みんなちがってみんないい
スティーブ・ジョブズが子どもにiPhoneやiPadを使わせなかった理由
スティーブ・ジョブズ(iPhone・iPadの生みの親)が子どもにiPhoneやiPadを使わせなかった理由
September 11, 2014 New York Times(新美真理子 訳)
2011年に亡くなったジョブスは、テクノロジーに関して本能的な才能があったが、親としてはローテクを貫き、子どもたちの電子機器の利用を厳しく制限すべきだと固く信じていました。「私達は、子どもたちのテクノロジー機器の利用を制限しています。」と、ジョブスは2010年、我が子のハイテク機器利用時間が増えることを心配して語りました。
現代の親なら百も承知だろうが、iPhoneやiPadは子ども達にとって非常に魅力的です。これら手のひらサイズの機器は最先端のおもちゃです。長い休暇、長いドライブの間などの親が忙しい時に、親の代わりとなって、子どもたちを喜ばせ、気晴らしをさせ、静かにさせてくれます。しかし、こうした超便利な助っ人に感謝する前に、それらの機器が子どもたちに及ぼす潜在的な害について心配すべきなのではないか?スティーブ・ジョブズはそう考えていました。今週発表されたニューヨーク・タイムズの記事で、ジャーナリストのニック・ビルトンは、ジョブスに彼の子どもがどのくらいiPodに夢中なのかを聞いた時の返事に驚いたことを回顧しました。
「子どもたちは、(iPodを)まだ使ったことがないのです。私は子どもたちのハイテク利用を制限しています。」「私はあっけにとられ、開いた口がふさがりませんでした。ジョブスの家ともなればハイテクオタクの天国のような場所を想像していたからです。壁は巨大なタッチパネルで、食卓にはiPadが埋め込まれていて、お客さんにはチョコレートのようにiPodがプレゼントされるような。 『いいや、それとは程遠いね』とジョブスは答えたのです。」
子どもがタッチスクリーンの機器で遊ぶことに関して大きな懸念を抱いているハイテク教祖はジョブスだけではありません。「ワイアード(Wired)」の元編集長、クリス・アンダーソンも、子どもたちが家庭にあるデジタル機器を使用する時間を親は厳しく制限すべきだと確信している。「子どもたちは私たち夫婦が厳しすぎると文句を言います。友達の家にはこんなに厳しいルールはないってね。でも、それは我々は誰よりも技術の危険性を見てきているからです。自分自身でも感じています。子どもたちの身にそのようなことは起こってもらいたくないのです。 」
UCLA大学の研究者たちが最近発表した研究によると、数日間、電子機器利用を禁止しただけで、子どもたちの社交スキルがまたたくまに向上したそうです。このことは大いに考える材料を与えてきます。なぜなら最近のリサーチで平均的なアメリカ人の子どもは1日に7時間半以上スマホや他のスクリーン(テレビ、パソコン、ゲームなど)を見ていると言われているからです。
ジョブスは間違いなくハイテクの天才です。しかし、彼は深夜までスクリーンを見つめてアングリーバードで遊んだり、Facebookで近況を更新し続けたりはしませんでした。「スティーブ・ジョブス」の著者、ウォルター・アイザックソンは、このアップル共同設立者の家で多くの時間を過ごしたが、そこで見たのは、スクリーンタイム(画面を見つめる時間)よりも、フェイス・トゥ・フェイス(面と向かった)の家族の会話を優先するジョブスの姿でした。「毎晩、スティーブは決まって、キッチンの長いテーブルで夕食をとり、本や歴史や様々なトピックについて話し合うのです。誰もiPadやコンピューターを使いません。子どもたちはデジタル機器中毒になっているようには全く見えませんでした。」だから、アップルやサムソンや他のハイテク企業が、最新の小型ハイテク機器がなければ人生物足りないと感じさせるような宣伝を暗にしてきたとしても、そうした機器の創始者が全く違う考えだった事を忘れないで欲しいのです。
ゲームやスマホにお守りをさせていませんか?翻訳の終わりに訳者の新美さんの見解が書かれています。ゲームやスマホによって著しく損なわれる社交性やコミュニケーション能力、また、問題解決力を子供の時からしっかり身につけさせるべきという、痛烈な批判が込められたメッセージです。さらに、すでにスマホやゲームの虜になってしまっている子どもたちを救済する方法として、取り上げるのではなく時間を制限する方法を提示されています。
全く取り上げるというのは難しいですから、まずは時間を制限することをおすすめします。 No Screen Policy(ノー・スクリーン・ポリシー)と呼ばれ、インター校(インターナショナル・スクール)では多くの家庭で取り入れられていました。 これは、夜(9時とか10時とかその家によって違います)になったら、スクリーン(テレビ、ゲーム、パソコン、スマホ)を禁止して、読書や音楽鑑賞や家族団らんや勉強の時間にする、という一般的な学校・家庭ルールでした。 子どもにとってよい睡眠は心身の発達に大切ですが、それを条例や法律で守るのか、家族や地域の文化にして守るのかを考えることも大切なことだと思います。
自閉症児と絵カードでコミュニケーション第2版ーPECSとAAC-
PECSの市販本が出ました。実は前から出てたのですが、出すのが早すぎて (2006/7/1)誤訳もあったりして、良書なのに広く普及しなかったのです。今回は満を持しての第2版です。
AMAZONで今日から絶賛発売中で発売1日目で一時的な在庫切れになっています。しばらくお待ちください。
-----------------------------------------
「自閉症の子どもへの拡大代替コミュニケーション(AAC)の適用で、言葉の発達を妨げることはないということには、十分な科学的根拠(エビデンス)があり、それどころか、言葉の発達が促進される子どももいる。AACの1つである絵カード交換式コミュニケーション・システム(PECS)を用いてコミュニケートしていた子どもたちの中には、その後、言葉が出るようになった子どもが少なくないことを示す研究結果がいくつかある。PECSで30から100枚の絵カードを使ってコミュニケートするようになった子どもは、話し始めることが少なくない。多くの子どもが、言葉だけでコミュニケートできるようになり、PECSは使わなくなる。」(ボンディ&フロスト『自閉症児と絵カードでコミュニケーション,第2版』より)
PECSの受講がオンライン化
武漢ウィルス感染予防の中で、テレワークだとかリモートワークといって、インターネットを使って家庭や職場から離れた場所でノートやタブレット型PCで仕事をする方が増えています。
研修も、一堂に会して行うのではなく、ネットライブで学ぶものが増えています。そして、今回ついにPECSも大阪会場や福井会場はZOOMというアプリを使うことになりました。つまり、家の中で講義を聞き講師に質問できるのです。これは、ある意味、家庭を完全にはあけられない保護者には朗報かもしれません。ということで、オンラインワークショップは宣言が終結するまで続くのではないでしょうか。
※ZOOMについては、セキュリティー問題が指摘されていますが、新しいバージョンは問題ないようです。
------------------------
PECSレベル1ワークショップ オンラインワークショップ開催
4月 10, 2020 | イベント
4月18-19日に Zoom®のプラットフォームを使用してオンラインでPECSレベル1のワークショップを開催いたします。 コンサルタントと通常現地で行われるワークショップと同様に絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS®)のワークショップが皆様のご自宅からオンラインで受講できます。ワークショップはいつものようにインタラクティブな環境で絵カード交換式コミュニケーションについて学んでいただけます。 受講受付はこちらから。...
新聞の見出し
「京大病院95人一時自宅待機 旅行などの自粛要請守らず 新型コロナウイルス」の 京大病院の記事の見出しだけ読んでいると、京大の研修医らを責めているように読めますが、内容をよく読むと、用心のため2週間待機させるというのが中身です。京大側も新聞の記事に慌てて、事実関係をホームページで説明しています。戦中も、震災中も原発事故中もこんなふうに事実を都合よく捻じ曲げて、何かのプロパガンダに使われることを一番注意しなければなりません。正しい情報を、正しい価値観で見抜く力が求められています。
-------------------------
京大病院95人一時自宅待機 旅行などの自粛要請守らず 新型コロナウイルス
2020年4月8日 10時24分【朝日新聞】
京都大医学部付属病院(京都市左京区)に今年度から配属された医師や研修医ら計95人が、新型コロナウイルスの感染拡大により病院から自粛を求められていた飲酒を伴う会合や国内旅行をするなどしたとして、自宅待機になっていたことがわかった。
同病院によると、内訳は医師28人、研修医57人、事務職員ら10人。研修医は4月に95人が配属されたといい、その6割に当たるという。同病院の職場主催の飲酒の会合ではないという。
同病院は2月以降、院内での感染を予防する観点から、4月から配属される人に対し、飲酒を伴う会合や国内旅行などの自
粛を要請していた。守られなかった場合に自宅待機になるとは伝えていなかった。
今のところ症状が出ている人はおらず、会合などから2週間が過ぎた人から順次、仕事を始めているという。病院の診療態勢に影響は出ていないとしている。同病院は、自宅待機にした理由について「ほかの病院での事例に鑑み、新規採用職員に対しても、より厳しく対応をした。診療態勢を維持し、患者に安全な医療を受けてもらうための必要な措置と考えている」とのコメントを出した。(小林正典)
---------------------
京大病院ホームページから
新規採用研修医の自宅待機に関する報道について
先般、本院に採用された新研修医が多数自宅待機になっていることに ついての報道がございました。京大病院を受診されている患者さんや関 係者の皆様にご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
本院では、本年3月に各地の大学を卒業したばかりで4月から本院で 勤務をはじめる新研修医に、4 月1日までの2週間の間に一回でも2人 以上(家族での食事を含む)で飲酒を伴う外食をしたことがあるか等に ついて自己申告を求め、該当する場合には外食等の事実があった翌日か ら14日間を自宅待機とすることで、感染リスクを徹底的にゼロに近づ ける措置を行いました。この自己申告をした新研修医が57名に上った というのが報道されている事実です。本院としては、就職予定の新研修 医等に旅行や外食等の自粛を予め連絡しておりましたが、必ずしも全員 が正確にその内容を十分理解できていたとは限らないなかで、研修医た ちは極めて真摯に自己申告してくれたものと認識しています。 未来の医療を担う若者です。温かく見守っていただければ幸甚です。 なお、これらの研修医等の中に、新型コロナウイルス感染症を発症し ている者は1名もおりません。
本院では、患者さんと医療スタッフを含む本院職員の安全を確保し、 高度な医療を継続的に提供し続けられるようにするために、家族での外 食の自粛を含む、厳しい基準での感染予防策を職員に求めております。 引き続き職員の感染予防に関する意識を高め、徹底した感染管理を行っ て、安心・安全な医療の提供を継続に尽力して参ります。
令和2年4月8日
京都大学医学部附属病院長 宮本 享
子どもの学び応援サイト
文部科学省は3月に、臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト(子供の学び応援サイト)を開設しました。新型コロナウイルスに伴う臨時休業期間における学習支援コンテンツについて、学校種別に紹介しています。
ポータルサイトには、「小学校」「中学校」「高等学校」「特別支援教育」「幼児教育」「リンク集」「児童生徒・保護者へのメッセージ」を掲載。「小学校」「中学校」「高等学校」は、臨時休業期間における各教科などの家庭学習の工夫および教材例を紹介。「特別支援教育」では家庭学習の参考資料、「幼児教育」では家庭での過ごし方への配慮を紹介しています。
小学校の内容をみると、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、体育、外国語・外国語活動など、13の教科についてまとめています。たとえば算数では、活用できるリンク集として「おすすめキッズサイト一覧 算数・数学(一般社団法人教科書協会)」「なるほど統計学園(総務省統計局)」を掲載しています。工夫例では、「児童の学習状況に応じて、教科書の復習問題や補充的な問題に取り組み、これまでの学習内容の習熟を図ったり、教科書の発展的な問題に取り組み、これまでの学習内容について理解を一層深めたりする」などの使い方を紹介しています。
中学校は、国語、社会、数学、理科、音楽、外国語など12の教科についてまとめています。外国語では、「中学校外国語教材『Bridge』(文部科学省)」「えいごネット(一般社団法人英語教育協議会、文部科学省協力)」など4つのWebサイトを掲載。「教科書や中学校外国語教材『Bridge』を活用して、英語の文章を読んだり、その内容理解のための問を解いたりする」などの工夫例を紹介しています。
メッセージでは、児童生徒に向けて、学校の休業中は、夏休みや冬休みなどと同じように、いつもどおりの生活リズムで過ごすといった生活に関することや、1人で勉強することが難しい場合には、周りの人にみてもらったり、手伝ってもらったりするなど学習に関することについてアドバイスしています。
保護者に向けては、子どもが家庭学習を行う場合には、掲載したWebサイトを参考にするなどして、子どもが取り組みやすい学習内容を選択することを勧めています。
ペアレントトレーニング(通称:ペアトレ)とは?
ペアトレとは、親が子育ての知識とスキルを学ぶトレーニングです。ペアトレでは、子どものさまざまな行動に対してどう対応したらよいのかを学ぶことができます。ペアトレと言うと親だけが取り組むものかと思われがちですが違います。放デイスタッフをはじめ、子どもに関わる全ての関係者の重要なスキル習得法と言えます。(先生用という意味でTトレとも呼びます)
プログラムの内容は、対象や手法によってさまざまですが、多くのプログラムで共通していることがあります。それは、次の視点です。
・子どもの好ましくない行動に気づき、それを減らしていく
・子どもの好ましい行動に気づき、それを伸ばしていく
子育てをしていると、好ましくない行動を減らすことばかりに目が向きがちですが、実は、“好ましい行動をいかに伸ばすか”という視点が重要です。好ましい行動のレパートリーが増えると、自然と好ましくない行動は減少していきます。
これまでの研究から、ペアトレに参加することで子どもの気になる行動の改善だけでなく、親のストレス低減も報告されています。
親のストレスが低減した理由は、子どもに対する適切な対応を学ぶことによって、子どもの行動が変化し、子育てが楽になったためとも推測されています。
子どもの好ましい行動を伸ばすためには、“ほめる”ことも大切です。
子どものいいところ(好ましい行動)を伸ばすための“ほめのコツ”は二つです。
(1)結果ではなくプロセスをほめる
アメリカの心理学者ドゥエックは、能力を褒められた子(例:頭がいいね)よりも努力を褒められた子(例:粘り強く頑張ったね)の方が、やる気が高く、後の成績が高くなることを指摘しています。努力をほめられた子は、失敗しても「努力が足りない」と考え、失敗を乗り越えるためにチャレンジしやすいことがわかっています。
(2)子どもに「どうやったらそんなにうまくできるの?」と質問してみる
大人から“驚かれる”ことによって自信を高める子どももいます。また、小学校低学年ごろまでの子どもの多くは、“どうやったらうまくいったか”をあまり意識していないと言われます。そのため、親が「どうやったらそんなにうまくできるの?」と質問し、うまくいった方法を子ども自身が自覚できるように促すとよいでしょう。
そうすることで、次の機会も子どもにとって望ましい結果が得られる可能性が高まります。
一方、叱るときのコツですが、支援現場では“太く、短く、端的に”を合言葉としています。長々と叱っては、本質が見えなくなります。もちろん、嫌味やダブルバインドもNGです。
また、小さい子どもの場合は視点取得が未発達のため、「相手の気持ちに立って考えてごらん」という言葉がけは通じにくいです。“太く、短く、端的に”をポイントに、親は子どもに伝わりやすい言葉を選んでいきましょう!
※叱ることが逆効果となるケース
親に注目されたいという思いが強すぎて、わざと親をイライラさせる行動をとってしまう子どももいます。
親が叱れば叱るほど、望ましくない行動(親をイライラさせる行動)がエスカレートする場合は、親が叱ることが子どもにとっての“ご褒美”となっている可能性もあります。この場合、叱ることは意味をなしていません。
今回のようなケースへの対応についてペアトレの発想から考えてみると、好ましくない行動を叱るのではなく、“好ましい行動をしているとき”をあえて狙ってほめるのです(親をイライラさせる行動を1日中していることはないはずです。親子で楽しく過ごせている時間にたくさんほめましょう)。
“叱られる”ということも“褒められる”ということも、子どもにとっては親からの注目を得ていることに変わりません。そうであるなら、双方が気持ちよく過ごせるやりかたを選んではどうかと思います。
ドロボー! 子どもと鉢合わせ相次ぐ
子どもの留守番には十分注意してほしいとの警戒情報は近隣自治体でも入っています。ご注意を。
--------------------------------------------
休校、留守番中にドロボー! 子どもと鉢合わせ相次ぐ 警察「家族で対策を」
2020年4月15日 20:04【毎日新聞社】
新型コロナウイルス感染拡大の影響により学校が休校となるなか、自宅で留守番していた小中学生が、窃盗犯と鉢合わせする事件が愛知県内で3件確認された。専門家は「鉢合わせは、強盗などの重大事件に発展しかねない」と警鐘を鳴らしている。
愛知県警によると、愛知県の尾張地方で3月23日午前、小学生の女児(10)が自宅に1人で留守番中、鍵の閉まっていない窓から侵入した男と遭遇。男は女児を見つけると何も取らずに逃走した。また、同日午後には、同じ地方の男児(11)が留守番中、2人組の男が窓ガラスを割って侵入。2人組は男児に「ずっと前を向いていて」と指示し、キャッシュカードなどを盗んで逃げた。
三河地方では4月9日午前、留守番中の男子中学生(13)が窓をたたく音を聞き、怖くなって2階に避難。侵入者との接触はなかったものの、窓ガラスが割られ、バッグなどが盗まれていたという。侵入されたのはいずれも戸建て住宅で、3人の子どもにけがはなかった。
愛知県では3月2日から小中学校で臨時休校が始まった。県独自の緊急事態宣言を受け、休校は5月の大型連休以降まで続く見込みだ。そこで県は、留守番中の子どもの防犯対策として▽玄関ドアや窓の施錠を徹底する▽在宅中であることを周囲に知らせるため、明かりやテレビをつける▽自宅近くで逃げ込める場所を決めておく――などを県内の小中学校に通知している。
県内の侵入盗は長年、全国ワーストクラス。留守中の子どもと窃盗犯の接触は重大事件につながりかねないとして、県警もツイッターで注意を呼び掛けている。担当者は「留守中に泥棒が入る可能性があることを子どもに教えることが必要。110番の仕方やどこに逃げるのか、家族で対策を話し合ってほしい」と訴えた。
防犯に詳しい龍谷大犯罪学研究センター長の石塚伸一教授(犯罪学)は「今後も休校が続くため、自宅で待機している子供が窃盗犯と鉢合わせする事態は、休校を続ける全国各地で起きる可能性がある」と指摘。「鉢合わせすることで、窃盗犯が驚き、強盗や殺人などの重大事件になってしまう危険がある。施錠の徹底や家に人がいるということが外からも分かるようにすべきだ」と話した。【高井瞳、ガン・クリスティーナ】
学習障害の子どもとの向き合い方のコツ
学習障害の症状には個人差があるため、教師や保護者は個々に合った指導法を模索する姿勢が求められます。学習障害の子どもは、これまでの失敗やまわりの大人から叱られた経験が多いことで、自信を失っている傾向があるため、まずは自信を取り戻せるようにサポートすることが大切です。学習障害の子どもが、学習や生活の上での困難をすこしでも改善・克服できるように、適切に向き合うことが大切です。
・個々に合った勉強法やトレーニング法を見極める
学習障害の症状には個人差があるため、適した勉強法やトレーニング法は子どもによって異なります。その子どもに合った勉強法、トレーニング法を見極めることが大切です。これは、保護者だけ、教師だけで考えられるものではありません。子どもにかかわるまわりの大人が協力し合い、最善の勉強法とトレーニング法を考えましょう。ただ、注意してほしいのはドリル学習です。あちこちの会社からLD向けとしてドリルプリントやソフトウエア―が販売されていますが、書くのが苦手な人には苦痛でしかないような教材が少なくありません。訓練を否定はしませんが、目の悪い人には眼鏡を合わせてから、耳の聞こえない方には手話を使って課題を教えるように、支援を明確にしてから取組みましょう。
・苦手意識をつくらせないために、楽しく勉強できる環境づくりをすること
読み書きや計算などがうまくできないからと言って、まわりの大人が子どもを叱ってしまうと、その科目に苦手意識を持ってしまう可能性があります。そうなると、勉強法やトレーニング法を工夫しても、前向きに取り組めなくなるかもしれません。子どもが苦手意識を持たないように、楽しく勉強できる環境を整えましょう。
・できないことを責めないこと
学習障害の子どもは、勉強が嫌いであるために読み書きや計算ができないわけではありません。そのため、できないことを責めてしまうと、つらい思いをしてしまう可能性があります。できないわが子にイラ立ちを覚える方もいますが、できないことを受け入れた上で、子どもにとってよい環境を整えるようにしましょう。
・甘やかし過ぎない
子どものミスを見逃すことや、欲求をすべてみたすことは望ましい結果を生まないという意見があります。ほめることは大切ですが、不必要にほめてしまうと、「できなくても大丈夫」と思い、勉強に向き合う姿勢を持てなくなるかもしれません。どこまでできたのか、その成功率などの事実に基づいて評価することが大切です。また、「学習の構え」を作ることは自学自習には欠かせない力です。まずは5分から、成果の上がることに少しづつ毎日取り組むことが大事です。
・周囲のサポートを受けながら子どもと向き合おう
学習障害は、読み書き、計算、推論などのいずれかが極めて苦手なことが特徴です。「もしかして学習障害かも?」と思ったら、まず専門機関に相談します。専門家や教師の協力を得て、1人で悩まないことが大切です。当事業所でも利用者のご相談は受け付けています。
Zoomで会議
Zoom は、2011年に中国人 Eric Yuan 氏によってカリフォルニアのサンノゼで創立された会社です。サンノゼは、シリコンバレーの中心地です。「Zoom(ズーム)」というのは短縮名で、企業の正式名称は、Zoom Video Communications です。ビデオミーティングを中心に、ウェビナー、グループメッセージング、会議室ソリューションなどのクラウドサービスを提供しています。
創業者の中国人 Eric S. Yuan 氏は、以前、世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社Ciscoの技術部門の副社長として、ビデオ会議システム WebEx製品の中心となっていた人物です。Zoom の経営陣には他にも CiscoのWebEx の中心メンバーや、同種のサービス BlueJeans のメンバーが在籍しており、ビデオ会議のシステムや業界を熟知した会社だと言えます。つまり、Cisco社のWebEx Meetingsを大衆レベルで気軽に使えるように改良し宣伝したのがZoomと言えます。Zoom のサービス自体は、2013年1月に始まり、2013年5月までに100万人のユーザー数が2014年6月には1000万人に増えました。武漢ウィルスの感染の影響でテレワークが爆発的に進んだ昨今は、おそらく2億人を越えたと言われています。
Zoomは、Windows、Mac、Linux、Chrome OS、iOS、Android などさまざまなクライアント環境から利用できるWEB会議システムです。Skypeなどのオンラインテレビ電話とは、用途が全く異なります。ミーティングの主催者は会議室を設定し、その会議室番地を参加者に伝えます。参加者は会議番地(URL)をクリックするだけで参加でき、アカウントを取得する必要もなく、料金も発生しません。クラウド上のファイルを共有する方法と同じだと言えます。
また、ミーティングルームでは、主催者の使える機能と参加者の使える機能が分かれています。主催者は、参加者が快適にミーティングを遂行できるよう、参加者やミーティングを簡単にコントロールできるようになっています。Zoomはあれこれ考えなくても直感的に操作がしやすいのでビジネスシーンよりも日常生活で広がったとも言えます。
子育て中の保護者や家を離れる時間がなかなかもてない人には、Zoom はとても役に立つツールです。Zoomの無料コースはLINEのグループトークのビデオ版と思えばいいかも知れません。遠くまで出かけなくても自宅に居ながらにして打ち合わせや情報交換ができるのは助かります。無料コースの制限時間は40分です。一旦切って続けることも可能ですが、40分くらいがミーティングには最適な時間とも思います。どのスマートフォンでも主催も参加もできるのがこのツールの強みです。まずはアンドロイドかiOSのスマホかタブレット、カメラ付きのPCでインストールして試してみるとイメージが湧くと思います。
※3月にFBI=連邦捜査局が「Zoom」にセキュリティー上の問題があると指摘し、各国政府が使用を見合わせているのは事実です。会議の内容に秘匿すべき情報がないかどうかを考えて運用することは、個々人で判断することになります。
中学校での発達障害支援
中学校に入学するとき、特別支援学級にするか普通学級にするか小学校とは異なって、子どもの意思が大切になってきます。知的な遅れがないか、あっても気にならないごく軽い程度のものであれば、ちょっと変わっている子という印象を持たれがちですが、集団生活を余儀なくさせられるわけですから、コミュニケーション能力や行動の適応が難しいような時は、特別支援学級を使うことを検討してみる余地は十分にあります。特にLDの問題は進学や就職の進路に関して、避けて通れず、読み書き障害の有無が小学校卒業時ではっきりしないなら入学時に信頼のおける機関で検査を受けてはっきりさせておくべきです。LDなのか軽度知的障害なのかその両方なのかによって、学習支援は変わって来るからです。また、この違いを重視している担任ならかなり信頼ができると言えます。
中学生の子どもに見られる発達障害の特徴は様々ですが、小さなころから家庭や学校で注意を受けているような時は自己評価が低くなりやすい傾向にあります。また、その場の空気を読みにくいため誤解やいじめを受けやすいのも中学校時代に見られる特徴の一つです。これが不登校になったり引きこもってしまったりする子が中学で増える理由の一つです。
そして、発達障害を持つ本人も自分がほかの人とどこか違うと感じるようになるのもこの時期です。中学生の思春期にさしかかる時でもあり、他者と自分の違いを感じやすく、それを欠点を思ってしまうことも少なくありません。なので、これを個性と認識させ、苦手なことを克服することも大切ですが、得意なことに目を向けさせると、個性がのび、子どもが社会生活や学校生活を送りやすくなります。
グループ行動が苦手なこともありますが、仲間に入れないのには相応の理由が、個々にあるものです。なぜ孤立しているのかがわからないため、どうしたらいいのかもわかりません。さらに、グループ行動がとれないことを悩むこともないので、一人行動が多くなったり友達ができなかったりといったこともこの時期には多く見られます。中学生に始まったことではないのですが、総じて発達障害のある人は集団生活が苦手なものです。ところが中学生は同調することを良しとする年代もあるので、彼らにとっては過ごしにくい場合が少なくないです。
教科ごとに担任が違うと持っていくものを忘れてしまうことが良くあるため、ICTのメモなどでカバーしたり目に見えるところに備忘録を書いておいて、必ずその場で確認させるなど工夫をして予防します。同時に二つのことを行うことができず、一度に指示を出されると頭が混乱してしまうため、指示は一つ一つ出すなどといった工夫が大事です。個人差がかなりあるため、一概には言えませんが、他者との違いや得手不得手の理由を明確にして、自学自習や自己点検の習慣を身につけることを目標にしながら、学校生活になじめるようにしていくことが大切です。