式が占める。文科省は子どもが洋式に慣れていることや、災害時に避難所になる学校の特性も踏まえたバリアフリーの観点から洋式化を推奨。和式は便器外に飛沫(ひまつ)が飛び散りやすく雑菌が繁殖したり、洋式のふたを閉めて流したりすると感染症予防に効果的だとしている。
特に低学年の児童にとって、慣れない和式の存在は大きなストレスになる可能性がある。トイレ問題に関心を寄せる金沢市の小林誠議員によると、休み時間に限られた洋式に子どもが集中するために、用を済ませられなかった子どもが授業中に失禁してしまうケースがあると校長から声が寄せられている。
■斜めに設置の奇策
全国でも上位に入る富山市は、16年の前回調査から48・6ポイント上昇。その「秘密」は便器自体の交換を優先して進めてきたことにある。学校の個室トイレは内開きが多く、和式から洋式に変えた便器がドアに引っかかってしまうこともあるが、富山市では便器を斜めに設置にしたり、ドアを外開きにしたりするなどしている。費用は1ブースにつき、工事代を含め50万~100万円以内で済むという。
一方、金沢市は16年の29・5%から12・4ポイント増にとどまる。市教委は、市内に学校が多いことに加え、エアコン設置などの課題を抱える中で「優先順位を決めて取り組んでいる」と説明する。古い学校が多く配管工事も必要なことなどから、富山市のような便器交換ではなく、トイレ全体の改修工事を念頭に置く。その分、工事は長期に及ぶ上、縦1列につながる1~3階のトイレの改修には約5000万円かかるという。
20年12月の市議会で全面洋式化のめどについて問われた山野之義市長は「できるだけ早く達成すべく整備計画の策定と実現に取り組む」と応じ、21年2月に発表された21年度当初予算案に420万円をつけ、実態調査を行う。石川県は同年度当初予算案で県立学校16校のトイレ洋式化と手洗い場の自動水栓化に3億3000万円を盛り込んだ。
■トイレに選択肢を
自治体による洋式化を後押しするため、文科省は01年に改修費の3分の1を補助する制度を設けている。その効果もあって、洋式化率の全国平均は16年の43・3%から20年に57%へと増加した。
NPO法人「日本トイレ研究所」(東京)の加藤篤代表理事は洋式化の重要性を挙げた上で、「和式を好む人のために一定の数の和式を残したり、介助が必要な人やトランスジェンダーのために男女共同トイレを整備したりするなど、選べるということが大事だ」と指摘している。
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昔、まだシャワートイレが普及していなかった頃にASDの子どもから「家がシャワートイレなので学校のトイレに行けない」という声がありました。排便の後を紙で処理したことがないというのです。「え?それってシャワーの後は拭かないの?」と聞くと「乾燥機付きのシャワートイレだから大丈夫」なのだと応えていたのが印象深かったです。今となっては乾燥機付きじゃないのかとがっかりする時代になりました。
放デイのアセスメント表に、「排泄は自分で処理できる」というのがありますが、時代が変わればボタンが押せる人なら「STで処理できる」という項目が増えるのでしょう。トイレは臭い汚いが昔の公衆トイレや学校トイレの代名詞でしたが、今や高機能公衆トイレが耳目を集めます。和式を選ぶ人がいるのかどうかは知りませんが、低学年の様式の場合身長にあわせて、床を上げるなどの配慮はいると思います。
格安航空会社「ほなやろ課」積極雇用
ピーチ障害者はつらつ・・・「ほなやろ課」積極雇用
2021/03/02 05:00【読売新聞】
マニュアル写真・絵で工夫
勤怠や運航
関西空港を拠点にする格安航空会社(LCC)「ピーチ・アビエーション」で、障害者が大半を占める「ほなやろ課」の取り組みが注目されている。障害を持つ社員がそれぞれの特性をいかして働いており、運航上の重要な実務も任されている。グローバルに展開する同社はダイバーシティー(多様性)を尊重しており、「障害があっても、『成長したい』と挑戦できる環境を整えていきたい」としている。(北口節子)
「ほなやろ課」は、障害者雇用の受け皿として2018年9月に発足し、聴覚障害や知的障害、肢体不自由などの24人を含む29人が在籍。関西弁のユニークな課名には「あらゆる業務において、真摯しんしに前向きに業務に取り組もう」という思いが込められているという。
業務は多岐にわたり、名刺の作製や給与・勤怠業務をはじめ、給油量の管理、航空機の整備記録の保存など運航業務も担う。障害者の積極的な人材活用により、同社の障害者雇用率は法定の2.3%を上回る3%前後を保っている。
様々な障害を持つ課員の誰でも数多くの仕事をこなせるのは、工夫をこらした業務マニュアルの存在が大きい。写真やイラストを多用して「仕事のイメージがわきやすい」と好評で、多数のマニュアルをそろえる。
サポート役に徹するスタッフが質問や相談を最優先で受け付けていることも、安心して働ける職場環境につながっている。トラブルが生じても不安にならず、仕事に集中できるという。障害のある課員がサポートする側に回ることもある。
発達障害がある同課の井上亮一さん(26)は航空機の整備記録のデータ化などを担当。以前の職場では人間関係のつまずきで退職を余儀なくされることもあった。「障害の有無にかかわらず、業務を任せてもらえることにやりがいを感じ、仕事の幅も広がっていく」と充実感を口にする。
障害のある社員の専門的な能力を伸ばすことで、障害者枠での採用後、ITや整備などの一般枠に切り替わったケースもある。
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「ほなやろ課」を引っ張る黒木均課長(35)は約10年間、特別支援学校で教諭を務めた経験がある。兄は重度障害があり、職業の選択が限られた。「教え子らには働ける場所をもっと広げたい」との思いで3年前、ピーチに転職した。今では障害者雇用の先進事例を学ぼうと、企業や学校などから講演や指導の依頼が寄せられている。
1月には泉南市の府立すながわ高等支援学校の1年生に向け、キャリア教育についてオンラインで講演した。障害者の職域開発を進め、客室乗務員が主に行う機内清掃にも参加するようになったことを紹介。「掃除だけでなく、不審物の有無もチェックする。何かあれば飛行機を運航できず、責任問題になる」と重要業務を任されていることを説明した。
黒木課長は「障害を理由に簡単な仕事しかさせないなどの行き過ぎた配慮は不要。障害のある人も必要なサポートを遠慮せずに発信するなど、苦手を克服する工夫も大切だ」と指摘する。
◆障害者雇用率障害者の働く機会を確保するため、障害者雇用促進法は、民間企業や国、地方自治体などに対し、一定割合の雇用を義務づけている。3月1日から、民間企業は2.3%、国や自治体は2.6%と、それぞれ0.1ポイント引き上げられた。
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送迎の途中、ぼそっと子どもが「僕は将来どうせ働けない。生活保護で生きていくしかない」と呟いていました。誰が彼にそんな風に思わせたのか腹が立ちますが、一方でこうした障害者雇用・ダイバーシティー雇用の情報を子どもに流していない自分に気が付きました。そんなことは学校がするだろうと思っていても、どの学校でしているわけではありません。心無い大人は、マスメディアに興味本位に引きこもりやごみ屋敷を描きます。子どもたちがそれを見て、自分の未来に仕事はないな誤解するのは当然です。子どもの未来に前向きな情報がもっともっと必要です。身近な格安航空会社がこんなに雇用努力しているとは知りませんでした。がんばれ!ピーチ!
一斉休校から1年・・・数年後にストレスが表面化
一斉休校から1年・・・コロナ禍で学校生活「激変」専門家「数年後にストレスが表面化」
2021.3.2 17:06【SankeiBiz】
新型コロナウイルス対策の全国一斉の臨時休校から2日で1年。多くの学校は6月まで休校を余儀なくされ、授業再開後も行事が中止されたり、部活動に制限がかかったりと、学校生活は大きく変わった。子供たちにもストレスによる心身への影響が懸念される中、昨年自殺した児童生徒は過去最多に。現在も外出などの自粛が求められる中、専門家は「今は問題ない子供でも、数年後にストレスが表面化する可能性がある」としている。(藤井沙織)
自殺が過去最多
「最近、子供が急に『習い事をやめたい。宿題もやらない』と言って泣き出すようになった」。兵庫県の会社員の女性(44)は、小学2年の長男(8)についてこう話す。友達や先生とトラブルがあったわけではなく、以前は学校も習い事も楽しんでいる様子だったといい、「どうすればいいのか」と悩む。
コロナの感染防止のため、学校生活にも1年以上にわたり、さまざまな制約がかかっている。常にマスクの着用が求められ、給食は黙って食べる「黙食」。合唱や調理実習など、感染リスクが高い教科や、部活動は制限されている。修学旅行や文化祭、運動会などの行事も中止や規模縮小となり、子供自身も気づかない間にストレスは蓄積している状況だ。
文部科学省などによると、令和2年に自殺した小中高校生は前年より140人増え、統計のある昭和55年以降最多の479人。同省はコロナとの関係の分析や今後の対応策の検討を急ぎ、今年2月から児童生徒の自殺予防に関する有識者会議を重ねている。
変化に注意
子供たちの抱え込んだストレスが「これから表面化してくるおそれがある」と指摘するのは、早稲田大の本田恵子教授(学校心理学)。東日本大震災の際、3年ほど後になって心身のバランスを崩し、不登校などになる子供が数多くいたためだ。
「特に注意が必要」とするのは、ストレスをためこむ子供。泣いたり怒ったり、がむしゃらに勉強したり逆に無気力になったりと、分かりやすい「サイン」があれば、周囲も気づきやすい。だが、「約6割の子供はストレス反応を表に出さず、求められたルールを真面目に守って、自分を抑圧してしまう」と本田教授は指摘する
実際、学校現場で求められる感染症対策に、子供たちは従順だという。大阪府内の複数の公立小中学校長は「子供たちは文句も言わず、感染対策に協力してくれる」と口をそろえる。
だが、ストレスのサインが表面化しないわけではない。子供たちのストレスサインは、朝起きるのが少し遅い▽甘い物ばかり食べるようになった▽大人に気を使っている-など、小さな変化として現れるという。
変化に気づいた保護者は、どうすればいいのか。本田教授は「話を聞いて共感を示し、まず背景にある『悔しい』『寂しい』などの感情を受け止めて」とし、「解決策は子供が決めるので、保護者からは提示しない」ことを挙げた。毎日の登校や宿題、感染対策など、当たり前にできていることに「頑張っているね」「ありがとう」と伝えることも大切という。
相談先はある
大阪母子医療センター子どものこころの診療科の平山哲医師は、コロナ禍での子供たちは「心のエネルギーがたまりにくい状態にある」と話す。「心のエネルギー」は人とのコミュニケ-ションや遊びなど、心が前向きに動くことで生まれるといい、「給食時間に友達と話せず、遊び方も制限される状況が続き、終わりが見えないことが、ボディーブローのように小さなダメージとして蓄積している」という。
そこで、平山医師がアドバイスするのが、外では制約されるコミュニケーションを、家庭でこそ意識的にとることだ。その日の出来事や面白かったテレビ番組などについて、保護者から会話を投げかける。子供が学校の話をしなくなれば、「『今日の給食のお肉は豚だった?牛だった?』など、感想ではなく経験した事実を、会話の入り口にしては」。
子供のストレスは保護者にとっても不安で、対処に悩むもの。各自治体にはスクールカウンセラーや精神保健福祉センターなどの相談窓口がある。自治体のホームページでも紹介されており、平山医師は「相談先があることを知ってほしい。それだけでも気持ちが違うはずだ」としている。
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「心のエネルギー」は人とのコミュニケ-ションや遊びなど、心が前向きに動くことで生まれる・・・という平山医師の説はその通りだと思います。知識やスキルを学ぶのは、それを遊びや生活で生かすから意味があります。実際のリアルな場面がなければ、その必要にも気が付きませんし、言われたからやっているという受け身の自分が際立つだけです。
子ども時代の遊び友達の存在は何にも変えがたいものです。そこから冒険心や挑戦心や競争心や、いたわりやねぎらいや優しさという、より良い自分を目指すエネルギーがわいてきます。すべてがそこから始まるからです。友達から語らいや遊びを抜けば何も残らないと言っても言い過ぎではないように思います。それを失うような予防が必要な風邪ではないし、少なくとも普段のインフルエンザと比較しても子どもの感染死亡事例もない軽度の症状なのですから、ふざけ合う事もできないような過剰な予防を子どもに強いる必要は全くないと思います。
小学校全学年の35人学級を実現
35人学級に、学校現場は満足しているわけではない
前屋毅 | フリージャーナリスト
3/4(木) 7:00【Yahoo News】
小学校全学年の35人学級を実現するための国費を盛り込んだ2021年度予算が、3月2日の衆院本会議で可決された。いよいよ本格的に少人数学級への取り組みが動きだすことになる。しかし、それで終わりではない。
新型コロナウイルス感染症(新型コロナ)の感染予防のために、少人数学級への要望が高まった。教室での密状態を避けるためだ。そして実に約40年ぶりに学級規模の引き下げが実施されることになった。その経緯から、少人数学級は新型コロナ対策だけのため、とおもわれがちである。もちろん、その目的もあるが、それ以外にも大きな目的があることを忘れてはならない。
なぜ、少人数学級の実現が必要なのか。それを理解するには、現場の教員の声に耳を傾けるのがいちばんだ。『もっと!少人数学級』(旬報社)には、少人数学級を体験した教員たちの思いも綴られている。
たとえば小学校教員の高橋公平さんは、「クラスの人数が少ないと授業中よく『喋る』と感じます。もちろん学習に無関係なおしゃべりではなく、授業の課題解決の場面や行事の縦割りの異学年交流などでも一人ひとりができることを進めようという想いがあると思います」と書く。
そして、「教師と子ども、子どもたち同士のかかわりの『濃さ』が、子ども一人ひとりの主体性を伸ばしているのだと考えています。『主体的・対話的で深い学び』につながる子どもたちの姿ではないでしょうか」と続ける。
佐藤光音さんは、中学の教員としてクラス全員が帰りの会で作文を読み合うという実践経験を書いている。その活動のなかで、「ともすれば落ちこぼれ」になりそうな子がクラスの人気者になっていく。
作文をとおして、クラスの子たちが彼に対する理解を深めていった結果だそうだ。大勢のクラスだと、それは難しいかもしれない。佐藤さんは、次のように書いている。
「人数が半分になれば一人ひとりの声を聞く機会が倍になり、それぞれの個性を互いに理解する深さが深まります」
少人数学級では人と人との物理的距離は離れるが、精神的距離は近づく。子どもたちの成長にとっては、はかりしれない「効果」をもたらす。
もちろん、授業も充実する。佐藤さんは、「例えば、机間巡視。人数が少なければ一周回るのにかかる時間が大きく変わります」と書く。教員が子ども1人あたりに目を配れる時間が、クラスの人数が少なければ少ないほど多くなるというのだ。それは、学習効果にも大きく影響してくるだろう。
いよいよスタートする35人学級で、こういうことが実現されていくのだろうか。あまり期待しすぎないほうがいいかもしれない。
先の佐藤さんの話も、実は25人学級での経験なのだ。佐藤さんは33人学級での経験もあるが、「33人学級で同じように作文の読み合いをしてもここまでの深まりにはたどり着くことはできませんでした」と書く。
約40年ぶりに引き下げられて35人学級になっても、まだまだ学級単位としては大きすぎるのだ。子どもたちが大きく成長し、学習効果も上げていくためにも、35人に留まらず、さらなる少人数学級の実現が必要なのだ。
同書のなかで山﨑洋介さん(ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会)は、「約11万人の教員、国・地方合わせて約1兆円の追加予算」で20人学級が実現できると述べている。学級人数を毎年度1人ずつ引き下げていって15年間で20人学級を実現し、その間に教員養成と教室など施設の確保もすすめていく、と具体的な方策も提言している。
35人学級がスタートするといっても、それがゴールではない。さらなる少人数学級を実現していかなければ、子どもたちのためにはならない。
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学校定数法では、35人を超えれば学級を分割して最低18人のクラスができるという仕組みです。つまり最高35人のクラスもあれば最低18人クラスもあるという制度で、平均すれば26.5人になるのです(現在の平均は30人)。記事にあるように最も教育効果が上がったと教員が感じられたのは22人なら30人学級にしないとその平均値は得られないのです。OECD加盟国の1学級の平均が21人なので、先進国標準の定員は26人です。
学級定員が減っても学力には大きな差はないという研究者もいますが、公費だけで教育費を賄う先進国と、私費を費やす日本では簡単に比較できません。日本の子どもたちはPISAでは比較的上位にいます。しかし、自己肯定感や幸福度、他者を助けた経験など、いわゆる「非認知能力」に関する調査結果は、諸外国と比べ明らかに低いのです成績以外のところで格差は生じているようにも感じます。学級定員を減らすのは武漢風邪の感染防止策などとケチなことを言わずに、中学校も含めて世界のトップ水準に教育水準を引き上げるとは言えないものでしょうか。
下着「白」を6割が指定
下着「白」を6割が指定 長崎 県立高校と国公立中学校
2021年3月5日 6時42分 【NHK】
長崎県内の県立高校と国公立中学校の6割が校則などで、下着の色を「白」に指定していることがわかり、県教育委員会は、色の指定やそれを確認する行為は人権問題になりかねないとして、見直しを求める通知を出しました。
長崎県の関係者によりますと、学校の校則や指導の在り方が全国で議論になる中、県教育委員会が県立高校と県内の国公立中学校の合わせて238校を対象に、校則や指導の際の基準となる「学校のきまり」について調査した結果、全体の58%に当たる138校が下着の色を「白」に指定していることがわかりました。
県教育委員会は、下着の色の指定や下着を確認する行為を例に挙げたうえで、校則などの中には人権問題になりかねない内容や、生徒の実情、社会を取り巻く環境の変化になじまないものが散見されるとして、今月2日付けで県立学校宛てに校則の確認や見直しを求める通知を出すとともに、各市や町の教育委員会などにも同じ文書を送りました。
また、今回の通知では、校則の見直しにあたっては生徒が話し合う機会を設けたり、保護者にアンケートを行ったりするなど、生徒や保護者が何らかの形で参加できるように工夫することも求めています。
県教育庁「かなり前につくられた校則か」
県教育庁の児童生徒支援課はNHKの取材に対し「学校が荒れていた時代に、風紀を守るために下着の色を『白』にそろえることになったと記憶している。かなり前につくられた校則がいまだに残っているのだと思う」と話しています。
そのうえで「人権問題の観点や時代が変わっていく中で、それに則した校則の見直しを積極的に検討していく必要があると考えている。通知を受けて、各学校で見直してほしい」と話しています。
女子中学生「下着の色を確認されるのも嫌」
みずからが通う学校では「学校のきまり」で下着の色が「白」に指定され、着替えに合わせて定期的に下着の色の確認が行われているという女子中学生が、NHKの取材に匿名で応じました。
この女子中学生は「体育の授業で着替える時に女性の先生が教室にいて『下着は白じゃないとだめだよ』と言われることがある。人それぞれ買いたい下着の色やサイズも違うので、店によっては白ではない色しか売っていない場合もあり、今の時代に白だけというのはちょっとどうかなと思う。下着の色を確認されるというのも嫌なので、白だけというルールは変わってほしい。授業では白以外の下着を着ていても支障はないし、むしろ白ではないほうが下着も透けないと思う」と話しています。
専門家「方法によっては人権的にも問題」
長崎県内の教育現場にくわしい長崎大学教育学部の池谷和子准教授は「下着の色に関してまで細かく校則で規定する必要はないのではないか。下着を実際に確認する行為もあるので、それがいったいどのように行われているのか、方法によっては人権的にも問題になってくる」と指摘しています。
そのうえで、池谷准教授は「生徒には『校則があるからただ従う』というのではなく、どうして制限がかかっているのか、その必要性を理解し、将来的には自分で判断できるように成長してほしい。学校には教育機関として子どもたちにそういうことを考えさせる機会を作り、子どもたちの要望によっては、果たしてこの制限がいま現在の社会で本当に必要なのか判断していくことが重要だ」と話しています。
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長崎は武漢風邪の感染防止アプリ(健康状態集約アプリ: 02/05) で先進的な働きを以前紹介しただけに、ショックです。穿った見方をすると、県民は子どもの頃から管理慣れしているのでこのアプリも平気だったのかなと妙な想像をしてしまいます。長崎の学校は何時代なんでしょう。先日の大阪府立高校の頭髪色不登校賠償裁判では学校の裁量権が広く認められたのですが、こういう事は裁判にはなじまず大人側のセンスの問題なのだと思います。いつの時代も古いものは排斥され、未来の世の中では笑い話になるのですが、「服装の乱れは心の乱れ」と本気で考えている人にはなかなか通じません。
めざせ甲子園
めざせ甲子園、知的障害ある生徒の挑戦元プロ選手協力
2021年3月7日 13時00分【朝日新聞デジタル】
【東京】知的障害のある生徒たちが硬式野球部として挑戦するのを支援する「甲子園夢プロジェクト」が6日、発足した。特別支援学校に通う全国の生徒に呼びかけ、元プロ野球選手らが協力して指導にあたる。球児たちの聖地・甲子園へ――。夢につながる第一歩だ。
◇
発案したのは東京都立中野特別支援学校(中野区)の主任教諭、久保田浩司さん(55)。これまで知的障害のある子どもたちにソフトボールなどの指導をしてきた。6日にあった記者会見で、「野球の指導を通して、生徒たちに夢を見させてあげたいし、自信を持たせてあげたい」。指導に協力する元ロッテ投手の荻野忠寛さん(38)は「うまくなりたい思いのある子の力になりたい」と話した。
荻野さんのほか、社会人野球の経験者も指導に加わる。参加者が集まれば今月下旬にも第1回の練習を行い、その後も定期的に実施する予定。コロナ禍のため、オンラインによる指導も検討中だ。
久保田さんは元球児。日本体育大でも野球を続け、教員になって都立高校を甲子園に導くのが夢だった。配属されたのは軽度の知的障害のある生徒が通う養護学校。思い描いていた学校と違い、戸惑った。
転機となったのは3年目。「野球クラブ」の顧問を任された。ソフトボールを教える中で、「キャッチボールを教えてほしい」と頼まれた。ボールの握り方や腕の振り方、足のステップなどを身ぶり手ぶりで基礎から教えた。1時間ほど指導すると、約30メートルをまっすぐ投げられた。「その子は跳び上がるくらい喜んでね。障害があっても、きちんと伝えればできるんだ、と」。今でも忘れられない体験が、新たな夢をはぐくむきっかけになった。
練習は手探りだった。打者がどちらに走るか分かるように自分が一塁ベースで待っていたり、打者と一緒に一塁まで走ったり。ルールを知らない生徒の目線にたって、分かるように教えた。その後異動で何度か勤務先が変わったが、チームを都の特別支援学校の大会でたびたび優勝に導いた。
プロジェクトの将来的な目標は、特別支援学校の大会ではなく公式戦への出場だ。参加した生徒がそれぞれの特別支援学校で出場をめざす。2016年には、鹿児島県で特別支援学校の生徒が初めて、夏の地方大会に出場している。この時は連合チームだった。「甲子園をめざし、夢を追いかけることのすばらしさを伝えたい」と久保田さん。「教員生活最後の夢として、自分にしかできないことにチャレンジしたい」(野田枝里子)
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特別支援学校の高等部生のソフトボールチームはだいたいどの学校にもあります。年1回府下・県下の支援学校対抗戦もあり、その日は選手も応援者も結構盛り上がります。たしかに、試合としては外野に打たれると、連係プレーができないのでほぼ塁に出られてしまい、ピッチャーの玉の速さで勝負が決まりやすいです。
高等部の軽度知的障害の子どもと言いますが、軽度知的障害だけの子どもは野球がそこそこ上手な子が多いのです。高等部は知的な障害のある人を対象としていますが、中学校で特別支援学級在籍籍者は高等部に入学できるので、知的には遅れのない発達障害の子どももいます。この子たちの中に不器用であったり、対人プレーが下手な生徒が多いのです。
そもそも、集団ゲームの楽しさも、下手糞ゆえに学びそびれてきています。サッカーなどは味方も敵も動くので難しいですが、野球は玉がまっすぐに投げられ守備ができれば参加できます。野球の楽しさ、スポーツの楽しさを経験するのは子どもの大切な権利だと思います。
東芝が特別支援学校にラグビーボール進呈
東芝が特別支援学校にボール贈呈 大野均氏「もう一度ラグビーの素晴らしさ思い出して」
2021年3月8日 14:42 【スポニチアネックス】
ラグビートップリーグ(TL)の東芝は8日、活動拠点のある東京都府中市にある特別支援学校・東京都立府中けやきの森学園にラグビーボール15個を贈呈し、普及担当を務める元日本代表ロックの大野均氏(42)が贈呈式に出席した。
東芝が同市内の特別支援学校にボールを贈るのは、今回が3校目。生徒2人にボールを直接手渡した大野氏は「19年のW杯で日本中が盛り上がり、元気や勇気をもらったという声をたくさんいただいた。昨年はトップリーグが中止となり、日本代表も試合ができなかったが、もう一度ラグビーの素晴らしさ、面白さを思い出してもらうために、寄贈させていただく」とあいさつ。新型コロナの影響で、ラグビーを通じた生徒との交流はできなかったが、「いつか交流したいと思う」と話した。
この活動は東芝にジャージーを供給するカンタベリーオブニュージーランドジャパンが昨年4月から全国約3500の小学校にラグビーボールを寄贈したことに合わせ、東芝独自で始めたもの。新型コロナの影響で、ラグビーに触れる機会が少なくなっている子どもたちにとっては、最高のプレゼントとなりそうだ。
福島県郡山市出身の大野氏は、まもなく東日本大震災から10年の節目を迎える故郷に対しても「10年が経過し、復興が進んでいると思われがちだが、まだ支援が必要な人たちがいる。コロナの中出なかなか明るい話題がないが、少しでもラグビーを通じて元気を届けていきたい」と語った。「個人として、福島にもラグビーボールを届けられたらいいと思う」とも話し、時期を見て普及活動に乗り出す考えも示した。
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ラグビー新リーグ準備室長退任 背景にチーム側の不満
2021年3月5日 7時00分【朝日新聞デジタル】
2022年1月に開幕する予定のラグビー・新リーグについて、新リーグ法人準備室長として制度設計を担当してきた谷口真由美・日本ラグビー協会理事が、同室長の職から退いていたことが複数の関係者への取材でわかった。
新たな室長は岩渕健輔専務理事が務めている。
この人事は、2月17日の日本協会理事会で報告されていた。谷口理事は、参加25チームの1~3部への振り分けを担う審査委員長については留任する。
新リーグは、03年に始まったトップリーグを発展的に解消し、試合の運営権を日本協会から各チームに委譲するなどして運営の「プロ化」を目指している。
複数の関係者によると、過去の成績や日本ラグビーへの貢献度ではなく、新リーグに向けた各チームの事業計画を重視して準備を進めてきた谷口理事ら審査委に対する一部チームの不満が高まり、今回の退任につながったとみられる。
新リーグにはトップリーグ16チーム、下部リーグ9チームの計25チームが参加を表明。6月には1部12チーム、2部7チーム、3部6チームの振り分けが決まる予定だ。
4月にはリーグの運営を担う法人が発足する。
法学者の谷口理事は父が近鉄の元選手・コーチで、大阪・花園ラグビー場内の寮で幼少期を過ごした。そうした縁もあり、19年6月から日本協会理事に就いている。
新リーグの準備は当初、元ヤマハ発動機監督の清宮克幸副会長が担っていたが、企業スポーツの枠を超えた構想、強引とも取れる手法に反発が相次ぎ、20年1月から谷口理事が新リーグ法人準備室長を務めていた。
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ワールドカップで子どもたちに夢を与えたラグビーですが、この間、元会長や次期会長のごたごたで協会内のガバナンスはうまくいっていないようです。今回のリーグ発足も興行主体がプロでもなくアマでもなく中途半端で良くわからないのでもめているようです。
それはさておき、ラグビーボール15個進呈で記事になるということは、特別支援学校の中ではラグビーがいかにマイナーゲームかということです。ラグビーのルールは前にパスしない、ボールを持たない人にタックルはしないという二つのルールだけなので単純でわかりやすいと思うのですが、どうしても乱暴に見えたり危険に見えるということで流行らないようです。
ドラマ朝顔
『監察医 朝顔』3・11に向けストーリー変更「今、捜している方がいるからこそ」 - 東日本大震災10年
2021/03/08 06:00【マイナビニュース】
フジテレビ系月9ドラマ『監察医 朝顔』(毎週月曜21:00~)は、上野樹里演じる主人公が東日本大震災で母を失い、遺体すら見つからないという設定で、それをめぐる父娘や祖父たちの心の葛藤を、物語の大きな柱として描いている。
何度も被災地を訪れ、作品を紡ぎあげてきた金城綾香プロデューサーに、今作に込めた思いや、役作りを超えて被災地と向き合う上野の姿などについて、話を聞いた――。
■遺体が行方不明…“無い”悲しさを描く
――原作では、主人公の母は阪神大震災で亡くなったという設定でしたが、第1シーズン(2019年放送)で、東日本大震災から8年後に舞台を置き換えられました。改めてこの狙いは何でしょうか?
私は出身が兵庫で、小学1年生で阪神大震災を経験しまして、もちろん全てではないのですが、8年経った時は街として立ち上がっていたイメージがあったんです。でも、3・11に置き換えようと思って調べたら、8年経ってもまだ立ち上がってる途中でいらっしゃると知って、津波の恐ろしさをあらためて実感しました。それをどう表現したらいいんだと思ったときに、毎回解剖するご遺体と向き合う親子にとって、最愛のお母さん・奥さんの遺体が見つかっていない、“無い”悲しさをドラマで扱ってみるのはどうかと考えました。
また、「亡くなったかどうか分からない」という“不明確”なものを、ドラマではあまり扱わない印象だったので、脚本家さんにも相談してあえてやってみることになりました。この悲しさは、私たちには到底想像が及ばないところなので、手探りではありました。
――第1シーズンで1クールを経て、現在の第2シーズンで2クールというロングランで制作されてきましたが、その間、被災地にたびたび訪れて、交流を続けていますよね。
2年にわたって何度か陸前高田市(岩手県)を訪れたり、周辺の都市にも伺ったり、第2シーズンの前には去年の1月に宮城県の海辺の都市で船を使って遺体を捜索されているチームにお話を聞いたりと、ドラマの制作にあたっていろんなところに行きました。
陸前高田は、最初に訪れてから1年、2年と経っていくと、工事現場だったところに野球場や建物がどんどんできたりして、変化を感じますね。10年という節目は、国からの支援が1段階下がってしまうというのもあるようで、急ピッチで街づくりが進められているさまを見ていると、もともと震災から10年の3月を第2シーズンの最後に迎える予定ではなかったので、不思議なめぐり合わせを感じますし、このテーマに挑戦して良かったなと思えます。
――被災地を取材されて、どのような部分をドラマに反映されたのでしょうか?
特に第1シーズンでは、遺体安置所を描きましたので、規模感やそこにどんな方がいらっしゃったのかなど、大変参考にさせていただきました。また、第1シーズンで風間(俊介)さんが「遺体安置所にいたのは自分だったのかもしれない」と話すシーンは、実際に取材した方のお言葉をそのまま使用させていただきました。
以下略
https://news.mynavi.jp/article/20210308-asagao/2
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最近、月曜日の夜はドラマ朝顔でボロボロになっています。なんで月曜の夜からこんなに泣かせるかなぁとティッシュが足りません。朝顔の父役時任三郎が妻の遺骨探しで震災後の沼地に十年も通う日々、どんどん認知症が進む自分に焦る姿に胸が痛みます。祖父役の柄本明は沼で見つけた娘のハンカチの側にあった人の奥歯を娘と信じ込めずにDNA鑑定を法医学者の朝顔に託します。祖父に母だと嘘がつけなくて悩んでいた朝顔に、青森の漁師が本物の遺骨を見つけてくれます。小さな遺骨を抱えた朝顔からカメラはチルトアップして雪空を映します。
末期ガンの祖父のベッドで祖父と父と朝顔で母親の白い白い指の遺骨を囲む家族の姿、ミシ#ドの和音が耳につくアルペジオで始まる折坂悠太のテーマソングがゆっくり流れだすと、もう心はボロボロです。エンディングがとても長く、涙腺刺激量が半端ないです。明日、3月11日。10年たってもまだ見つからぬ身内を想う方々へ、哀悼の意を表します。
折坂悠太「朝顔」歌詞
ねえ どこにいたの 窓辺には空白んで
僕につげる 「また巡り逢うよ」と
真新しい街に 海鳴りがきこえて
手を振る誰かが 笑っている
ここに 願う 願う 願う
君が朝を愛するように
ここに 願う 願う 願う
その庭を選び今に咲く、花!
最後に ひとつ 聞きそびれた事
ふと呟いてる「あの日なぜ逢えたの?」
お祭囃子の 人波の向こうで
手招く誰かを 覚えている
ここに 願う 願う 願う
君が朝をおそれぬように
ここに 願う 願う 願う
その窓を選び降り注ぐ
ねえ この辺りも変わったよ
また何処かであがる産声を 待ちわびて
ここに 願う 願う 願う
君が朝を愛するように
ここに 願う 願う 願う
その庭を選び今に咲く
ここに 願う 願う 願う
暗闇に呼んだその名を
胸にきつく抱き 願う
物語は続く この僕に
ほら今に咲く、花!
「色はなんか? 」
「群青!淡紅!」
「そりゃ結構」
「そりゃ上々」
Source: https://www.lyrical-nonsense.com/lyrics/yuta-orisaka/asagao/
震災から10年
震災から10年若者へどう継承【鳥取】
2021年3月11日 10時00分【朝日新聞デジタル】
岩手県釜石市鵜住居(うのすまい)地区にある釜石祈りのパーク。東日本大震災で関連死を含めた1千人以上の犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑の前で、8日、鳥取大学地域学部の2年生の森田恒志郎さん(20)、小川颯真さん(21)、青木蓮音さん(20)が、一人一人の名前をなぞるように見つめていた。そして、何人分も刻まれた「キクチ」という名前のところでじっと目をとめた。
「ここで本当に人が亡くなったんやってわかった」。森田さんはそう振り返った。
7~10日の日程で、同学部の1、2年生7人が津波の被害が甚大だった岩手県、宮城県の沿岸部を、地域フィールド演習の一環で訪れていた。
「キクチ」とは、その日の朝、たまたま立ち寄ったお土産店の女性の名字。「大学生?どこから来たの?」といった何げない会話の流れから、女性の弟が震災で亡くなったと聞いたのだった。
別れ際、女性から「おばちゃんが何かうるさいこと言ってたな、なんて思わんでね」。青木さんは「キクチさんの記憶を、次は僕らの記憶としても残していく」。小川さんは「記録と記憶は違う。記憶なら忘れない。記憶は人を動かす。そしてその記憶を伝えたい人がいる」と痛感した。
10年前の3月11日午後2時46分、多くの人の運命が狂った。キクチさんもその中の一人。決して深いつながりを持ったわけではないが、これから先の3月11日、きっとあの女性の顔を思い出す。自分たちの中では、風化することのない日になる気がしている。
◇
松江市嫁島町の会議室に2月、県内の高校生25人を含む計約50人が集まった。震災発生当時にまだ幼かった人たちに震災の記憶を継承しようと、松江ライオンズクラブが主催し、岩手県陸前高田市の市役所とリモートで結んだ講習会だ。
ライオンズクラブの山田さおりさん(47)が中心となって企画した。昨年、発生から10年という節目を忘れている自分に気がついた。「あれだけ衝撃を受け心を痛めていたのに、自分の中に風化を感じた」と山田さん。当時の状況を知らない若者であればなおさらのはずと感じた。
現地の生の声を聞けばニュースでしか見たことのない被災地の姿もきっと見え方が変わると、昨年11月、災害派遣にあたった松江市職員やカメラマンとともに陸前高田市を訪れ取材を重ね、講習会を実現させた。
当日、同市の戸羽太市長は「被害を減らすためには一人一人が備えることが大事。大人と子どもの両方を動かすことのできる高校生のみなさんが自らの行動で示して欲しい」と訴えた。長男を津波で亡くした女性の話も聞いた。
松江工業高校1年の福留爽太さんは「『その時』に備えて日常を生きる大切さを知った」。松江北高校2年の野浪くるみさんは「高校生にもできることがある。自分より下の小中学生にも防災の大切さを教えていきたい」と思いを受け取った。
◇
発達障害のある子どもの家族や支援者らでつくる島根県の「ウルトラの母の会」は昨年2月、発達障害がある若者らを含む10人で東日本大震災の津波で児童74人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校を訪問。遺族の案内で校舎や裏山を巡った。
放課後デイサービスで障害のある子どもたちを支援する河上香さん(55)は「適切な判断がその場に立ってできるかは分からない。突然の災害で固まってしまう子どももいるので、実際におんぶして避難する訓練もしなければいけない」と難しさを語った。
同会事務局で中学教諭の大山英子さん(60)は「まずは自分の命を守れる人になって欲しいというのが、親の願い。すべての人が『その時』に何をすべきかという意識を持つことが大切だ」と話す。
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圧倒的な自然災害の前では人は何もできないです。だからこそ、防災・減災のための準備に手を尽くします。海沿いでは津波に対する避難の速さでしょうが、内陸では地震による交通・通信というインフラ遮断への備えです。震度が圧倒的に巨大であれば、救援までの日数が長くかかります。最低1週間生存可能な防災準備をと専門家は言います。
この際に、最も恐れないといけないのは自然の猛威ではなく、人間の心理だと言います。自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、それを正常な日常生活の延長上の出来事として捉え、都合の悪い情報を無視したり、「自分は大丈夫」「今回は大丈夫」「まだ大丈夫」などと過小評価をして被害にあう 「正常化の偏見」、「恒常性バイアス」です。災害の芽は全員の心の中にありそれを摘むのは管理者やリーダーの決断一つだと、命を預かる事業として戒めていこうと思います。
自粛生活万歳!
自粛生活万歳!帰省、授業参観、運動会からの解放で喜ぶ女性たち
2021年3月11日 16:00【マネーポストWEB】
コロナ禍で、飲み会などの人が集まるイベントや、家族ぐるみの行事が軒並み中止されることを嘆く声は多い。しかしその裏で、密かに胸をなで下ろした人もいる。
実際、女性セブン読者約2000人を対象にしたアンケートでは、飲み会、季節の行事、子供関連のイベントなどが中止されたことについて、「中止や自粛のままでいい」「大きな声では言えないけれどありがたい」といった意見も多かった。
同アンケート結果でもっとも多かったのは、忘年会や新年会など「会社や仲間内での飲み会」が中止になってよかったという声。次いで、「帰省」がなくなったことを喜ぶ人も多かった。夫の実家に帰らなければならない女性の立場であれば、たしかに納得かもしれない。時事問題や日常の出来事を独自の視点でつぶやき、ツイッターのフォロワー数が18万人を超えるエッセイスト・深爪さんが明かす。
「周囲のママさんからも『夫の実家に毎年帰省するのは気が重かった』という声は多く上がっています。『コロナをうつしたら大変だから』と言って取りやめれば、老親を気遣う心優しい嫁のフリもできて一石二鳥です」
意外なところでは「授業参観」や「運動会」など、子供の学校行事をあげる人も多かった。とはいっても、それも母親ならではの事情から。深爪さんが解説する。
「授業参観がリモートになったから、苦手なママさんと顔を合わせることもなく、家でパジャマのままポテチをかじりながら、わが子の様子を見られるから最高です。近所の小学校では運動会も午前中のみ開催。観覧は2人までと縮小されましたが、これも『弁当をつくらない運動会、素晴らしい』『孫の行事に親より張り切る面倒くさい義両親を体よく断れてありがたい』と親たちは絶賛の嵐。学校、やればできるじゃん、と思いましたよ(笑い)」
ほかにも「ハロウィンがなくなって家の周辺の騒音に悩まされることが減った」(30才・兵庫)、「家の近くで祭りがあるが毎年、人も車もいっぱいで正直うるさかった」(52才・愛媛)、「私が外れたライブのチケットに当たったという人のSNSを見て悔しい思いをしていたが、そのライブが中止になって、気持ちが落ち着いた」(45才・岩手)など、間接的な理由で心の安寧を取り戻した人もいる。エッセイストの紫原明子さんが解説する。
「自粛によって焦燥感から解放されたという人は多い。インスタグラムに投稿されたバーベキューや花火大会の様子を見て、『どこにも出かけない自分はなんてつまらない生活なんだろう、何か楽しそうな投稿をしなければ』という強迫観念に駆られていた人たちは一様に“何に焦っていたんだろう”と楽になったと語っています。
不登校に悩む親子も一緒で、学校が休校になったりオンライン授業に切り替わったりしたことで後ろめたさがなくなり、健やかな気持ちになったケースも。なかには自粛を経て、学校に通えるようになったという声もありました。自粛生活に解放感を覚えた人の共通点は、“みんな同じでないといけない”という同調圧力に窮屈さを感じたという点です」
心理カウンセラーの高見綾さんは「今後、イベントや行事への参加を断るという選択肢がさらに受け入れられやすくなる」と予測する。
「スーパーでわざわざ使い捨て手袋をつけて買い物をする人がいれば、そこまで気にしない人もいる。外出自粛中に旅行に行く人もいれば、旅行どころか近所にすら出たがらず、引きこもる人もいる。コロナ禍は“一人ひとりの感覚はこれほどまでに違うのだ”ということをあぶり出しました。
その結果、“自分と他人の感覚は違って当たり前なのだ”ということに多くの人が気づき始めました。みんなが参加する行事を断るような、以前なら“人と違う”と白い目で見られていた選択肢も、受け入れられやすい状況になってきたといえるでしょう」
※女性セブン2021年3月18日号
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みんなに合わせなくていい。それだけでホッとする。ということはこれまでの日常がどれだけ女性にとってストレスフルだったのかという裏返しです。男性でも、自粛で楽になったと感じることもありますが、女性ほどは感じないような気がします。飲み会の付き合いについては総務省の女性高級官僚が決して飲み会を断らないことで、男性受けが良かったと言います。結局、ストレスに強い人間が生き残るサバイバル社会ということだと思います。でも、家庭生活はのんびり周囲に気兼ねせずに過ごしたいというのは誰でも同じだと思います。そこから、本当に交わりたい仲間との交流や友情が生まれてほしいとも思います。自己決定・自己選択の尊重は自尊感情と表裏一体です。
ミクシィが中学生にプログラミング教えるワケ
ミクシィが中学生にプログラミング教えるワケ 「民間の力」に頼れる学校とそうでない学校の差
2021/03/12【東洋経済】
教育に関心のある経営者や教育に貢献したいと考える企業は多いが、米国などと比較すると、学校教育と産業界の連携はいまだに不十分といえる。まさにプログラミングは、学校よりも企業のほうがノウハウが豊富だが、うまく連携できている学校は少ない。渋谷区の鉢山中学校と、区内の全中学校でプログラミングを教えるミクシィに、学校と企業が連携して授業を行うメリットについて聞いた。
「公民連携」で質を向上させながら持続的な行政サービスを提供
渋谷区は「公民連携」を大きなテーマとしている。財源が豊かな自治体に見えるかもしれないが、財源の多くは住民税であり、その時々の景気の動向などに大きな影響を受けやすい。行政コストを抑えながら、多様化・高度化する地域課題の解消を図るには、区内に拠点を置く企業や大学などと連携して取り組んでいく必要がある。民間企業などが持つ技術やノウハウを生かして、質の維持・向上を図り、効率的かつ持続的な行政サービスを提供していくためだ。
教育分野も、その1つである。とくに渋谷区は、「ビットバレー」と称されるとおり、IT企業が数多く集積している。かねて教育のICT化に力を入れているが、当初から「渋谷区ならではのリソースを探る中で、ITを柱の1つに据え、企業との協議を重ねてきた。国内外からスタートアップを集めて連携する、それこそが渋谷区が生き抜くことができる道」(長谷部健渋谷区長)と考えてきたのだ。
2019年には、渋谷区教育委員会と東急、サイバーエージェント、ディー・エヌ・エー(DeNA)、GMOインターネット、ミクシィの6者が「プログラミング教育事業に関する協定」を締結し、「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」をスタートさせている。東急が行政や教育機関、IT企業などをつなぐハブになり、渋谷区教育委員会がカリキュラム開発に当たっての教育課程上の助言と学校との橋渡しを行う。そしてIT企業4社は、渋谷区の小中学校に対して各社が開発したプログラミング授業の提供や講師、サポートスタッフの派遣などを通じて、プログラミング教育の支援を行うというものだ。
プログラミング教育は、20年度に小学校で必修化され、21年度には中学校の技術・家庭科で拡充が予定されている。だが、いまだに苦手意識や不安を抱く教員は多く、手探り状態であることは否めない。そこで文部科学省は、プログラミング技術を持つ企業や大学、地域の協力を得て、教員の授業支援や講師として指導してもらうことを勧めているが、渋谷区のように複数企業と教育委員会が提携してプログラミング教育を実施している自治体は珍しい。
鉢山中では全校生徒に全3回の必修授業を実施
一方、IT企業4社は、それぞれの得意分野を生かした支援を行っている。その1つであるミクシィは、SNSの草分けであり「モンスターストライク」などのゲーム開発を手がけることから自社で豊富にプログラマーを抱えている。そこで、コードを自分で入力するテキストプログラミングに挑戦するなど、プログラミングの難易度が上がる中学校の支援を担当しているという。
20年度ミクシィは、8つある区立中学校の全校を対象に、独自開発のオリジナルプログラミング教育アプリを使った講座を実施。その中でも、理数教育重点校となっている鉢山中学校(以下、鉢山中)では、3学年それぞれの「総合」の時間を使って全校生徒約100人に全3回の必修授業を行った。講師はミクシィの技術者で、サポートスタッフも指導に入る。
鉢山中学校で行われたミクシィのプログラミング授業。講師はミクシィの技術者で、サポートスタッフも指導に入る
1回目はプログラミング教育の基本で、ゲームキャラクターに意図した動作をさせることを目的に命令の出し方、つまりプログラミング的思考とプログラムでの具体的な表し方を学ぶ。2回目はプログラミングで作図を行うもので、コンピューターにおける画像データの仕組み、プログラムでの作図の示し方を学んだ後、実際に直線や円、楕円、星形を描く。3回目は時間の経過に応じてアニメーションするプログラミングの方法を学び、課題のコードをまねてそれぞれ再現や加工に挑戦した。
講師やサポートスタッフに質問したり友達に相談しながら、生徒はどんどん課題をこなしていく
実際の授業を見て驚くのは、冒頭の説明は短く簡単なもので、生徒は1人1台のタブレットを使ってどんどん課題をこなしていくことだ。手元に配られた資料を頼りに、時に講師やサポートスタッフに質問したり友達に相談しながら進めていく。例えば、画面上でポインターを動かして始点と終点を決め、ガイドに示された図形を選ぶだけで簡単に図が描ける。図形の横にスクリプトも表示されるため、要領をつかむと直接スクリプト上でテキストを書き換えて色や角度、大きさを変えたり、直接コードを書き込む生徒も出てくるといった具合だ。
渋谷区立鉢山中学校 教諭 松澤貴幸(まつざわ・たかゆき)
「生徒は、われわれが思っている以上にできます。今日の授業は難しいと思っても、1つ教えると2、3、4、5になって返ってきます。普段の授業で、それはなかなかありません」と話すのは、鉢山中でICT担当を務める松澤貴幸先生だ。
鉢山中では19年度も、放課後のクラブ活動の一環として、希望者を対象にしたプログラミング体験学習をミクシィの支援のもと実施した。区内で唯一の取り組みだったが、習い事などで参加できない生徒もいて、授業内で実施できないか模索していたという。理数教育重点校でもあることから、単発ではなく継続的な取り組みとして全生徒に行いたいと考えたからだ。
だが、その後の新型コロナウイルスの感染拡大もあり、20年度上期はミクシィが作ったウェブサイト構築やプログラミングの基礎を学ぶことができる自宅学習用テキストを生徒に配付けするにとどまった。下期の全3回の必修授業は、理数教育重点校として念願の授業だったというわけだ。
生徒は知らずに触っていてもだんだんとルールがわかってくる
「渋谷区では17年9月に1人1台タブレットが整備され、昨年8月に全端末がSurfaceに替わりました。当初から“使い倒してほしい”ということで、生徒には自宅に持ち帰って家庭学習を含めてタブレットを使ってもらっています。子どもたちはデジタルネイティブで使い慣れており、今までやってきたこともタブレットでできないか検討を重ねています。通常の授業では難しいことが、企業がいることでできると実感しており、このまま理数教育重点校の柱としてプログラミング教育に力を入れていきたいと考えています」(松澤先生)
プログラミングの授業については、もちろん教育委員会から方向性の提示があるものの、学校側の要望もミクシィに伝えて内容を作成してもらっているという。とくに子どもたちの現状や理解度、授業の時間配分などは、現場の教員がいちばんわかっていること。できるだけ子どもたちがプログラミングに親しめる内容にするため、両者で詳細を詰めているのだ。ミクシィの技術者で今回講師を務めた田那辺輝氏はこう話す。
ミクシィ 開発本部 CTO室
田那辺輝(たなべ・あきら)
「中学校向けのアプローチとして、ブロックを操作して簡単にプログラムが組めるビジュアルプログラミングは学習しやすいのですが、その次のステップに進みテキストプログラミングを体験してもらうことをテーマとしてきました。プログラミングと言われるだけで抵抗感がある生徒さん、また先生もいらっしゃいますが、テキストプログラミングの入門アプリを用意しましたので、知らずに触っていてもだんだんとルールがわかってきます。操作で現れるテキストコードとプログラムの実行した結果を見ることで、コードの読み方や区切りが自然と理解できるようになるんです。3回目の授業ともなると、取り組む内容の難易度はかなり上がってきました。学校でどのようにプログラミングを教えていくのかには課題がありますが、生徒さんに浸透しやすい内容が提供できたと感じています」
ミクシィは、渋谷区の中学校に対するプログラミング教育支援のほか、全国から中高生の企業訪問も受け入れている。こうした取り組みの背景には、「IT業界の仕事に興味を持ってもらうことで、次世代を育成したい」という狙いがあるという。実際、今回の授業アンケートでは、図形はプログラミングではなく「実際に描いたほうがやりやすい」「大変だった」といった意見もあったが、「難しかったけど面白かった」という声が多かった。
鉢山中では20年度、全3回の必修授業のほかに、数学科の先生の依頼で「数学」でもプログラミングの授業を実施した。直線上の点を通る垂線や角の二等分線などコンパスを使った作図を行う単元で、ミクシィの同アプリを使って作図を行ったのだ。「通常の授業で作図の勉強をした後、プログラミングソフトで学ぶことでより興味を持ってもらえる」(松澤先生)と同時に、コンパスの長さをプログラムコードで確認、変更できるためいっそう理解が深まるという。
事前に数学の授業でプログラミングによる作図を行っていたため、必修授業でもスムーズに作図ができている生徒が多かった
さらに、特別支援学級の担任である松澤先生は、とくに特別支援学級の生徒はICTが大好きだと話す。実際、WordやExcelで行間の変え方や表、図形を描くなどパソコンの使い方を学ぶ「作業」という時間は、難しい内容にもかかわらず好きな生徒が多いという。また通常学級との授業を楽しみにしている生徒が多く、「ICTがあると通常学級との交流授業がやりやすい」(松澤先生)と話す。
こうした渋谷区のような企業連携の好事例を見ると、うちの地域にそんなリソースはないと思う教育関係者もいるかもしれない。だが、企業に加えてNPOなどの団体、サークルのほか、地域にもIT企業で働く人やプログラミングを得意とする人材はいる。そもそもICTでつながれば、どこにいようと場所は関係ない。もっと教育においても、外部の力を借りることに積極的になっていってもいいのではないか。でなければ、「民間の力」に頼れる学校とそうでない学校の差は広がっていくばかりだ。
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放デイの中では、プログラミング教育専門の事業所も立ち上がり始めています。昭和の我々がプログラミングに手を染めたのは、テキストベースのBASIC言語です。コンピュータは8ビット処理のCPUで、ひたすら雑誌のゲームプログラムを打ち込んではカセットテープに記録して友達に見せびらかしました。今となっては、全く忘れてしまいしたが、そのプログラムの命令論理の面白さに引き付けられたものです。マイクロソフトのビル・ゲイツもAppleのスティーブ・ジョブズも最初はこのBAISC言語を走らせて遊んでいたのです。
昭和に比べれば、今はグラフィックベースでプログラミングが学べるほど端末機の性能が向上したのですが、グラフィックプログラムでは細かなオプションやテクニックを使うのが面倒です。結局は文字で打ち込むキャラクターベースの方が手っ取り早くアレンジもしやすいのです。この文を書いていて、ほとんどの人には「なんのこっちゃ?」と読み飛ばされるなと思っています。しかし、プログラム需要が今後爆発的に伸びることが分かっている今、プログラムが使えるのは、これから英語が使えるのと同じくらいかやや多いくらいの職業需要があると思っています。どちらも言語ですからなんとなくニュアンスは分かってもらえると思います。
酸素ボックス・視覚機能トレーニング機器導入
障害ある子の発達支援通所施設開所福山/広島
2021/3/10【毎日新聞】
障害のある子供に運動療育などを行う児童発達支援・放課後等デイサービス「ぽかぽかホームえがお」が福山市松永町5にオープンした。
延床面積161平方メートルでスタッフは5人。県内の施設では珍しい酸素ボックスや視覚機能のトレーニング機器も導入し、学習支援や農業体験など幅広い教育プログラムを用意した。施設から5キロ圏内は送迎も行う。
未就学児が対象の児童発達支援は火~金曜の午前10時~午後1時に利用できる。定員2人。放課後等デイサービスは6~18歳が対象。月~金曜は午後2時半~午後5時半、土曜と夏休みなど長期休暇期間は午前10時~午後4時。定員8人。利用には「受給者証」が必要。
管理者の佐々木舞子さん(30)は「障害が異なるそれぞれの子供に合わせたペースで、さまざまな体験を提供し、保護者のサポートもしていきたい」と話す。電話084・937・4741。【関東晋慈】
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経営規模や運営形態は土曜を開く以外は「じゃんぷ」とほぼ同じですが、部屋の広さは二倍です。酸素ボックス、視知覚トレーニング機材(たぶんスープリュームビジョン=ボクサー等の動体視力訓練用、写真は子ども用)はそれぞれ100万を越す機材です。常勤スタッフ5名ならそれだけで年間の収支はギリギリと思います。そこまでして機器整備に投資した指導内容はどんなものか気になるところではあります。酸素ボックスは、集中力の向上に良いと言われ、通常利用は3日に一度40分程度と放デイのサイクルには合っています。スープリュームビジョンも幼児用訓練モードがあるので無理なく遊びながら訓練できるかもしれません。
これまでの放デイは、感覚統合用のブランコやボルタリング用の壁を設置しているのが流行でしたが、これからは、大人顔負けのハイテク設備の設置が流行るのかもしれません。それでも、そんなことで行動の問題や学習の問題が解決するなら苦労はありません。行動の問題には応用行動分析が、発達性読み書き障害の問題は音韻意識理論が支援に生かされてこそ、その困難が軽減することが望めるのです、行ってみれば酸素は送っているが、酸素を血中に取り込む肺機能が弱いままではせっかくの設備も生かされないと思います。当たり前のことですが、重要なのは支援者の専門的な支援スキルのレベルです。
コロナ禍で変わる「卒業アルバム」
コロナ禍で変わる「卒業アルバム」 行事中止で普段の生活を写真に 【現場から、新型コロナ危機】
3月15日 11時43分【TBS】
多くの学校が卒業シーズンを迎える中、新型コロナの影響は学校生活の思い出が詰まった「卒業アルバム」にもおよんでいます。
「いただきます」
東大阪市にある市立長瀬東小学校。学び舎を巣立ちゆく6年生たちの頭を悩ませる問題がありました。それは「卒業アルバム」です。去年のアルバムを見てみると・・・
「今年行くはずだった夏の林間(学校)の写真。行けてないです。これは修学旅行。例年であれば、11月に広島に行くけど、これがない」(6年担任 吉田貞晴先生)
新型コロナの影響で多くの行事が中止になったため、恒例の写真がほとんど撮れていないのです。代わりに普段の様子をアルバムに載せるということで、撮影の様子を見に行ってみると・・・
「重たい、重たい」
体に重りを付けて高齢者の生活を疑似体験するという総合の授業。カメラマンの手にはどういうわけか、スマートフォンが・・・
「これでいまね、動画を撮っているんですよ。一眼レフでスチル(写真)を撮って、動画と紐づけて卒業アルバムに使う」(カメラマン)
この学校が取り入れたのは「AR(エーアール)卒業アルバム」。東京のコンサルティング会社がAR=「拡張現実」を使って開発したサービスで、アプリを入れたスマートフォンを写真にかざすと、動画を見ることができるというものです。
「これまでだったら載せられないものを載せたりとか、企画を考えたり、生み出すことにもつながった」(6年担任 吉田貞晴先生)
動画で学校生活を記録することができるため、グループに分かれてダンスを披露したり、人文字を作ったり、バリエーションがぐっと増えました。
「緊張するけど、1年後とか、動画なら何してるか思い出せるからいい」(6年生)
一方、こんなアイデアでピンチを乗り越える学校も・・・
カメラを構えるのは子どもたち。児童が自ら撮影した写真を卒業アルバムに載せるのです。大阪の卒業アルバム制作会社が企画し、応募があった全国の学校の中から抽選で30校にカメラが贈られました。
「子ども同士でやると恥ずかしさがなくて、自分好みのポーズができていい」(6年生)
「コロナの中だけど自分たちで頑張れたと、それも1つ思い出にしてほしい。普段見られない子どもたちの様子を見られるし、はしゃいでる様子もすごく楽しそうに見えるので、やってよかった」(6年担任 小池優介先生)
行事がなくても、思い出がいっぱい詰まったアルバムを作りたい。コロナをきっかけに、「卒業アルバム」も変わろうとしています。
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卒業アルバムと言えば無表情な集合写真と写真屋が撮った行事のスナップ写真と相場が決まっています。でも行事がないなら、日常をみんなでして残そうというアルバムはいいです。考えてみたら当たり前ですが、このアルバムづくりに子どもたちが関与するのがいいと思います。今は誰でも写真をスマホで撮る時代です。カメラ屋さんには申し訳ないけど、スナップは子どもの手で作る時代です。
映像の専門家は、これまでのアルバムを進化させて写真と動画を駆使したAR(拡張現実)アルバムを商品化しています。皮の表紙のアルバムはWEBに取って代わられ画面の中に納まり、卒業写真の面影がそのままかどうかは動画でリアルすぎて興覚めです。ユーミンやビギンの曲に浸りながら古いアルバムを開くのも我々の世代が最後なのかなと思います。
スマートフォン提示で運賃割引
スマートフォン提示で障害のある人が運賃割引 JRや大阪メトロで障害者手帳の代わりにアプリを導入
2021年3月15日 月曜 午後0:17【関西テレビ】
鉄道各社は、障害のある人がスマートフォンアプリを見せることで運賃割引を受けられるサービスを始めました。
鉄道各社が導入したのは、スマートフォン向け障害者手帳アプリ「ミライロID」です。「ミライロID」に障害者手帳の情報を登録することで、運賃の割引を受けることができます。これまでは障害者手帳を係員に見せることで割引を受けられましたが、人前で手帳を出すことに抵抗を感じるといった意見などから導入されました。
【体験した人】
「こういう風にスマホでやってもらえると取り出しやすくなるのですごくありがたい」
【ミライロ・垣内俊哉社長】
「障害のある方がまた外に出よう、また買い物に行こうとポジティブな気持ちで外に出られる社会になればいいなと」ミライロIDによるサービスは、大阪メトロやJRを含む全国123の鉄道会社などで利用できるようになります。
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ついに出ました!以前ここでも掲載の記事(障害者差別解消に証明のデジタル化を2020/09/23)でもコメントしましたが、デジタル庁設立の勢いであらゆる証明書をICカード(マイナンバーカード)やスマホで示せるようにするのも差別解消の一つとコメントしました。政府はこの企業と1年ほど前からマイナンバーカードと障害者手帳の紐づけを条件にデジタル処理ができるように提携していたのです。しかも、鉄道全線や市バス地下鉄にも広がる勢いですからすごいです。(3/17現在ミライロのHPでは、JR全線・関東圏の私鉄大半・京都市地下鉄・京阪と阪急電車は療育手帳利用はできないようです)
このアプリは子どもの障害者手帳でもOKですから、知的障害のある人に広がれば自立度が高まると思います(JR全線・京阪・阪急電車等は療育手帳はまだ利用できないようです)。利用方法の詳細は分からないですが、テレビ報道では窓口にスマホを差し出していたので、そのまま改札が通れる仕組みをJRや私鉄カードと組み合わせるならもっと利用価値は高まると思います。この会社のHP読んでみると他にもいろんなこと考えています。デジタル化はみんながより自由になり結果差別が解消されていくというのが理想です。
支援学校の生徒暴行
横浜・北綱島支援学校の生徒暴行、林市長が謝罪「教育の使命、自覚して」
2021/3/17(水) 22:11配信【神奈川新聞】
横浜市港北区の市立北綱島特別支援学校で教諭が障害のある生徒に暴行してけがをさせた事件を巡り、横浜市の林文子市長は17日の定例会見で「本当に残念で申し訳ない」と謝罪し、「教諭としても学校組織としてもあってはならないこと。教育委員会が決意を持って(再発防止に)取り組んでもらいたい」と述べた。
市教委が16日に公表した報告書では、当該教諭の人権意識や倫理観の低さを指摘。林市長は「教職員一人一人に教育の使命を自覚して、コンプライアンスなど服務の順守をお願いしている」と強調。管理職に向けて「人権意識を持って教職員の管理監督に当たらねばならない」と力を込めた。
事件は2019年11月に発生。教諭は傷害容疑で逮捕され、暴行罪で罰金30万円の略式命令を受けた。市教委は昨年4月、停職6カ月の懲戒処分にした。現在は市立高校で教諭として勤務しているという。
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支援学校教諭が障害の生徒暴行、罰金命令横浜市教委が処分へ
2020/2/27(木) 5:30配信【神奈川新聞】
横浜市の特別支援学校の男性教諭が障害のある生徒に暴行し、けがをさせたとして逮捕された事件で、市教育委員会は26日、事件を公表し、教諭が暴行罪で罰金30万円の略式命令を受けた、と発表した。今後、教諭の処分を検討する方針。
市教委によると、教諭は34歳で、北綱島特別支援学校(同市港北区)に所属。昨年11月、体の不自由な生徒をトイレで介助した際、生徒の手が複数回当たったことに激高し、肩を殴る、洋服をつかんで揺さぶるなどした。「一人じゃ何もできないくせに調子に乗るな」などと口にした。
生徒は意思に反して手が動くことがあったといい、揺さぶられた際、車椅子に後頭部をぶつけて約2週間のけがを負った。
生徒の利用する放課後デイサービスの職員がけがに気付いて発覚。教諭は今月5日、傷害の疑いで逮捕された。
市教委は26日まで事件を公表しなかった。当初、生徒の保護者が本人の特定につながるなどの理由から非公表を要望。その後、公表を求めたという。市教委は公表時期について「処分決定時を検討していたが、再発防止に取り組む必要があり、このタイミングになった」としている。
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全身不随の生徒暴行で教諭停職横浜の特別支援学校
2020.4.21 12:40【産経新聞】
横浜市教育委員会は21日、全身不随で車いすを利用する生徒を殴るなどしたとして、市立北綱島特別支援学校(同市港北区)の福田慎教諭(34)を停職6カ月の懲戒処分とした。
市教委によると、福田教諭は昨年11月19日、トイレで生徒の手が複数回当たったことに腹を立てて暴言を吐き、肩を殴ったり、胸ぐらをつかんで体を揺すったりするなどした。生徒は頭をぶつけ、2針縫うけがをした。
さらに、福田教諭は生徒の保護者からの問い合わせにうそをついて暴行を隠し、上司にも虚偽の報告をした。横浜区検に2月26日、暴行罪で略式起訴され、横浜簡裁から罰金30万円の略式命令を受けた。既に納付している。
福田教諭は、何度も生徒の手が当たったためにわざとだと思い込んで腹を立てたと釈明。「けがをさせ、申し訳ない」と話しているという。
市教委の古橋正人教職員人事部長は「極めて遺憾であり、大変申し訳ない」とコメントした。
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これは事件内容も処分もトップの対応もみなひどいです。横浜市林市長は現職3期目でこの夏改選ですから、事件当時も市長の職にあったのです。今回の市長のコメントは事件から1年以上たっておりあまりにも遅すぎます。もっと不思議なのは、この教師は起訴され有罪になっているのに、停職復帰後は高校で教諭を務めていることです。
確かに、教職員の懲戒基準には合致しています。以下は京都府のものですが、体罰による全治1か月未満の傷害は停職処分です。しかし、この教員の行動は生徒の言動を正すための体罰とは言い難く、ただ激昂して相手が弱いので暴行したとしか思えないです。
(1) 体罰
ア 体罰を加えたことにより、児童生徒を死亡させ、又は児童生徒に重大な後遺症が残る傷害を負わせた教職員は、免職又は停職とする。
イ 体罰を加えたことにより、児童生徒に治療期間が概ね30日以上の傷害又は後遺症が残る傷害を負わせた教職員は、免職、停職又は減給とする。
ウ 上記ア、イの場合以外で、体罰を加えた教職員は、停職、減給又は戒告とする。
(注)処分を行うに際しては、被害者等の状況、社会的影響等も情状として考慮の上、判断するものとする。
さらに、この教職員は生徒にけがを負わせたのに上司や親に嘘をつきました。
(6) 虚偽報告
事実をねつ造して虚偽の報告を行った教職員は、減給又は戒告とする。
そして、公務外であっても傷害罪には免職の記述があります。
(3) 傷害
人の身体を傷害した教職員は、免職、停職又は減給とする。
こう考えてみると、処分があまりにも軽すぎるのではないかと思います。支援学校の教職員が肢体不自由者に向かって「一人じゃ何もできないくせに調子に乗るな」という発言だけでも十分免職に値し教員の資格はないと言えます。体の傷よりも心の傷のほうが癒えないものです。本人だけでなく周囲の児童生徒も教職員も大きな心の傷を負ったはずです。まずは行政トップがこんな人が教員であるべきではないと発言して自分の身を切る覚悟で懲戒処分を決断すべきです。これはコンプライアンス以前の常識の問題です。横浜と言い神戸と言い二つの政令指定都市の役人トップの常識は市長を筆頭に地に落ちています。