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特別支援教育「全教員が2年以上の経験を」 文科省検討会議
2/24(木) 【毎日新聞】
特別支援教育を担う教員をどう育成するかについて議論している文部科学省の検討会議は24日、すべての教員が採用後10年程度の間に、特別支援学級の担任などの経験を2年以上積むことが望ましいとする報告書案を大筋で了承した。専門性を持つ教員を育てるとともに、特別支援教育の経験を通常学級での実践に生かしてもらう狙いもある。
文科省は報告書案に基づき、全国の教育委員会に人事制度の改善などを促す。
通常の小中学校で特別支援教育を受ける児童・生徒は急増している。特別支援学級に所属したり、通常学級に籍を置きながら一部の授業を別室で行う「通級指導」を受けたりする子どもは、2011年度は約22万人だったが、21年度は約46万人と2倍以上になった。
こうした子どもは今後も増加が見込まれ、特別支援教育の担い手の育成が求められている。しかし、小中学校の校長は実践経験が乏しく、校内の一部の教員に頼るケースが多いとされる。また、特別支援学級の担任は、年度ごとに契約が更新される不安定な臨時教員の比率が高い。
報告書案はこうした現状を改善するため、「特別支援教育の経験がある教師を増やしていくことが必要」と指摘。採用から早い段階で実務経験を積むことに加え、普通学校と特別支援学校の人事交流を一層促進したり、教育委員会の幹部を登用する際に特別支援教育の経験を考慮したりすることを提案した。【大久保昂】
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昔は、と言うと「また昭和の古の話か」と思われそうですがその通りです。指導力がありリーダー格の教員が、特別支援学級の担任か教務主任かどちらかを担当するというのが、良い学校の典型でした。つまり、校長教頭は除きトップレベルの教員を支援学級担当者に充てたのです。悪い学校の典型は、支援学級の担任が経験の浅い講師であったり、通常学級で指導力不足の教員であったり、体力が持たない定年前の教員を充てる学校です。
トップレベルの教員が支援学級の担任をすることによって、学校全体の特別支援教育や多様性教育が自ずと進むのです。逆に指導力がないと職員全体から見られている教員が支援学級を担当すると、特別支援教育や人権教育が進まずいじめや生徒指導案件が噴出する傾向があったように感じました。
全ての教員が特別支援学級を担当するのは良いことですが、大事なのは適材適所だと思います。機械的に特別支援学級や通級担当者を命じられても、教科書のない特別支援学級や通級指導教室は何をどうしていいのか分からないまま1年が過ぎていきます。特に通級指導教室担当者はアセスメント力量と知的遅れのない3障害(ASD・ADHD・LD)への多くの知見が求められます。
複数で担当するなら特別支援の新米教員を数年おきに入れ替えることもできるかもしれませんが、一人担任なら子どもが迷惑です。毎年力量の低い担当者では困るのです。そもそも、通級担当者は、小さな学校では育成が困難ですから自治体の教育委員会籍で少人数のチームを作った方が良いかもしれません。教員でも指導技術は集団で学び合うという視点がないと、せっかくのアイデアも絵にかいた餅にならないように合理的なシステムを考えて欲しいと思います。