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みんなちがってみんないい

インチュニブ

最近インチュニブを服薬されている利用者が増えています。そもそも、どういう子どもに使われどういう効果があるのか調べてみました。

インチュニブは、グアンファシン塩酸塩という薬の商品名のADHD治療薬です。グアンファシンという成分が脳の情報伝達機能を助け、ADHDの多動性、不注意、衝動性の症状を改善する効果があります。日本で製造販売が承認され、販売が開始されたのは2017年5月ですが、アメリカ、イギリス、オーストラリアでは以前からADHDの治療薬として、コンサータ、ストラテラと共に使用されてきました。インチュニブは、患者の体重、症状、薬の効き方を踏まえて飲む量を決めるので、医師の処方が必要です。また、処方される年齢は6歳~と決められています。従来の薬とは違う作用で働くため、ストラテラやコンサータでは効果を感じられなかったり、副作用などにより継続できなかった人への効果が期待されています。

インチュニブが働く仕組み
ADHDの原因は解明されていませんが、脳の前頭前皮質という部分での情報伝達に問題があるとされています。中でも、シナプスという情報の送受信をする部位がうまく働かないことが原因の一つではないかと言われています。そのため、外から入ってきた情報をうまく取り込んだり処理をしたりするのが難しく、自分の注意や行動をコントロールできなくなると考えられています。そして「落ち着きがない」「注意が長続きしない」「衝動的に行動してしまう」といった”多動、不注意、衝動性”の症状としてあらわれます。

ADHDのある人の中には、図のように後シナプス(情報を受け取る側)に伝達された情報が漏れ出てしまい、神経伝達量が減少してしまっている場合があると考えられています。インチュニブの役割は、後シナプスの情報の取りこぼしを減らすことです。インチュニブの主成分であるグアンファシンが、後シナプス中のアドレナリン受容体という物質を活性化させることで、シナプス内のHCNチャネルという穴を塞ぎ、入ってきた情報を漏れにくくさせます。その結果、より多くの情報を伝達できるようになり、覚えられる情報の量や、その持続力も高まります。その結果、多動、不注意、衝動性といった症状の改善に繋がるのです。

コンサータやストラテラとの違い
コンサータやストラテラの方がインチュニブより早くADHDのお薬として使われていました。インチュニブが後シナプス=受け手側の問題を治療するのに対して、この二つのお薬の仕組みは前シナプス=送り手側の問題を治療します。コンサータはドーパミンという伝達物質を前シナプスが再取込する穴を塞ぎます。ストラテラはノルアドレナリン(ドーパミンの化合物)という伝達物質を前シナプスが再取込する穴を塞ぐのです。

簡単に言えばこの二つは前シナプスの伝達物質の再取込穴を塞いで後シナプスへ伝達物質を多く送る働きをし、インチュニブは後シナプスで情報が漏れないようにする働きと言えます。つまり、狙いは情報が伝達するように伝達物質を一定量に確保することですが、働きかけているところが違うのです。また、インチュニブは「攻撃性」を抑えるための働きが良いと言われています。体重減少など小児には厄介な副作用がインチュニブには少ないという理由で、まずはインチュニブから試す医師が多いようです。

インチュニブの用法・用量
インチュニブは1日1回服用する薬です。飲む量は、医師が体質、症状、薬のきき方などをもとに決めます。飲む時間帯はなるべく決まっていたほうが良いでしょう。最初は副作用などを確認するために子どもなら1mgから開始し1週間をおいて1mgずつ増減せせます。体重によって服薬量は決まりますが、例えば体重34kg以上42kg未満は4mg、75kg以上は6mgが最大量です。他薬とインチュニブと併用すると、効果が変わったり、副作用が出たりする薬や食品があります。もともと服用している薬がある場合や、インチュニブを服用しながら他の薬を服用することになった場合は、主治医に相談しましょう。

以下がインチュニブとの併用に注意すべき薬の一例ですので、確認してみてください。
・中枢神経抑制剤
・インチュニブの血中濃度を通常よりも上げる可能性のある薬(イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン など)
・インチュニブの血中濃度を通常よりも下げる可能性のある薬(リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン など)
・血圧を低下又は脈拍数を減少させる作用のある薬(降圧剤,ジギタリスなど)
・バルプロ酸(バルプロ酸の血中濃度が増加する可能性がある)
・アルコール

副作用
傾眠(眠気)が50%以上の割合であらわれます。ひどい眠気が続いたり、昼間からうとうとして仕事や学業に支障がでるようでしたら医師とよく相談してください。頻度は少ないですが、もっとも重要なのが低血圧と徐脈です。インチュニブはもともと高血圧のお薬(降圧剤)として開発されたものだそうです。多くは軽度ですが、なかには失神するほどの重症例も報告されています。ふらつき、立ちくらみ、息切れ、意識低下といった症状に注意が必要です。その他にも、頭痛、倦怠感、気分がしずむなどの副作用が報告されています。

「障害」は当事者と周囲との間にある

前回、大阪市の自治会役員に関わる自死事件での親族の訴訟について、「人権を守る方法 07/31」 という視点で掲載しました。今回の産経の主張は合理的配慮の考え方をスロープや点字のように民間に広げる努力が必要だということでした。ただ、目に見えない障害への配慮については、障害があるから免除できるというだけで、本当の障害の理解にはつながりません。つまり、GOMESSが「GOMESSが託した思い 08/03 」で言うように、想像する側の理解力が必要になるのです。障害は当事者と周囲の人の間にあるものという考え方が必要だと思います。
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「おかねのけいさんはできません」障害ある男性の自殺が与えた衝撃
障害者への合理的配慮とは

8/15(土) 20:00配信【産経新聞】

精神障害などがある大阪市の男性=当時(36)=が昨年11月に自殺した。遺族は、居住する市営住宅の自治会の次期班長選びをめぐり、男性に障害の有無などを記した文書作成の強要があったとして、当時の自治会長らを提訴。《しょうがいかあります(原文ママ)》《おかねのけいさんはできません》。社会福祉協議会の担当者も同席していた場で男性が書かされた誤字交じりの文章は、社会に大きな衝撃を与えた。男性はなぜ死を選んだのか。経緯と主張を振り返る。(杉侑里香)

■手帳も見せた
訴状によると、問題の発端は昨年11月18日、1人暮らしをしていた男性宅に入っていた一通の“お知らせ”。「来年度の自治会の班長決めを12月1日に行う」「くじで班長が当たっても変更はできない」との内容だった。

身の回りの簡単なことはできるが、人と接することを苦手としていた男性は、当時の自治会会長に障害者手帳などを見せ、班長ができない旨を伝えた。だがその後、当時の班長から「特別扱いはできない」と告げられ、12月の集まりに来るよう求められた。困った男性は区役所やケースワーカーに相談。地域の社会福祉協議会の担当者が「12月の集まりには私が参加し、あなたが班長をできないことを説明する」という話で落ち着いた。

だが11月24日、事態は急転する。男性は市営住宅の集会所へ呼ばれ、社協担当者と会長、班長の4人で話をすることになったのだ。そこで約2時間後に完成したのが、《しょうがいかあります》の一文から始まる文書だった。男性は自治会側から「当面は班長をしなくていい」との旨の説明を受けた一方、12月の集まりには参加するよう求められた上、文書を他の住民に見せることも告げられたという。男性は翌日、自宅で自殺した。

■自治会側は「男性も了承」
男性の両親は会長と班長、自治会に計2500万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴。今年7月31日、第1回口頭弁論が開かれ、被告側はいずれも争う方針を示した。被告側は答弁書で、男性が班長をできない事情を理解していたが、「公平な自治会運営のためには、くじから外すことを他の住民にも理解してもらう必要があった」と主張。ただ、住民に事情を直接説明することを男性が嫌がったため、「ストレスの少ない方法」として文書作成を依頼し、「男性は特に嫌がることもなく了承した」との認識を示した。また文書は4人で確認を進めながら完成させたものであり、強要や自殺との因果関係はないとも強調した。

■自殺前夜「さらし者」
こうした被告側の主張に、遺族は強く反論する。自殺前日の夜に食事をともにした兄(41)は「『根掘り葉掘り書かされた』『さらし者にされる』と弟は落ち込んでいた」と明かす。男性は障害があることを周囲に知られるのを嫌がっていた。兄は「そんな弟が、自ら進んでこんなことを書くはずがない」と憤る。

文書には《おかねのけいさんはできません》《1たい1ではおはなしできます》《ひとがたくさんいるとこわくてにげたくなります》といった個人の特性だけでなく、《自てんしゃにはのれます》《せんたくはできます》など、自治会業務との関係性が不明な記述もあった。遺族は、こうした内容を無理に書かされたり、他の住民の前での公開を告げられたりしたことが過度な心理的負担となり、自殺に追い込まれたと考えている。

■合理的配慮とは
裁判や男性直筆の文書が報道されると、ツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)で反響が広がった。《自治体に共生の理念はないのか》《気の毒すぎる》。男性に同情したり、自治会側を批判したりする声が大半を占めた。

平成28年に施行された障害者差別解消法。健常者を基準とした社会環境の中にある、障害者にとっての社会的障壁を取り除くことに努める(合理的配慮を行う)よう求めるものだ。具体的には段差などの物理的なものに限らず、精神障害の人に落ち着ける環境を提供したり、優先順位をつけて物事を伝えたりするなどの工夫や配慮も含まれる。ただ、こうした障害者への合理的配慮は、今も十分な理解が得られていないとの見方もある。

「(合理的配慮を)『特別扱い』と混同し、つるし上げるような風潮は今も根強い」。精神障害者の家族でつくる全国精神保健福祉会連合会(東京)の小幡恭弘事務局長が指摘する。小幡氏によると、背景にあるとみられるのは、新型コロナウイルス禍で浮上した「自粛警察」に代表されるような同調圧力。「みんな嫌なことを我慢しているのに」という一方的な気持ちだ。その上で小幡氏は「『できない』と『やりたくない』は全く違う。できない理由を並べるのではなく、それぞれが他の人の立場に立って助け合えるようになれば」と求めた。

帰省先知事の意見

吉村知事 帰省先知事の意見参考に…全国知事会の考え方の一覧表を投稿

8/11(火) 14:57配信【デイリースポーツ】

吉村洋文大阪府知事が11日、ツイッターに新規投稿。全国知事会の帰省についての考え方を一覧表にし、「参考にして頂ければ」と判断材料にしてほしいと記した。

吉村知事は「先日の全国知事会で、帰省に関して47都道府県の知事の考え方を一覧表にすべきと提案し、一覧表になりました。既に帰省済の方、これからの方、検討中の方、様々と思いますが、帰省先の知事の意見も参考にして頂ければと思います」と一覧表にした意図を示し、「いずれにしても感染防止策の徹底お願いします」と求めた。

吉村知事は一覧表において「帰省自体を自粛いただくことは求めていません。帰省にあっては、体調管理・感染症対策を十分に行っていただくようにお願いします。帰省した際は、宴会等で大騒ぎするような環境はつくらず、静かに親族と会ってお盆をお過ごしください」としている。

帰省先知事の意見

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帰省についての各知事の意見はバラバラです。帰省は慎重にと構えるのは東高西低です。テレビの東京キー局と在阪準キー局の主張の違いがそのまま出てきた感じです。煽りにあおる東京キー局・在名準キー局の放送圏域の知事の意見と、吉村大阪知事らがリードする意見を報道する在阪準キー局の関西圏では、知事の意見が異なるという事です。

人が移動すれば、感染が広がるのはある程度は仕方のないことです。ただ、お年寄りを除いてその症状は軽症か無症状がほとんどです。福島県では帰省する学生にPCR検査代を県が負担するとのことです。検査で陰性判定でも帰省するまでに感染する可能性はあるし、症状もないのにわざわざ検査しに行って感染リスクを高めることもないというのも一理あります。

メディアに惑わされず、家族全員健康が確認できるなら、故郷への帰省はそれほどリスキーな事ではないこと。そして、帰省先で感染リスクの高いところに行かなければ感染予防はできると在阪知事達は述べています。

ただ、どんなに正論であっても、マスクやトイレットペーパー、うがい薬の買占めが止まらないように、見えない事に恐怖する集団心理を鎮めることは難しいのものです。感染への恐怖感があるのにGO TO トラベルなど焼け石に水のような経済施策を打つよりも、感染禍が収束するまでは経済は確実に落ち込むのですから、経営困難で生活苦の方が出ないように会社にも個人にも資金援助をして感染恐怖が収まるのを待ったほうが現実的なのかもしれません。

 

みんなを応援する甲子園に

前例のない「夏の甲子園」始まる 2校による選手宣誓「明日への勇気と活力を」

8/10(月) 9:26配信【デイリースポーツ】

新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になった今春のセンバツに選出された32校を招待して開催される「2020年甲子園高校野球交流試合」が開幕。午前10時から開幕試合を戦う大分商、花咲徳栄(埼玉)の2校が参加し、開会式が行われた。

前例のない「夏の甲子園」。開会式前にグラウンドでキャッチボールを行って開会式に臨んだ両校は二列に分かれ、互いの距離を保ってマウンド横に整列。無観客のスタンドでは、ベンチ外の選手や一部の関係者などが間隔を取ってスタンドで見守った。 異例となった2校のみの開会式では今大会に招待された32校の集合写真が大型スクリーンに映し出され、1校ずつ紹介されるなど過去にない形で進行された。  

この後、大分商の川瀬主将、花咲徳栄の井上主将が選手宣誓した。選手宣誓は以下の通り。  (川瀬堅斗主将)「宣誓、私たち高校球児は夢の舞台、甲子園を目指すことを目指し、仲間たちと励まし合いながら、心技体を鍛えてきました。新型コロナウイルスとの戦い、度重なる大規模な豪雨災害からの復旧、復興など、厳しく不安な状況下で生活している方もたくさんおられます。このような社会不安があるなか、都道府県の独自大会、そしてこの2020年甲子園高校野球交流試合を、開催していただけることによって再び希望を見いだし、あきらめずにここまでくることができました」  

(井上朋也主将)「ひとりひとりの努力がみんなを救い、地域を救い、新しい日本を作ります。想像、挑戦、感動、いま、私たちにできることは一球をひたむきに追いかける全力プレーです。交流試合の開催や、日々懸命に命、生活を支えて下さっている皆様への感謝の気持ちを持ち、被災された方々をはじめ、多くの皆様に明日への勇気と活力を与えられるように、選ばれたチームとしての責任を胸に…」  

(二人で)「最後まで戦い抜くことはここに誓います」。

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たった6日間だけの夏の(春の)甲子園。勝ち負け関係なくたった1試合だけの甲子園。あれだけ改革が言われた炎天下の中での試合は変わらないけど、宣誓メッセージは確実に進化しています。「苦しんでいる人、頑張っている人を励ましたい」と言います。ただただ応援されていた高校生プレーヤーが、災害大国ニッポンの応援をしようと、いつの間にか成長していることに感動します。甲子園を頂点にした高校野球はベタで好きではなかったけれど、今年は応援しています。

出場校32校がオーロラビジョンで開会式に写真参加

エッセンシャル・ワーカー

放課後等デイサービスでクラスター発生 神戸市

2020/8/8 19:01【神戸新聞NEXT】

神戸市は8日、障害のある児童の放課後等デイサービス施設「ガリレオ東灘」(同市東灘区)で、小学生5人や職員の計10人が新型コロナウイルスに感染したと発表し、クラスター(感染者集団)が発生したとの認識を示した。

小学生の男児5人、40代の男性職員1人、20代の女性職員4人。同市によると、10人はいずれも軽症か無症状という。

男性職員は2日に発熱があり5日にPCR検査を実施し、陽性が判明。30日と翌31日にマスクを着けず室内で勤務していた時間があったため、濃厚接触者として利用者14人と職員5人を7日に検査した。

男性職員は31日に系列の「ガリレオ六甲道」(同市灘区)でも3時間ほど勤務しており、濃厚接触者にあたる利用者6人と職員3人にも検査を実施。利用者6人は陰性で、職員3人は結果待ちという。2施設は当面休業する。(小谷千穂)
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〈新型コロナ〉児童分野で働く職員に慰労金自治体に独自の動き

8/4(火) 10:07【福祉新聞】配信

新型コロナウイルス感染症の対応に追われる子ども分野で働く職員を対象に、独自に慰労金を創設する自治体が出てきた。愛知では児童養護施設や保育所を対象にした「応援金」を創設。政府は福祉分野で働く慰労金を支給する方針を示しているが、子ども分野は対象外となっており、現場からは「コロナ第2波の足音が聞こえる中、こうした取り組みが全国に広がれば」という声も出ている。

政府は5月、新型コロナに関する「緊急包括支援交付金」を拡充し、福祉分野で働く職員全員に1人当たり5万円の慰労金を支給すると発表した。施設で新型コロナが発生していれば20万円に増額する。

ただ対象は特別養護老人ホームや障害者施設、救護施設など高齢や障害分野に限定。児童養護施設や乳児院、母子生活支援施設、保育所など子ども分野の施設については重症化リスクが低いことから慰労金の対象外としている。

そうした中、愛知県は独自に「民間児童福祉施設職員応援金」を創設した。県内の児童養護施設、乳児院、保育所、婦人保護施設など1500カ所以上を対象に、1施設10万円を交付する。

応援金の目的について、愛知県は「職員の労苦に報いてモチベーションを維持するため」と説明。宴会や旅行は禁止しているが、慰労金としての支払いを想定する。「シンプルな申請方法にすることで、8月中に支給できれば」と話す。こうした姿勢に対して、現場からは喜びの声が上がる。

愛知県内で児童養護施設や特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人和敬会の太田一平理事長は「政府による慰労金の対象から外された児童福祉関係者の落胆は大きかった。金額の問題ではなく、自治体が子ども分野の現場に目を向けてくれたことがありがたい」と評価する。

「全国の児童養護施設でクラスターが発生していないのは職員の努力の結果だ。新型コロナ第2波の足音が聞こえる中、自治体独自の慰労金がほかの地域でも広がれば」と話す。

また、山形県は子ども分野の施設職員を対象に1人当たり5万円の慰労金を支給する。保育所など約350カ所、児童養護施設5カ所、乳児院1カ所を含む計約900カ所で働く約1万3000人が対象。常勤・非常勤は問わず、調理員や事務員も対象になる見通しで、政府の慰労金で対象外となった部分を補完する位置付けとなっている。

同様に茨城県ひたちなか市も認可保育所や学童保育の職員に3万円を支給する方針。岡山県倉敷市は、市内の保育士を対象に1人最大5万円の慰労金を独自に給付する。

一方、東京都練馬区では、高齢・障害・保育分野の福祉施設・事業所で働く職員を対象に慰労金を支給する。約1600施設で働く約2万4200人を対象に、1人当たり2万円の支給を想定する。現場の実情に応じて、職員ごとに支給金額を変えることも可能だという。

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最初の記事は、感染させた放デイはけしからんというバッシング記事です。記事に非難こそ書かれてはいませんが、こんな小さな事業所名をさらしてスタッフまでも特定できる内容で報道しています。注意喚起だけなら他に報道の仕方があったはずです。学童保育も保育所も学校も障害者施設も老人施設も感染者を出しただけで、名前をさらされバッシング対象になるのだなと関係者は思うでしょう。二つ目の記事は、感染リスクが高いけどエッセンシャルワーカーとして貢献している職員に報奨金を出しましょうという記事です。この二つの記事の内容が同居しているのが今の日本社会です。感染症のゼロリスクは科学的に考えてあり得ません。無理なゼロリスクをエッセンシャルワーカーに押し付けても意味のないことです。むしろ、慰労金だけでなく5/29のブルーインパルス飛行のように、リスク承知で頑張っている人たちを励ますのが筋ではないかと思います。

閑話休題。武漢ウイルス感染症(COVID-19)は、仕事に関するいくつかの観点を変えつつあります。そのうちの一つが仕事に対する物理的な関わり方です。長らく仕事というものは、毎日会社に出かけ、決まった時間に職場でするものと思われてきました。しかし、COVID-19による自粛要請の結果、「決まった時間に職場に行かなければできない仕事」と「そうでない仕事」の2種類あることがわかってきました。

工業化の進展によって、ホワイトカラーとブルーカラーという区分けができたように、デジタル化とCOVID-19によって、「エッセンシャルワーカー」と「リモートワーカー」というような新しい仕事の区分けが生まれつつあります(下図参照)。

国土の広い北米やオーストラリア、あるいは距離はそんなに離れていなくとも冬季の移動が難しい北欧諸国では、リモートワークは以前から活発に行われています。欧米では、医療従事者、警察・消防関係者、公共団体関係者、銀行やスーパーマーケット勤務者というようなライフラインに関係する労働者をエッセンシャルワーカーと呼び始めています。エッセンシャルという単語が示すように、そこには一定の敬意が込められています。デジタル化が進み、様々な仕事がリモートで可能になっても尚、どうしても物理的に対応しなくてはならないことは残り、社会活動をしていく上で不可欠な仕事があります。それを担う職業の労働市場におけるステータスは、需給バランスを踏まえれば、今後、上がっていくことは間違いありません。

エッセンシャルワーカーの場合
(1)「出勤手当/現場手当」が一般的に支給されるようになる
ロックダウン時の英国では、その時も出勤しなければならない職務に就く人(スーパーマーケットや銀行など)には、特別ボーナスが支給されました。感染リスクがあり、身体的な負荷や家族の負担も大きいというのがその理由でした。これがリモートワーカーとの対比の中で、有事だけのものではなく、平時から支給されるようになる可能性が高いです。現在でも、高温手当、危険手当といったものはありますが、その基準が下がり、出勤すること自体が負荷である、という見方です。

(2)時間管理と職務内容管理はより厳格になる
物理的に拘束されるため、時間管理はより厳格になります。場合によっては、成果よりも物理的拘束の方が重視される評価報酬に変わります。また、手間や時間をかけて出勤していることから、敢えて職場で自分の役割とは関係のない仕事をやるよりも自分に求められる仕事だけ終えて帰宅することが当たり前となり、職務内容(ジョブディスクリプション)に基づく業務遂行の確度が報酬と結びつきます。

(3)同一労働・同一賃金の適用が進む
物理的に拘束される仕事は、広い意味での社会インフラに関わる仕事に多いです(それが「エッセンシャル」のネーミングの所以)。インフラならば、そこに必要なのは、一定のサービス品質であって必要以上の付加価値は期待されません。このような業務は、同一労働・同一賃金の考え方と相性良く、中長期的には社会レベルでの適用が加速します。米国では同一労働・同一賃金を担保するためにO-NETという国が定めた職務定義があります。さらにフランスでは、それに国が賃金水準まで定めています。エッセンシャルな職務については、日本版O-NETが整備され、賃金水準のガイドラインが策定される必要性もでてきます。

リモートワーカーの場合
(1)時間管理が難しく、裁量労働が一般化する
現在の裁量労働制には、一定の制限が設けられていますが、その基準が緩やかになります。自由な働き方が従業員にとってのリモートワークのメリットであるので、個人の裁量(自由さ)を促進するようになります。そうすると、報酬制度は年俸制に近いものになり、報酬の対価が明確に定められる必要性が高まります。欧米のように個人単位で雇用契約が結ばれ、個々人の報酬の対価が契約として定められるようになります。

(2)「通勤手当」が無くなり、逆に通信費・事務設備に関する手当が支給される
リモートワーカーは、そもそも出勤するかどうかがはっきりしないため、出勤した時のみ交通費を精算するようになります。既にリモートワークが普及している欧州の保険会社ではこのやり方が運用されています。一方で、職場で提供されているインフラに関わるコスト(例えばネット環境を整えるための施設や通信コスト等)は、個人に対して支給されます

(3)基本給に地域水準が適用される
必ずしも通勤しなくて良いのであれば、どこに住んでも良いだろうと多くの人が考え、地方居住者が増えます。これにより、Cost of Livingの考えに基づいた報酬決定が行われます。いわゆる居住地域によって、報酬格差をつけようという考え方です。基本給に、どの地域に居住しているかによって係数をかけて報酬を決めるのです。

うがい薬

「うがい薬で唾液中のコロナウイルス減少」吉村知事会見
新型コロナウイルス

2020年8月4日 19時10分【朝日新聞デジタル】

大阪府と大阪市、府立病院機構大阪はびきの医療センター(大阪府羽曳野市)は4日、新型コロナウイルスの感染者に殺ウイルス効果のあるうがい薬でうがいをしてもらったところ、唾液(だえき)の検査で陽性となる割合が減ったとの研究結果を発表した。府などは肺炎などの重症化の予防につながる可能性があるとして、本格的な研究を始める。

政府が効果などを認めていないため、吉村洋文知事は「薬事法(現・医薬品医療機器法)上、効果があるとはいえない」とした上で、「(殺ウイルス効果のある)『ポビドンヨード』を含むうがい薬は『イソジン』などとして市販されているので、うがいを励行してほしい」と呼びかけた。

センターの松山晃文・次世代創薬創生センター長によると、研究は府内で宿泊療養している軽症や無症状の患者41人を対象に実施。ポビドンヨードを含んだうがい薬で1日4回うがいした人の唾液のPCR検査の陽性率は、1日目は56・0%で、4日目は9・5%に減った。うがいをしなかった人は、それぞれ68・8%、40・0%だったという。

松山氏は「コロナは鼻やのどの奥で増える。今回、唾液だけでやっているので、これで患者を治せるわけではない」とした。「ウイルスを含んだ唾液が肺に入ることで肺炎を起こすケースがある。唾液中のウイルス量を減らすことで重症化が抑制され、人にうつしにくくなるのではないか」とも説明。今後は対象者2千人を目指して研究を続けるとした。

効果が薄い場合の責任について記者団に問われると、吉村知事は「僕が責任を取るのは研究結果。結果は保証したい。コロナに完全に効く薬はなく、それに対して責任取るとか取らないとか、そういうものじゃない」とした。

会見で吉村知事は「買い占めはしないでください」と訴えたが、大阪市中央区のドラッグストアでは会見後の午後4時半過ぎ、イソジンを含むうがい薬を置く棚だけが空になっていた。男性店長は「1時間ほど前に売り切れました」。約30個あったうがい薬が10分ほどの間に売り切れたという。

「本来は風邪が流行する冬場に売れる商品。コロナの予防にはなるかもしれないですが……」。新型コロナウイルスの影響で1家族に1個と限定して販売していたという。

自転車で店に駆けつけた男性(40)は、売り切れた棚の前で立ち尽くし、「テレビ番組でうがい薬が取り上げられているのを見た妻に頼まれて買いに来た。本当に効くのか分からないが、念のため、あれば安心できるかなと思って」。肩を落とし、携帯電話で妻に報告した。(本多由佳、小林太一)

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うがい薬を知事推奨、大阪府に抗議・問い合わせ450件
新型コロナウイルス

2020年8月6日 19時56分【朝日新聞デジタル】

大阪府の吉村洋文知事が4日、新型コロナウイルス対策として、殺ウイルス効果のあるポビドンヨードを含むうがい薬を使ったうがいをすすめたことに対し、府に抗議や問い合わせの電話が相次いでいる。5日だけで約450件に上り、職員が対応に追われている。

吉村知事は4日、大阪市の松井一郎市長、府立病院機構大阪はびきの医療センターの松山晃文・次世代創薬創生センター長とともに市内で会見した。新型コロナ感染者がうがい薬を使ったところ、唾液(だえき)検査で陽性となる割合が減ったという松山氏らの研究結果を発表し、「薬事法(現・医薬品医療機器法)上、効能があるとまでは言えない」としつつ「うがいを励行して欲しい」と重症化予防につながる可能性を示唆した。

府によると、この発表について、府民からは「(うがい薬が)店頭からなくなった」、「ネットで転売しており、取り締まる必要があるのではないか」といった問い合わせが相次いだという。薬局からは「卸業者から入ってこなくなり現場は混乱している」、医療従事者からは「妊産婦らへの副作用もあり、安易に使用を推進するべきではない」といった電話もあった。府は、抗議への対応で通常業務に支障が出ており、専用の電話回線を4回線増設した。

吉村知事は6日、こうした意見が相次いでいることを受けて、「予防効果があるということはないし、言っていない。不要な買い占めは控えてほしい」とあらためて説明した。

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「何かがなくなりそうになったら、そうなる前に買い占めろ」という行動は、それが論理的に間違っているかどうかは別にして、自分を守るためには必要な行動ということになります。放送の時点でうがい薬を買わなかった人は、もう当分うがい薬は買えなくなるからです。科学的な根拠とは関係ありません。集団ヒステリーとはそういうものだそうです。

研究発表の内容で医師が述べているのは「唾液の中のウイルスを減らすことで、人にうつしにくい」ということです。そしてそのことが、軽症患者にとって重症化を防ぐことにつながるかどうかは、研究を続けていかないとわからない、ということでした。イソジンでコロナ陽性者が減るとは、言っていないのです。

手を石鹸で洗えば手に付いたウイルスが死ぬのと同じで、ポピドンヨードでうがいをしたら口の中のウイルスの一定数を滅らすことができ「唾液を使ったPCR検査における陽性反応者の数が減る」のは当然です。しかし、2005年の風邪予防の研究では、ヨード液と水道水でうがいをするのでは、塩素を含んだ水道水の方が効果があったことや、ヨードは甲状腺ホルモン合成が抑制されて、甲状腺機能低下を招くことが知られていますが、こうした情報はなかなか報道されません。

甲子園:フィールド・オブ・ドリームス

今年は映画館で甲子園!高校野球ドキュメンタリー新旧2作品が連続劇場公開

8/6(木) 7:00配信【映画.com】

高校野球を題材にした記録映画2作品が劇場公開

新型コロナウィルスの影響を受け、中止が決定した今年の「夏の甲子園」。100年以上続く歴史の中で史上3度目、戦後としては初となる高校野球界にとっても異例の事態となったが、「今年は映画館で甲子園を。」をテーマに、高校野球を題材にした記録映画「第50回全国高校野球選手権大会 青春」「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」の劇場公開が決定した。

【動画】「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」予告編

1968年9月に劇場公開され「幻の傑作」と語り継がれる「第50回全国高校野球選手権大会 青春」は、“日本で一番美しいもの”を追い求めた巨匠・市川崑監督が、第50回記念大会を圧倒的なスケールで映画化。時代が変わっても守り続けるべき高校野球の「伝統」を再発見できる作品だ。

そして、移りゆく時代と共に変えるべき高校野球の「革新」を映し出す、新作ドキュメント「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」(20)は、ニューヨークを拠点に活躍する山崎エマ監督と制作陣の「高校野球という日本独自の文化を海外に紹介したい」という願いから日米の国際共同制作作品として誕生。海外に先駆け放送され大きな反響を呼んだNHKのドキュメンタリー「ノーナレ 遥かなる甲子園」(18)、「HOME 我が愛しの甲子園」(19)で描ききることができなかった部分まで被写体を掘り下げた長編作品。米・撮影クルーとともに100回記念大会へ挑む激戦区・神奈川県の横浜隼人高校と、大谷翔平や菊池雄星を輩出した岩手県・花巻東高校の球児とその指導者へ1年間に渡る長期取材を敢行。日本人メジャーリーガーたちの“原点”を描いた作品として、また高校野球を“日本社会の縮図”と位置づけ変わりゆく時代の空気をも切り取る山崎監督ならではの視点とその手腕に、野球大国であるアメリカ全土で高い関心と大きな話題を集めた。

「第50回全国高校野球選手権大会 青春」は、8月14日から、「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」は8月21日から丸の内TOEI、アップリンク渋谷ほか全国順次公開。

▼「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」山崎エマ監督コメント

「高校野球という日本独特の文化を、世界の人たちに知ってもらいたい」という思いで始動したこのプロジェクト。ニューヨークの映画祭や全米放送後に、甲子園のことを初めて知ったアメリカ人たちが「KOSHIEN」に興奮し語り合う様子に感銘を受けました。そんな本作が、日本の皆様にもお届けできる機会を頂き、感無量です。100年以上に渡って培った伝統と、時代に伴う変化が用いられる高校野球の現場には、次世代を育てる責任と向き合う指導者たちと、青春の全てを捧げる球児たちの姿がありました。夏の甲子園100回大会の年に撮影した本作に出演した当時の1年生は、今年の3年生で、辛い思いを秘めて最後の夏を過ごしていると思います。2020年、パンデミックの影響で春と夏の甲子園が中止される特別な年に、巨匠市川崑監督が夏の甲子園50回大会を捉えた名作「青春」と共に、また高校野球が本来の姿を取り戻すまでの「繋ぎ」の一つとして、そして今一度この日本の風物詩を見つめ考える機会として、本作が役に立てばと願っています。全国の球児や関係者の方々にとっても、少しでも前に進むパワーの源にして頂ければ幸いです。

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今年は武漢ウィルス感染予防で甲子園がなくなりました。地方大会はやっているようですが、甲子園があるときのような盛り上がりはありません。

映画館での感染はこの半年間報告されたことはなく安全が担保されているようです。映画で新旧の甲子園映画対決を観るのもいいなと思います。

★8月14日(金)公開『第50回全国高校野球選手権大会 青春』(日本/97分/1968)総監督:市川崑

★8月21日(金)公開『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』(2020年/アメリカ・日本/94分/16:9カラー/5.1ch /ドキュメンタリー)監督・編集:山崎エマ

UPLINK京都【烏丸通:新風館地下1階】

小学校で「教科担任制」導入

”担任”なくしました 小学校で「教科担任制」導入 先生チームで支援「相性問題軽減、専門性も発揮」/兵庫・丹波市

8/3(月) 11:04配信【丹波新聞】

兵庫県丹波市の中央小学校が今年度、4、5、6年生の高学年で、学級担任制に代わり、教科担任制を導入した。中学校のように教科ごとに教師が代わる。教師5人で4学級を担任するもので、1年間を通して固定した学級を担任する教師はいない。同校は、「管理・統制」から「自律・個別最適化」を目指しており、西田隆之校長(55)は「従来より教師は半歩引き、子どもたちが自分たちで考え、課題を解決し、問題を乗り越える力を培うための試み」と説明している。

教師5人でつくる「高学年団」が、4年生(2学級)、5、6年生(各1学級)の計4学級を受け持つ。
国語は南里奈さん、算数は足立浩基さん、理科・体育は梅田拓人さん、社会、外国語は藤井千歳さん、音楽・図工と算数補助は高橋祐子さんが担当する。この顔ぶれで、各学級のホームルームも担当するが、1年間の固定ではなく、すでに3度代わっている。

同校は、学年団という関わり方をすることで、多くの教師の価値観に触れる機会が持て、問題によって相談する教師を代えるなど、児童が考えて行動するようになることを期待しているほか、児童と教師の相性問題の軽減、教師が自身の専門性を発揮し、授業の質の向上が図れると考えている。

算数担当の足立さん(38)は、「例えば6年生が分数を学ぶ時期に5年生は小数の学習をする。教材が全部手元にあるので、『5年生のときのことを振り返ってみよう』と出題ができる。複数学年を持つことで、どこでつまずいたのかが確認できる。上の学年、下の学年のプリントを自由に使って自習できるようにもしている」と、教科担任制のメリットを語る。国語担当の南さん(32)は、「今教えていることが、1年後のここにつながるんだなと、教えるイメージを持ちやすい。1時限ごとに教師が代わるので、休み時間に食い込んで、切りの良いところまで進めることはできない。時間配分を気にしている」と言う。一方、従来の担任のように一日中、同じ児童と接しないため、変化を見逃さないよう生活面での情報共有を教師間で密にする必要があるという。

印象に残る教師が「恩師」に
足立さんらを学校改革で知られる東京・麹町中学校に派遣し、同校の若手教師らと意見交換した上、兵庫教育大学の宇野宏幸教授の助言を受け、1年半かけて準備した。西田校長は「私たち世代は担任と言えば、ドラマ『金八先生』のようなイメージだが、支援してくれる大人チームのようなものに変わる。その中で、困っているときに相談にのってくれたり、ほめられたことがうれしいと印象に強く残る教師を『恩師』と、児童が思うのかもしれない」と話している。2年後には全国の小学校で教科担任制が始まる見通しで、今後、各校で具体的な検討が進む。

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義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方について文科省は、令和4年(2022年)をめどに小学校高学年からの教科担任制を本格的導入すべきとしています。 小学校高学年の児童の発達の段階、外国語教育など専門性の向上を踏まえたもので、今後は教科担任制に必要な教員数の確保や小中学校の連携について検討を進めていくそうです。

この発想は、学力向上と働き方改革の両方からでてきたそうです。小学校で全教科の準備をするには放課後の時間は短かすぎます。教える教科数を少なくして専門的に指導することは大事なことです。正直、新しく入った英語やプログラミング、ダンスの指導をどの先生も準備するなんてオバーワークもいいところです。だったら、教科制の中高のレベルは高いのかと言われそうですが、これはこれでクラブ問題や生徒指導問題という別の問題があるので、簡単に比べることはできません。

チームで指導しようとするならば良い結果がでるでしょうし、教科の砦の中に教員が埋没すれば中高の教科制の悪いところと同じ結果になるでしょう。それでも、自然科学や社会科学の魅力や、芸術やスポーツの奥深さを伝えるには専門性を要します。それが好きな先生しか伝えることができないと思うのです。そうした先生は必ず凸凹発達の子どもたちのカリスマティックアダルトとしても輝いてくれるはずだと思うのです。

文字が読めない―見逃されるケースが大半

文字が読めない―発達性読み書き障害
見逃されるケースが大半(2020/08/03 07:00)【時事メディカル】

特異的読字障害は「発達性読み書き障害」とも呼ばれ、脳に損傷がないのに文字が習得できない状態で、俳優のトム・クルーズさんが抱えている障害としても知られている。知能の遅れはなく、普通に会話もできるため、気付かれにくい。国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所(東京都小平市)知的・発達障害研究部の稲垣真澄前部長は「発達性読み書き障害は、早期発見とその子に合わせた指導が必要です」と話す。

子どもの読み書きに不安を感じたら相談を

▽いじめや登校拒否も
特異的読字障害は、文字を正しく、すらすら読むことが難しい障害で、読めないために書けないという障害を生じる。医学的には発達障害の中の学習障害に分類され、限局性学習症とも言われている。稲垣前部長は「小さい頃から文字に対する関心が低く、絵本を見てもパラパラとめくるだけで、興味を示さないなどの様子が見受けられます。

しかし、知能的な遅れがないため大半は見過ごされています」と説明する。小学校に入学して、授業で教科書を読む、文字を書くといった学習が始まると、単語の文字を一つ一つ拾う逐次読みをする、文章を正確に読めない、字を書くのに時間がかかり升目や行に納められない、雑な字を書くなどの特徴が目立つようになる。「いじめの対象になったり、学習性無力感といって、過去の経験からどうせ自分にはできないと諦めてしまい、登校拒否に至ったりすることもあります」と稲垣前部長は指摘する。ただし、周囲の理解があれば、これらは防げるという。

▽個々に合わせた訓練
脳の頭頂葉に角回(かくかい)と呼ばれる場所があり、言語や認知をつかさどっている。発達性読み書き障害は、ここの機能に障害があるため、表記された文字とその読み(音)が自動的に対応できないのではないかと言われている。診断では知能検査と併せて必ず音読検査を行い、平仮名、漢字、単語や文章などに分け、どこに読み書きの問題があるのかを明らかにする。具体的な指導方法は一人一人異なる。例えば平仮名に問題がある場合は、「あ」や「い」といった文字をパッと見せて、何と書いてあるか正しく言えるようにし、文字音変換の自動化を訓練する。次に、それを単語で行う。

近年では、障害があっても平等に教育や社会生活に参加できるようにという合理的配慮から、テストの問題用紙に振り仮名を振ったり、時間延長や問題の読み上げを行ったりする学校も出てきている。また、早く障害に気付き学習的な介入を行えるよう、稲垣前部長らは幼稚園教諭や保育士らの気付きを促す子どもの様子に関する観察シートを作成した。「読み書きに障害があるのではと感じたら、発達障害に詳しい医療機関や発達障害者支援センター、児童相談所などに相談してください」と呼び掛けている。
(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

GOMESSが託した思い

大反響の発達障害のCM 「障害者? 違う、僕は僕」 当事者のラッパー・GOMESSが託した思い

深澤友紀2020.7.11 17:00【AERA】

昨年6月にYouTubeで公開された「発達障害をテーマにしたドキュメンタリーCM」が共感を集めている。発達障害をテーマにしたドキュメンタリーCMの何が心に刺さるのか。AERA 2020年7月13日号から。
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東海テレビが制作した発達障害をテーマにしたドキュメンタリーCM「見えない障害と生きる。」が、反響を呼んでいる。昨年6月にYouTubeで公開されると現在までに145万回以上再生され、JAA広告賞消費者が選んだ広告コンクールの経済産業大臣賞や日本民間放送連盟賞のCM部門最優秀賞などを受賞した。発達障害は「見えない障害」の言葉通り、映像化も難しいテーマだが、なぜ視聴者の心に刺さる作品が生まれたのか。

全編で5分間のCMには、発達障害の一つ、学習障害(LD)で文字が読めない教師や、聴覚過敏で周囲の音に襲われる学生、独特のこだわりを持つ掃除好きの男性など6人の発達障害当事者が登場し、最後は自閉症のラッパー、GOMESS(ゴメス)さん(25)のラップが90秒間続く。
カメラを見つめ、画面の向こうの「あなた」に問いかけるGOMESSさん。冒頭はこうだ。
僕は誰だ人間
でも僕はフツウじゃないらしい
だから何だ障害者健常者
違う僕は僕だ
言葉に騙(だま)されないで
障害は確かにあるけど
僕とあなたの間にあるその障害は僕だけのものじゃないと思うんだよ

GOMESSさんはラップに込めた思いをこう語る。
「『障害者』という言葉で線引きするのっておかしいと思っていて、生きづらさがあって見えている景色が違うだけ。同じ人間なんだと伝えたかった」
10歳の時、パニックを起こしたことを機に自閉症と診断された。特に聴覚過敏が強く出て、鳥が電線から羽ばたいた音や、父親が新聞を広げる音などでパニックになり、周りにあるものを壊した。15歳までの5年間は学校にも行けず、「世界のすべてが敵だと思っていた」。

ただ、振り返ると、「家族が僕を愛してくれて、言葉掛けや行動をすべて変えて協力してくれた」。事前に「今から掃除機かけるよ」と教えてもらうと心の準備ができ、パニックを起こさないでいられた。音楽が好きになると、親は毎週図書館に連れて行ってくれ、CDを借りてさまざまな音楽を聴いた。そこで出合ったのがラップだった。
「うまくしゃべれなくても、このラップでうまくやってきたし、いろんな生き方がある。こんな人間もいるんだと知ってほしい」

6歳の当事者の男の子と両親が登場するシーンでは、「ゆっくりだけど、みんな学んでいる。」というコピーが映し出される。CMのプロデューサーを務めた東海テレビの桑山知之さん(30)は言う。「はじめは『ゆっくりだけどちゃんと学んでいる』というコピーだったんですが、僕が変えようと提案しました。子どもだけじゃなくて、周りも一緒に成長しているから」CMの中で母親は「対応の方法もわからず間違った声かけをしていたけど、(発達障害を)勉強するうちに、彼のわかりやすいように対応できるようになってきたのかな」と語っている。「障害があるからといって、助けるとか手を差し伸べるのではなくて、人と接するときに相手を知って相手に合わせることって当然のこと。そこを伝えたかった」(桑山さん)

片づけが苦手で離婚した注意欠如・多動性障害(ADHD)の女性もCMに出演。女性の「パッと見、フツウに見えるからわかってもらえない」というせりふの通り、発達障害は見た目でわかりにくく理解されにくい。「映像化しづらくてテレビでもあまり取り上げられてこなかったテーマだけど、だからこそ伝えたかった。最後のラップや聴覚過敏の男の子が周囲の音に襲われる演出などは、テレビのドキュメンタリーではやらない手法。広告的な視点があったから、生まれた動画だと思います」(桑山さん)

(編集部・深澤友紀)※AERA2020年7月13日号

 

強度行動障害

物を壊し親に手上げ…強度行動障害、支援の現状は

【西日本新聞】7/31(金) 11:03配信

急に飛び出して命の危険がある、物を破壊する、人を傷つける-。こうした行為が頻繁に表れる「強度行動障害」。知的、発達障害がある人の1%程度とされ、見守りが難しく、家族だけで孤立しがちという。ほとんど知られていない当事者の暮らしを見つめ、配慮や支援のあり方を考える。

◇◇

強度行動障害がある北古賀弘紀さん(28)は福岡市の生活介護事業所「おおほり苑」に約10年前から通うようになり、暮らしが落ち着いてきたという。この通所施設では、どんな支援が行われているのだろう。

もともとワンフロアだったという部屋が個別のスペースに区切られていた。23日午後。あいにくの雨の中、弘紀さんは生活支援員の松原俊輝さん(22)と相合い傘で外に出かけた。

個別に異なる時間
この日の作業は、空き缶の回収を呼び掛けるポスティング。歩いて地元の一戸建てを回り、チラシを丁寧に入れ込んでいく。昔は止まった車を見つけると、ホイールやワイパーを壊そうと走りだすこともあったという弘紀さん。「そんな気配があるときは、さりげなく間に立つなどして遮れば、また作業に集中してくれます」(松原さん)

小一時間で施設に戻った後は、自分専用の作業机で紙を折ったり、シールを貼ったり。予定をすべてこなした「ご褒美」として、また2人で近所のスーパーへ。好物のおやつを買い、弘紀さんは満足そうだった。

全員でレクリエーションをするなど一般的な生活介護事業所とは違い、ここではそれぞれが個別の環境で異なる時間を過ごす。

親元で自立難しく
身近な人を傷つけたり、ものを破壊したりする強度行動障害。「本当はしたくてしているわけではなく、自閉症などの特性によって環境の理解や意思の表現が難しく、本人が何かに困っていることの現れ」と施設長の増山利幸さん(44)は指摘する。「一度でも起こすと続けてしまう人には、行動を予測し、まずさせないことが大事。困った気持ちを周りが受け止め、適切なコミュニケーションを教えていくんです」。それが本人の自信や自立にもつながる。

ただし、何が苦手なのか、原因や要因は人それぞれ。一定のスペースなど物理的環境をととのえれば落ち着く人もいれば「弘紀さんのように、身近な支援者が信頼できるかどうか人に左右される」場合も。利用者一人一人にじっくり向き合い、見極め、対応を試行錯誤していくため「やはり時間は掛かります」。1人に対して3人の支援員が必要なこともあり事実上、一度に多くの受け入れは難しい。何より支援者側の知識や経験が問われていく。

同施設は利用者約50人のうち、知的障害などの重度者が約9割。母にかみつき、ひっかき、長期間自宅に引きこもっていた人、突発的にフロントガラスを肘で割る人、次の行動に移るまで気持ちが切り替えられず長時間、その場を動かない人…。家族からのSOSに応じ、同僚や後輩と支援ノウハウを共有しながら、こうした強度行動障害のある人も受け入れ続けてきた。

「わが子と必死に向き合い、将来に不安を感じながら毎日を送ってきた高齢の親御さんばかり。親元ではどうしても生活パターンが改善されにくい。行動障害を軽減させ、自立をサポートしていくのが、やはりわれわれ支援者の役目ですから」(増山さん)
しかし、こうした通所施設は「少数派」だ。

地域の一員として
おおほり苑を運営する社会福祉法人「福岡障害者支援センター」理事長の野口幸弘さん(66)は、強度行動障害のある人の支援策を模索してきた「福岡市強度行動障がい者支援調査研究会」の座長を務めている。

初代の同施設長でもあり、若手職員向けに独自の研修を行うなど「家庭生活が困難でも、当事者が住み慣れた地域で暮らしていく」ための通所施設やヘルパー、グループホーム(GH)を想定した人材育成に取り組んできた。

国レベルでも専門の支援者養成研修制度が始まり、修了者によるサービスを提供する施設やGHなどには報酬を加算する制度もできたものの、「残念ながら、積極的に当事者を受け入れようと考える事業者がなかなか増えない」ことがもどかしいという。

日中活動への報酬自体の低さや、支援の難しさ以上に、野口さんが感じるのは「障害が重い人ほど親が面倒をみるか、みられなくなれば入所施設へ、という古くからの固定観念が、当事者や支援者側にまだまだ根強い」現実。GHなどへの公的補助を充実していくためにも、社会全体の意識改革が必要となる。

「どんなに支援が難しい人でも、いろいろ関係性を模索していると、意思が通じ合い、ニコッと笑ってくれる瞬間がある。かわいいんですよ。家族も職員も喜んでくれる」と野口さん。そんな笑顔を多くの人が知れば、社会も変わっていくのかもしれない。

(編集委員・三宅大介)

【ワードBOX】福岡市強度行動障がい者支援調査研究会
2004年、福岡県内の入所施設で起きた虐待事件を機に、当事者を地域で広く支援する施策を模索する目的で06年、市内の学識者や行政、福祉関係者で発足。実態調査などを行い、支援者側の人材育成や、個別に行動面の課題軽減を目指した集中支援など、市内のさまざまな事業展開に関わる。昨年の実態調査によると、市内の強度行動障害のある人は346人(市外の施設利用者を含む)。

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記事での強度行動障害の人数は成人の数だけをあげていますが、児童でもほぼ同じ比率で他害や自傷があります。大人の力で抑えきれなくなって強度行動障害という名になるだけであって、その兆候は小さな時期からあります。大事なことは、行動障害を予防する観点で生活や学習が組み立てられるかどうかにかかっているということです。

話し言葉の苦手な子どもに代替コミュニケーションの支援や環境調整を障害特性に基づいて支援できていれば多くの行動障害は減少していくし、予防できます。もちろん、強い感覚障害や感情調整の難しさがあって薬物療法も並行して必要になることもありますが、薬物療法は対症療法でありメインではありません。行動障害の予防も対応も、その主軸は障害理解による正しい行動支援以外にはありません。

 

人権を守る方法

「おかねのけいさんできません」男性自殺 障害の記載「自治会が強要」

【毎日新聞】7/31(金) 10:37配信

知的・精神障害がある男性(当時36歳)が自治会の役員らに障害者であることを記した書面を書くよう強要され、自殺したとして、男性の両親が自治会と役員らに計2500万円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。両親によると、男性は「おかねのけいさんはできません」などと障害の影響についても詳しく書かされ、他の住民にも見せると告げられた翌日に自殺していた。31日に第1回口頭弁論があり、役員らは争う姿勢を示した。  

◇遺族が提訴、自治会役員らは争う姿勢  

訴状などによると、男性が1人暮らしをしていた大阪市内の市営住宅では2019年11月、自治会の班長を住民同士がくじ引きで選ぶことになった。男性は障害を理由に選考から外してもらうよう役員らに求めたが、「特別扱いできない」と聞き入れられなかった。  

役員らは集会所で男性と対応を話し合った際、障害があることや日常生活への影響を記すよう要求。男性が書面を作成すると、役員らは他の住民にも書面を見せて男性のことを紹介すると説明したという。翌日の11月25日、男性は自宅で命を絶った。  

書面は便箋2枚に手書きでつづられ、「しょうがいか(が)あります」という言葉で始まる。「おかねのけいさんはできません」「ひとがたくさんいるとこわくてにげたくなります」「ごみのぶんべつができません」などと苦手なことを列挙し、文頭に×印を付けた。「となりにかいらんをまわすことはできます」などと、可能なことには○印を付けたとみられる。  

◇両親「障害有無は個人情報」

両親は「障害の有無などは他人に知られたくない個人情報。必要性がないのに本人の意思に反して書面作成を強要した」として、プライバシーや人格権の侵害を主張。他の住民に見せると伝えて心理的な負担をかけており、役員らは自殺を予見できたと訴えている。  

一方、役員は「どうすれば他の住人の理解を得ながら、男性を班長選出から外せるか模索した」として、強要を否定。書面の作成については「嫌がっているそぶりはなかった。ストレスのない方法を選択して適切だった」と主張している。  

近くに住む兄(41)によると、亡くなる前夜、男性は「言いたくないことまで根掘り葉掘り書かされた。さらし者にされる」とため息交じりに話し、落ち込んでいたという。兄は「弟は真面目でおとなしく、障害もあって他人に指示されると抵抗できなかった。自殺に追い込んだのは許せない」と話す。【伊藤遥】  

◇自殺した男性が書かされたとされる書面(一部)  

しょうがいか(が)あります

○2500えんは ふうとうにいれれます
×おかねのけいさんはできません
○1たい1ではおはなしできます
×ひとがたくさんいるとこわくてにげたくなります
○となりにかいらんをまわすことはできます
○ひととあったらあたまをさげることはできます
×いぬとかねこはにがてです
×ごみのぶんべつができません
○自てんしゃにはのれます
○せんたくはできます ほすこともできます
○どこでもすーぱーこんびにはかいものできます
○くやくしょびょういんにはいけます
×かんじやかたかなはにがてです

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PTAや保護者会、町内会の役員決めはお互いの交流が薄ければ薄いほど、えげつない決め方をしていることを耳にします。そして、人権が尊重されない場所では、いつも弱い人にしわ寄せが行きます。お年寄りの場合も一人暮らしであれば役員が回ってきます。役員を回避するために「生年月日」や「一人暮らし」の証明が求められている地域もあります。

逆に、「役員は嫌だから町内会費も払わないPTA会費も払わない」ことで組織に所属する意思のないことを表明して関係を一方的に断つ人もいます。地域社会が崩れてきた結果、周囲が「異質者」を晒し者にするか、自ら無関係を晒すかという両極端の現象です。いつか自分も社会的弱者になるという想像力の欠如でもあります。

どうして「手伝いますよ、一緒にやりましょう」の一声がかけられないのでしょう?人はみんな違うのですから、それを認めてお互いに手を差し出し手をつなぐこと以外に人権や健全な社会を守る方法はありません。

学習指導の課題は、小中高ともに8割以上が「ICTの活用」

小学校の夏休み「2週間未満」25%最短は9日間

【朝日新聞】2020年7月17日 20時36分

コロナ禍で休校を実施した自治体のうち、今年の小学校の夏休みを2週間未満(土日含む)とした自治体が25%に上ることが、文部科学省の調査でわかった。今月の豪雨被害による休校で、さらに短くせざるを得ない自治体が出る可能性がある。

調査は全国の公立小中高校などの夏休みの日数や、休校中・再開後の課題などについて、全市町村や都道府県の教育委員会に6月23日時点の状況を尋ねた。

小学校を休校した1715自治体のうち、夏休みの日数を一番短い「9日」にしたのは105(6%)で、2週間未満が25%だった。中学校を休校した1745自治体については、一番短い「9日」が139(8%)で、2週間未満は28%だった。

小中学校ともに、一番多かったのは「16日」(小学校21%、中学校20%)で、「23日」(小学校11%、中学校11%)が続いた。

高校を休校した154自治体については、一番短い「4日」が1、次いで短い「9日」は10で、2週間未満は18%。最多は「23日」(18%)だった。

また、本来なら夏休みだった期間に授業をする場合、給食を実施する自治体は小中学校ともに95%に上り、半日授業や昼食持参の自治体以外はほぼ実施することがわかった。

文科省によると、小中学校の夏休みは例年、寒冷地を除くと、7月下旬から40日程度としている地域が多い。ただし、近年は冷房の導入で期間を短縮する自治体も増えている。

一方、休校中に学校が課した家庭学習では、「同時双方向型オンライン指導」が高校で47%だったのに対し、小学校で8%、中学校で10%にとどまった。複数回答可で休校中の学習指導の課題を尋ねたところ、小中高ともに8割以上が「ICTの活用」を挙げた。(宮崎亮)

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このブログでは何回か小中学校のICT教育が進まず、諸外国から大きな後れをとっていることや、ICT教育をうまく使えば発達障害、特にLD児の支援に大きな効果が期待できることを書いてきました。

今回は武漢ウィルスで思うように教科学習が進まなかった子どもに対して、長期休業中にICT教育が使えたらという先生方がいかに多いかという記事でした。

問題は一人一台の電子機器とwifiをはじめとするリモート環境が家庭に準備できないという事です。しかし、一方で小学校低学年では3割の子どもが、中学では7割の子どもがスマートフォンを所有しています。勉強道具より遊び道具のリモート環境が成立しているのが我が国の現状です。

すてっぷでは、この間リモート学習教材の試用をしてますが、子どもたちは1か月もしないうちに半時間程度の学習に取り組めるようになります。デメリットは子どもによっては障害特性に合っていない教材があることですが、自学自習の学習態勢(自分で自分に合った速度で勉強をすすめる姿勢)を育てるにはICT教材が最も適していると考えています。

 

報道しない自由

免疫学の権威が断言「コロナ第2波なんかない!」集団免疫でしか終息しない

2020年7月28日 11:00 0【東スポWeb】

新型コロナウイルスの感染者が東京を中心に増え続けている。第2波の訪れと認識し、緊急事態宣言の再発令を求める声や22日に始まった「GoToトラベル」キャンペーンに伴う県をまたぐ移動に懸念の声が高まっている。そんな中、免疫学の権威として知られる順天堂大学医学部免疫学特任教授の奥村康氏(78)と京都大学特定教授の上久保靖彦氏(53)が27日に都内で新型コロナウイルスに対する緊急会見を開催し、第2波の到来を真っ向否定した。

感染の危険性と隣り合わせの生活が始まった。3密を避ける工夫が行われるようになり、マスクの着用も必須となった。

だが、奥村氏は「頭隠して尻隠さず。数字的にマスクの効果があるのか疑問に思う。僕はまったく効果があるとは思わない」と話す。

新型コロナは集団免疫によって終息すると考えている奥村氏はその根拠として「過去に世界で流行したスペイン風邪や香港風邪、あるいはSARS(重症急性呼吸器症候群)やMERS(中東呼吸器症候群)など、いずれも最終的に終息したのは、人間が集団免疫を持ったからである」と述べた。

「今は猛威を振るっている新型コロナも最終的には集団免疫によって抑え込まれていくし、それ以外に人間が勝利する道筋はない。自粛などしないで普通に生活を送れば多くの人が感染し、免疫を持つまでの期間を短縮できる。しかし、それは犠牲者が増えてしまうので現実的ではない。なるべく犠牲者を少なくしてから感染経験者を増やしていく戦略を考える必要がある」と断言した。

さらに「日本人の多くはすでに抗体を獲得しているはず」とも発言。

「新型コロナでは、PCR検査陽性の人でさえ、9割以上は無症状。それは、感染後5日から1週間で抗体ができるから。インフルエンザでは、ワクチンを打ってない人も抗体検査をすれば必ず引っかかる。電車や街中で知らず知らずのうちにかかり、症状が出ないうちに治ってしまうためだ。同様にコロナの集団免疫はできると考えている」と見解を明かした。

上久保氏は感染拡大を防ぐ取り組みを疑問視してこう語る。

「免疫がなければ感染するし、免疫があれば感染しない。人との距離を離したからといって唾が飛ばないというわけではない。ウイルスなどの微生物はあたり一面にいる。いくら離れようと全く関係ない。密とかそういうことは、実はまったく関係のない話だ」

会見ではヨーロッパの人口100万人当たりの新型コロナウイルス死者数のデータが記されたグラフが公開された。どの国も右肩上がりに死者数が増加しながら、あるところまでいくと急激に減少している。

グラフについて上久保氏は「各国順番に感染が来て、ある時、必ず落ちていく。急激に死者曲線が終息に入る。山の高さは変わるけれど、曲線の形態は必ず同じ。ロックダウンや行動制限によって終息したというよりも、みな同じ形で、ある段階で突然のように死者数が急激に減少する。このデータから、私どもは集団免疫が達さ(れ)ないと終息することはないと考えている。このデータはその証拠であると捉えている」と説明した。

感染者数は増えているものの、死者数はかなり減っている。このままある程度のところまでいけば、自然と終息するということなのだろうか。

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iPs細胞でノーベル賞を受賞した山中教授は、「なぜ日本人の死亡者は二けたも少ないのか」「ジャパンミラクルと世界から言われる謎を解くファクターXを見つける必要がある」と言います。同じ京都大学で「専門家でもないくせにと、政府専門家会議から無視されてきた」という上久保教授らの解析が注目されています。

上図に示すように、確かにインフルエンザ患者グラフの腰折れ時期が、先発の2種類の武漢ウィルスが日本にやってきた時期と考えれば、これに免疫細胞が反応してサイトカインを放出した結果インフルエンザウィルスが増殖できずに収束したことはうなずけます。

また、あれこれの理由で武漢ロックダウン後も中国渡航者を長く迎え入れた結果、多くの日本人に武漢ウィルスが感染して免疫がつき、いよいよ強毒変異した武漢ウィルス(武漢・欧米強毒型)が来た3月中頃には多くの日本人が免疫をつけ無症状か軽症で患者が抑えられてきたことも理にかなっていると思います。

そして、すでに昨年12月から感染が広がった日本人にPCR検査をすれば、症状はないけれどもウィルスを検出してしまうのも合点がいきます。ここで言えることは、約42万人が死亡するとの試算を公表した8割おじさんの意見やPCR検査を増やせば感染を予防できる等と煽っていたメディアは、3月末からこのエビデンスを示して主張していた上久保教授らの主張を全く取り上げなかったという事実です。

報道の自由とは報道しない自由とは違うはずです。発達障害情報にもメディアが煽る話もあるし、報道しない確かな情報もあります。SNSなどが発達してきた現在、まったく知りえない情報は少なくなったとは思いますが、最後は一人一人がどの情報を選び取り採用するかにかかっています。

えほん障害者権利条約(英語版)

「19人の命忘れない」障害者権利条約の理念を伝える絵本の英訳版を発行 やまゆり園事件4年

2020年7月28日 13時50分【東京新聞】

障害者への差別禁止や社会参加を保障する「障害者権利条約」をテーマにした絵本の英訳版が、26日に全世界に向け発刊された。この日は2016年に相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者19人が殺害された日。絵本の作者は「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、事件を考える企画が思うように進められない中、『忘れない』との気持ちを込めた」と話す。

英訳されたのは絵本「えほん障害者権利条約」(汐文社)。NPO法人の日本障害者協議会(東京)代表の藤井克徳さん(71)が15年5月に日本語版を出版した。国連で06年に採択された権利条約を日本が14年に批准したのを受け、条約が生かされれば誰もが住みやすい社会になることを幅広い世代に知ってもらうためだった。

藤井さんは生まれつき弱視で、7年前に失明した。音声が出るパソコンを使い、国連で誕生した条約が世界各国に広がっていく様子、障害の有無に関係なく、さまざまな人たちがともに暮らす街の場面を執筆した。絵は静岡市葵区の障害者施設「ラルシュかなの家」管理者の佐藤啓さん(43)が版画で描いた。

英訳版を企画したのは、難しいと敬遠されがちな条約を、世界の人たちにも絵本の形で分かりやすく伝えたいとの思いから。「欧米でも条約が社会に浸透しているとは言い難い。子どもたちだけではなく、欧米やアジアの政府関係者や障害者団体のリーダーたちにも読んでもらいたい」。翻訳は上智大准教授渡辺剛弘さんと、渡辺さんの妻暁あか里りさんが担当した。

発行日の26日は、津久井やまゆり園で殺害された入所者19人の命日。事件を起こした植松聖さとし被告への死刑判決が確定して以来、初めて迎える節目となった。事件では、植松死刑囚の「障害者は生きる意味がない」などとの優生思想的な発言が注目された。

23日には、難病患者の依頼を受け薬物を投与し患者を殺害したとして医師2人が逮捕された。医師の1人は「高齢者を『枯らす』技術」といったブログを出していたとみられる。藤井さんの法人は毎年、事件を通し優生思想などを考えるフォーラムを開いてきたが、今年はコロナの影響で開催を断念。藤井さんは「不十分だった裁判について正面から考え、問題が終わっていないと確認したかったが、せめてこの日に本を世界に発信することで、19人を弔いたい」と話している。

絵本は「Picture Book United Nations Convention on the Rights of Persons with Disabilities」。AB判変形、32ページ。1980円(税込み)。

モスバーガー・ロボット

接客ロボット ファストフード店で実験 障害者が自宅から操作

【NHK】2020年7月22日 19時45分

ファストフード店に置いたロボットを操作して、離れたところにいる人が接客サービスにあたる、実証実験が行われることになりました。

東京 品川にあるファストフード店には、港区のベンチャー企業が開発した23センチのロボットが置かれました。

今回の実証実験では、関西地方に住む重度の身体障害がある人が、自宅からロボットを操作して、客から注文を聞く接客サービスにあたります。

接客は今月27日からおよそ1か月間、平日の午後2時から午後6時の間に行われ、実験を通じて障害者の雇用の場を広げることをめざします。

また、従業員と客との接触を少なくして、新型コロナウイルスの感染防止につなげる効果も期待しています。

ロボットを操作して接客にあたる23歳の女性は「神経性の難病で外で働くのが難しいので、ロボットを通じていろんな人と話すことは刺激になります。接客中のことばづかいが難しいですが、がんばって働きたいです」と話していました。

実験を行うモスフードサービスとベンチャー企業では、接客だけでなくロボットで決済までできるよう開発を進め、ドライブスルーなどでの活用も検討することにしています。

ベンチャー企業、オリィ研究所の吉藤健太朗所長は「障害がある人がロボットを通して働くことができれば、活躍の場が広がっていくと思う。研究を進めていきたい」と話していました。

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「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)の女性患者=京都市=から依頼を受け、薬物を投与して殺害したとして、2人の医師が嘱託殺人の容疑で京都府警に逮捕された事件がメディアで報じられていますが、一方では、こうして社会参加の道を拓こうとする人々もいます。

モスバーガーを運んでくるロボット、これに接続されたインターネットの向こう側に人がいると思うと、何か不思議な気持ちです。これまでテクノロジーは人から仕事を奪ってきましたが、テクノロジーによって新しい仕事が生まれることだってあるということです。

自分が欲しかった言葉や、してほしかったこと

障害児の保護者支援の必要性訴え 倉敷のNPO理事長が本発刊
【山陽新聞】(2020年06月30日 14時34分 更新)

倉敷市を拠点に障害児の保護者を支援する認定NPO法人「ペアレント・サポートすてっぷ」の安藤希代子理事長(50)が、これまでの活動をまとめた「ひとりじゃないよ 倉敷発・居場所づくりから始まる障がい児の保護者支援」(吉備人出版)を発刊した。自閉症の娘の育児経験などを織り交ぜながら、障害児への支援に比べて注目されることが少ない親へのサポートの必要性を訴える。

「すてっぷ」は、発達障害などを抱える子を持つ母親たちが、同じ立場の者同士で支え合おうと2012年に発足した。保護者が立ち寄れるスペースとして、市内の民家を改装して「うさぎカフェ」を開設。週2回開き、来所者の相談や交流の場になっており、年間延べ千人以上が訪れる。

「ひとりじゃないよ」は、「自分のまちでも同じような居場所をつくりたい」と多くの声が寄せられたのを受け、「グループ立ち上げのヒントになれば」と、全6章を書き下ろした。特別支援学級の保護者会で、行事参加者の顔触れがほぼ同じだった経験から、出てくる余裕がない人にも支援の手を差し伸べたいと活動を始めた経緯や、福祉サービスをまとめたガイドブック作製などこれまでの主要な活動を紹介。団体設立や運営の参考になればと、資金確保や効果的な広報活動など、実務面のアドバイスも盛り込んだ。

安藤理事長は「障害のある子を育てる保護者は多くの不安を感じているのに、支える手は本当に少ない。多くの人に支援の必要性について知ってもらい、保護者の『居場所』が増える助けになればうれしい」と話す。

 四六判、254ページ。1650円。全国の書店やインターネット通販で販売している。

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著者は、専門職ではないので専門家の視点から書かれた本ではありません。娘さんの子育てを通じて経験した、「試行錯誤」「紆余曲折」「七転八倒」の日々を振り返って、困難な子育てをしている保護者(とくにお母さん)を支えるための活動がまとめられています。平成30年の西日本豪雨災害で感じた「被災した障がい児の家族」についても綴られています。

著者自身は、娘さんも成人されて「いまだから振り返ることができるんだ」「あのころ頑張っていた自分を、自分で認めてあげたいんだ」と、書かれています。子どもが小さいころ、ママ友さんたちに負けまいと、相当に背伸びをして頑張って、意地を張っていたことも赤裸々に書いておられます。そして、「まだまだ渦中にいる方には、それ(客観的に自分を見つめること)はとても困難なこと、だからこそ、誰かがそっと見えるところにいてあげることが大切」だと述べます。

これは、障がいの有無に関係ないことです。どんな人も、日々の子育てや介護、看護の中で躓いたり、心が折れそうになったことがあると思います。けれども、時間がたつと、「きれいな美しい思い出」しか残らなくなって、自分もつらかったはずなのに、真っ最中の人に、うっかり「励ましの言葉」や余計なお世話やアドバイスをしてしまったり、そういう場面に出くわすことは良くあります。でも、自分が欲しかった言葉や、してほしかったことはそうじゃない…。この本は、それをすっかり忘れていたことに、改めて気づかされます。

気になる行動の録画アプリ

気になる行動だけ録画、発達障害の幼児支援に新アプリ
2020年7月21日 10時00分【朝日新聞】

発達障害のある子どもの気になる行動だけ撮影し、動画をクラウド上に記録する。そんなアプリを新潟県内の療育施設、大学、企業が開発している。子どもの通う施設の職員と保護者、専門家らが子どもに関する情報を共有し、適切な支援につなげる狙い。AI(人工知能)を用いた自動録画も近く実現しそうだ。

「クレヨンのふたを開けます」。指導員の声に、座っていた4人の幼児が一斉に動き出す。ただ、1人だけは反応がなく、促されて初めて動き始めた。

40秒ほどの短い動画。これは、アプリ開発に加わっている新潟市中央区の療育教室で今月撮影したものだ。教室が見渡せる場所にアプリが入ったスマートフォンを置き、幼児の気になる行動があれば指導員がエプロンのポケットに入れた専用のボタンを押す。すると、その後だけでなく前にもさかのぼって計40秒間の動画がクラウド上に自動保存される。

クレヨンのふたを開ける幼児らの動画を見た長沢正樹・新潟大大学院教授(特別支援教育)は、反応が鈍かった1人について「遅れていますね」と教室の寺島亜衣子所長(47)に指摘した。指導法について「特に座学では、可能な限り個別に学習する必要がある」とも。長沢教授は昨年12月から、この教室でアプリを用いた指導の実証実験をしている。

アプリ開発には、ソフトウェア開発会社・ロレムイプサム(新潟県長岡市)と長岡技術科学大(同市)の永森正仁助教(教育工学)も加わっている。撮影・保存した動画のファイルに説明の文章を書き込む機能もあり、当時の子どもの状況を保護者にも分かりやすく伝えられるという。

この療育教室では以前から子どもの様子を撮影し、支援を検討する際の参考にしてきたが、動画編集にかかる膨大な手間が難点だった。気になる行動の時に絞って撮影する機能がなく、長時間の動画から該当する部分だけ抽出する必要があったからだ。それが、アプリを用いると作業時間が半分ほどに。今後、幼児がふだん通う保育園や保護者との情報共有にも活用するという。

長沢教授は「問題行動前の子どもの状況や、行動後の職員の対応が無駄なく記録される。効率よく支援の改善につなげられる」とアプリの利点を説明する。

今後、AIを活用して、指導員がボタンを押さなくても自動撮影されるよう改良する予定。幼児の動きや職員の声のトーンなどをAIに事前学習させ、必要な場面を自動感知して録画する仕組みだ。家族らの同意を得たうえで幼児に腕時計型端末を着け、心拍情報からストレスの度合いをAIが判断し、自動撮影することも可能という。7月、新潟県の5G活用ビジネス創出事業に選ばれ、500万円の補助が決まった。

将来的には、発達障害支援以外の用途にも活用を目指している。永森助教は「介護現場での虐待や小中学校でのいじめの防止にも力を発揮できる可能性がある」と期待している。(高浜行人)

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私たちの事業所でも、子どもの活動やトレーニング場面を動画で撮って職員で共有し、支援の在り方を検討するのに役立てています。動画はニュアンスや文脈が伝わりやすいので、職員の反応が子どもの誤解を招いていることもよくわかります。動画を共有して職員の支援レベルが上がればいいなと思います。

「あ」からじゃない「覚え方」

遊び 連想し「ひらがな」ながら学習 「あ」からじゃない「覚え方」に焦点
【東京新聞】2020年7月21日 07時03分

つかむの「つ」、静かにしぃーのポーズで「し」、くちばしの「く」…。埼玉県の小学校教諭佐藤智子さん(53)が、ひらがなの「覚え方」のポイントを盛り込んだ絵本を作った。ひらがな学習にこだわった背景には2人の教え子の存在があった。ひらがなの学習といえば、「あ」から始めると思われがちだが、佐藤さんは画数の少ない字から教える。形を見せ、声に出し、子どもたちに手や体を動かしてもらって、文字の形とイメージを結び付けることを大切にしている。黒板に「へのへのもへじ」の絵を描いて、文字を探させたり、両手で羽の形を作った、ひよこのポーズから「ひ」を教えたりもする。

簡単な字を覚えたら、次は足し算。「棒(|)」+「ろ」=「わ」、「ち」+「し」=「を」といった具合だ。「座らせて何度も書かせると、子どもは飽きてしまう。学習の土台となるひらがなは楽しく身に付けてもらいたい」と話す。約二十年前、佐藤さんが初めて一年生を担任した時、教科書通りに「あ」から教えると、何度やっても書けない子がいた。どうしても不格好になる。「ひらがなでこんなにも苦労する子がいると知らなかった」。先輩教諭の助言を受け、一画で、左利きの子でも簡単な「し」から工夫して教えると書けるようになった。数年後、二年生で担任をした子も習ったはずのひらがなが読めず、書けなかった。給食の準備時間に個別に一字ずつ教えると読み書きができた。「教え方一つで、ひらがなを覚えられる子が増える」と実感した。

佐藤さんは自閉症の次男の育児に手がかかり、退職を考えた時期もあった。でも、学校に行くと、ひらがなが書けなくて困っている子が待っていた。「あの子たちがいたから、仕事も続けてこられました」そんな二十年間のひらがな指導の経験や思いを詰め込んだのが、絵本「ひらがなものがたり」。ひらがなの国の王子と姫が赤い石を奪った竜と闘う物語で、全てのひらがなが入るように構成。絵本を見ながら字を探し、遊びながら覚えることを目指している。

ひらがな学習本は「あ」から、はねや止めなど書き方に力点を置いて解説する本が多いという。「覚え方や教え方に焦点を当てた本は少ないのでは」と佐藤さん。今年はコロナ禍で、家庭でひらがなを学んだ子もいるだろう。「ひらがなでつまずき、学習へ向かう心の扉を閉じる子がいないように。困っている親子に絵本を届けたい」と語る。


絵本はぶどう社刊、税込み千三百二十円。問い合わせは同社=電03(5779)3844=へ。
文・奥野斐

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視覚情報だけでなく、体性感覚やエピソード記憶で文字を指導する方法は、心ある教師があれこれと開発してきました。佐藤智子さんの取り組みもその一つです。子どもたちのまわりに何人の佐藤さんを得るかが子どもたちの学習のイメージを作ると言っても過言ではないです。子どもの学びをあれこれ言う前に、「教え方にセオリーはない」「違う学び方をする人」という柔軟な思考を指導者が学ぶ必要があります。

 

コンサータの働き

ADHDの薬、コンサータの副作用と用量用法の注意点について

コンサータの用量と用法について
ADHDの治療薬コンサータの服用については、ガイドラインが定められているそうです。
コンサータ投与のガイドラインによると、最初にコンサータを服用する場合は、朝1回、用量は6~10歳の子供の場合は18mg、11歳以上の子供は27mgから始めること、となっています。コンサータは18mgと27mgと36mgのカプセルで、体重の重い子供の場合は、組み合わせて処方され1日54mgが限度です。最初にコンサータを処方する場合は、1~2週間で薬の効果をみていきます。

ADHDの治療薬コンサータの効果と持続時間は?
コンサータは、ADHDの症状(不注意・多動性・衝動性)を抑える作用があります。
特に衝動性や多動性には大きな効果があるといわれています。
コンサータの効果の持続時間は12時間程度なので、1日に朝1回の服用で十分で、午後に飲むことはありません。

コンサータの副作用は?
コンサータはの副作用は、頭痛、腹痛、不眠、食欲がなくなるなどの症状があらわれることがあります。
どの副作用も深刻なほどの症状ではないのですが、午後に服用すると夜に眠れなくなる可能性があるので、基本的にはコンサータの服用は朝1回にすべきだといわれています。また、コンサータの副作用で食欲がなくなり、体重が減るなどの症状が現れた場合は、薬の使用をいったん中止する必要があります。

治療薬コンサータを一生飲み続けることはない
ADHDは治療で治るような病気ではなく、治らない障害なので、薬も一生飲み続けなくてはいけないのか、と不安を感じる人も多くいると思いますが、コンサータを一生飲み続ける例はほとんどないそうです。平均すると、コンサータの服用期間は数ヶ月から数年といわれていて、薬が必要なくなっていきます。薬を飲まなくても、ADHDの子供が自分で行動や感情をコントロールしたり、ブレーキをかけることができるように成長していくからです。従って、ADHDの治療においては、コンサータを使用した薬物療法とあわせて、行動療法を並行して行うことが重要です。

薬の効果やメリットを自覚できると回復が早い
ADHDの子供が、自分で薬の効果を自覚できるようになると、自分でADHDの症状をコントロールしようとする意欲が働き、改善が早くなる傾向があります。子供が10歳前後に成長してくると、薬の効果による「違い」を実感できるようになり、自分で努力しようとする姿勢があらわれやすいです。

尚、コンサータについては今年度より管理制度が変わるので注意が必要です。