すてっぷ・じゃんぷ日記

2020年8月の記事一覧

学校お迎えでのおねがい

Nさん、学校のお迎えの時に見通しが持てなかったのか先生の気を引きたかったかのかわからないけど昇降口で座り込んで動こうとしません。しばらくスタッフ待ったのですが、他の子どもを長時間待たせるわけにもいかず、抱え上げて送迎車に運ぶことになりました。そのあとは本人は何事もなかったかのように事業所についたのですが、あまり勧められた支援ではないなと言う話になりました。

学校でもスクールバスに乗せるまでは担任の仕事であるように、放デイの送迎車に誘導するまでは先生方にお願いしたいのです。もちろん、ほとんどの子どもは自分ですすんで送迎車に乗り込んでくるのでスタッフはそれをサポートしています。ただ、不安が強かったり切り替えが苦手な子どもも少数ですがいます。こういう子どもは、それまでの経過がよくわかっている先生方にお願いしたいのです。子どもの身体が小さければ実力行使も可能ですが、こういう子どもこそ思春期に差し掛かって体力もついてくると今度は子どもの側からの実力行使が始まります。

自立心が高まって来る時は大人の一つ一つの指示が気に入らなくなり反発します。その時は「どの靴はいていくの?」等と選択をさせると嘘のように自分で移動できます。なんでもお兄ちゃんのようにできるようになりたいけど「できないかもしれない」という不安が起こる時期では、斜めに構えてなかなか挑戦しようとしません。そんなときは、まずできたことを褒めます。昇降口ではつまづいているけど教室からは一人で来た事をえらいえらいと評価します。あとは、本人次第となりますが決して人と比べてはいけません。やるべきことは分かっているのですから。

それから、障害特性から次の見通しを「消失」することがあるということを念頭に置くことです。せっかく意気揚々と教室からは今日は放デイだと思ってきたけど、昇降口の喧騒で記憶がなくなって、いつもの「スクールバス」に置き換わっている子が少なくありません。そうなると、「何故あなた方は私を放デイに拉致るの?」と誤解します。ワーキングメモリーへの保存が心配な子どもには、自分で本日のお迎えコース写真を自分で選んで昇降口まで運んでスタッフに渡します。そうなると「ご乗車ありがとうございます」とご機嫌の放課後が始まるのです。どうぞよろしくお願いします。