今日の活動
Tバッティング
公園でTバッティングを楽しみました。ピッチャーと対決するバッティングは難しすぎるし、トスバッティングでも動いた球にミートするにはDCD(協調性運動障害)の子どもには酷です。初心者や苦手な子には玉が静止している必要があるので、Tバー(Tの上下は反対になります)に球を乗せて打つのがTバッティングです。
これなら簡単だろうと思うのは甘いです。目と手とボールを協調させボールは打ち出されるのですが、これが難しい人も少なくないのです。それでも何度かTバーのポールを打った後に、パッカーンと打球が飛んでいくのは気持ちがいいものです。スタッフがホームラン級の打球を打ってやると、ひょっとして自分も打てるかもと、真剣な顔つきでスイングする子にエールを送るみんなの声が公園に響きます。
トミカミニカー
男の子だったらトミカのミニカーかプラレール遊びが定番です。事業所にも何種類ものトミカ製品が揃えられています。ミニカーコスの人気は「トミカアクション高速どうろ」です。電動スロープでミニカーが頂上に運ばれていき、一気に高速道路を下りてくるやつです。ただ、人気ありすぎでとうとう電動スロープの内臓モーターギアが擦り切れてしまい、とんでもない大音響を発するようになってしまったので新しいものを買いました。今度は、「オートやまみちドライブ」です。やっぱり新しいものにして良かったです。音が小さくなったので大人の精神衛生に良いです。子どもたちは新しいコースを走るミニカーを延々と眺め続けています。
送迎加算
子どもたちを送迎しているとき、様々な話をします。友達のこと先生のこと家族のこと親戚のこと自分のことなど、特に帰りの車内でぽつぽつと話します。できるだけカーステレオの音など出さないようにして、話してもいいよオーラを運転席から出し続けます。
「ここだけの話やけど」と言う話も少なくありません。運転手は「ふーん、そうなんやー」「それでどうしたの」「どう思ったの」と聞くだけにしておきます。語彙が少ない子や、換語の遅い子もいるので、言い換えたり付け加えたり、「自分はこんな風に思うな」等、大人の感想は自由に述べますが押し付けたりはしません。むしろ「そんなこと考えてたんか」とか「なるほどなぁ」「勉強になるなぁ」とできるだけ聞いて良かった事を伝えて家に帰すようにしています。車中は片道最長15分程ですが、とても大事な時間です。「送迎加算」という内容は単に家や学校から事業所への送迎という意味以外に、カウンセリングの意味もあるのだと思います。
ただ、そろそろ公共交通機関を使って登所してほしい利用者もいます。自力で移動することはとても大事な力だからです。しかし、少し支援しないと通えない子どももいます。こういう子どもの場合、支援のための加算がないのです。最初はスタッフがついて、徐々にSNSや携帯電話を使ってマネージメントすれば高学年なら長期休業中などは自力通所できるはずです。こういう細かなところに公的支援の目が向けばいいなぁと思います。
おばーちゃんへの手紙
U君「今日は、ばーちゃんの誕生日やねん」何か気持ちを表したいと言うので、自作のバースデーカード作成を提案しました。以前覚えたローマ字入力で「おばぁちゃん、お誕生日おめでとう。いつもご飯を作ってくれありがとう。僕にできることを言っください。おばぁちゃんいつまでも元気でいてね」と綴り、自作の封筒に入れました。
家に帰っておばぁちゃんに渡したら、じいちゃんの仏壇にお供えして、泣いて喜んでくれたことを、翌日嬉しそうに話してくれました。「僕としてはそれほど感動しているわけではないけど」と淡々と付け加えながら。
喋り派、作り派
公園の砂場でR君とS君がとダムやら川やら構造物をせっせと作って楽しんでいます。その横でT君が彼らが製作している町の構想についてべらべらと説明しています。R君とS君にしてみれば、構想の説明するくらいならT君が作ってよと思っているのですがT君は一向に手を出そうとしないので、二人は彼の話を聞かなくなりました。気分を害したT君は激高して二人に食って掛かります。
せっせと手を動かして楽しむ子と、口ばかりで動こうとしない子の典型的なケースなのですが、この人たちは相性が合わないのです。ただ、手が動かせないのは、おしゃべりに夢中というより、何もないところからモノを構成する空間認知力が弱く、その分言語性で遊びを補う場合もあります。この場合、箱庭のようにある程度空間の枠組みやキャラクターが出来上がっているもので構成遊びの支援をする場合もあります。