今日の活動
「出来ない」の悪循環
「僕は〇〇が苦手で出来ないんや~」という子どもの声をよく聞きます。しかし案外それは本人の思い込みだった,ということも少なくありません。
例えば先日「国語は苦手なんや…文章読めんし…」と話していた子どもが国語のテストで高得点を取ってきました。その子は本をよく読んでおり,興味のあることに関しての知識は大人を優に超える程の知識を持っています。それだけ本を読んで内容を理解することができるので漢字を書くことは難しいにしても読解問題は解くことが出来ます。実際じゃんぷで取り組んだ時も「嫌だ~苦手や~!」と言っていた割に始めると「…あれ,出来るわ」と本人も驚いた様子でした。
さて,「出来ない」と思い込むということは周りから「出来ない」と思われていた,ということです。「ゴーレム効果」というものがあります。それは「ある人物に対して周囲の期待が低い場合、その人物は周囲の期待通りにパフォーマンスが低下してしまう」という心理学効果です。例えば仕事の中で「〇〇さんはどうせできないから…」という空気を職場で作ってしまうとその通りにパフォーマンスが下がってしまい,どんどん仕事が出来なくなる,ということです。反対に「ピグマリオン効果」というものがありますが,これは学校現場でもよく使われている言葉なので知っている方も多いと思います。
子どもは大人のことを本当によく見ています。子どもがこういった悪循環に陥らないよう,子どものことを適切に理解,評価して支援をしなければならない,と改めて感じています。