すてっぷ・じゃんぷ日記

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最高学年リーダー!

 すてっぷに通う小学校6年生のEくんは優しく、友だち思い。もともとは積極的に友だちに声をかけて行くタイプではありませんが、最高学年のリーダー役として、持ち前の優しさを発揮しています。

 先日のことです。小学校中学年のFくんは送迎車がすてっぷに着いた後、車からなかなか降りられないことがあります。そんなときは友だちから声をかけると、スムーズに降りられる日が続いていました。この日も車から降りられないFくん。そこで職員からEくんに声をかけてもらうようお願いしました。するとEくんはFくんのところに行って送迎車のドアを開けると、テンション高く「何してるの?」と言ったのです。続けて「出てきて」と声をかけると、Fくんは笑顔で車から降りてすてっぷに向かいました。

 普段のEくんからは考えられないテンションと言い方です。気になった職員が後でEくんに尋ねると、○○のキャラクターの話し方だと教えてくれました。○○はすこしややこしいのですが、某有名Youtuberの二次(三次)創作のキャラクターで、Fくんが大好きだと言うのです。Fくんの好きなキャラクターを狙って模倣して声をかけたEくん。職員は脱帽です!

 そんなEくんは取り組みの中でもリーダー役をがんばっています。ある日の公園遊びではドッチボールのチーム決めを5年生のGくんと一緒に引き受け、「チーム決めするよ!」と元気に声をかけていました。この日はスムーズにいかず、Eくんも暑さでばててしまったようで、職員が支援に入りましたが、もうじき運動の秋。涼しくなってくる中、Eくんがリーダー役を果たせたという経験を積めるよう、しっかりと支援していきます。

中学年リーダー!

 すてっぷに通う小学校中学年のDくん。この夏、目をみはるばかりの成長を見せてくれています。

 今の小学校グループは、2年前のリーダーたちが卒業してから新しく入ってきた子たちが中心です。高学年の子もいますが、どちらかというと年下をリードするというタイプではありません。子どもたち主体で話し合う場面(公園で何をして遊ぶ?など簡単な設定)は作りながらも、職員が支援しながら進めてきました。

 Dくんはこれまで、こういった話し合いの場面では、積極的に発言することはありませんでした。「ドッチボールがしたい!」など単発的に発言をすることはありましたが、みんなで決めるという過程のなかにはなかなか参加しません。それは言い方が強すぎたり、提案が通らなかった時に感情コントロールができなかったりなどの失敗経験があったのかもしれません。

 そこですてっぷでは友だちと楽しく遊べたという経験を増やしていくとともに、話し合いの機会を作る中で友だちと話すことや折り合いをつけるなどのコミュニケーション・社会性課題の成功体験を増やしていきました。そしてDくんの年下の子も増え、迎えたこの夏。Dくんは見事!リーダーシップを発揮してくれています。友だちに「何をする?」と聞いてくれたり、「グッパでチームを決めよう」と提案してくれたり。また年下の女の子に気遣って「やさしく投げようか」と声をかけるなど、相手の立場に立った提案をしてくれています。

 友だちへの優しい声掛けや提案が増えたDくん。一方で突発的に強く反応したり否定してしまったりということもまだ見られます。失敗経験につながってしまわないよう、丁寧に支援を続けていきます。