みんなちがってみんないい
バランスの決断
北九州市の事例は、今後どこでも発生すると思われます。北九州市では、濃厚接触者は症状がない限り2週間の自宅待機のみを促してきました。ドライブスルー検査などPCR検査の受け入れ体制が充実してきたので、北九州市は感染症状のない子どもも全て、PCR検査を実施するようになったのです。つまり、今までも濃厚接触者を検査をすればその程度は存在していたことになります。学校が始まれば当然感染の可能性があります。従って、感染ゼロリスクで学校を開けるのは不可能なのです。感染率を下げるには接触回数を減らすしかありません。つまり、登校回数を減らすしかないのです。
ただ、こんなことをイタチごっこのようにやっていてもきりがありません。どこかで、子どもたちの教育保障と感染リスクヘッジのバランスの決断をする時が来ます。そして、PCR検査が万能のように主張される識者の方もおられますが、軽症や無症状であればあるほど陽性的中率は7割から5割以下に落ちていくので、検査陰性でも安心などとは全く言えないのです。子どもにとってはほとんど害のない感染と高齢者にとっては高リスクの感染をどうバランスをとるのかと言う決断がいるのだと思います。
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北九州市「第2波」発生2週間 学校、病院…試行錯誤続く
2020/6/6 6:00 【西日本新聞】
北九州市が新型コロナウイルス「第2波」発生を最初に発表してから6日で2週間となる。登校が始まっていた小中学校で児童生徒の感染が相次ぎ確認されたことで、全市的な分散登校に逆戻り。複数の大規模病院でクラスター(感染者集団)が発生し、救急患者の円滑な受け入れにも黄色信号がともる。今後、波及の恐れがある他地域の対策モデルとなれるのか。同市が直面する課題は多い。
■休校か登校か
北九州市を襲った新型コロナ「第2波」では、市内の小中5校の児童生徒が感染。これを受けた市教育委員会の対応は、一斉休校ではなく分散登校だった。「子どもたちのリスク低減は必要だが、心と体を育てる場でもある学校の継続も使命。バランスに悩んだ」。田島裕美教育長は決断に苦慮したことを明かす。小倉南区の小学校ではクラスターの疑い例も発生したが、市保健福祉局の永富秀樹局長は「現段階で国内の小学校での集団感染例はない。子どもから子どもへの感染と推定されているが、特定に至っていない」と慎重な言い回しだ。市に派遣されている厚生労働省のクラスター対策班が「教室内感染」と判断した場合、再開した全国の学校への影響が大きいためだ。市危機管理参与で、救急救命九州研修所の郡山一明教授は「児童らの感染は濃厚接触者のPCR検査をしっかりやって初めて分かってきたこと」とした上で「症状は軽症か無症状。『3密』の度合いを下げられる分散登校を選んだ」と説明する。市は今回、小中学生の感染発表に際し、性別などを非公表とする対応に切り替えた。加藤勝信厚労相は、5日の閣議後会見で「感染症は誰でも感染しうる。子どもたちや医療従事者への偏見、差別はあってはならない」と強調した。
■救急患者1.5倍
「1日の救急患者の受け入れが最近1・5倍に増えた」。市内の医療関係者は疲れ切った様子で語った。多くの急患を受け入れている北九州総合病院など三つの大規模病院でクラスターが発生したことで、別の病院に救急搬送が集中する課題が急浮上した。「第2波」の渦中、熱などの症状がない救急搬送の高齢患者らを念のため調べると、相次いで感染が判明。救急医療の最前線は、増加する急患とそこからの感染防止に神経をすり減らしている。市消防局によると、現時点で「搬送遅れなどの影響は出ていない」とする一方、同市などは市周辺の6医療機関にも急患受け入れの依頼を5日から本格化させ、「救急医療体制の逼迫(ひっぱく)」の回避へ力を注ぐ。市立八幡病院の伊藤重彦院長は「重症以外での救急外来を避けてほしい。軽症者は、まずかかりつけ医や電話相談をお願いしたい」と呼び掛けている。このほか、「警戒中の医療機関で、どうしてクラスターになったのか」など検証すべき課題は山積み。感染経路不明者の確認も市内全域で続き、一定規模の市中感染が疑われている。(竹次稔、一瀬圭司、山下航)
なぜそんなに早く諦めるのか
一昨日も学校のリスクヘッジとはゼロリスクを求めているのものではないという記事を掲載しました。今問題になっているのは、小6や中3の修学旅行等の宿泊活動の早々とした中止決定です。宿泊先の旅館も、自治体丸ごとキャンセルだと経営的に大打撃ですが、子どもたちも大ショックです。
ただでさえ、武漢ウィルス感染予防でプールもクラブも行事も自粛させられ、「勉強だけで学校に行くなら、ネット授業で十分。学校なんかいらない」と言う子どもたちの声もあります。子どもの感染症状のほとんどは無症状か軽症です。それがクラスターになって家族や老人への二次感染に繋がるのが怖いと言う訳です。でも、無症状で誰が感染しているか分からない中で学校は再開しているのですから、理屈としては二百日もある学校内での感染確率と3日程度の宿泊学習の感染確率は大差ないと思うのです。
同じ環境で健康観察が続けられた子ども集団の貸切車輌での移動と不特定多数の交通移動は同列視できないし、宿舎はホテルにし食事は部屋内での弁当にするなどいくらでも工夫はできるはずです。結局、教育の論理よりもリスク回避という名のもとの責任回避じゃないかと批判されるのは、無理もないなと思います。
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保護者「なぜそんなに早く諦めるのか」…区立中の修学旅行中止に不満も
2020/05/24 10:04【読売】
新型コロナウイルスの影響を受け、東京都世田谷区は今年度の区立中学校の修学旅行を中止にする方針を固めた。保護者からは「なぜそんなに早く諦めるのか」と不満の声が出ているが、区は「滞在先で生徒が発症した場合の安全確保が困難」と理解を求めている。
区によると、修学旅行を1学期中に実施予定だった学校の中には、日程を変更するのが困難なところもあるという。区教育委員会は、学校ごとに実施の可否が分かれることを懸念し、全ての区立中学校で中止にする方針だ。バスや電車を使った長時間の移動や、大人数での寝食を伴うため、感染リスクが避けられないことも理由という。
新型コロナの影響をふまえて旅程を変更した学校の関係者からは落胆の声も。ある中学校では、8月末~10月か高校受験終了後の3月の実施を目指して旅行会社と調整を進め、3月中旬に実施することが決まったばかりだった。この学校の保護者の一人は「子供たちは『コロナ禍では中止が当たり前』という感覚になってしまっている。もう少し前向きに検討できないものか」と話した。
文部科学省は修学旅行について、教育的な意義や生徒の心情への配慮を理由に、感染の収束後に実施を検討するよう求めている。
フェースシールド
スナックでフェースシールドした店員が水割りを作って客と話している映像がありました。お酒を飲みながらお話するのがスナックの価値なので、客がそれでいいならいいかなと思っていました。スナックだけではなく、あちこちの対人サービス営業のお店でフェースシールドが広がっています。要するにフェースシールドは「うちの店は安心安全だよ」という客引き用のツールになっているようなのです。
と言っているうちに、「わが町の学校は安心安全だよ」とフェースシールドを導入した自治体が出てきました。感染症よりもはるかに有病確率の高い熱中症になりはしないかと心配しています。過ぎたるは猶及ばざるが如し(度が過ぎることは、足りないことと同じくらい良くないということ )。
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フェースシールド、学校で必要? 医師「素手で触ると感染リスク」と警鐘
2020年6月2日 07時13分【東京新聞】
新型コロナウイルス感染拡大に伴い休校していた学校が1日、各地で再開された。感染防止のため児童生徒らにマスクの着用を求め、手洗いや換気の徹底を図る学校が多い中、顔の前面を覆うフェースシールドを着けさせる自治体もある。医師からは「子どもらが扱うにはリスクが高い」との見方が出ている。
「学校現場でもフェースシールドを活用しながら感染拡大を予防していきたい」。大阪市の松井一郎市長は五月二十二日の記者会見で、市立小中高の全児童生徒と教職員にフェースシールドを配ると明らかにした。市教育委員会によると、児童生徒用十八万七千個と、市立幼稚園を含む教職員用二万個を合わせた二十万七千個を業者から一千万円で購入。六月十日までに順次、配布する。
休み時間や給食の時間など、児童生徒が距離を保ちにくい時に着用させ、授業中は担任らに任せる。使用後は児童生徒らが水とせっけんで洗い、学校での保管を基本に、自宅に持ち帰っても構わない。市教委の担当者は「マスクと併用するか、どちらか一つを使うかは学校の判断」と話す。
福岡県粕屋町は町立小中の全児童生徒と教職員用に五千四百個を約百万円で購入し、登校が再開された五月二十五日に配布した。当初は授業中、原則全員に着用させていたが、保護者らから反対の声が寄せられ、熱中症の心配もあるとして、わずか一週間で方針転換。六月一日からは「着ける」「着けない」の判断を学校ができるようにした。
フェースシールドは医療従事者や、対面での長時間の接客を伴う店舗の従業員らが着けるのが一般的。文部科学省が定めた、新型コロナ感染に伴う学校の衛生管理マニュアルもフェースシールドには言及せず、マスクの着用や手洗いなどを求めている。同省健康教育・食育課の大西恵美保健指導係長は「マニュアルを作る際、専門家からフェースシールドの話は出なかった。飛沫(ひまつ)はマスクで防げると考えている」と説明する。
厚生労働省によると、五月二十七日時点の累計感染者数は一万六千四百七十五人。うち未成年者は4%の六百六十八人にとどまり、死者はゼロ。五月二十三日以降、感染者が急増している北九州市の小学校でクラスター(感染者集団)が発生しているとはいえ、児童生徒への影響は限定的だ。
教育評論家の親野智可等(おやのちから)氏は「感染をマスクで100%防げるわけではなく、フェースシールドの着用は理解できる。新型コロナは未知の部分が多く、試行錯誤して良ければ続ければいいし、悪ければやめればいい。ただ、熱中症や、暑さで集中力が落ちるリスクもある」とみる。
医師からは、注意を促す声が上がる。国立感染症研究所の元研究員で蔵前協立診療所(東京都台東区)の原田文植(ふみうえ)所長は「往診でフェースシールドを試したが、暑くて断念した。子どもが使うのは無理だろう。開いている部分から手を入れて顔を触ってしまえば、感染は防げない」と唱える。
埼玉県立小児医療センター救急診療科の植田育也科長も「フェースシールドは相手の飛沫が付着し、本来は医師らが慎重に扱わなければならない防護具。子どもらが素手で触ると、感染リスクが高まる」と強調した。
リスクヘッジ
各自治体歩調を合わせて今年は学校プール無しだそうです。以下のスポーツ庁の見解は前向きのタイトルですが、実は「安全対策を講じることが困難であれば、今年度の水泳を控えるよう」とゼロリスクでなければ中止を求めている様にも読め、中止への逃げ道を残しまず。確かに感染者が出るような無防備はまずいですが、一人も出さないと言うのは見えないウィルス相手に現実には無理な話です。現感染率はサイコロを6回振って同じ目の出る確率です。それでも「感染するかもしれないから、中止」がこんなに幅を利かせ、誰も文句が言えない雰囲気です。
昨日のマスクがつけられないASD者の記事も同じです。医療関係者等の装着以外マスクに予防効果はないと言うのがこれまでのWHOの定説です。いつの間にかWHOの定説を覆し、根拠データもなしに国民総マスク化がすすみます。武漢ウィルスは恐れる必要はない、中国はしっかり対応しているから大丈夫と1月当初は世界中にコメントし、瞬く間に世界で620万人が感染し38万人が死亡するという有様ですから、WHOの定説を信用しろといっても、こんな失敗があっては難しいのかもしれません。
それはさておき、危険だと言って中止するのは簡単です。しかし、リスクを減らしながらも、必要なことは実行していく冷静さも重要です。
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学校プールは実施可能 塩素濃度、適切管理で―スポーツ庁
2020年05月22日16時26分【時事】
スポーツ庁は22日、学校の水泳授業について、プールの塩素濃度を適切に管理すれば実施が可能だとする見解をまとめ、全国の教育委員会などに連絡した。専門家の意見を踏まえ、新型コロナウイルスの水中感染リスクは低いと判断した。一方で、十分な安全対策を講じることが困難であれば、今年度の水泳を控えるよう求めた。
授業では、水中で消毒効果を発揮する塩素(遊離残留塩素)の濃度について、従来と同様に1リットル当たり0.4~1.0ミリグラムとなるよう管理してもらう。ドアノブやシャワー、ビート板などは小まめに消毒し、プールサイドでの児童生徒間の距離を2メートル以上保つ必要があると指摘した。
幼稚園などのプールについても、同様の対策を講じることで実施が可能だと示した。
マスクできない理由分かって
マスクできない理由分かって 感覚過敏の娘、「『着けろ』と怒鳴られないか…」母の不安な日々
2020年6月1日 11:00 【京都新聞】
母親(上)がマスクを着けてあげようとすると、嫌がる娘(京都市内)
「自閉症の娘が、こだわりや感触の特性でマスクが着けられません」「日帰り温泉で、館内の利用を断られました」。京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」のLINEに、母親からの悲痛な声が届いた。新型コロナウイルス感染防止のため、マスク着用が「当たり前」になりつつある中、偏見におびえながら暮らす現状だという。
京都新聞社に声を寄せたのは、京都市西京区の母親(53)。長女(25)は、自閉症スペクトラムと重度の知的障害がある。障害の特性で体の感覚が過敏で、マスクが着けられない。
母親がマスクを着けてあげようとすると、長女は嫌がってその手を払いのけ、不快な表情を浮かべた。母親は「皮膚感覚や口をふさがれる圧迫感が、我慢できないのかな。知的障害の娘はマスクの必要性を理解できないし、無理強いすると自傷行為につながってしまう」と話す。長女は、他人のマスク姿も不安に思うようで、既に膝をかむなどの自傷行為があったという。
■日帰り温泉で売店などの利用断られ
5月、お風呂が大好きな長女を連れて、家族で京都府内の日帰り温泉施設に出掛けた。すると、受付で「マスクしてください」と言われた。障害の特性があってマスクを着けられないことを説明しても、「他のお客さまが嫌な思いをするかもしれないので」と浴室以外の売店や休憩所の利用は断られた。
風呂から上がった後は髪も乾かさず、日帰り温泉施設を急いで離れざるを得なかった。母親が事情を説明しても施設は売店や休憩所の利用を渋った。母親(53)は「同じ人間なのに、違う扱いをされて悲しくなった」と話す。
政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は5月4日、今後の感染拡大に備えた「新しい生活様式」を提言し、その実践例として「外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用」と求めた。マスクの着用を入店条件にする商業施設などが増えており、今夏以降も「マスクが当たり前」の社会が予想される。
母親は「外出時、『マスクを着けろ』と怒鳴られたり、白い目で見られたりしないか不安です」とし、「施設や店舗が『マスクなしでもOKの日や時間』を作ってくれるとうれしい」と話す。
「新しい生活様式」を担当する厚生労働省結核感染症課は、京都新聞社の取材に対し「感染予防には、手洗いなどを含め総合的な対策が必要で、マスクの有無が全てではない。マスクを着けられないからといって、不当な差別につながることがあってはならない」としている。
■感覚過敏 一つの刺激に集中
マスクの着用が困難な人に、どんな配慮が社会に求められるのか。自閉症や発達障害に詳しい「どんぐり発達クリニック」(東京都世田谷区)の宮尾益知医師=小児精神神経科=に聞いた。
一般的な感覚の人は、音やにおいなどさまざまな刺激を脳で自動的に取捨選択するが、自閉症の人は一つの刺激に集中してしまう。マスクが耳や口を覆う不快さや、マスクを着けた時に口が隠れる見た目の不自然さに集中してしまい、耐えられなくなる。
対策としては、締め付けの弱いタオルやフェースシールドを着けたり、マスクに口や好きなキャラクターを描くなどの手段がある。ただ、感覚過敏の人には、感覚が一般の人に比べて激烈でとても我慢できない人もいる。そうした事情を持つ人がいることも、社会に広く知られる必要がある。
テラハ問題は身近に起こっている
リアリティショーで人気の「テラスハウス」の木村花さんが、SNSでの非難を苦にして亡くなった事件は国会にまで議論が飛び火して、SNSを規制する方向で世論が動いているといいます。匿名なら何を書いてもいい、欲求不満のはけ口にしてもかまわない、金もらって出演している人と普通の人は違うなど様々な論点があります。
しかし、同じような傾向は別に有名人でなくてもクラスや職場の裏アカの書き込みにも見られます。書き込まなければ自分が狙われると言ういじめの構造とSNS問題はやや違いますが、ディスった人たちが社会的な罪に問われない、コミュニティーから排除されないというところは同じ性質です。そうは言ってもSNSはなくなりません。大人は子どもにどのように教えればいいのか議論を進める必要があります。
でも、下の長々とした論評よりも、今日東京上空を飛んだブルーインパルスの医療従事者への感謝飛行の方が何百倍も説得力があります。ガンバレ!ありがとう!を交わし合う感動が、多くの人々を前向きに一つにしてくれることを、教えてくれています。
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テラハ問題を理解できない若者たちの闇 「何が問題なの?」
2020.05.29 17:00 【NEWSポストセブン】
5月23日、女子プロレスラーの木村花さん(享年22)が急逝した。花さんは恋愛リアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ系・Netflixでも配信)に出演していたメンバーで、女子プロレスで培ったヒールとしての役割を演じた彼女の姿に、かねてよりネット上では多くの誹謗中傷が飛び交っていた。
27日、フジテレビは同番組の打ち切りを発表。フジテレビと制作会社は「木村花さんがご逝去された事について、あらためてお悔やみ申し上げます。またご遺族の方々にも深く哀悼の意を表します」とのコメントを発表している。一般人も含めた出演者たちの恋愛模様を赤裸々に描くというコンセプトの「恋愛リアリティショー」には、これまでも出演者のデマ情報の流布やSNSでの執拗なアンチコメントなどが問題視されてきた。
今回の木村さんの訃報に触れ、多くの人たちが誹謗中傷の書き込みに対する非難の声を上げている。しかし、この痛ましい出来事を受けてもなお、「何が問題なのか分からない」という若者たちもいるという。私立大学で教鞭を取る情報学系の研究者A氏(30代)は、今回の件を受けての学生からの反応に驚いたという。「学生に今回の件について尋ねたところ思わぬ反応があった。『テラハのファンだった』という女子学生の一人は、『彼女が亡くなったのは個人的な問題なのに、なぜ番組が叩かれるんですか? 番組を作っている人と、番組のファンが被害者です!』と言ってきた。このコメントには唖然としましたが、他の学生も『ネットの言葉なんか無視するべき、スルースキルがあれば起こらなかったと思う』、『アンチも養分だと思わないと。正直、続きが気になっていたし、新しく加入したメンバーがかわいそう』などとコメントをしていたんです。肩透かしを食らった気持ちでした。ここまで、言葉の持つ力は軽いものなのか。
木村さんと同年代の視聴者の声を聞き、自分自身の考えが甘かったと猛省しました。日本のリテラシー教育にかかわる研究者、教育者として、ここまで根深い問題があるとは、今回の件まで理解できていなかったのです」A氏はさらに、学生へ向けて「芸能人や著名人のSNSにコメントをする(リプライを送る)ことはどう感じるか? リプライしたことはあるか?」と尋ねたところ、多くの学生から「友だち感覚でリプを送れる」、「つまらない芸人には、リプで『全然おもんない』と送ったことがある、「ふざけてDMを送る友達も多い」などという反応があったという。同じツールを使う者同士、フラットな対人関係にあると錯覚するのではないか、と付け加えた。
今回、テラスハウスに関しては過剰な演出や台本の有無なども話題にされているが、「議論をそこに矮小化しないで欲しい」と語るのは、別の私立大学で社会学を教えるB氏(40代)だ。「視聴者のリテラシー不足を非難する前に、そうした激情型の視聴者を煽り立て、そのネガティヴなエネルギーでコンテンツの価値を増幅させようという制作意図自体に限界が来ていた。経済学でいう『アテンション・エコノミー』(※注目や関心の高さが経済的利潤を生むという概念)が悪い形で発露した事例ではないでしょうか」「リアリティショー」という番組構成に対して、視聴者が「現実とドラマの世界を区別できない」という指摘についてはどうか。B氏はこう語る。
「『リアル/バーチャル』以前に、私たちはある種のステレオタイプのもとに、対象を『見たいように見る』。たとえば、今回の場合は番組制作サイドも視聴者も、木村さん個人ではなく、“女子プロレスラー、ハッキリと意志表示する強い女、個性的なヘアメイクやファッション”といった要素やカテゴリーで彼女を切り取った。か弱く守ってあげたい受動的な女性像とは真逆です。そして一部の人たちの間には、こういったカテゴリーの女性ならば非難して良いんだ、という認識がある。誹謗中傷する者にとっては、リアルかバーチャルかはどちらでも良い。ただ『叩きやすい要素』、『盛り上がれる要素』があれば良い。そこにジェンダー的な問題が潜んでいることを、もっと私たちは自覚しないといけません」(B氏)
問題はネットリテラシー以前の、より根深いところにあるのかもしれない。
PECSセミナー in 京都
PECS「レベル1ワークショップ」(初級)が7月25日(土)26日(日)の二日間京都市で予定通り開催される見通しです(会場は未定ですがいつもは京都テルサです)。また、家で学べるオンラインワークショップ(ZOOM使用)も6月13日 ~6月14日、6月20日~6月21日に開催されます。一般は39000円ですが保護者・学生は29000円です。いずれもピラミッド社のWEBから申し込み可能です。ご相談は、すてっぷのスタッフまでお声掛けください。
テレワーク継続
テレ(リモート)ワークをやってみると意外に会社に行く必要はそんなにないと感じたサラリーマンは多いと聞きます。緊急事態宣言が解除されても、そのままテレワークが続けられる会社はそのままでという政府の後押しもあって、新しい働き方が定着するかもしれません。そして、それは社会性の障害等を持つ人たちにとって、新しい就労の機会=在宅勤務の機会を広げることになるのかもしれません。
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【事例】ITスキルを学び、テレワークを実現!
障害者就労移行支援manaby
@Press
2020.5.21 16:12 SankeiBiz © 2020 SANKEI DIGITAL INC.
障害福祉サービス、就労支援事業を行う株式会社manaby(本社 宮城県仙台市、代表取締役 岡崎衛)は、創業時から障害者への在宅就労訓練を提供しており、就職者の23.2%(※2020年3月時点)がテレワークで活躍しています。
★得意を活かして在宅就労を実現
Aさんは、自動車部品を販売する会社でEC(通販)サイト用の画像加工やバナー制作、HP更新の仕事をしています。障害者雇用枠ではなく一般の求人でしたが、自身の障害をオープンにして働いています。自分が学んできた技術を活かせる仕事があるとマナビーの支援員から紹介され、入社して1年が経ちました。Aさんにはパニック障害がありましたが、現在はほぼ寛解しています。発症は公認会計士を目指して頑張っていたころのことでした。一次試験を通過し、二次試験に向けて勉強に取り組んでいるときに体に異変が起きたのです。机に向かっても気分が悪くなってしまい、人混みに出ると疲れるようになりました。電車に乗るのもつらく、休むことしかできなかったと言います。しばらくは不安定な体調との闘いでした。医師と相談しながら薬の量を増やしていったあるとき、「もう少し外に出てみよう」と思えたそうです。そんなときに検索して見つけたのがマナビーでした。
★心強い仲間の存在
Aさんは公認会計士への挑戦から気持ちを切り替えて、マナビーで学ぶことを決めました。在宅訓練ができると知って興味を持ったマナビーでしたが、支援員からは「Aさんならできるはず」と通所訓練を勧められました。電車もそれほど混んでいなかったので、通ってみることにしたAさん。事業所でホームページ作成のHTML/CSS、画像処理のPhotoshop、illustratorなどを学びました。「スタッフが一緒に考えて応援してくれるので、自分のできることをやってみよう、と思えるようになった。一人じゃない、と感じました。心強いですね。」とAさんは言います。
★健康に働き続けるために
現在Aさんは自宅で週に5日働いていますが、体調を崩すことなく仕事に集中できています。「多くの人とのコミュニケーションに疲れてしまうところもあったので、在宅で働くことで、自分にとって程よい距離感を維持できるとも感じています」一方で、意識をしないと家に籠りがちになってしまいます。Aさんは、運動不足解消もかねて毎朝30分近所を散歩し、太陽の光を浴びるようにしているそうです。また、腰を痛めないように椅子に姿勢補助器具を使うのも、快適に働くためのポイントです。
★いま、自分にできることを積み上げること
社会の状況で思うようにできない、他人のようにはできない、と悩む方がいるかもしれません。自分の目指す働き方を実現するのは難しいと思うこともあるでしょう。「いま、自分にできることを積み上げていくことが、きっと自分らしい働き方につながる。自分もそうだったから」と、Aさんは力強く語ってくれました。そしていま、Aさんは働きながらファイナンシャルプランナーの勉強をしています。すでに2級の資格を取得して、さらにその上を目指して頑張っています。「障害者が直面するお金の相談に乗れるように、困っている人の役に立ちたいと考えるようになりました。そんな仕事もしていきたい。仕事はひとつでなくてもいいですよね。」
「放課後等デイサービス」経営悪化
障害児支える「放課後等デイサービス」経営悪化の事業所相次ぐ
【NHK】2020年5月25日 5時38分
多くの特別支援学校で休校や分散登校が続く中、障害がある子どもや家族を支えているのが、「放課後等デイサービス」と呼ばれる制度です。民間などの事業所が子どもたちを受け入れ、自立した社会生活を送るための力を養うものですが、国の要請で運営時間を延長した3月以降、経営が悪化する事業所が相次いでいて、業界団体は支援を訴えています。
東京 江東区にある放課後等デイサービスの事業所はこれまで午後2時から5時半まで開けていましたが、特別支援学校が休校になった3月以降は子どもの居場所を確保してほしいという厚生労働省の要請を受け、午前8時半から開けて運営時間を延長しています。
ダウン症の娘が通う区内の女性は「自宅では同居する母親を介護するため子どもをみる時間がないが、ここに来れば友達や顔見知りのスタッフもいる。サービスのおかげで生活リズムを保つことができる」と話していました。
その一方、事業所では東京都の外出自粛要請が続く中、利用者数自体は減り、運営時間が延びた影響で人件費は増えたことなどから、先月の収支はおよそ130万円の赤字だったということです。
事業所を運営する田中祐子さんは「今は経営は二の次で、サービスを必要とする子どもや家族の声に応えたくて続けています」と話していました。
全国476の事業所が加盟する「障害のある子どもの放課後保障全国連絡会」の中村尚子副会長は、「放課後等デイサービスの運営費用はその月の利用者数に応じて国と自治体から支払われる仕組みで、今回のような事態が起きると存在が危ぶまれてしまう。公的な支えが必要だ」と訴えています。
京都市学校再開案内
京都市の学校再開案内が22日に発表されました。読んでいてごちゃごちゃ書いてあって具体的なことがよくわからないです。文書は5W1Hをバランス良く書く必要がありますが、今回の文書は言い訳のようなWHYがやたらに多いのです。
主旨は、1週目は給食無し帰り、2週目は給食あり帰り、3週目から平常校時です。また、登校が不安な家庭の児童の欠席は当面欠席日数としてカウントしないそうです。これは強迫性やこだわりが強い子どもの家庭の場合かえって複雑な事態を招きそうです。
尚、2週目までは全員が集まると良くないので半分づつ登校する学校や、学年で時間帯をずらして登校する学校になるというものです。これがものすごくわかりにくいのです。これで感染予防になるのかなとも思います。ウォーミングアップだの欠席はつけないだのと全学校が揃えることを指示しながらも、児童生徒の分け方も登校日や始業終業時間も各学校に丸投げしているので、各校の足並みが揃わないようです。あえてややこしい指示を出しているのは、責任の半分を学校に持たせたいのかなとも勘ぐってしまいます。
そして、学校の登校人数を半分にしたからといって感染リスクが半分になる証拠も、逆に、人数を倍にしたらリスクが倍になる証拠も今のところはないのです。それは、この3か月、日曜以外毎日開所してきた、3密の学童保育や放デイの感染者が京都中ゼロ名で、この理屈が成り立たないからです。しかも、子どもらの多くは品切れや様々な理由でマスクすらしていないにも関わらず、京都府の感染者はゼロだからです。つまり、2週間の半数登校作戦にリスクを減らす統計的な根拠は今のところないのです。強いて言えば、この方が安心だという気分が得られるということかもしれません。
発表後土日をはさんでいるので、明日からもう少しまともな提案が各校から出されるのかもしれません。しかし、働いている親にとっては、宣言が解除されているのにあと半月、隔日や時間別の登校に付き合わされるということです。もちろん3密の学童保育や放デイは、まだまだ延長してこの受け皿になるわけですから、どこが感染予防に慎重なのか科学的な根拠すら乏しいと思います。今回の再開指示が「感染回避の対策はしましたよ」というアリバイ作りに見えてしまうのは私だけではないと思います。
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令和2年5月21日
京都市教育委員会
市立学校・幼稚園の再開について
政府による緊急事態宣言及び京都府知事からの学校に対する休止要請が解除されたことを受け,下記のとおり,本市立学校・幼稚園を再開します。
1.学校・幼稚園の再開時期
5月31日(日曜日)までとしている臨時休業期間については,5月18日(月曜日)からの「教育活動再開に向けた準備期間」の取組(希望制による「学習相談・面談」や,学級や学年等を対象とする「登校(園)日」等。)を継続し,準備を進めたうえで,6月1日(月曜日)から学校・幼稚園を再開します。
2.段階的な学校・幼稚園の再開
令和2年3月5日からの休業期間が3か月に及ぶことから,再開に向けては,各校種の実態も踏まえながら,段階的に,通常の教育活動へ繋げることとします。
(1)6月1日(月曜日)から12日(金曜日)まで (高校は5日(金曜日)まで)
ア 児童生徒等が,学校・幼稚園生活へ順応するための「ウォーミングアップ期間」として,各校種の実態も踏まえつつ,段階的に「在校時間を増やす」,「登校する日を増やす」等しながら,学校園を再開します。
イ 長期間に及ぶ臨時休業期間を踏まえ,児童生徒等の心身のケアとともに,学校生活における感染拡大防止のための行動様式の確認と指導を図りつつ,児童生徒等同士また児童生徒等と担任をはじめ教職員とのつながりを深める期間とします。
ウ また,臨時休業期間における家庭学習等の丁寧な確認と見取りを行い,必要に応じて指導し,その定着を図ります。
(2)6月15日(月曜日)以降 (高校は8日(月曜日)以降)
通常の学校教育活動を再開します。
※ 6月1日(月曜日)以降に実施する教育活動に,感染拡大への懸念等から御家庭の判断により欠席する児童生徒等は,当面,指導要録上の「欠席」としない取扱いとします。
3.感染拡大防止対策の徹底について
各学校・幼稚園で,次の事項を踏まえた,学校・幼稚園ごとの感染拡大防止の取組指針を作成し,保護者等とも共有して,感染拡大防止を徹底しながら教育活動を行います。
(1)基本的な感染症対策の徹底
ア 登校時,授業と授業の間や給食時間前,長時間休憩後等のこまめな手洗いや咳エチケットを徹底するよう指導。
イ 多くの児童生徒等が手を触れる場所(ドアノブ,手すり,スイッチ,共用する器具等)の毎日の消毒。
ウ 免疫力を高めるため,十分な睡眠,適度な運動やバランスの取れた食事を心がけるよう指導。
(2) 集団感染のリスクへの対応(「3密条件」の回避等)
ア 教室等のこまめな換気を実施。
イ 教室内の座席と座席の間隔をできる限り広く確保するなど席配置を工夫。
ウ 飛沫を飛ばさないよう,やむを得ない場合や場面を除き,必ずマスクを着用するよう指導。また,教職員,来校者もマスクの着用を徹底。
(3)児童生徒等の健康管理の徹底
ア 毎朝「健康管理票」を持参させ,健康観察を徹底。
イ マスク着用に伴い,熱中症のリスクが高まる可能性があるため,室温調整やこまめな水分補給等の実施。
4.新型コロナウイルス感染症の予防に関する指導
児童生徒等が,新型コロナウイルス感染症に関する正しい知識を身に付け,感染のリスクを自ら判断し,これを避ける行動をとることができるよう,発達段階に応じた指導を実施します。
5.各教科等の指導における留意事項
(1)各教室の席は全員が前を向く講義型(一斉授業の形態)として,席間についてもできる限りスペースを空けるなど席配置を工夫。
(2)児童生徒同士の話し合い活動やグループ活動等については,近距離での会話とならないよう,また,それが難しい場合は,当面,行わない等,授業展開を工夫。
(3)各教科等の特性上,感染症対策を講じてもなお飛沫感染等の可能性の高い活動を行う場合等については,順序の変更等の工夫。
6.給食の実施について
小学校・中学校(義務教育学校含む),及び総合支援学校では,以下に留意し,6月8日(月曜日)から給食を再開します。
(1)配食・会食前や返却後の手洗い,給食当番のマスク着用等,感染防止対策を徹底。
(2)給食の受取,返却等は,学年ごとに時間差を設けるとともに最少人数で行うなど,密接,密集を避ける。
(3)会食時は,飛沫を生じないよう,机を向かい合せにしないで会話を控える。
7.部活動について
中学校(義務教育学校後期課程含む),高校では,通常の学校教育活動の開始日(中学校は6月15日(月曜日),高等学校は6月8日(月曜日)予定)以降,条件付きで再開します。
小学校は,児童への負担等を考慮し当面休止とします。
8.授業時数の確保に向けた取組
夏休み等の10日程度の短縮や,学校行事の見直し,1校時当たり5分短縮することによる7時間授業を週1回から3回程度実施するなど,児童生徒等の負担にも配慮しながら,様々な工夫を行い,授業時数を確保します。
市立学校・幼稚園の再開について
お知らせ(5月21日付け)(PDF形式, 962.87KB)