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みんなちがってみんないい

ワーキングメモリトレーニング

コグメドジャパンのHPに、ADHD等のワーキングメモリーは、彼らが開発したトレーニングによって改善される旨を書いた文章があったので少し読みやすくして掲載します。-----------------------------------

ワーキングメモリは、情報を数秒間くらいまでの短い時間保ち、処理する能力で、多くの高次の認知機能の鍵となる、誰もがいつも使っている重要な能力です。読んで理解する、計算をする、相手や文脈に即して会話する、作業に集中する、衝動に対して状況を見て抑制する、いくつもの料理を同時に作ることや電話にでながらメールに目を通すなどの同時作業や、最後までの段取りを考えながらひとつひとつの作業をしたり、多くの諸条件の中で最適な答えを見つけるのにワーキングメモリは不可欠です。

知能の中心である一般知能のなかでも、記憶に頼らない問題解決能力または流動性知能や、学校の成績とワーキングメモリについてこれまで多くの研究がなされ、強い関係が明らかになっています。特に注意や集中力とワーキングメモリの関係について従来から多くの研究報告がありました。認知心理学においては、ワーキングメモリの容量をみると、通常群とADHD群でおよそ標準偏差1つ分の差があることが報告されています(Westerberg et al. (2004) Child Neuropsychology)。これは、脳科学的に活動部位が重なっていることや、ドーパミンシステムの関与が示されています。

しかし、従来は、ワーキングメモリは個人の固定した能力として、自然成長以外の方法で改善したり、個人差を解消することはできないと思われてきました。

ところが、スウェーデン、カロリンスカ大学のクリングバーグ教授をはじめとするコグメド(WISC等の版権を持つ英国ピアソン社の子会社)とその創業者メンバーは、ワーキングメモリは伸ばすことが出来るか、そして能力を増したワーキングメモリはそれによって、知能、問題解決力や集中力など関係する能力や行動・症状に影響を及ぼすか(汎化)という研究課題に取り組みました。

このチームは、1999年から2001年まで、脳科学と心理学の知見と、ゲームの芸術を結集してワーキングメモリトレーニングを開発し、ワーキングメモリの改善と脳のネットワークに起きる変化(可塑的変化)を科学的に証明し、結果はNature Neuroscienceに掲載されました。さらに、このトレーニングがワーキングメモリの改善とともに、知能など他の認知機能の改善や、不注意や多動など行動・症状面の改善効果があることを科学的・臨床的に証明し、結果はJournal of the American Academy of Child and Adolescent Psychiatryに発表されました。こうして、クリングバーグ教授らは、ワーキングメモリは伸ばすことができ、知能(一般知能、流動性知能)、問題解決能力や集中力・不注意・多動などへの効果があるという答えをだしました。

体力低下

2019年度の全国体力テストでは、小学5年と中学2年の「体力合計点」が低下に転じたことが明らかになった。スポーツ庁はスマートフォンなどに時間を取られ、運動不足の傾向が強まる可能性を指摘し、「さらに体力が落ちるのではないか」と危機感を募らせている。

スポーツ庁はスマホやゲーム機、パソコンなどの画面を見ている時間を調査。平日に1時間以上使っている子どもの割合は、小5は男子83.3%、女子73.1%、中2は男子90.3%、女子87.6%に上った。いずれも16年度より多く、中2女子は6.3ポイント増加していた。同庁では、子どもが運動していた時間が、スマホなどに費やされている可能性を指摘。「小さいうちから使用時間が長くなり、幼児期からの累積の運動時間が減ってきたのではないか」と話し、長期的な影響が及んでいるとの見方を示した。

運動やスポーツの好き嫌いと、スマホ使用時間の相関関係も浮き彫りとなった。小5男子では「嫌い」と答えた児童のスマホ使用時間は「5時間以上」が33.7%で最も多かったが、運動好きな児童で5時間以上は13.7%にとどまった。中2男子もそれぞれ31.4%、9.1%で、女子も同様の傾向が見られた。同庁は運動の楽しさを味わってもらうよう体育の授業を改善する必要性を強調する。授業以外でも「仮想現実(VR)技術で疑似体験しながら体を動かす」といった例を挙げ、運動時間の増加につながるスマホなどの活用を模索すべきだとした。【時事】

運動の楽しさとは、小学生の場合は友達と遊びで身体を動かすことです。大人みたいに、マシーンで筋力アップとか、ランニングして健康度アップして楽しいという子はいません。放課後や休日のわずかな時間、みんなで走り回るから楽しいのです。だから本事業所では、お天気さえよければ、外に出かけます。部屋の中にいてはPCやらタブレットやらの誘惑が強すぎるからです。

本事業所でも山は嫌だ公園は飽きたという子どもは少なくありません。本当は落ちている枝だって楽しい工作物になるし、穴掘りだって遊びになります。水の流れは冬でも惹きつけられるし、堰止めしたりものを流したりして関わりたくなります。そこに仲間がいれば外はなんだって楽しいのですが、そのことを伝えるのは簡単そうで難しいです。

記憶障害

発達障害の記憶の問題をあれこれ書いてきましたが、老化していく人にも個人差はあるけど記憶の問題が横たわっています。名前が思い出せず、事物の現象を概念化した言葉がなかなか思い浮かばず、「あれこれそれ」と指示代名詞が多くなってきます。厄介なのは、物忘れによる思い違いです。これは周囲の人も巻き込むので影響が大きいです。記憶が衰えないという人は数少なく、多くの人は記憶の問題が年齢とともに進行します。

これを予防するのは難しいですが、記憶障害の被害を最小限に抑える方法はあります。IT機器が記憶の代行をしてくれるように自分の生活や作業パターンを変えることです。自分の記憶を信用せずデジタルデバイスに記録されたものを頼りに生きていくのです。こう書くと味気ないですが、若年層で記憶の課題を抱える高次機能障害の方等で、うまく生きている方はこの方法を多用して生きています。ただ、老化によって思考の柔軟性も落ちてきているので、これまでのやり方が変えられない方がいますが、それは周囲の方の構造化支援によってIT機器を使わざるを得ない環境に仕向ける協力が大事です。

一般的に、「記憶障害=物忘れ」だと思われがちですが、記憶障害には物忘れ以外にもたくさんの種類があります。記憶とは、外からの刺激(経験)を情報として脳にインプットし、脳内に残しておいて、必要に応じて思い出すことです。記憶には、短時間だけ覚えておく記憶、長期間保持される記憶、出来事に関する記憶、知識に関する記憶、運動や技術に関する記憶など、様々な種類があります。

記憶は、主に記憶のプロセス、記憶する期間、記憶の内容によって分類されます。
記憶のプロセスによる分類:記銘、保持、想起
記憶する期間による分類:感覚記憶、短期記憶、長期記憶
既往の内容による分類:陳述記憶(エピソード記憶、意味記憶)、非陳述記憶

記憶は、記銘、保持、想起という3つのプロセスに分類され、それぞれの段階で記憶障害が起こります。記銘とは、外からの刺激(経験)を感覚器官で知覚し、情報として脳に送ってインプットする段階です。記銘が障害されると、情報が脳へインプットされないため、脳内に記憶が残らず、思い出すこともできません。つまり、「経験そのものを覚えていない」という状態です。認知症を発症すると、新しいことを記銘することが困難になり、経験そのものを忘れてしまう(そもそも情報を脳にインプットしない)ようになります。保持とは、送られてきた情報を脳内に保存しておく段階です。記憶は、想起されないままだと時間の経過によって薄れていき、思い出しにくくなります。また、他の記憶とごちゃ混ぜになって保持している記憶が変容し、元の刺激とは異なる情報が想起されることもあります。想起とは、脳内に保存された情報にアクセスし、その情報を思い出す段階です。想起が障害されると、脳内に保存された情報にうまくアクセスできず、思い出すことができなくなります。一般的な物忘れは、覚えていたことを思い出せなくなるという現象で、想起の段階がうまくいかないことで起こります。加齢による物忘れで多いのが想起の障害です。

記憶は、記憶する期間によって感覚記憶、短期記憶、長期記憶の3つに分類されています。
また、長期記憶については、記憶の内容によってさらに陳述記憶(エピソード記憶、意味記憶)と非陳述記憶(手続き記憶)に分類されます。いずれの段階でも記憶障害が起こります。

感覚記憶とは、目、鼻、耳などの感覚器官に刺激が入力された時に一瞬だけ保持される記憶です。感覚記憶のうち、注意が向けられた情報だけが短期記憶に保持され、他の記憶は意識すらされないまま消失します。感覚記憶が障害されると、そもそも周囲の刺激に気づかず、注意を向けることがなくなります。

短期記憶とは、感覚器官に刺激が入力された後、数秒から数十秒間だけ保持される記憶です。最近は、作業に必要な間だけ覚えておく記憶という意味で、ワーキングメモリー(作業記憶)と呼ばれる記憶も含めていうようです。短期記憶は、短時間だけ記憶されるという時間的な制限に加え、短期記憶として一度に保持できる容量にも制限があることが分かっています。例えば、計算途中の数字を記憶しておいたり、電話番号を確認してダイヤルするまで番号を覚えておいたりして、必要なくなったら忘れるのが短期記憶です。短期記憶が障害されると、計算や料理など複数のことを頭の中に留めながら作業することも困難になります。

長期記憶とは、数分間から一生まで長期間にわたって保持される記憶です。短期記憶と違い、容量制限がないことが特徴です。なお、神経学上は、記憶を保持する期間が数分から数日程度の近時記憶と、それ以上の遠隔記憶に分類されることもあります。長期記憶は、記憶の内容によって、エピソード記憶、意味記憶、手続記憶に分類されます。

エピソード記憶とは、経験した出来事に関する記憶です。エピソード記憶は、経験した出来事そのものに加え、時間、空間的文脈、身体や心の状態も記憶しているという特徴があります。例えば、「昨日、○○のことで、△△の、メモをした」、「普段は○○だけど、今回は△△に変えた」などの記憶が、エピソード記憶です。エピソード記憶が障害されると、経験したこと(エピソード)を忘れて行動してしまいます。ひどくなると自分の家族との思い出などをエピソードに付随する情報と一緒に忘れてしまい、話がかみ合わなくなります。

意味記憶とは、物や言葉の意味、対象同士の関係性、社会のルールなどに関する記憶です。意味記憶は、同じ経験を繰り返し積み重ねることでできあがり、エピソード記憶のように記憶した時間や場所などの情報は残りません。例えば、キュウリという単語の意味に関する記憶(大きさ、色、形、味、野菜に分類されるという知識など)が、意味記憶です。意味記憶が障害されると、人や物の名前や意味などを忘れてしまうため、「これ」、「それ」、「あれ」などの指示代名詞が多くなり、会話による意思疎通も難しくなります。

手続記憶とは、学習や練習を繰り返して身につける技術などの記憶です。手続記憶は、一旦記憶ができると無意識のうちに機能するようになる上、長期間にわたって保持されるという特徴があります。例えば、サッカーをする、泳ぐ、ギターを弾く、絵を描く、自動車を運転するなどの記憶が、手続き記憶です。認知症による記憶障害では、手続記憶が失わることはあまりなく、失われたとしても軽度に留まる傾向があります。

認知症による記憶障害は、まず、近い時期の出来事に関する記憶から障害されていきます。新しいことを記銘できなくなって、つい先ほどの経験したことを「まるで経験していないかのように」忘れるようになり、症状が進行するにつれて、過去にさかのぼってエピソード記憶や意味記憶が障害されていきます。手続記憶については比較的維持されますが、加齢による運動機能の低下により、「覚えていても実行できない」ことが増えていきます。

認知症による記憶障害への対応は、薬物療法による治療と、家族や周囲の人の関わりが重要です。認知症の記憶障害は進行性であり、症状を完全に治療する方法は見つかっていませんが、薬物療法によって症状の進行を遅らせることはできます。医師が処方した薬を用法用量を守って正しく使用できるように周囲の人が協力します。

認知症の人は、記憶障害の自覚はありません。周囲と話がかみ合わなくなるにつれて「何となく変だ。」という感覚を抱くようになりますが、自分の認識している世界が周囲の人と違うことには気づかないため、周囲の人が客観的な事実を伝えても受け入れようとしません。それどころか、「周囲の人が嘘をついている」、「自分をだまそうとしている」、「自分のことを否定された。」などと感じ、被害感や不満を募らせていきます。そのため、一旦は客観的事実を置いておいて、本人の意見や気持ちを受け止めてあげることが大切です。また、毎日のスケジュールを紙に書いて目立つ場所に貼っておく、新しいことを覚えてもらうときは何度も繰り返し伝える、身振り手振り、図示など、本人が記憶障害によって日常生活に支障を感じずに済むよう配慮することも欠かせません。

ワンダー 君は太陽(映画)

「ワンダー 君は太陽」という映画が2017年に上映されました。先天性の疾患で顔立ちが人と異なるオギーは、生まれた時から何度も顔の手術を繰り返してきました。10歳になって学校へ通い始めたオギーは、勇気を出して同年代の子どもたちの中へ入っていきますが、オギーの顔をじろじろ見たり、避けたりするクラスメートばかりです。ある日、勉強が得意なオギーは、理科の授業でクラスメートのジャックに自ら話しかけ、二人は仲良くなる。オギーは持ち前の強さと家族の温かい支援によって、学校を楽しみ、居場所を作りつつありました。しかし、ハロウィンの日、オギーとジャックの仲を裂く出来事が起きます。

オギーの姉・ヴィアは、オギーにかかりっきりの両親が自分を見てくれないことに、ずっと寂しさを感じていました。さらに親友ミランダとも上手くいかず、孤独な日々を感じています。「オギーは太陽。私たちは皆、その周りを回る惑星」と、ヴィアは自らを形容します。オギーの友達・ジャックや、ヴィアの親友・ミランダの思いや悩みついても、語られます。この映画は障害を持つ人だけでなく、周囲の人々にもスポットを当てた映画の構成になっています。

本作は評価が高い一方で、一部「障害者を利用した感動の押し付け」といった批判もあるようですが、群像劇という形で、多角的な見方を提示する映画です。邦題の「君は太陽」は、オギーだけを指すのではなく、周囲の人たち一人一人も、それぞれの人生においては太陽である…という意味のような気がします。

この作品は、障害者が障害を持っているというだけで、あるいは持っていることを含みにして、「感動をもらった、励まされた」と言われる場面を描いているという批評があります。そこでは、障害を負った経緯やその負担、障害者本人の思いではなく、積極的・前向きに努力する(=障害があってもそれに耐えて・負けずに頑張る)姿がクローズアップされているというのです。「清く正しい障害者」が懸命に何かを達成しようとする場面を取り上げることを「感動ポルノ」というそうです。

日本においては、2016年8月28日にNHK Eテレが『バリバラ 障害者情報バラエティー』「検証!『障害者×感動』の方程式で感動ポルノを取り上げ、裏番組に当たる24時間テレビを批判しました。英国BBCは1996年、障害者の「困難に耐えて頑張る」姿ばかりが描写されがちなことに対する抗議運動を受けて「障害者を“勇敢なヒーロー”や“哀れむべき犠牲者”として描くことは侮辱につながる」というガイドラインを制定しています。日本社会においても一般にもこの「困難に耐えて頑張る」ことで納得するような、隠された安易な差別意識があり、これは「覗き見」への興味であり「人の不幸」見たさのことであるというのですが、それはあまりにもひねくれた見方ではないかと思います。良いものは感動できるし、そうでないものは感動できない。表現の受止めはそれだけでいいと思うのです。

大晦日

「大晦日(おおみそか)」は12月31日を指す言葉ですが、もとは「晦日(みそか)」からきています。晦日は旧暦の月の動きと大きく関係しています。「晦」は月の満ち欠けの様子を表わす言葉の一つで、月が隠れることを意味しています。また、晦日は別名「つごもり」とも呼ばれ、同じく「月が隠れる」という意味の「月隠り(つきごもり)」が転じた読みです。旧暦は月の満ち欠けで暦が決まっていました。新月を1日とし、月が隠れる「晦」の頃がおおよそ30日であったことから、30日を晦日と呼ぶようになりました。今でも30歳を「みそじ」ということがあるように、「みそ」がもともと30の読みです。ところが新暦に変わると、ひと月が30日(または29日)で終わらず、31日まである月も出てきて、晦日は、「月の最終日」という意味に変化しました。

実際の日付が30日でなくとも毎月の末日を「晦日」と呼び、晦日の中でも1年を締めくくる12月には大をつけて「大晦日」と呼んでいるのです。大晦日は歳神様(としがみさま)を迎え入れる準備をし、来訪を待つ日でした。大晦日の歴史はかなり古く、平安時代まで遡ります。歳神様とは、稲の豊作をもたらすとされている神様のことで、農作物が豊かに実り、食べるものに不自由することなく暮らせるようにと、昔から大切に扱われてきた神様です。また、歳神様は各家庭にやってくることから、家を守ってくれる祖先の霊とも考えられていたようです。

昔は1日が夜から始まって朝に続くとされており、大晦日の日暮れからすでに新年の始まりでした。そのため、大晦日の夜は歳神様を待ち、一晩中寝ずに起きておくという習わしです。うっかり早く寝てしまうと、白髪になる、シワが寄るなどという女性にとっては恐ろしい言い伝えもあったそうです。新年を気持ちよく迎えるため、大切なお客様である歳神様を迎えるにあたって、家の掃除は不可欠です。大掃除は、地域によって異なりますが、12月13日から始め大晦日までに終わらせるのが本来です。ただし12月29日は9という数字が苦に繋がることから縁起が悪いとされていて、掃除をしません。また、その年最後の掃き掃除のことを「掃き納め」と呼びますが、元日に掃除をしてしまうとせっかく招いた歳神様を掃き出してしまうことになるため、新年に掃除は行いません。

昔は新年を迎えると、数え年で一つ歳をとります。そのため新年に変わる大晦日の夜から、お頭付きの魚や雑煮などの縁起のいい食事を囲んで、一年の無事を感謝し、共に祝いながら家族団欒の時間を過ごしていました。昔の大晦日は家族全員が集まることが当たり前でしたが、今はカウントダウンなどのイベントが行われるようになり、友人や恋人と過ごすという人も増えています。でも、一年の節目となる日だからこそ、大晦日は家族でゆっくりと過ごし、家族揃って一年を振り返り、新年の抱負などを語り合うのも、家族の絆を深める良い機会だと思います。

米津玄師

米津玄師作詞作曲のパプリカは2018年にリリースされてから、老いも若きも幼児までこの歌を口ずさんでいます。Foorin team Eの「Paprika」はこの1月22日にリリースされます。世界中にこの歌は広がっていく兆しです。この大ヒットは、NHKのプロデュース力にもありますが、やはり楽曲がずば抜けて素晴らしいからだと思います。

スーパーヒットを飛ばし続ける米津玄師さん。彼は自分が自閉症であることをカミングアウトしています。米津玄師さんが自身が高機能自閉症(HFASD)だと知ったのは20歳のときでした。自分が高機能自閉症だとわかってから、かえって気持ちが楽になったそうです。人と違う自分に、何か常に感じる違和感の原因にとても腑に落ちたと言います。同時に鬱病も抱えていたこともあり、そのときの感覚を以下のように語っています。「時間のながれるスピードが死ぬほど早くなって、気がついたら半袖じゃ暮らせない気候になってたり、近所のスーパーに行く決心をしてから帰ってくるまで1時間くらいかかったり、1日20時間くらい寝てたり。」と言います。

また、彼は、父親とほとんど会話することがなかったそうです。感覚としては、親戚のおじさんとか、そこまで近くない知り合い程度だったそうです。彼は絵が好きだった母親の影響で、自分も絵をかくようになったのだ、と語っていました。しかし、そんなお母さんとも、あるきっかけで会話をほとんどかわすことがなくなったそうです。そのきっかけというのは、母と姉が小競り合いするようになって、違和感を感じて孤独な感覚に陥って無口になってしまったと言います。高機能自閉症の影響で、家族にも違和感を感じて、バリアーを張ったのかもしれません。彼の場合、自閉症がわかったのが20歳のときということですから、周りの両親や家族も、本人の辛さを理解できないことや、育てにくさを感じていたのかもしれないし、彼と同じような傾向を持っていたのかもしれません。巷では「親子の断絶」という表現もありますが、私たちが想像している「断絶感」とは違うのかもしれません。現在は年末に実家の徳島に帰って過ごすなど、両親との関係は改善しているといいます。

米津玄師さんの名前は、「よねづ けんし」と読みます。一見芸名のようですが本名です。1991年生まれ徳島出身。小学5年生の時、Web上で流行っていたFLASHアニメーションを視聴したことからDTM(デスクトップミュージック=PCでの曲作り)に興味を持ったそうです。中学3年の時、MTR(マルチトラックレコーダー)を使用してオリジナル曲を制作したそうです。MTRの一人で1パートづつ録音して音楽が作れるところにはまったと言います。高校では「ハチ」というアカウント名で30曲ほどのオリジナル曲をニコニコ動画に投稿していました。高校卒業後は大阪の美術専門学校に通学する傍ら、バンド活動を行っていましたが、自身が個人主義的な人間の為、人とものを作ることができなかったとバンド活動が低調だった旨を語っています。

彼は、メディアに出ない為、なかなかその姿を目にしないかもしれません。時々、テレビ番組でインタビューされることはあっても、ミュージックステーションのような音楽番組で楽曲を披露することは控えているようです。彼自身、インタビューの中で、メディアに出ることが苦手で、出来る事なら出ない方がいいと言っています。彼のキャラクターには合っているように感じます。

Paprika

米津玄師さんのことを書いたので、パプリカの歌詞と、チームEで唄われるPaprikaの英語歌詞を調べてみました。パプリカの英訳をしたのは、ネルソン・バビンコさんです。ネルソンさんは、日本語が上手で、米津玄師さんの曲をいくつも英訳しています。英語の訳と日本語の詩を並べてみると、英訳の素晴らしさがよく分かります。なるべく曲や元の詩の意味を損ねないように訳してあります。この歌は米津さんが小さい頃野山で遊び転げた体験が原形だと言います。「あなた」と言うのは母親だという意見と、友達だという意見に分かれています。どちらにも読めると思いますが、本当に無駄な言葉がなくて良くできた歌詞だと思います。

Paprika
パプリカ

Twisting and turning down this road we go
まがり くねり はしゃいだ  みち
Running to the forest where we can play all day
あおばの もりで かけまわる
The sun shines so brightly on our country town
あそび まわり ひざしの まち
Someone`s always calling out your name
だれかが よんでいる
And when summer comes , see our shadows grow
なつがくる          かげがたつ
Always know I will miss you so
あなたに   あいたい
Come on , look up , find the first star in the sky
みつけたのは いちばんぼし
I hope tomorrow will be sunny , too
あしたも はれるかな

Paprika , when our flowers start to bloom
ぱぷりか はなが さいたら
Put the seeds into your hands and throw them in the sky
はれたそらに たねを まこう
Paprika we can make our dreams come alive
はれるや ゆめを えがいたなら
Rain or shine , we`ll find a way to play again another day
こころ あそばせ あなたに とどけ

it`s raining and pouring , the moon`s hiding away
あめに くゆり つきは かげり
I think I can hear someone crying in the shade
こかげで ないていたのは だれ
Don`t worry I promise , there`s no need to be afraid
ひとり ひとり なぐさめるように
Someones always calling out your name
だれかが よんでる
Come and count with me all the happy things
よろこびを かぞえたら あなたで いっぱい
So much joy you always bring
かえりみちを
Now it`s time to go
てらしたのは
Memories will light the way back home
おもいでの かげぼうし

Paprika , when our flowers start to bloom
ぱぷりか はなが さいたら
Put the seeds into your hands and throw them in the sky
はれたそらに たねを まこう
Paprika we can make our dreams come alive
はれるや ゆめを えがいたなら
Rain or shine , we`ll find a way to play again another day
こころ あそばせ あなたに とどけ

I will run to you
あいに いくよ
Through the forest where we played
なみきを ぬけて
Singing songs we made
うたを うたって
And I will fill both hands with flowers along the way
てには いっぱいの はなを かかえて
La-di la-di-da
らるらりら
I will run to you
あいに いくよ
Through the forest where we played
なみきを ぬけて
Singing songs we made
うたを うたって
And I will fill both hands with flowers along the way
てには いっぱいの はなを かかえて
La-di la-di-da
らるらりら

Paprika , when our flowers start to bloom
ぱぷりか はなが さいたら
Put the seeds into your hands and throw them in the sky
はれたそらに たねを まこう
Paprika we can make our dreams come alive
はれるや ゆめを えがいたなら
Rain or shine , we`ll find a way to play again another day
こころ あそばせ あなたに とどけ
Let`s all come together now , point our fingers to the sky
かかと はずませ このゆびとまれ

ブロークンレコードテクニック

一度指示を出して無視(適切な行動を起こすまで子どもに注目しない)を開始したにもかかわらず、どうにもならないときがあります。そんなときはブロークンレコードというテクニック方法があります。これは、子どもが好ましくない行動をしたとき、親が「壊れたレコードプレーヤー」のように同じ指示を繰り返す方法です。CCQ=『Calm(カーム/穏やかに)、Close(クロース/近くで)、Quiet(クワイエット/静かに)の略で、親自身が穏やかに、子どもに近づいて、静かな声で指示を出すこと』で、指示を同じ言葉で正確に繰り返し伝えます。決して感情的にならず、表情をかえず、淡々と指示を出します。そんな毅然で冷静に指示を出す親の態度に子どもは「これはいくら逆らっても無理そうだ・・・」と思い、その好ましくない行動をやめます。

子どもが直ちにやめれれば、そこですぐに褒めます。このようにけして褒めることを忘れてはいけません。ブロークンレコードテクニックは親がいかに感情をもちこまず、せかさず、指示が出せるかです。指示は3分間隔で、15分から20分くらい様子を見てみましょう。子どもは親のいつもと違う行動に戸惑い、びっくりしますが、確実にインパクトを与え、いつもと違う変化を読み取ります。これはいい手ごたえです。

そんな親の変化を読み取った子どもはなかば、諦め状態で、「分かった分かったもういいよ~」と言いたくなってしまうでしょう。それが狙いです。そこできちんとやめられたら、すぐに褒めて終了です。ここでも褒めることが根本にあります。決して褒めることを忘れてはいけません。指示に従えたら必ず褒めて終了にしましょう。

平成生まれは クラブに行った人以外はレコード知らないけどね

ペアレント・トレーニングその2

以前にもペアトレの有効性について掲載しました。

発達障害のある子どもに限らず、保護者の子どもへの接し方や養育態度は、 子どもの心身の発育成長にとって、大きな影響を及ぼすことが知られています。 ペアレント・トレーニングとは、保護者や養育者の方を対象に、行動理論の技法の学習、ロールプレイ、ホームワークといったプログラムを通して、保護者や養育者のかかわり方や心理的なストレスの改善、子どもの発達促進や不適切な行動の改善を目ざす家族支援のアプローチの一つです。日本に普及しているものは三つほどの流派があります。取組効果は就学前か遅くとも小学校中学年までの親子に大きな効果が得られると言われています。

精研式・奈良式ペアレントトレーニング
このペアトレーニングは最初、ADHDの子ども向けに開発されましたが 広凡性発達障害とADHDの併用診断が主になったので、自閉症スペクトラム障がいの子どもにも適用できるプログラムに改良されました。開発当初の問題点としては、無視とほめる組み合わせをしていたのですが、子どもの情緒が不安定になったり、親子関係で悪化する事例が認められたため修正を加えました。
子どもの好ましい行動→ほめる
好ましくない行動→指示の工夫
許しがたい行動→ルールを作って一貫する
この3つに分けて対応を学んでいきます。 ほめ方などそれぞれに対する対応を、学んでいくことが特徴になります。この学びは、子どもの問題行動の改善も勿論ですが、親自身の育児に対して自信回復をすることが目的でもあります。

鳥取式ペアレントトレーニング
兵庫教育大学から生まれたトレーンングで、自閉症スペクトラムの子どもを対象としたトレーニング法です。今は、鳥取県だけではなく島根県、岡山県、兵庫県、埼玉県。沖縄県などの連携している、支援センターなどで受けることが出来ます。効果としては、子どもの特性や発達の状態の認知を知る。親子のコミュニケーションを楽しめるようになる。子どもが目標を達成しやすくするための、視覚支援や環境環境の方法を知る。子どもの支援法を他の人に伝える方法を知る。このような効果を目的にしています。グループワークでは
褒め上手・観察上手・整え上手・伝え上手・教え上手
などに分けて、説明していきます。子どもの問題行動を抑えるのではなく、適応行動を開発していくという発想です。環境調整と代替行動を中心に学び、最終は子どものサポートブックを作成し、家庭でも使える療育プログラムを一緒に作成して、家庭内療育をすすめていきます。このプログラムも、親の育児への不安の解消や憂鬱な気分の改善を目的としています。

肥前式ペアレントトレーニング
国立肥前療養所(現在の独立行政法人肥前精神医療センター)で開発された我が国初のプログラムです。もともとは、知的障害のある子ども向けに開発されたプログラムでしたが、現在は知的障害のない子どもにも提供されているプログラムです。親が子供に対して出来るようになってほしい行動を決めて、プログラムを通してそこへ向かうようにしていき、家庭内で取り組んだ行動を観察記録を行っていきます。効果としては発達障害をある子どもの問題行動の改善や、生活でのお困りごとの改善を行うと同時に、親が子どもの行動を理解することや、育児の自信の回復、親のストレス軽減がねらいです。

京都府では、何年も前から保健所などが提唱していますが、なかなか広がりません。小さな子の保護者の場合、保健所から声がかかる事イコール障害の宣告という誤解が多く、保健士さんたちも手をこまねいているのです。さらに、民間でやるには財政的な裏付けが弱く、指導者が少なすぎることも課題です。発達障害は知的遅れのない子どもも含めれば1割ほど存在します。グレーゾーンの子どもも含めれば3割が幼少期に行動の問題を抱えています。三人に一人なら決して珍しいことではありませんし、できれば全ての親に学んでほしいのです。ペアトレは親の変容をねらうもので、その変容が幼少期からの行動問題の予防に大きな効果をあげ、結果、子どもの自尊感情を育てることなのです。

このトレーニングは育児に対する自信もつき、発達障害の子どもを持つ保護者の方にはぜひ受けてほしいプログラムです。確かに、グループワークや家庭での実施など、大変そうに感じられるようですが、育児の考え方がかわると毎日がとても楽になります。療育とペアレントトレーニングは車の両輪です。育児で大変な保護者のかたの考えかたをほぐして、一緒に考えていき子どもの成長とともに、保護者のかたのストレス軽減にもなるので、必ず育児が楽しくなると思います。本事業所でも3人そろえば実施できますのでお声掛けください。

褒め上手

子どもを褒めるという事は、子どもとの信頼関係を築くのに必要不可欠です。子どもは褒められたり、認められたりすることで人を信頼し、自分に対しても「自分は自分でいいんだ」という自己肯定感を抱くことができます。この自己肯定感が高い子どもは、気持ちが安定し、何かにつまずいて凹むことがあっても復元力が強いです。逆に、怒られたり、否定ばかりされた子どもというのは、この自己肯定感が育ちにくく、気持ちが不安定で、問題行動を起こしやすくなってしまいます。上手に褒めるためには、まず褒めるべき行動を分ける必要があります。

ペアレントトレーニング理論では、子どもの行動を「好ましい行動」「減らしたい行動」「無くしたい行動」の3つに分けて考えます。そして次に「減らしたい行動」や「無くしたい行動」をしたときの「代わりにとって欲しい行動」を考えます。例えば、家の中を運動場の様にして走り回ったりしているのを改善するには
好ましい行動  =「家ではおとなしく遊ぶ」 
減らしたい行動 =「家を運動場のようにして遊ぶ」
多動の子の動きを激しく制限するのは難しいので、体をいっぱい動かせる部屋でトランポリンと鉄棒とバランスボールをおいて、いつでもそこで遊べるようにします。体をいっぱい動かしたい時は、その部屋で遊ぶように声掛けをするようにします。代わりにとって欲しい行動 = 「運動遊びは運動遊び用の部屋でする」のです。ただ大人しく遊びなさいと怒るだけでは何も解決しませんし、何度も激しく怒っって行動を変えようとする事は子どもの自己肯定感を低くしてしまい、他の問題行動につながってしまう可能性があります。なーんだと思われた方が多いと思います。うちは家が狭いから無理と思われた方も少なくないと思います。でも、親の思い通りに子どもを従わせるなんて不可能とあきらめた方がいいのです。譲り合いの精神が大事であって、どっちが偉いかなんてマウンティングしなくてもいいのです。要は環境を作り変えて、お互いに新しいルールを作ってウィンウィンの関係を作るのです。

代わりにとって欲しい行動を上手に促すためには、親子の信頼関係がとても重要です。だから、子どもの「良いところ探し」と「褒めること」をまずはしっかりとする必要があるのですが、褒めるポイントが少なすぎてどうすれば褒められるんだろうと困る方も少なくありません。褒めるのは、子どもが100%出来た時じゃなくてもいいいのです。理想の25%を達成できていれば、その25パーセントを褒めてあげてください。例えば子どもにお風呂の掃除を頼んだ時、子どもは言われた通りに洗ったのですが泡がまだ落ち切っていませんでした。この場合、多くの親は「洗えてないじゃないか」「もっとちゃんと綺麗に洗いなさい」と言うのですが、子どもは「洗った」のです。25点くらいはあげられるのです。つまり、25パーセントを褒めるという事は、「洗った」「洗ってくれた」という出来ている行動に注目してそこを褒めることが重要なのです。怒られてばかりいる子は、褒めるハードルをもっともっと下げてあげればいいのです。

例えば、鉛筆さえ持とうとしない宿題嫌いの子どもには「宿題しなさい」ではなく、ちょっとでも宿題に取り組もうとしたら「やる気を出せたね」と、すぐに褒めればいいのです。食事中に食べ歩く子どもなら、座って食べられている時にすぐ褒めてあげます。この25パーセントルール、最初はうまくできないのですが、出来ていることに注目すればだんだんできるようになってきます。自分にも25%ルールで褒めれば、誰でも褒め上手になれるのです。

ビリー・アイリッシュ

全米高校生のアイドルでもあるミュージシャンのビリー・アイリッシュトゥレット障害・症候群(音声と運動のチックを併せ持ち、発達障害も併発していることが少なくない)を抱えた暮らしについて語り、ファンと繋がることで「より心が休まる」ようになったと話しています。

現在18歳の彼女は、2019年の米ビルボード・アルバム・年間チャートで、デビュー・アルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』が1位に輝きました。ビリーは「エレンの部屋」(アメリカ版 徹子の部屋?)に出演して自身の抱えている障害について語っています。この症状は日本ではビートたけしさんや石原元都知事のチック症状で知られています。

「『トゥレット症候群のアーティストのビリー・アイリッシュが“エレンの部屋“に登場』みたいなことは言われたくないのよ」「(チックを)抑える方法は身に付いているしね。大抵、事前収録のインタヴューでは(適切に発言を)カットしてくれるわけでしょ。だけど、ある時、(発言を)カットしないっていうことを知らされずにインタヴューを受けたの」と、インタヴューが事前収録のものではないことを知らされずに、ビリーのチック症状が出た状態で放送されてしまったことを明かしています。「いろいろな形に編集されて、たくさんの人たちから『ビリーのこの(わざとの)表情はすごく笑える(イカしてる)』っていうことを言われたわ。本当は単なるチックの症状に過ぎないのにね」と彼女は語ります。

ビリーは「それから、ファンの中にもそれを抱えている人たちがたくさんいるっていうことが分かって、より心が休まるようになったわ。繋がりを感じられたの。こういうことを話すと、ファンたちが『嘘でしょ。私もずっとそうだったの。それが分かって、彼女は私の憧れになったわ』っていうことを言ってくれるの」と語っています。

映画界のトム・クルーズやスティーヴン・スピルバーグ、IT業界のビル・ゲイツやスティーブ”・ジョブズなど有名な人が発達障害をカミングアウトすることは、欧米では青少年にとてもいい影響を与えると言われています。彼女もまた、その希有の才能と特性は個性の中で共存するものだとティーンエイジャーに発信しています。

ゲーム障害

ゲームのやり過ぎで日常生活に支障を来す「ゲーム障害」が、世界保健機関(WHO)ICFによって新たな依存症に認定されました。実態把握はまだあまり進んでいないですが、依存状態に陥ると抜け出すのは容易でないとされ、世界各地で睡眠障害をはじめとした健康被害も報告されています。主にインターネットを通じたオンラインゲームに自制できないほどのめり込み、学校や会社に行けなくなるなど日常生活が困難になった状態が続くことを指します。通常は12カ月以上続く場合に当てはまるが、深刻ならより短い期間でも診断が下されます。オンラインゲームは生活スタイルの異なる人たちが同時にプレイするため、昼型の人が夜型の人とグループを組めば、どちらかの生活リズムが狂ってしまう。そのままゲームにのめり込めばリズムの狂いは深刻さを増し、さらに解決しにくくなります。

ゲーム障害は一般的に男性の方が多いといわれる。自閉症スペクトラム障害(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)といった発達障害の特性のある人もリスクが高い傾向にあるとされます。親の保護下にある子どもの場合は状態が顕在化しやすい一方、一定年齢を過ぎても引きこもりなどで社会との距離が広がっている場合は外部から見えにくいという側面があり、決して子どもだけに限った問題ではありません。

オンラインゲームの多くは明確な終わりがなく、延々とプレイできる特徴があります。ゲームを続けていれば、プレーヤーたちが集まるコミュニティーで目立つ存在になったり、攻略ランキングで上位に入ったりして、さらにやめるタイミングを逃してしまいます。こうした状況が続くうち、ゲームの優先度が次第にほかのさまざまな活動を上回るようになり、自分の意志ではやめることができない依存症に至ってしまいます。

家族がゲームを取り上げたとしても状況が改善するとは限らず、逆に本人との緊張関係が高まるだけというケースが多いです。医師ら家族以外の第三者が間に入り、フラットな目線で問題を整理することが望ましいのです。その際もプレイした時間や、学校や会社に遅刻した回数など、あくまで客観的なデータを示しながら状況が良くなる方向を目指すべきです。本人が殻に閉じこもらないような働き掛けができるよう、家族を支援する体制も求められます。

保護者の子どもの障害受容

早期の気付きと、早期からの支援が後の子どもの成長発達に効果的なことは言うまでもありません。子どもに何らかのつまずきがあるのではないかと気付いた場合は、早いうちに専門機関等に相談し、場合によっては診断を受けておくことが望まれます。LD、ADHD、高機能自閉症は、全般にわたり発達に遅れがあるわけではないので、気付くことが難しいと言われることがあります。しかし、その一方で、親の会の調査によれば、言葉の遅れ、特定のものへのこだわり、動作がぎこちない、集団行動が取れない等の特性から、大半の保護者は3歳位までに子どもに何らかの障害があるのではないかと気付いています。LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちは、幼児期には診断が難しい場合や、その状態が成長に従って変わってくる場合もありますが、保護者は子どもが得意なこと、苦手なこと等、子どもの特性をきちんと把握し理解した上で、それに合わせた援助や療育に将来を見据えて取り組んでいくことが大切です。

一般に、保護者が子どもの障害に気付き、受容に至るまでには、下記に示すようなプロセスを経ていく傾向があるとされています。多くの保護者から、もっと早く対応しておけばよかったという声があがっています。障害を受容していくことは難しいことですが、結果として子どもにもよい影響を与えることにつながります。
1 疑念・混乱
LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちは、乳幼児期には育てにくかったり、逆に手間がかからなかったりする場合もありますが、通常の発達とずれを示すことがあります。幼児期には、何か気になるという思いを多くの保護者が感じるようです。落ち着きがなかったり、集団行動が取れなかったりする場合には、育て方の問題として責められる場合もあります。原因が分からないために、子どもの様子に心配を抱きつつも否認したり、混乱に陥ったりしてしまいます。
2 ショックと安堵
こうした葛藤の時期を経て診断を受け、LD、ADHD、高機能自閉症といった診断名が付いた時には大きなショックを受けます。一方で、育て方の問題ではなかったことが明確になったことで、多くの保護者が一瞬ほっとした気持ちになります。
3 努力・挑戦
そして何とか発達の遅れを取り返そうという取組が始まります。親子ともに目の前にある課題や行動等に対して一所懸命取り組みます。
4 障害の受容
以上のような段階を経て、子どもの状態を正面から受け入れられるようになります。目の前の課題に背伸びして取り組むのではなく、将来を見通して現実的な対処への取組を始めます。適切に支援・療育を重ねていくと、苦手な部分を克服したり、得意な分野で補うことにより問題を克服したりして、目立たなくなるケースもあります。しかし、各種の支援や療育を重ねても、どうしても克服できない苦手な部分が残り、生涯にわたり何らかの困難を伴うケースもあります。

LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちは、一所懸命やっているのに勉強がうまくいかない、周囲から仲間はずれにされ、忘れ物をして先生から叱られる等、成功体験が少なくストレスを貯め込んで、自信を失ってしまったりする場合があります。こうしたことの積み重ねで意欲を失ってしまったり、いわゆる二次的な障害に陥ったりする場合もあります。家庭内では、小さな成功体験の場を作ったり、よいところを誉めたり、好きな遊びの時間を作ったり、自信を付けさせたり、精神的に解放される場面を作ったりすることが大切です。

また、本人が自分は他の人とはどこか変わっていると気付き、思い悩む時が来ます。子どもがそのようなサインを出して来た時には、子どもの不安を解消するために、子ども自身の自分への気付きに添って説明することが必要です。子どものよい点を話題にし、人はそれぞれ個性や違いがあり、得意なことや苦手なことがあること、障害や困難は子ども自身のほんの一部に過ぎないこと、苦手な部分を補うためには努力が必要なことなどを、子どもの自尊心を尊重しながら、理解できるように説明することが大切です。さらに、保護者は親として子どもの養育に取り組むだけでなく、よき支援者であることが求められます。時として叱ったり、厳しく教えたりすることも必要となりますが、そうした中にも子どもが常に保護者の愛情を感じ取れるよう心がけ、子どもの心を支え続けるよき理解者として、共に歩んでいくことが大切です。

LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちは「中枢神経系に何らかの機能不全がある」と推定されていますが、原因は完全に解明されているわけではありません。また、医学的に根本的な治療をする方法もないというのが現状です。これらの子どもたちには、医学的な診断が必要な場合がありますし、医療からの支援が有効な場合もあります。特にADHDについては、子どもによっては症状の抑制に高い効果を示す薬があり、薬物療法が用いられることがあります。

ADHDの薬物療法はあくまでも症状を一時的に抑制するものであり、根本的に治療するものではありません。しかし、注意集中困難などの主症状を一時的に抑制することにより、療育に効果が出てきたり、本来もっている能力を発揮したりすることが期待できます。

子どもに自信をもたせ、自己の存在感、生きがい等を育てていくことが、二次的な障害を未然に防ぎ障害を克服する力となっていきます。保護者は、時には叱ったり、厳しく接したりすることが必要ですが、その場合でも「私は貴方が可愛くて、好きで、誰よりも愛している!」というメッセージを絶えず送り続けることがとても大切です。子どもの困難を克服していくためには、子どもと保護者が信頼関係を築き上げ、一緒になって取り組んでいくことが必要です。そのためには上述の愛情のメッセージとともに子どもを認め信頼している姿勢を示すことなどから、家庭の中で子どもとの信頼関係を築き上げていくことが、人間として人生を豊かに送るための土台づくりになっていきます。特に知的に高い子どもほどLD、ADHD、高機能自閉症かどうかの見極めが困難な場合があります。性格の偏りなのか見極めが難しい場合もありますが、発達のアンバランスを生活全般にわたって観察することにより見分けることができます。早期に発見し、適切にかかわっていくことが、将来の社会生活をスムーズに送れるようにするために何より大切です。

勉強面や生活面など不得意な部分の改善に一所懸命取り組んでいると、いつも注意をしているような状況に陥ってしまいがちです。こうなると、かえって逆効果になり、子どもと保護者がともに精神的にまいってしまいます。これだけはというポイントに絞り、細かいことはあまり注意しないことが時には必要です。LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちの中には、学校の勉強は何とかこなすものの、基本的な生活習慣が身に付かないまま、成人期を迎えてしまう場合が多く見受けられます。整理整頓、金銭管理、身だしなみ、忘れ物をしない等は自立に欠かせないスキルであり、将来を見据えて幼少期から日常生活の中で計画的に取り組んでいくことが大切です。また、家事などの手伝いに取り組ませることも大切です。洗濯物たたみ、食器洗い、部屋の掃除、風呂の掃除など、子どもが一人で行うのが難しいことは、最初は一緒に取り組み、徐々に援助を減らして、一人でこなせるようにしていきます。やり方を覚えた時や、手伝いができた時は必ず誉めるなど、意欲を高め、楽しく取り組めるように心がけます。

こだわり、自分勝手、強迫観念、対人関係の形成の困難さ等、子どもたちがもつ特性は、周囲の理解を得ることが難しく、学校生活だけでなく将来自立し社会生活を送って行く際にも問題になってきます。この子どもたちは、経験のないことについて頭では判っていても実際の場面でうまく対応できないことがあります。本人の特性を生かしながら、社会に適応していくためには、人間関係をスムーズにしていくための対応の仕方を身に付けていくことが大切です。様々な経験や体験学習をする中で考えさせながら、対処方法を身に付けさせたり、行動の自己調節、自己制御の心を育てたりすることも必要です。子どもが自己制御を身に付け、多動、パニック等の行動面の問題を克服していくことは簡単ではありません。無理じいや周囲の焦りは、かえって逆効果になることもありますので、じっくりと取り組むことが必要です。本人がストレスを少しずつ発散でき、親子ともに精神的に解放できる場を作ることも忘れてはならない大切なことです。

LD、ADHD、高機能自閉症の子どもたちは、全般的には知的発達に遅れがなく、周囲から学習面の遅れを本人のやる気のなさや努力不足と思われがちです。しかし、視覚・聴覚等の認知特性や注意集中等に困難があるために、子どもそれぞれに、得意な分野、不得意な分野があります。学校の先生とも相談しながらその特性に合わせた取組が必要です。家庭で勉強に取り組む時にも、学校の先生に相談しましょう。また、専門機関を利用している場合は、担当の先生とも相談して、役割分担をしながら、一貫性のある指導となるよう心がける必要があります。

不得意な分野については、子どものつまずきを把握し、スモール・ステップで取り組みます。不得意な分野で追いつめたり、無理に努力を強要したりすると逆効果になりかねません。小さな成功や努力を誉め、自信や意欲を高めるように心がけます。例えば計算については、電卓を使うなどの補助具を活用することにより、その問題を克服していく方法もあります。机上の勉強では理解が難しいことでも、身近なことや実体験に結び付けると理解しやすくなります。例えば、今日学校であったことを話す、旅行に行く場所を一緒に地図で調べる、アルバムの写真を見ながらその時の話をする、買い物の計画を立てて金額を計算してみる等、実体験と結び付け、楽しみながら取り組めるようにすると効果的です。不得意な分野にばかり目を向けるのではなく、得意な分野を伸ばすように心がけることが大切です。得意な分野が伸びてくると、やればできるという気持ちが育ち、本人の自信にもなります。また、このことによって不得意な分野をカバーすることや、自立に生かすことにつながりますので、うまく支援していくことが大切です。

児童養護施設

児童福祉施設に入所する理由のNo.1は「虐待」です。児童養護施設に入所している子の約6割が、虐待を受けたことがあると答えています。また、障害などのある児童も近年増加していて、平成25年では28.5%の児童が障害ありとなっています。もし何らかの事情により児童養護施設に子供を預けたいと思ったときは、お近くの児童養護施設、もしくは児童相談所、民生委員・児童委員、福祉事務所、保健所、市町村保健センターへご連絡ください。秘密を守りながら、相談を受けることができます。

まずは各都道府県が運営している「児童相談所」や市町村の「福祉課」に連絡をすることが必要です。専門の職員が相談内容を聞いて、心理的検査や医師の診断・家庭環境の調査などを行います。その結果に応じて生活指導をし、必要と判断したら児童養護施設に入所という流れです。

入所理由で一番割合が多いのが虐待で、「父または母の虐待・酷使」が18.1%です。それに次いで多いのが「父または母の放任・怠惰」、つまりご飯を作らなかったり子供に無関心で世話をしないネグレクト(育児放棄)で14.7%です。特にネグレクトは、父1.8%なのに対して母12.9%と、母の方が割合が多いことが表からわかります。特に虐待を受ける児童の数については、近年急激に増加しています。児童相談所に報告される児童虐待の数は、1990年から2010年の20年で50倍以上に拡大しています。児童虐待の背景には、母親の育児ストレスが挙げられます。実際、虐待行為の6割は実の母親によって行われているというデータがあります。つまり、母親だけの理由で言えば1位ネグレクト、2位精神疾患となります。この母子への社会的セフティーネットが日本は大変弱いといます。

近年社会情勢が大きく変化しているのに、未だに母親が育児の大半を担うのが日本の社会です。自己責任論で育児の責任全部を背負ってストレスを溜め、その矛先が子供に向いてしまうこともあるのでしょう。虐待の場合は通報等により発覚し、親の意思に関係なく養護施設に預けられることが多いのですが「今のままでは虐待をしてしまう!」と苦しんでいる親が福祉施設に相談をし、一時的に児童養護施設に預けるといったケースもあります。

精神疾患は全体の12.3%です。育児ストレスやその他の原因により、親が精神疾患になり治療をしながら子を預ける方もいます。子供が病気になったら休むのも、PTA会議に出るのも母親が未だに多いので、ママ友づきあいや仕事のストレスで精神を病んでしまい、子供を施設に預ける判断をする親御さんもいます。こちらも母親が精神疾患になってしまった例が父親よりも多く、父0.6%に対して母は11.7%です。ひとり親ではない場合、父親が精神を病んでも傷病手当等を利用し、母親が仕事と育児を担当することができますが、父親が仕事をしながら育児家事をすることが社会的にまだ難しいです。

仕事や入院などで、物理的に子供と離れなければならなくなった場合も、児童養護施設の入所対象となります。仕事や入院の他には父や母が警察に捕まった(拘禁)などの理由で、養護施設に預けられるパターンもあります。経済的に子供を養育できないというのも、養護施設に子供を預ける理由の一つです。

これらの一番の問題は、障害のある子もない子も一時預かりを含めて入所できる余裕がほとんどないことです。これは虐待が増えだしてからというより、慢性的にキャパが少ないのです。特に障害のある子は児童相談所では人手の問題で預かれない事が多いので児童養護施設に一時保護になるケースがほとんどですが、私の知る限り簡単に2カ月までの一時保護が実現したケースは見たことがありません。行政も児相も他にもケースがあるからと言う理由をつけて、速やか(訴えから1週間以内)に措置されたケースを見たことがありません。お任せされる施設にしてみれば空きのスタッフをいつも複数名用意するには財政負担があるので、できるだけ絞り込んで経営しようとしますから無理もないのです。財政的制度の面から見直さないとこの問題は解決できません。障害者をできるだけ地域に戻すというインクルージョンの流れから入所施設への資金の流れがさらに弱くなったことも原因の一つかもしれません。

福祉事業所の働き方改革

事業体が生き残る戦略の一つとして、働き方改革を進めていかなければなりません。ポイントは、3つあります。
1)長時間労働をなくす
2)休暇取得に向けた環境づくり
3)誰もが働きやすい雰囲気づくり
長時間労働をなくしていくためには、管理職の意識改革や、非効率な業務プロセスの見直し、従来慣行(利用者や関連事業所に対する非効率な業務)の改善が必要です。これは、結果的には生産性向上というメリットをもたらします。意識改革や業務設計・役割分担といったソフト面からのアプローチと、ITツールの活用・ペーパーレスといったハード面からのアプローチが「両輪」となります。

厚生労働省のヒアリングによると、年休取得が進んでいる法人では、一週間ごとのミーティングにて業務の進捗状況を所属長や同僚と共有し、仕事を個人ではなくチームで行うことによって労働者が休暇で不在となっても業務が回るよう、取り組んでいる事例がありました。労働者一人ひとりが責任感をもってしっかり仕事をすることは勿論重要ですが、仕事をチームで行い、チームの中で仕事の進行状況について情報共有することで、休みやすい職場環境へと変わってゆくのです。
トップが主導となり、休暇の取りやすい雰囲気や働きやすい環境づくりを行っていくことが大事です。

福祉現場での働き方改革の視点
離職率の低下、採用難の解消、労働生産性の向上、長時間労働の是正は、介護業界全体の共通の課題です。福祉現場における離職防止に向けた取り組み 5つのポイント
(1)「心身の不調」へのケア…腰痛予防、メンタルヘルスケア
(2)「支援観の違い」への対策…理念・指針の浸透
(3)「働き方」への固定概念の払拭…短時間勤務、時間単位年休、時間帯の固定
(4)「就労後ギャップ」の防止…入社前に誠実な情報の開示
(5)「持ち味の理解」と「承認」…多様性を許容し良い所に着目。事実+意味づけ
離職につながる長時間労働の是正については、昨今の働き方改革の流れもあり、一定の改善がみられている事業者もあるようです。単なる業務の削減はサービスの低下に直結する懸念があり、見直しを行う業務は慎重に検討するべきです。特に利用者に接する部分は、過剰と思われるサービスを除き、施設の「魅力」や「付加価値」になりますので、そこの見直しは必要最小限にとどめ、申し送りや会議・書類の作成といった、利用者に接遇しない業務や運営管理に関する部分について、手順を踏んで着実に業務効率化を推進していくことが大切です。

福祉現場における長時間労働の是正 5つのポイント
(1)「過剰サービス」の削減…「したい」と「できる」の見極め
(2)スタッフの意識改革…奉仕の心による「自主的な残業」の功罪
(3)デジタル化、ペーパーレス…効果絶大!
(4)申し送り、会議の短縮化…重要事項のみとし、残りは各自で確認
(5)定時退社の為の工夫…「仕事の再分配」と「職員間の連携」
中でも、デジタル化、ペーパーレス化による業務効率化は、介護福祉業界においては特に効果が大きいものと思われます。有給休暇の消化や、勤務間インターバル制度の施行などによって、従業員の勤怠の管理が複雑になります。デジタル化による管理の効率化は、今後多様なスタッフが納得して働いていく環境をつくっていくにあたり、従来以上に有力な切り札になります。働き方改革は、福祉業界にとっても待ったなしの経営課題です。全職員で改善状況の進捗を共有しながら、粘り強い取り組みが必要です。

スマホ・ゲーム利用と不登校

不登校・・・スマホ・ゲーム利用「条例、ルール化を」 大阪市の松井市長

小中学生がスマートフォンやオンラインゲームに依存するのを防ごうと、大阪市の松井一郎市長は15日、スマホの使用時間を条例でルール化することも視野に、実効性ある対策を検討するよう市教委に指示した。
松井氏は同日市役所で開かれた会議で、不登校の要因の一つがスマホやゲーム依存であるとの実態が紹介されたことを受け、「夜は何時までとか、条例でルール化したらどうか」との考えを示した。
市内では旭区が平成26(2014)年に、スマホやゲーム機を午後9時以降は使用しないなどのルールを決定。校長判断で各校で適用されているが、市教委として統一したルールは定めていない。松井氏は、使用制限に強制力を持たせたり罰則をつけたりすることは難しいとの認識を示した上で「理念的なものにはなるが、(大阪市として)ルールを作ったよというのが(不登校を減らすのに)大事なのかもしれない」と述べた。
スマホやオンラインゲームの使用制限をめぐっては、香川県が子供がインターネットやゲーム依存になるのを防ぐ全国初の条例制定を目指している。今月10日の検討委員会ではスマホやゲームは「平日は1日60分まで」などとする条例素案が示されたが、ネット上でも賛否が分かれるなど物議をかもしている。
2020.1.15産経新聞--------------------------

この記事は、松井市長の言ったことがすぐさま条例化されるように見出しに書いていますが、市長の言ったこととはかなり異なり産経新聞の勇み足に読めます。ただ、前回も掲載したように(1/13ゲーム障害)オンラインゲーム依存が深刻であることは事実です。ただ、不登校の一因がゲーム依存なのか、不登校になる子がゲーム依存になりやすいのかよくわかっていないのも事実であり、ゲームだけを悪者にしても解決はできないと言われます。

重要なことは家庭での対応であることは間違いがなく、この支援を公の子どもが守るべきルールだよと言うだけでなく、ペアトレなど実質的な子育て支援を強め、学校でゲーム障害や睡眠障害の健康教育に力を入れるべきことは、大阪市や香川県だけでなく国民的に差し迫った課題であることは間違いがありません。

 

ICDー11

昨年、WHOの国際疾病分類は、ICD-10から30年ぶりに改訂されICDー11になりました。厚生労働省は、WHO承認後、国内への適用作業を進め、1〜2年で施行するという予定を案として公表しています。今回の改訂では、心理的発達の障害を神経発達症群とカテゴリー名を変えました。区分は米国精神医学会のDSMー5に沿った「神経発達症」の概念が採用されています。また、我が国ではDSMー5の翻訳の時からdisorderとdisabilityのどちらも「障害」と翻訳するのではなく、特に小児の場合は症状が変わるし治療で軽快する例も少なくないので「症」を使う方向性が示されています。

知的障害の名称は「知的発達症」で、軽度、中等度、重度、最重度の区分分けはそのままで、IQが相対的に高くても社会的適応能力が低ければ相対的に重い判定となるのも変わりません。

会話及び言語の特異的発達障害は「発達性発話または言語症群」となりました。詳細区分として、発達性語音症・発達性発話流暢症・発達性言語症に名称が変更になります。あとに出てくるLDの読字不全やASDを除外した発達性言語症の判別が整理されていないように感じます。

広汎性発達障害は、自閉スペクトラム症で小児自閉症やアスペルガー症候群などの下位分類が改訂され知的発達症や機能的コミュニケーションのレベルで分類されます。

学習障害は発達性学習症になり、読字不全・書字表出の不全・算数不全と詳細区分もDSM-5に揃えました。運動機能の特異的発達障害も、発達性協調運動症となりました。全て「発達性」で統一しました。

情緒障害の分類だったチック症は、神経発達症の分類へと移動しました。詳細区分に、トゥレット症候群・運動のチック症・音声のチック症が入ります。

AD/HD多動性障害は、注意欠如多動症で「欠陥」が「欠如」に変更されます。不注意優勢型・多動衝動性優勢型・混合型の分類はそのままです。

話は変わりますが、障害は理解できるが発達がわからない(?)という放デイ業界の方が少なくないと聞きましたICDやDSMの神経発達のカテゴリーは発達の問題を扱った症状カテゴリーです。知的発達症は全般的な発達の遅れです。これに対して、ASDは社会性の発達、AD/HDは衝動性や注意の調整力の発達、LDは音韻・書字・数量処理の発達、つまり全般ではなく部分的な発達の遅れや凸凹を原因とした症状をさします。発達の遅れにはいろいろなバリエーションがあるという分類です。

それとも、発達がわからないというのは、子どもの通常の発達の順序性をよく知らないというのが同義でしょうか。例えば、数量認識が通常4歳頃で、まだ序数(数える量)段階なのに、繰り上がりな量の合成分解の操作をさせている間違いです。算数障害で量感覚がイメージできない場合も量の合成分解で躓きます。

「こぶた たぬき きつね ねこ」のしりとりは、単語を音に分解したり構成したりする能力(音韻操作)通常6歳の言語発達で完成することを知らずに取り組む現場。全般的遅れがなくても音韻意識に遅れがあれば就学年齢でも困難は続きます。結局、障害は分かるが発達が分からないというのは肢体不自由など目に見える障害は分かるが、目に見えない発達障害やは理解されてないという事でしょう。

社会性発達の順序性が無視された指導も少なくないです。通常6歳の自己認知の発達は経験を蓄積してだんだんできるようになる自分を認識して自尊感情を育てていく時期ですが、この大事な時期にやってもやってもできない課題を与えたり、逆にすぐにできてしまう課題を与えてしまう誤りなどです。発達には順序性がありその段階に合わせた指導をしたときに発達の伸長が望めるのです。ハイハイしている子どもには歩く指導ではなくたっぷり四つ這いできる環境と励ましを与えるのと同じ事です。

ただ、発達の順序性とは言うけれど、あくまでこの順序の子が多いと言うだけの話でしかありません。この平均の物差しで測っているに過ぎない事を忘れて、平均でない多様な子どもを理解したかのように思い込む人もたくさんいます。物理的に歩けない子には車椅子の操作を教えるように、聴覚記憶の弱い子には視覚情報で補う支援をします。車椅子の子に、平均は歩く事だという人はさすがにいませんが、絵カード支援を見て、特別(平均的ではない)事をするから聞く力が伸びないと思い込み、子どもの才能と自尊心を悪意もなく潰し続ける人はまだいます。

大事なことは子どもにはみな凸凹の個性があり、その個性に合わせた支援にはあらかじめ決まったものなどないと、専門家なら心得ているはずです。子どもができない事を障害や発達の遅れに還元してしまわず、指導している自分のせいだという謙虚さがあれば、おのずと良い支援のアイデアは思いつくものですし、そのアイデアに必要な情報は自分で手に入れているものだと思います。

木村泰子さんの言葉

大阪の大空小学校初代校長の木村泰子さんの言葉にはパワーがあります。映画『みんなの学校』の舞台となった大阪の大空小学校は、発達障害と診断された子や不登校だった子など、さまざまな問題を抱えた子どもたちがともに学び合い、元気に卒業していきます。日本の教育システムが変わらない原因は何なのでしょう?社会は、人と違う考えや行動ができる「ふつうじゃない人」を求めるようになっているのに、大人が勝手に決めた「ふつう」の基準に当てはめて判断しようとします。社会が求めるニーズと教育現場が、どんどん乖離しています。本来、子どもの成長度合いを検査する目的は、その子の特性を知ったうえで、周りの子どもたちと安心してつながって、一緒に集団生活を送るためであるべきと木村さんは言います。以下、木村さんのインタビューです。ごく当たり前のことしか言っていないのですが、強烈なパンチ力があると感じるのは私だけでしょうか?

Qーーーー大空小学校に転校してきた子が、前の学校で体操服に着替えるのを嫌がり、「例外は認められない」という理由で、体育の授業を受けさせてもらえなかった話がありました。

Aーーーー体操服に着替えるのが嫌なら、そのままの服で体育の授業を受けさせればいいんです。子どもには学習権があります。憲法二六条は、「すべて国民は、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」と定めていますからね。子どもが学校にくる目的は、体操服を着ることじゃない。体育の授業を受けることですから。私がその子の親なら、「この子は自宅以外では着替えられないので、この服装のままで体育の授業を受けさせてください」と学校に言います。それでも「困ります」と言われたら、「憲法にある子どもの学習権についてはどうお考えですか?」と勝負をかける(笑)。体育の授業の目的は、運動をすることにあるのです。本当の公平は、体操服に着替えられない子がいても、「体育ができれば、その服のままでもええよ」と、その子の個性を認めて安心させること。そして、周りの子も安心して授業を受けられるようにすることです。「ふつう」ができない子どもがいても、お互いを認め合って尊重することを、子どもたち自身で学ぶ。その手助けをするのが先生の役割ですし、それこそが本当の公平な関係性なんですよ。例外を認めず、みんなと同じようにさせるのが公平という考え方は100パーセント間違ってます。

Qーーーー大空小学校では、さまざまな子どもたちが一緒に学ぶ環境でありながら、先生は定時退勤できていました。なぜそのような教育環境を作ることが可能だったのでしょうか。

Aーーーー私が9年間校長を務めた大空小は、全校児童260人中、「発達障害」と診断され(障害者)手帳を持っている子どもが50人を超えていました。そう聞くと「先生の負担が多くて大変そう!」と思われるかもしれませんけど、日常は勤務時間が終われば帰っていました。 じゃあ、なんで他の学校の先生たちは、いつ死んでもおかしくないほど長時間労働しないといけないのか?大空小では、一人一人の子どもが自分から学校へ来て、1日学んで、納得して家に帰ります。それは、私たち教師が子ども同士をつなげて、子ども同士で教え合ったり助け合ったりしているからです。大空小学校のルールはただひとつ。「自分がされていやなことは人にしない 言わない」。この約束を守ることだけです。子どもが学校生活を楽しんで納得できると、いじめも不登校もないし、親からクレームがくることもありません。教師は生徒や親の問題解決や相談事に時間をとられる必要がないから、本業だけやっていればいいんですよ。教師の働き方改革より、学び方改革をしないといけないわけです。

 

DSM-5

前回のICD-11の説明でいきなりDSM-5(米国精神医学会:精神障害の診断と統計マニュアル第5版)の名前が出てきたので解説しておきます。発達障害についての世界的に使われる基準は前回示したWHOのICDと、米国のDSMです。2013年にDSM-5は、20年ぶりの改訂がされました。「神経発達症群」はDSM-5から新設され、いわゆる「広義の(知的能力障害群等も含む)発達障害」として捉えられています。前回も書いた通りICD-11は、DSM-5に沿って改訂されています。心理発達から神経発達に変えた考え方や自閉症のレベルを連続体としてとらえる「スペクトラム」の名称で、アスペルガー障害などをこの中に含むものにしたことなどです。
DSM-5「神経発達症群」における分類
1 知的能力障害群
知的能力障害・全般的発達遅延・特定不能の知的能力障害
2 コミュニケーション症群
言語症・語音症・小児期発症流暢症・社会的(語用論的)コミュニケーション症
3 自閉スペクトラム症(ASD)
自閉スペクトラム症
4 注意欠如・多動症(AD/HD)
注意欠如・多動症・他の特定される注意欠如・多動症・特定不能の注意欠如・多動症
5 限局性学習症(LD)
読字の障害を伴う・書字表出の障害を伴う・算数の障害を伴う
6 運動症群
発達性協調性運動症・常同運動症・
7 チック症群
トゥレット症・持続性(慢性)または音声チック症・暫定的チック症・他の特定されるチック症・特定不能のチック症
8 他の神経発達症群
他の特定される神経発達症・特定不能の神経発達症

 

愛着障害

虐待された子どもにとって世の中は、どこに危険が隠れているかわからない恐ろしい場所であり、彼らには見るものすべてが災いの種に映ると言われます。子ども時代、愛と慰めに満ちた安全な家庭で育つことは、健全な心を持った大人になるために大変重要なのですが、残念ながら現実はそうはいかない場合が多いようです。

自分ではまだ何もできない子ども時代に、基本的欲求を満たしてくれ、呼べば助けてくれ、心が傷ついたら愛を持って気持ちをなだめてくれる大人が、もし周りに一人でもいれば、その子どもは大きくなって、「困難な状況に遭遇してもなんとかなるものだ。人生を思うとおりに変えて、切り開いていく力を、自分は持っている。」という、自己肯定感を抱き、自己コントロール力を持てるようになります。自分の意志や欲求に沿って反応してくれる大人が周りにいるということは、周囲の環境と共鳴して生きるということで、これを経験した子どもは、たいてい、自己認識力や共感力を身につけ、人と調和し、社会に適応して生きていくことができるようになります。

虐待やネグレクトのある環境に育ち、自分の基本的欲求や感情的なニーズが満たされず、親または世話をしてくれる大人が自分に合わせてくれない場合、子どもは周りの大人の「子どもはこうあるべき」という概念に自分を合わせる以外なくなります。つまり、大人のニーズに自分を合わせることになり、これによって、「ありのままの自分ではいけないのだ、自分はどこか間違っているのだ」という観念を抱くようになります。虐待された子どもは、周りの人たちの声や表情にとても敏感ですが、それに共鳴するというより、そのサインを脅威とみなして反応する傾向があります。そのため、虐待された子どもは、防衛的になったり怯えたりしやすいといえます。そういう子どもは、やがて、強いふりをして内心の恐怖感を隠すようになったり、心を閉ざしてコンピューターゲームに一人で没頭するようになったりすることもあります。

回避型愛着(avoidant attachment)と呼ばれるタイプの子どもは、母親がいなくなっても泣かず、戻ってきても無視して、一見、何が起こっても知るもんか、というそぶりを見せます。けれども、実際のところ、子どもの身体の方は過覚醒(神経過敏で緊張が高まっている)状態にあります。このタイプの子どもの親は、子どもを触ったり抱いたりするのを嫌がる傾向が強いようです。回避型愛着タイプの子どもは、学校に行くようになると、しばしばいじめる側にまわり、大人になってからも、自分や相手の気持ちに無頓着である場合が見受けられます。

不安型愛着(anxious attachment)、またはアンビバレント愛着(ambivalent attachment)と呼ばれるタイプの幼児は、泣いたり、わめいたり、しがみついたりして、常に自分に注意を引こうとします。母親の姿が見えなくなると非常に取り乱しますが、かといって母親がそばに戻ってきてもあまり満足しません。不安型愛着タイプの幼児の不安傾向はしばしば大人になっても継続し、学校ではしばしばいじめられる側(=犠牲者)になります。

上記の二つの愛着型に加えて、世話をしてくれる大人自体が自分に苦しみや恐怖をもたらす原因である場合、子どもは混乱型愛着(disorganized attachment)という第三タイプに分類されることがあります。混乱型愛着の子どもは、生きるために依存しなければならない相手が、同時に身を脅かす危険な人物であるというジレンマに置かれます。逃げることもできず、つながることもできない、という手立てのない状態にあるわけです。結果として、誰が安全で誰に愛着を示していいかわからないこのタイプの子どもたちは、知らない人に過度に愛情深く接したり、または誰も信じなかったり、といった極端な愛着のしかたを見せるようになります。混乱型愛着を引き起こす要因はなにも虐待ばかりではありません。親自身が、家庭内暴力やレイプ、深刻な喪失などのトラウマを抱えている場合、自分の感情が不安定なために、親は子どもと向き合って安定した保護や慰めを与える場合ができないことがあります。親が感情的に引きこもってしまい、子どものニーズにこたえられない場合、しばしば役割の逆転が起こり、子どもの方が親のニーズを満たそうと懸命になります。こうして親の世話をせざるを得なかった子どもは、大きくなってからしばしば自分や他者に対して攻撃的になり、自分や人を傷つけるようになることがあります。

ただ、理想通り完璧な子育てができなくても、基本的部分で愛情がありさえすれば、子どもは親と適切なつながりを維持して育つものです。感情にまかせて怒ったり、思い通りに世話をできないことが時々あったとしても、本当は愛するわが子にそんなふうにしたくなかった、という思いがあれば、子どもが親に対する信頼を失うことはありません。そもそも「理想通りの完璧な子育て」というもの自体、存在しないです。誰しも、時折迷ったり後悔したりしながら、子どもを育てています。また、仮に、虐待やネグレクトにあって、辛い子ども時代を送ったとしても、その後社会に出て、愛情を感じる経験をしたり、本人の生まれつきの回復力(レジリエンシー)が強い場合、心の傷を自ら癒やして、健全な心をもった大人へと成長することは十分可能です。 

学級崩壊

行く逃げる去る。3学期はあっという間です。来年こそはクラス替えをと思う子どもや保護者の声が大きくなってきます。その1番の要因は先生です。先生が子どもと性分が合うかどうかのこともありますが、保護者はそんなに深くは付き合わないので、クラスが安定して運営されているかどうかが評価基準です。安定してとは、学級崩壊の兆しがないかどうかが最低限の基準ということです。

学級崩壊が起きるクラスは、「教師が話を聞かせられないから、学級崩壊が起きた」のか、「学級が崩壊気味であるから、教師が話を聞かせられない」のかは、ケースバイケースです。けれども「子どもに話を聞かせられない教師」は、学級を確実に崩壊させてしまいます。学級での指導は、全て「教員の話」から始まります。学級でのルールを決めていくのも、良い行動を評価するのも、悪い行いを正すのも、まずは教師の言葉です。その言葉が子どもに通らない状態では、クラス全体をまとめていくことはできません。

「優しい先生」も「厳しい先生」も、学級崩壊を起こします。なぜなら、ルールが明確ではないからです。「優しい先生」は、優しすぎるあまり子どもの行動を全て認めてしまいます。「厳しい先生」は、厳しすぎるあまり子どもの行動を全て否定してしまいます。どちらも「先生目線」で事に対象しているので、その場限りの対応になってしまいます。結果、どちらの先生も子どもから見たら「気分によってルールが変わる人」と映ります。そうなれば、後は簡単。先生の目を盗んで、自分たちのやりたいことを通すだけです。一人一人の子が気分で事を通し始めていき、気付けば全体がバラバラになっています。

言っている事がその場限りで一貫性が無い場合、クラスは簡単に崩壊します。子どもたちは、自分が関わっている教師に対して、絶えず値踏みをしています。この人は信頼できるのか、この人は甘いのか、この人は自分のことをどこまで見ているのかなどです。その様々な価値規準の中で「この先生の前では嘘をつけない」と思われない限り、学級の安定は成り立ちません。指導に一貫性がない教師には、子ども信頼が集まりません。信頼されない教師は、あっとう間に子どもに見限られます。それは先生一人に限られたことではないです。その学年全体の先生の一貫性、その学校の枠組みの明確化、子どもに関わる全ての大人のチームワークが問われます。

これは別に、学級に限ったことではなく、放課後デイでも学童保育クラブでも、スポーツチームでも子どもが組織されているものならなんでも同じだと思います。まず枠組みをしっかり示して、その中で個性を認めて引き出してくれる指導者の存在が子どもたちの願いです。

コロナウィルス予防

中華人民共和国湖北省武漢市において、昨年12月以降、新型コロナウイルス関連肺炎の発生が複数報告されており、必要な情報の収集を感染症センターでは行っているところですが、800人以上肺炎感染して30名程死亡していること以外はまだ詳しい情報が中国から得られていません。コロナウイルスとは、人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られていますが、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまると言われています。

地元の保健所からは、コロナウィルス予防には入り口で手のアルコール消毒をと呼びかけてますが、これはインフルエンザなどの予防策と変わりません。当事業所では空気清浄機をフル稼働していますが、接触感染には効果がありませんので明日から入室時にアルコール消毒を実施します。ちなみに乙訓のインフルエンザ流行は昨年と同じような増加傾斜で、あと少しで警報が発令されるレベルに達しています。手洗いの感染予防に努めましょう。

 

南海トラフ地震確率推計結果

政府の地震調査委員会は24日、南海トラフ地震による津波が今後30年以内に起こる確率を推計した結果を発表した。大津波警報の発表基準に相当する3メートル以上の津波は、太平洋側の10都県71市区町村に及ぶ広範囲で26%以上の非常に高い確率で襲来すると予測。5メートル以上は、静岡、三重、高知など7都県29市町村で26%以上の確率で起こるとした。今回の想定で津波の高さが最も大きい10メートル以上は、静岡、三重、和歌山、高知などの6県21市区町で6~26%の確率だが、26%以上の市区町村はなかった。

100~200年間で繰り返し発生しており起きる可能性が高い大地震を中心に想定した。政府が津波の被害想定を「確率」の形で示したのは初めて。調査委は今後、日本海溝・千島海溝周辺や日本海側の地震についても同様の手法で津波想定を行う予定。調査委によると、日本の太平洋沖に延びる海溝「南海トラフ」では、30年以内にマグニチュード(M)8~9の大地震が70~80%の確率で発生する恐れがある。政府の中央防災会議などは2012年、M9・1で最大級の「南海トラフ巨大地震」が起きた場合、津波は高知県黒潮町と土佐清水市で最大34メートルとなるほか、東海から四国の太平洋岸に20~30メートル級が来るとする被害想定を発表した。最悪のケースの死者数は最新のまとめで23万1000人に上るとしている。

しかし今回は、このような最大級の地震は「最近2000年間で起きていないまれな現象で、確率が計算できない」として対象から外した。1361年以降に発生した宝永地震(1707年)などM8~9の地震の記録を基に、起こりやすさを考慮して評価した。

その上で、30年以内に南海トラフ沿いで大地震が発生し、海岸の津波高が▽3メートル以上▽5メートル以上▽10メートル以上――になる確率を算出。それぞれの高さの津波が襲来する可能性について▽26%以上▽6%以上~26%未満▽6%未満――の3段階に分けて、津波が来る可能性が高い24都府県352市区町村について推計した。津波高は地形などの影響を受けるため、市区町村によっては区域で分けたり複数の確率を示したりした。調査委によると、26%は「100年に1回」、6%は「500年に1回」起きる確率に相当し、「26%以上は非常に高い。6%未満でも決して安全ではなく注意する必要がある」という。気象庁によると、津波高3メートルで木造家屋が流失し始め、5~6メートルで全壊の被害が急増するとされる。

平田直(なおし)委員長(東京大教授)は「最大級でなくても大きな被害が出る津波が高い頻度で起きることを認知してほしい」と話している。

1/24(金) 17:00毎日新聞【信田真由美】

今後30年間に7~8割の確率で大地震発生と言われても、「???」ですが、1年間で起きる確率は 5.263%、5年間で起きる確率は 23.687%、10年間で起きる確率は 41.764%、15年間で起きる確率は 55.559%。と確率計算すると、小1の子が成人したころまでに地震発生していなければ、発生確率は五分五分以上になっており流石に無視できなくなります。今後1年以内は5%ですから、人間5%くらいはまぐれにしか感じないのでまじめに考えません。また、内陸部なら津波が3mだろうが10mだろうが関心がなかなか向きません。ただ、海岸部に広がる工業地帯が破壊されるという事は、生産や輸送、送電や配管が大ダメージを受けることになります。その影響が被害の少なかった地域にも及びますから、どうしても長期戦が予想されます。保存のきく備蓄品は事業所でもできるだけ買いそろえようという話になっています。

温度差があった?

障害児がいじめられて転校 学校は当初認めず、後に謝罪 

宮崎市立小学校の特別支援学級に通い、軽い知的障害のある5年生男児(11)が通常学級の複数児童からいじめられて不登校となり、今月転校したことが分かった。2年生の頃からいじめられていたという。学校は当初いじめと認めなかったが、父親の訴えを受けた市教委の指導後、事実関係を認めて謝罪した。
 
市教委や学校によると、男児は理科や社会などの教科を通常学級で学ぶ「交流学級」に参加。2年生の交流学級で複数児童から「キモい」と言われた。3年生では顔をつねられたり上履きを隠されたりし、4年生では上履きを水でぬらされた。5年生では理科の授業中に実験材料のマメを食べるよう迫られたという。
 
2年生時から父親が担任らに対応を求めた。だが、学校は加害児童からのみ聞き取り「児童間のトラブル」として、いじめと認識せず、加害児童への注意にとどめた。昨年4月、父親の訴えを受けた市教委が、いじめが疑われる事案として丁寧に対応するよう学校を指導。学校は5月、男児が2年生時からいじめを受けていたと認め、父親に謝罪した。だが、男児はその後不登校になり、今月、近隣の小学校に転校した。
 
昨年4月に就任した校長は「早い段階で真摯(しんし)に向き合っていじめを解消していれば、ここまでの事態にはならなかった。転校になって申し訳なく、残念だ」と述べた。市教委の押川幸広・学校教育課長は「2年生当時から、いじめを前提とした指導がされていれば長引くことはなかった。いじめ防止基本方針を2014年度に策定した市教委と学校現場の間に、いじめの認識で温度差があった」と述べた。

朝日新聞社 2020/01/26(伊藤秀樹)

教育委員会の認識が「いじめの認識で(学校と)温度差があった」などと平然と言っているから、2017年度の法改正後も訴えがあるのに学校が握りつぶす状況が後を絶たないのです。教育長や自治体の長そのものがこの法改正の趣旨と「温度差」のある認識だったと言うべきなのです。配下の職員が問題を起こしているのはトップの責任だという感覚の欠如こそ一番の問題です。

「いじめの防止等のための基本的な方針」は、いじめ防止対策推進法(2013)に基づいてすべての学校で決められている方針です。これは、2011年に大津市の男子生徒がいじめを受け自殺したことをきっかけに制定されました。いじめ防止対策推進法で定めている主なこの法律は3年後に見直すことになっており、2017年に改訂されました。「いじめの防止等のための基本的な方針」の改定のポイントは、学校のいじめ対策・いじめの情報共有の義務化、いじめの未然防止・早期発見できるよう指導の強化・変更、いじめへの対処の変更、重大事態へ対応できるよう組織の設置でした。

これは法律は初めて「いじめ」の定義を設け、児童等のいじめを明確に禁止しました。行為の対象となった児童が心身の苦痛を感じるものが「いじめ」とされ、被害者の主観によって判断されることが明確にしました。また、いじめが見つかったら、被害者と被害者の保護者のケアをすることが義務になっています。例えば、カウンセラーとの相談機会を設ける・いじめ加害者に別の教室で勉強させる・生命や身体の安全が危ないときは警察に通報するなどです。こうした取り組みによって、被害者や保護者のサポートをする義務を定めています。

いじめ防止対策推進法の第19条・第20条では、SNSなどインターネットを介して行われるいじめに対しても学校・親が指導し、防止に努めるよう定められています。また、実際にいじめに遭ってしまった場合、発信された情報の削除や発信者を特定するための協力を法務局または地方法務局に求めることができることも記載されています。

いじめの相談があったり、いじめが疑われるようなことがあったりした場合は、学校側がいじめの事実を調査することが義務としています。また、一定の重大事態に該当する場合には、教育長や学校長の下に組織を設け、調査を行うことが義務付けられています。実際には、調査の公平性・中立性の観点から、第三者委員会が立ち上がっています。また、調査結果は、いじめを受けた被害者や保護者に対して情報提供されます。ただ、いじめの調査方法が具体的に定められていないという問題点があります。

学校側は、いじめの重大事態があった場合、教育委員会を通じて地方公共団体の長に報告し、地方公共団体の長は、いじめの再調査を行ったり、また、地方公共団体の長や教育委員会は、再発防止のための措置を取ったりすることが決められています。いじめの加害者に対する処分として、停学処分や出席停止などが認められています。しかし、処分をするかどうかについては、第一次的には、校長や教員、教育委員会の判断となるため、加害者が厳重な処罰を受けないことが多いです。

いじめ防止のために、いじめの定義や、「いじめは犯罪である」、「人としていけないことである」ということを教え、「やさしさ」や「思いやり」を育むような道徳教育が義務になっています。弁護士が学校に出張して、いじめ防止授業を行うなどの取り組みも増えています。改正前は、「けんかやふざけ合い」がいじめの対象ではありませんでしたが、被害者がいじめだと感じる「けんかやふざけ合い」をいじめの対象に含めるようになりました。これにより、いじめの定義が以前より広がり、今まで「ただのけんかだった」「ふざけていただけ」と対象外になっていたいじめも対象になり、今まで対応できていなかったいじめについても、対応できるようになりました。

学校の教職員がいじめを発見した場合などは、学校内で情報を共有し、学校全体で対策を取ることが原則になりました。教師全体でいじめ問題の解決に取り組み、複数人による状況判断からの支援が可能になりました。これに伴い、学校では教職員が情報を共有しやすい環境を整えることが重要です。また、報告・情報共有を怠った場合、教育委員会から懲戒処分を受けることもあります。

いじめの未然防止として、未就学児・幼児期においても相手を尊重した行動が取れるよう指導を行うことや、授業においていじめを題材に取り上げ、生徒ひとりひとりが考え、議論できるような取り組みを行うことが定められました。早期発見に関する改定では、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーの配置、いじめに関するアンケートの実施、子どもに周囲に相談することの重要さを理解させる取り組みなどが定められました。

いじめの再発確認期間を延ばしたり、いじめ後の被害者との面談などを実施したりすることも義務化されました。そのほかにも、被害者が、発達障害者や帰国子女・性同一性障害者・避難民などの場合に応じて、個別の対応をすることや、いじめ問題に対応するために、弁護士や教育委員会から派遣されるカウンセラーとの連帯を強めていく方針などが決められました。重大ないじめ問題が発生した場合、調査・判断できるように学校や地方自治体では、専門組織を設置することを推奨しています。また、学校だけではなく、地方自治体や教育委員会が連携できるような体制を整えることが重要です。

いじめ防止対策推進法に関して、2017年の基本方針の改正後も問題点が多いという指摘があります。実際、改正後もいじめはなくなっていません。以下は、いじめ防止対策推進法の主な問題点です。いじめ防止対策推進法では、加害者に対する任意の処分は規定されていますが、教員や学校に対する罰則が定められていません。そのため、いじめへの取り組みが甘くなってしまうというという難点があります。現場の教職員がどこまで責任を負うべきか議論が必要であり、必ずしも一教員だけの問題とは限りませんが、現にいじめを放置されている事案もありますので、改正論議が行われています。

いじめ防止対策推進法では、学校や地方公共団体が連携していじめ問題へ対処することが取り決められていますが、地方公共団体によっては、いじめ問題への取り組みが甘いという指摘があります。そのため、いじめが発生、放置されやすい地域があると言わざるを得ません。いじめ防止対策推進法では、いじめの調査を義務化していても、調査方法を具体的に決めていないので、地域によっていじめの認知数に差が出てしまいます。

いじめとは、特定の子どもが心理的・物理的に攻撃される行為のことです。周囲がいじめと感じないような行為であっても、加害者がいじめと感じたらいじめになります。しかし、前述した通り、加害者への処分が義務化されていなかったり、教員・学校への処分が明確に定められていなかったりするので、いじめが単なるトラブルとして扱われ、十分な対応をしてもらえないこともあります。実際、2019年3月には、広島の学校で重大ないじめがあったにもかかわらず、学校側が重大事態として半年も扱わなかったことが問題とされた事案もあります。

これらは学校や担任の責任ではありません。こうした学校や担任を生み出しているトップの責任です。傷ついた子どもに謝って済むようなことではないと思います。子どもに正義を示すべき大人はどうすればいいのか考えて欲しいものです。法律に罰則がなくとも、自治体の長に責任をとる決意さえあれば、誰も責任を取らないお役所天国は脱却できるものだと思います。

 

 

保護者等向け放課後等デイサービス評価表

保護者の皆さんに、先週「保護者等向け放課後等デイサービス評価表」を配布しました。これは年に一度事業内容を振り返って次年度計画に生かすものです。締め切りは今週末となっています。ご協力よろしくお願いします。以下に、今回の取り組みの意義を示しましたのでお読みください。

「事業者向け放課後等デイサービス自己評価表」及び「保護者等向け放課後等デイサービス評価表」について

厚労省が作成した「放課後等デイサービスガイドライン」は、放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものです。事業者が自己評価を通してガイドラインに示された各サービスの内容を向上させる仕組みです。さらに、放課後等デイサービスを利用する子どもの保護者等による、ユーザー評価を活用することになっています。上記の2つの評価表は、事業所等でガイドライン項目に適時加筆削減して活用することになっています。2つの評価表の基本的な活用方法としては、以下の手順を想定しています。
ステップ1 保護者等による評価
○事業者から保護者等に対して、「保護者等向け評価表」を配布してアンケート調査を行う。保護者等からの回答は集計し、特記事項欄の記述を含めてとりまとめる。
ステップ2 職員による自己評価
○事業所の職員が「事業者向け放課後等デイサービス自己評価表」を用いて自己評価を行う。その際、「はい」「いいえ」などにチェックするだけでなく、各項目について「課題は何か」「工夫している点は何か」について記入する。
ステップ3 事業所全体による自己評価
○職員から回収した評価表を集計の上、職員全員で討議し、項目ごとに課題や工夫している点について、認識をすり合わせる。
○職員間で認識が共有された課題については、改善目標を立てる。討議の結果は書面に記録し、職員間で共有する。
○討議に際しては、保護者等に対するアンケート調査結果も十分に踏まえ、支援の提供者の認識と保護者等の認識のずれを客観的に分析する。
ステップ4 自己評価結果の公表
○自己評価結果の公表の仕方については、基本的には「改善目標」や「工夫している点」の主なものについて、できるだけ詳細に発信する(「はい」「いいえ」の数の公表を想定しているものではない)。
○保護者等のアンケート調査結果は、保護者等にフィードバックする(対外的に公表することまでは前提としない)。
ステップ5 支援の改善
○立てられた改善目標に沿って、支援を改善していく。
○業務改善に真摯に取り組む事業所ほど、公表される自己評価結果には、改善目標に関する記述が多くなされるものと想定しています。
○また、(地域自立支援)協議会や事業者団体において、これら評価表を使った自己評価結果の事例発表を行う機会を設けるなどにより、自己評価の取組が広がっていくことが期待されています。

放課後等デイサービスガイドライン

自己評価表

 

 

 

第62回グラミー賞

『第62回グラミー賞』の授賞式が、日本時間27日に行われ、米シンガー・ソングライターのビリー・アイリッシュが、主要4部門の「年間最優秀アルバム」「年間最優秀レコード」「年間最優秀楽曲」「最優秀新人賞」を独占する快挙を成し遂げました。同アワードで主要4部門を独占したのは39年ぶりだそうです。前回、「ビリー・アイリッシュ1/11」の記事で、彼女がトゥレット障害でカミングアウトしているシンガーとして紹介したところです。

ティーンを中心に絶大な人気を誇る18歳のビリーは、昨年3月29日に発売したデビューアルバム『WHEN WE FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』が英米を含む11ヶ国で1位を獲得。米シングルチャートでは14曲同時チャートインを果たし、カーディ・B、ビヨンセ、アリアナ・グランデらが持つ女性アーティストの同時チャートイン記録を更新しました。代表曲「Bad guy」は2000年以降に生まれたアーティストとして史上初の全米シングルチャート1位に輝き注目されています。

■主要4部門 受賞作/受賞者&ノミネーション
▽「年間最優秀レコード」部門
★Bad Guy/ビリー・アイリッシュ
▽「年間最優秀アルバム」部門
★WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?/ビリー・アイリッシュ
▽「年間最優秀楽曲」部門
★Bad Guy/ビリー・アイリッシュ
▽「最優秀新人賞」部門
★ビリー・アイリッシュ

生活保護

現在日本では、母子家庭の14%が生活保護世帯と言われています。生活保護受給額は自治体、子どもの人数や年齢、母親の状況にもよりますが、家賃を抜いてだいたい一人あたり7~8万前後が相場になります。母子家庭で子ども一人がいれば家賃抜きの生活保護支給額が、15万前後くらいが相場になると思います。それに合わせて児童手当などが総額月5万円くらい。それらを足すと年間で200万前後の額が支給されていることになります。母子家庭の平均世帯収入は197万円。およそ生活保護世帯とかわりません。

養育費がもらえない、収入がない母子家庭にとって、生活保護はとても重要な制度です。メリットは子どもの病気で仕事を休んだりしても、収入は減りません。働きづめじゃなくても最低限の生活が保障されるので、子どもとの時間がもてます。税金や病気のことを気にしなくても生活が保障されるので、精神的に安定できます。デメリットは、娯楽・ぜいたく品は基本禁止なので辛い場合もあります。子どもが思春期になってくると、働かなくてもお金がもらえることを悪い意味で捉える可能性もあります。留学や習い事等子どもにしたいことができたとき、簡単にさせてあげられない等が考えられます。

子どもが小さい間は、お金がなくても遊ぶ範囲もしれているので、なんとかなりますが、子どもが大きくなる連れ、周りの影響をうけながら娯楽などにも興味を持つようになるので、思春期になる頃くらいに、生活保護世帯だと、少し大変かもしれません。子どもの年齢によって、メリット・デメリットにも変化がでてきます。

生活保護は、最低限の生活保障であり、理由なくずっと受け続けるべきものではありません。ですが、母子家庭で収入が母親の労働収入しかなく、子どもが小さい・多いなどから仕事をどうしても休む日が多くなり、収入が安定しないなどの理由があるなら、生活保護を受けるべきだと思います。子どもが小さいと、就職自体も難しい場合もあります。小さい子どもを抱えた母子家庭が自立して生活するのは難しいです。ただ、子どもの成長に合わせて、母親も職業訓練や技能を身に着けながら、自立できる仕事を探すことも必要です。就労は賃金のことだけでなく、日々の生活のメリハリがつきます。フルタイムだと難しくてもパートで生保をもらいながら就労している保護者も少なくありません。生保を受けるか受けないかという判断ではなく、働ける時間は働いてみるという柔軟な生保の受け方もあります。

WHO公衆衛生上の緊急事態を宣言

新型のコロナウイルスの感染拡大を受けて、WHO=世界保健機関は専門家による緊急の委員会を開き、感染がほかの国でも拡大するおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。WHOは医療態勢のぜい弱な国への感染拡大を懸念しているとしたうえで、ワクチンや治療法の開発を促進するとともに、そうした国への支援を行うべきとしています。

スイスのジュネーブにあるWHOの本部で、30日行われた緊急の委員会には各国の専門家や保健当局の担当者が参加し、中国を中心に感染が拡大する新型のコロナウイルスの状況について協議しました。委員会のあと記者会見したテドロス事務局長は、感染がほかの国でも拡大するおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」だと宣言しました。

そして貿易や人の移動を制限することは勧告しないとしたうえで、医療態勢がぜい弱な国を支援すること、ワクチンや治療法、それに診断方法の開発の促進、風評や誤った情報が拡散することへの対策、データの共有などを行うべきだとしています。WHOは今月22日と23日にも緊急の委員会を開きましたが、緊急事態にはあたらないと判断していました。

緊急事態の宣言は、2009年の豚インフルエンザや2014年のポリオ、そして去年7月のアフリカ中部でエボラ出血熱の感染が拡大した際などこれまでに5回出されています。日本政府は、国内ではすでに今回のウイルスによる肺炎を感染症法に基づく「指定感染症」などに指定しており、水際対策の強化や、中国・武漢に滞在歴がある人の健康状態の確認などを先行的に実施しているとして、これまで実施している取り組みを徹底するとしています。

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1週間前までは、インフルエンザと変わらない症状で予防法も同じだとたかをくくっていたのが、毎日毎日報道される内容が深刻になっています。わが国も感染者を強制入院できる政令を出したのは良かったのですが、周知徹底を2月7日までにしたことで、こんな緊急事態に1週間も丸腰なのかと大批判を受け、今日、実施を1週間前倒ししました。

また、致死率も2~3%で、インフルエンザB型の致死率0.05%からすれば50倍程です。インフルエンザのようにワクチンも治療薬(タミフル・リレンザ)もないので、感染者の隔離は重要です。症状のない潜伏期間中の2週間もウィルス感染をするので感染を完全に食い止めるのは難しいとWHOは言います。ただ、48歳未満の方の死亡例は今のところないとの情報が子どもにとっては救いです。引き続き手洗い給水、アルコール消毒に励みます。

 

公立高校入学試験の合理的配慮申請

公立高校の入学試験では障害のある志願者への合理的配慮を申請することが出来ます。自治体によって違いがありますが、子どもの特性を踏まえた措置をしてもらうことができます。2016年4月から障害者差別解消法が施行され、公立の学校については受験の際の配慮申請が通りやすくなっています。しかし、現実には入試においてなかなか当事者が望むような配慮は認められていません。私立学校の場合は合理的配慮は「努力義務」なので、各学校の裁量に依るところが大きいですが、公立の高校よりもむしろ私立学校の方が理解があり、別室受験や受験時間の延長などの対応をしているところもあります。そして、入学後の対応なども丁寧に行っているのも私立学校に多いようです。

高校入試のときの合理的配慮の申請に必要な書類の一般的な例ですが、高校入試の場合配慮の申請に必要なことや書類は以下のものです。

・医師の診断書・個別の教育支援計画(各自治体や各学校の様式に沿って作成)受験の際に支援の必要性を証明するために、校内試験でどのような支援を行っていたか記述したもの・中学校と受験先の高校との事前協議=ここで、認められる配慮の範囲について意見のすりあわせを行う。

入試の数か月前には中学校から受験先の高校との話し合いを行う必要があるようです。そのうえで、都道府県教育委員会に許可をとる必要がありますので、詳細については在籍している中学校や各教育委員会に問い合わせてください。学校に合理的配慮をお願いするときに大事なことにも書きましたが、それと同時に中学校での理解と配慮実績も必要になります。それを個別の教育支援計画や中学校での配慮事項などで、中学校での学習の仕方を高校へ伝えていく必要があるからです。

まだ大多数の中学校は、「高校入試の受験方法は特別な配慮がないので、中学校の勉強も皆と同じくする必要がある」と考えています。つまり、高校入試のために、普段の授業から慣れておく必要があるという考え方です。中学3年間などはあっという間に過ぎて行きますから、中学校との話し合いも中学入学時から進めていく必要があります。「学校の先生なら知っているはず」と思っていることでも、経験していなければ結構知らないことが多いです。「こういうことがあるそうですが」と、生徒や保護者の方から学校に伝えていく必要があります。正しい情報を伝えることで先生が動きやすくなることもあります。特別支援教育コーディネーターや進路指導、保健室の先生がよくご存じのはずです。

就労移行支援

子どもに発達障がいを始めとする障害がある場合には、早い時期から自立が気になります。発達障害に限らずその子にとっての人生最初の仕事を選ぶために、大人と子ども自身が把握しておくべきことは、
1 子どもは何に興味があるか?(興味)
2 子どもに元々ある程度備わっている仕事をやる上での特徴とはなにか?(適性)
3 興味と適性の両方がある仕事があったとして、どうやってその仕事をやるか?(実現可能性)
何に興味があるのかを知るためには、世の中にはどんな仕事があるのか知る必要があります。多くの場合、自分の親の仕事とか、学校の先生とか、比較的自分の身近なところにある仕事に対して興味をもつようになります。それはそれで入り口としてはいいことですが、もっと広く仕事を知ることが必要です。手軽に仕事を知るための素材として「13歳のハローワーク 村上龍 幻冬舎 2010-03-25」があります。ドラマ化されたビデオ「13歳のハローワーク DVD-BOX 出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2012/07/25」もあります。30種類くらいの仕事を経験できるアドベンチャーゲーム「13歳のハローワークDS posted with カエレバ デジタルワークスエンターテイメント 2008-05-29 」もあります。このような素材を使いながら、子ども自身が「自分の興味の方向性」を知ることが大事です。
興味があるからと言って、その仕事に向いているかどうかはわかりません。向き不向きを表すのが「適性」です。具体的に適性というのがどのようにして表されるかというと、こんな感じに分類されています。
①知的能力:推測する、数を応用して考えるなどの力
②言語能力:語彙の多さ、前後の内容から推測する力
③数理能力:足す引く掛ける割るの計算力、応用的な算数
④書記的知覚:書いてある文字の意味を理解する正確性&速さ
⑤空間判断力:平面図、立体図を理解する力
⑥形態知覚:形や図柄を区別する力
⑦運動共応:見て手を動かすことの正確性&速さ
⑧指先:指先を細かく動かす器用さ
⑨手腕:腕全体を動かして作業する器用さ
これらが一般職業適性検査(略してGATB:General Aptitude Test Battery)で分かる内容です。この検査は比較的多くの発達障害当事者の方が「けっこう使える」と言う、主にハロワークで実施している適性検査です。これらの能力の組み合わせによって、様々な種類の仕事への適性が分かるようになっています。例えば、「電気設備の保守管理の仕事」には①知的能力、④書記的知覚、⑨手腕の3つが中程度のレベルで必要になる、というようなことが分かるようになっています。このようなやり方で、全部で40の仕事に対する適性が確認できるようになっています。GATBプラスコース(中学・高校生向け)があり、得点や他者との比較にとらわれすぎることなく、自分の強み、能力特徴に注目します。本人自身の各能力を比較してどの能力が優れているかを把握できるようになっており、将来を見据えた進路選択に役立ちます。(1名分420円)。障害の重い人ならTTAPというASD向けの就労移行支援テストが14歳からあります。

「13歳のハローワーク」に紹介されているような仕事だと、なりたいと考える子どもが多いケースが有るでしょう。例えば、パイロットになりたい子は多いでしょうが、実際の雇用の枠は、志望者の数よりもずっと少ないでしょう。性質として似ている仕事、その子の興味の方向性にあっている仕事、その子の適性に合っている仕事について調べてみます。そして、そういったもののなかで比較的仕事につきやすそうなものがないかどうか調べてみるというやり方があります。仕事のやりがいは、仕事を一緒にやる仲間との相性、仕事環境の文化、といったものも大きく影響してきます。まずは具体的に何かやってみることが大切だと思います。仕事選びには、「第一志望に入るためにがんばる」という受験勉強のような考え方はあまり適しません。実際に試行錯誤してみることが大切になります。

大人になってから発達障がいがあることがわかった方は「苦手なことをやった方がいい」と考えて頑張ってこられた方が少なからずおられます。そして結果的に体調を壊してしまうようなことも起こります。仕事をやっていくにあたって大切なのは、ここまでに説明してきた興味と適性がマッチしていることです。苦手なことより得意なことを軸に仕事を選ぶことは「逃げ」ではありません。そのようなことを含めて、子どものうちから教育していくことが大切なのだと思います。

ディスレクシア

ディスレクシアは「字を読むことに困難がある障害」を指す通称で、ギリシャ語で「困難」を意味する「dys(ディス)」と、「読む」を意味する「lexia(レクシア)」が複合した単語です。日本では難読症、識字障害、読字障害など、他にも様々な名称で呼ばれてきました。読むことができないと書くことも難しいことから、読み書き困難、読み書き障害と呼ばれることも多いです。

発達期の特異的な読字障害は先天性のものであり「発達性ディスレクシア」(developmental dyslexia)と言われています。医学的な分類では学習障害(LD)に含まれることが多く、アメリカ精神医学会の診断基準であるDSM-5では読字の障害を伴う限局性学習症・限局性学習障害とも呼ばれます。ICD-11では発達性学習症の読字不全の症状です。

日本ではディスレクシアの割合を示す統計は発表されていません。日本におけるディスレクシアの発現率に一番近いものとしては、障害者白書内にある「児童生徒の困難の状況」のうち「知的発達に遅れはないものの学習面で児童生徒の割合」の4.5%だと言われています。日本語にはひらがな・カタカナ・漢字があり、詳細な発現率は分かっていません。また、知的な遅れが伴わないことや、海外に比べると日本はディスレクシアの認知度が低いことから、大人になるまで気づかないままでいた人もいます。

「文字を読む」というのは一見単純に見える行為ですが、まず文字を目で追い、その一文字一文字をまとまりにしてつなげ、音に変換し、それを脳で記憶している意味と結び付けて理解するという複雑なプロセスを経ています。つまり、文字を音と結び付けて読み上げる音韻処理や、文字の形を認識したり語句のまとまりを認識し意味と結び付ける視覚的な処理などが必要になります。ディスレクシアの人の場合、一人一人の偏りや特性は異なりますが、それらの処理をするための脳の部位に何らかの機能障害や偏りがあり、そのために読むことが難しいのではないかと言われています。

音韻機能とは最小の音単位を認識・処理する能力を指しますが、ディスレクシアの人の脳の特性として、音韻の処理に関わる大脳基底核と左前上側頭回という領域の機能異常があるという説が主流となっています。そのため音を聞き分けたり、文字と音を結びつけて「読む」ことが難しいと言われています。
■文字と音の変換が苦手
ひらがなの文字と音を結びつけて読むのが難しいことがあります。また小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」や音を伸ばす「-」などの特殊音節が認識できず読めないこともあります。
■単語のまとまりを理解するのが困難
たとえば「み」「か」「ん」などのひらがなやカタカナの一音ずつは読めてもそれを「みかん」というひとまとまりの言葉として理解するのが難しいことがあります。
■聴覚記憶が苦手
言葉を音として記憶しながら読んだり話したりしますが、ディスレクシアの人の中にはこの音韻認識が弱く聴覚的な記憶が苦手な人がいます。このように処理と記憶を同時に行うことが難しいことから読むことに困難な場合があります。

ディスレクシアの人の中には、視覚認識や眼球運動に偏りがあり、普通の文字の見え方とは違った見え方をしている人もいると言われています。全く読めないのではないけれど、読むスピードが遅いというディスレクシアの人もいます。周りから怠けていると勘違いされることも多くありますが、本人の努力不足などではなく、先天性の障害であるということを理解することが大切と言えます。

学校では板書が必須ですが、文字を読むのも書くのも苦手なディスレクシアの子どもにとっては困難な作業です。作文や漢字の書き取り、音読なども苦手なため、学校の宿題に時間がかかったり、できないことも多々あります。先生や本人、家族も気づいていない場合、注意不足などと叱られる子どももいます。

仕事においても、書類作成など文字を扱う業務が苦手で、何度間違いを指摘されてもミスを繰り返してしまうことがあります。また、素早くメモを取ることができないため、上司の指示を聞いたり、電話を受けた場合に困ることもあります。短期記憶も苦手な傾向にあるため、誰から電話が来たか忘れてしまったり、人の顔と名前を覚えられなかったりします。

小学生高学年の不登校に多い原因

下のグラフを見ても分かるように、不登校の要因で最も多いのは自分に関わる内的な問題です。高学年になると自意識が強くなってきます。不登校の原因にもそれが影響しているケースがあるようです。たとえば、自分のイメージが他人にどのように見えているのかに悩む、期待にこたえることができないなどから、友達や先生、親の前でうまく振る舞えないことがあります。また、成績が落ちることや、勉強についていけないことも不登校の原因のひとつです。これはいわゆる心理的原因です。

自信不足によって子どもは、さまざまな身体症状が出ます。たとえば、子どもの笑顔が減る、イライラしている、食欲がなくなるといったことが前兆やサインです。子どもに、いつもと違う様子が見受けられるようになったら要注意。子どもをきちんと観察し、それらの前兆やサインを見逃さないようにしてください。

前兆やサインに気づいたら、まずは子どもを誉めることばを探します。褒めることばには副作用がありませんので、かけ過ぎても問題ありません。「…お母さんうれしい」という愛情の言葉と、能力や個性を認める承認の言葉を子どもにかけます。そうすることで、子どもは自信をつけていき、身体症状が軽減され、やがて消えていく場合もあります。1日3つ以上褒める内容を探して褒めていきます。

やっかいなのは、病気かもしれないときです。心理的原因との区別がつきにくいからです。多いのは起立性調節障害と診断を受ける子です。起立性調節障害とは、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患のことです。起きることができない、動けない状態のため、登校できないのです。それらの診断を受けると、血圧をあげる薬を処方されることがありますが、薬だけでは回復しません。親の誉め言葉で自信をつけることが必要です。自身がつけば、症状が軽減されて再登校していきます。ただし、診断を口実に登校しない子もいます。そこは、ダメなものはダメと言える親の本気度が必要となってきます。

多動不注意衝動性の特性をもっている子は、その言動から学校や家庭で否定されることが多く、常に自信が不足しています。ですので、これらの子どもにも励まし言葉がたくさん必要です。誉め言葉で自信がつけば、素直に親や先生の話を受け入れ、心の安定を図ることができるようになります。また、どのような言動をとることが大切だったかを繰り返し教えることも大切です。

家庭で勉強をする場合は、「学校タイム」を設定しましょう。「学校タイム」とは、学校のある時間帯に勉強することです。これによって、学校の勉強に慣れるようにします。ここで気をつけたいのは、親が焦って勉強のことばかり誉めることです。勉強のことばかり誉めると、子どもを自分の思い通りにさせようと操作することになってしまいます。それは、子どもにとってマイナスです。親がなぜ勉強しないといけないのかをきちんと説明することが重要です。

勉強は習慣だということを、親が諭す必要があります。勉強の習慣のない子には、まずは親が一緒に勉強についてあげるようにしましょう。子どもは、誉め言葉で自信がつけば、自ら勉強を始めます。学習意欲の低下も、身体症状のひとつです。もし、そのような症状が出ていると感じるのであれば、親は、「学ぶとはどのようなことか」という学校で学ぶ価値を子どもにインプットします。また、具体的にどのような勉強をするのかを示してあげるようにしてください。

楽しく働くためのヒント&セルフアドボガシー

前回、発達障害の子どもたちと就労を考えていく「2/3 就労移行支援」を掲載しました。今実際に働いている人たちはどんな困りごとやその対策があるのでしょうか。

発達障害のある人は、仕事において一般的に「コミュニケーションが苦手」「ミスが多い」などの困りごとがあると言われてきました。しかし、問題はもっと具体的で、人によって違います。『まんがでわかる 発達障害の人のためのお仕事スキル 楽しく働くためのヒント&セルフアドボカシー』(鈴木慶太:監修、株式会社Kaien:編著/合同出版)では、「発達障害応援企業」として当事者の支援を行なっているKaien社によって、実践的な事例がまとめられています。

例えば、「急に頼まれた仕事に対応できない」という困りごとは、「作業がゆっくり」「段取りを決めるのが苦手」といった特性が影響し、この困りごとが発生しているそうだ。解決策は「急に頼まれた仕事にすぐに対応せず、まずは優先順位と段取りを確認する」「急な依頼に対応できるよう、予め余裕を持っておく」などが挙げられています。本書では、困りごとがマンガで描かれていてわかりやすいです。困りごとが生じる場面、原因と分析、対策まで書かれているので、当事者だけでなく、職場の同僚や上司、支援者、さらには発達障害のある子どもを育てる親御さんも共通のビジョンを描けると思います。

他には「求められていることと異なる仕事をやってしまう」という困りごとが挙げられています。「業務指示の認識がズレる」「ニュアンスを読みとるのが難しい」といった特性により、後から「そんな指示していない」と驚いてしまう事態が発生しますだ。この場合、いわゆる「報連相」の中でも、特に「中間報告」が推奨されています。作業計画を立てた段階や最初の工程が終わった時点で報告し、チェックしてもらうことで、ズレを減らしていくことができます。この書籍のタイトルにある「セルフアドボカシー」とは、自分の状態を把握し、必要な支援を要請することを指します。この際、一方的に権利を主張するのではなく、穏やかに交渉する力が必要だと述べられています。

「権利を主張する側(当事者)も、その主張を聞いて受け入れる側(事業者)も、しばらくの間は練習が必要」です。そして「みんながハッピーに働くことは、結果的に、職場のパフォーマンスを上げることにつながります」とまとめにあるように、お互いにそんな簡単に分かり合えるはずがないということを、常識だと認識することです。ひとつづつ、分析し原因を調べ、歩み寄って対策を工夫しながら見つけて積み上げてこそ、みんながハッピーになれると本書は言います。

まんがでわかる 発達障害の人のためのお仕事スキル: 楽しく働くためのヒント&セルフアドボガシー
監修: 鈴木 慶太 著: Kaien 出版社: 合同出版 発売日: 2019/11/30 ISBN: 9784772613989

発達障害の子のためのハローワーク

2/3 就労移行支援」では、「13歳のハローワーク 村上龍 幻冬舎 2010-03-25」を紹介しましたが、これはこれでビデオやゲームがあって楽しいのですが、発達障害向けではないのでそれに特化したものが出版されていたので、紹介します。

東京から全国展開している放デイ事業所グループTEENSの「発達障害の子のためのハローワーク」の本の中では発達障害の特性をもつ5人の子どもたちと、担任の先生、それぞれのお仕事の案内人が登場します。「鉄道のお仕事」や「出版のお仕事」などなど、約25業界、150種類以上の職種をそれぞれの子どもたちの向き不向きと合わせて紹介しています。この5人が各業界の中で自分に向いている職業を教えてもらいながら、今から頑張ったほうがよいことも教えてもらう、というストーリになっています。漫画や写真をおりまぜているので、字を読むのが苦手な子でも楽しめます。

通常の職業紹介と違うところは、「車掌さんってこんな仕事でこんな人に向いてるよ!」と職業内容で紹介されていることが多いですが、本書は職業マッチングの視野を広げるところに力点が置かれます。残念ながら発達障害のある子ども(中でも高確率で鉄道が好きで車掌さんに興味のあるASDの子)とは異なる人物像だったりします。発達障害のある子に限らず、職業の向き・不向きはあります。ただ、発達障害のある子は他の子どもよりも弱みが”見えやすい”ため、向き不向きだけの話になると「自分にはできないな」というあきらめにつながってしまいやすいです。確かに、臨機応変さが求められる車掌さんの仕事は、想定外のことに弱いタイプの子どもには難易度が高いですが、鉄道にかかわる仕事は車掌さんだけではありません。目立たない仕事でも多くの人の支えで日本の鉄道は動いているわけで、その中のどこかの役割で、向いているものがあるはずです。自分の知っている範囲の職業だけで向き不向きを考えないでほしい。たくさんの職業を知って、子どもたちが自分の興味関心と強みを結びつけてほしいという視点が本書のいいところです。

5人のキャラクターは、13歳、中学1~2年生くらいを想定しています。もともとはベストセラー『13歳のハローワーク』の発達障害版として作るという企画だったそうで、そのまま13歳に設定されたのですが、この年齢は発達障害の子どもにとって重要な時期です。定型発達の子の場合、大体9歳ごろから発達の個人差が大きくなり始めて、抽象的思考力の発達とともに自分を客観視する力がつき、他者と自己を比較するようになります。はっきりしたデータがあるわけではないですが、発達障害の子どもたちを見ていると、中2くらいからこれと似た様相を見せることが多いです。小学校の間は特に気にせず通っていた通級に行くことを恥ずかしがるなど、同級生と自分との違いを気にするようになります。テストの点数が露骨に成績に反映されるようになるため、自尊心もより下がりやすい時期でもあります。

もちろん、周囲との差異を感じ始めた子どもに、その子自身がもつ強みを伝えるのは大切です。しかし、青年期にさしかかった発達障害の子どもたちと対話するときに、弱みの部分から目を逸らして強みの部分だけ伝えても、なかなか信じてもらえなくなります。現実問題(誰にとってもそうですが)強みだけを活かして生きていける場所などはなく、苦手なこと・できないことをどう対処していくかというのは大切な能力です。その子の将来を真剣に考えるならば、弱みの部分は認めつつ、それに対処していくための手立て伝えつつ、強みを活かす方法を教えることが重要です。

そのため、この本の中では、それぞれのキャラクターの強みを踏まえて職業の紹介をしていますが、併せて懸念点や努力が必要なことも書かれています。それは工夫によって解決できることかもしれませんし、特性上難しいことかもしれません。ただ、それを隠すのではなく、本当の意味で子どもたちが自分自身と向き合えるように、できるだけフェアに伝えるように心がけられていることも良いところだと思います。

ネットフィルター

【2020年2月8日(土)京都新聞】
インターネットを通じて性犯罪被害に遭う子どもが増えている。被害の予防やネット時代の性教育を考えるため京都新聞社は昨年12月、子どもの性と会員制交流サイト(SNS)などの問題について意見や保護者からの悩みを双方向型報道「読者に応える」の友だち登録者などを対象にアンケートした。SNSなどの利用に大人の目が行き届かないことへの不安や氾濫するゆがんだ性情報との向き合い方に戸惑う声が目立った。

アンケートは子どもの性とネットに関する悩みを5項目から選択する1問(複数回答可)と、意見や疑問を記述する1問。京都府内を中心に345件の回答が寄せられ、内訳は64%が保護者、2%が教員、34%がその他だった。

記述は130件の回答があった。「ネットの法規制をしてほしい」(中1女子生徒らの母親)「過激な性情報に触れなくて済むよう子ども専用の端末を作るべき」(年長女児と小4女児の母親)など規制を求める声がある一方、「臭いものにふたをするのではなく、性情報との向き合い方を教える方が大切」という意見も複数あった。

 性教育に携わっているという回答者は「大人が十分な性教育を受けていない」と指摘。50代教員は「幼児期から年齢に応じた性教育が必要」と記していた。
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すてっぷの利用者もスタッフもネットは毎日利用していますが、Webや動画のフィルタリングシステムが稼働しています。性描写や暴力描写等を自動的にカットしてアクセスできない仕組みです。

フィルタリングシステムは事業所設置のルーターを管理する「i-フィルター for BUFFALO」が稼働しています。2年間で6千円程ですから1日10円もかかりません。他にもアイ・オー・データの「ファミリースマイル」があります。料金はルーター購入後最長5年無料です。これらのシステムはネットの時間制限もできます。外出先での通信キャリアも利用する子どもの端末管理がしたい場合は「i-フィルター 6.0」(端末一台1日12円)等があります。

親や地域施設はこうしてインフラを整備しますが、一方で、プログラミングや道徳の時間を使って、教育を進めるのは学校の役割です。学校職員が良く知らないから教えられませんというのは、もう時代に通用しません。

「だいじょうぶ3組」 (2013配給:東宝)

5年3組の担任としてやってきたのは、生まれつき手足のない先生、赤尾慎之介。「フツーって何?」「1番を目指す意味は?」個性豊かな28人の子どもたちと先生は、様々な出来事を通して生きていくために本当に大切なことに気づいていきます。
「五体不満足」で多くの人の共感を呼んだ乙武洋匡さんの初の小説「だいじょうぶ3組」が映画化されたものです。赤尾先生役は実際に3年間の小学校教員経験もある乙武さん本人です。しかし、決してドキュメンタリー風ではなく、役者になりきって懸命に“演じている”ところがとてもいいです。赤尾先生の補助教員・白石優作にはTOKIOの国分太一さんです。教師の仕事を1度挫折したという役柄ですが、赤尾先生とともに子どもたちの問題に関わりながら、自分自身も成長していきます。

撮影場所が滋賀県にある豊郷小学校の旧校舎、ヴォーリスが設計した「東洋一の小学校」。京都アニメーション制作のアニメ「けいおん!」でも舞台なったモデルです。その美しさと格調の高さには目を見張ります。広い廊下、公園のような前庭、ウサギとカメのいる階段の手すり、教会のような講堂etc。そこで繰り広げられる、オーディションで選ばれた子どもたちの自然体の演技が、何ともほほえましく見る者の心を温めてくれます。

金子みすゞの詩「わたしと小鳥とすずと」の学習で、赤尾先生の配ったプリントにはこう書かれていた。「私は〔  〕だ(できない)けど、〔  〕なん(できるん)だよ。」自分はそれなりの能力とよい面を持った大切な存在なんだという自尊感情の確認。現代の日本の子どもたちはこの自尊感情がとても低い傾向にあるといいます。みんなちがって、みんないい。「感動ポルノ」に気をつかうより、このメッセージのほうが百倍説得力があります。

クラウドファンディング

最近、クラウドファンディングで資金調達をする個人や団体が多くなってきました。ちょっと古い話では、2016年お笑い芸人キングコングの西野さんの絵本展への資金調達が有名です。入館料を無料にして子どもにも見て欲しいと寄付を求めたのです。目標金額180万円に集まった資金は49日間で4600万円でした。他にもカヤックで石垣島まで行くからと投資を求めたり、新しい機器を開発するからとプロジェクトは多種多様です。銀行のような金融業では相手にしてくれない内容は、その目的に賛同してくれる人から資金調達するという個人に開かれたネット時代の発想です。

クラウドファンディングは、インターネットの普及に伴い2000年代の米国で始まります。先駆的なサービスが次々と誕生し、市場は急速に拡大していきました。代表的なサービスには、『Indiegogo』や『Kickstarter』などがあげられます。また、日本で初めてクラウドファンディングサービスが提供されたのは2011年。その年の3月に『Readyfor』がリリースされ、6月には『CAMPFIRE』がリリースされるなど、日本で本格的な展開がスタートしました。

2011年当初は東日本大震災の年だったこともあり、新たな資金調達の手段としてだけでなく寄付をする際の新たなチャネルとして急速に浸透しました。その後、IT企業サイバーエージェントの子会社が運営する『Makuake』が参入、2014年の東京都知事選に『ShootingStar』で約740万円の資金を集めた候補者が出て話題になるなど、サービス事業者も利用用途も多岐に渡り市場拡大は続いています。現在はさらに多くの事業者が存在しており、クラウドファンディングの形式も基本的な「寄付型」、「購入型」、「融資型」、「株式型」、「ファンド型」の5つと最近新たに生まれた「ふるさと納税型」を合わせて6つのタイプが存在しています。(2019年4月現在)

ちなみに、「クラウドファンディング」という言葉自体は比較的新しいですが、不特定多数の人から資金を募り何かを実現させるという手法自体は古くから存在していました。海外では美術品などのアート分野で寄付を募る取り組みや、日本では寺院や仏像などを造営・修復するために個人から寄付を求める「勧進(かんじん)」などがその例です。

クラウドファンディングといえば、購入型や寄付型が広く知られていると思いますが、市場規模という点では融資型クラウドファンディングが大半を占めています。2017年度(2017年4月~2018年3月)の国内クラウドファンディング市場規模は、新しく生まれたプロジェクトの支援額を元に見ると、前年度と比べて127.5%増の1,700億円と推計されます。このように、手軽に参加できる購入型・寄付型の認知の広がりが寄与し、前年度と比べて倍増した延べ137万人の支援者が、合計15,321プロジェクトに支援しました。こういった市場拡大の背景には、元々よく利用されていた融資型がさらに拡大したこと、株式型クラウドファンディングのサービス提供が2017年4月から始まったことなどがあげられます。今後も地方自治体でのクラウドファンディング活用の広がりに加え、大手メディアや運輸業、製造業、物販業などからの新規参入、事業者と金融機関との事業連携などが進むことが想定されています。クラウドファンディングは、様々な団体・個人にとって資金調達の新たな方法として定着しつつあります。

では、このクラウドファンディングは従来の借金や投資とどこが違うのでしょうか。起案者と支援者の立場から考えてみると以下のようなことが言えそうです。

起案者のメリットとしては、従来の手段では資金調達が難しかったものを、クラウドファンディングによる調達可能性が広がったことは大きなメリットと言えます。また、市場に製品が出回る前にユーザーの反応を知ることができるため、テストマーケティングの場として活用することもできます。
デメリットは、クラウドファンディングの実施方式によっては、目標金額に達成せず資金調達できない可能性があります。
クラウドファンディングを始める前に、プロジェクト成立確度はどれくらいか、成立させるためにはどれくらいの人から支援を見込めそうか、それ以外に資金を集める方法はないか、といった情報を事前に調べておくことが重要です。

支援者のメリットは、クラウドファンディングでは、プロジェクトの公開前にクラウドファンディングサービス提供サイトから審査を受けているため、透明性のある仕組みの上でプロジェクトが公開されています。起案者のプロジェクトページや活動報告、SNSの発信を見ることで、一般的な通販サービスなどの取引よりも、作り手の顔が見えることにより双方向のコミュニケーションに繋がることもあります。
デメリットは、プロジェクトが目標金額に達成した際も、予期せぬトラブルでリターンが提供されないという可能性があります。国内の事例においても、商品が届かないといった支援者の声があがるケースもあるそうです。このようなケースに対応するため、「クラウドファンディング保険」というサービスも提供されています。プロジェクト支援時の不安を減らすため、安心してプロジェクトを実行・支援できる環境が整備されていく必要があると言えます。

光明寺の梅が咲きました

先週は寒くて、縮こまった梅のつぼみが昨日の陽気で一気に開花です。梅と言えば天満宮、天満宮と言えば菅原道真、道真公と言えば飛梅伝説とその和歌です。

【和歌】東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
【よみ】こちふかば においおこせよ うめのはな あるじなしとて はるはわすれそ
【意味】春風が吹いたら、香しい花を咲かせておくれ梅の花よ。主がいなくても、春を忘れてはいけないよ。

菅原道真が大宰府 (だざいふ) に左遷されるとき、大切にしていた庭の梅の木に上の一首をかけて去ったところ、その梅の木が道真を慕って、大宰府にまで飛んで行ったというのが飛梅伝説。また、その故事にちなんだ、太宰府市安楽寺の樹齢1000年の梅を飛梅といいます。

歌の威力を示す内容で、早くから『十訓抄(じっきんしょう)』などの説話集に取り上げられています。悲憤の死後、雷神となって天下を震撼(しんかん)させる道真の威力を、生前のできごとで印象づけるかっこうの材料となった伝説です。この伝説の背景には「飛び神信仰」があるといわれます。元来、神霊は空中を自由に飛び回り、人々の求めに応じて降臨すると考えられていました。その代表的なものが飛び神明(しんめい)です。伊勢(いせ)の神が各地に飛来してはその地の守護神となったという言い伝えがあります。このような飛び神信仰と道真の威光とが結び付いたのが飛梅伝説なのです。

城ガール

空前の大ブームを迎えている日本の城。各自治体が発表した2018年度の統計によると、有料入城者数が200万人を超えた城は、大阪城、名古屋城、二条城。これは統計を取り始めてから初めての数字で、その波に乗り遅れまいと、城を観光資源として観光客誘致を図る自治体も続々と名乗りを上げている模様です。

ここ数年、沸き起こっている世の中のブームをみると、その多くは女性たちが牽引しています。鉄道好きの“鉄子”や、広島カープが好きな“カープ女子”等々、元気があるジャンルには女性の大いなる関心が欠かせません。歴史関連のムーブメントをみると、いわゆる「歴女」、すなわち“歴史好きの女性たち”です。刀剣ブームは「刀剣女子」、神社仏閣の御朱印ブームは「御朱印ガール」と呼ばれますが、ついにこの流れが城にも及び、“城ガール”という呼び名が生まれるに至っています。実際、城でも若い女性の姿を見かけることが当たり前になりました。

昨年末に横浜で開催され、3日間で延べ約2万人が来場した城イベント「お城EXPO」。このイベントでトークショーを行った日本城郭協会理事の加藤理文氏も、「年々、会場に若い女性の姿が増えているような気がします。男性しか来なかった時代を考えると、隔世の感があります」と、女性ファンの増加に驚きを隠せません。

城をテーマにした、携帯アプリ「ニッポン城めぐり」はGPS(位置情報)を使い、訪ねた城を攻略していくソフトです。使用する16万人超が18年に訪れた城をランキング形式で発表しています。これによれば上位7城は、江戸時代までに建てられた天守が現存する城。冒頭の有料入城者数1位の大阪城はこちらでは19位に沈んでしまう。城好きになればなるほど、本物志向なのかもしれません。

戦国時代末期の日本には、およそ2万以上の城があり、柵で囲っただけの砦(とりで)のような城も含めればその数は4万~5万にも及んだともいわれています。なお、これらすべての城に、城の象徴である天守が築かれていたわけではありません。江戸時代には、幕府への遠慮から天守台を築きながらも天守は築かれなかった城も多く、実際に天守が築かれていたのは100城をわずかに超える程度でした。そんな日本の城ですが、現代までに大きくわけて3度の危機に瀕しています。

1度目は、江戸幕府を開いた徳川家康が1615年(慶長20年)に発した「一国一城令」。家康は諸大名に対して居城以外のすべての城の破却を命じました。これにより城の数は約170城に整理され、約60の天守だけが残されました。2度目の危機は、明治維新後の1873年(明治6年)に出された、「廃城令」。これにより、多くの城は天守などの建造物を売却し、城跡は官公庁用地や軍事施設に転用されてしまい、1891年(明治24年)までに40城の天守が破却されました。そして3度目が、太平洋戦争による戦禍です。開戦前には20城の天守が残されていましたが、空襲により水戸城、名古屋城、大垣城、和歌山城、岡山城、福山城、広島城の計7城の天守が焼失。戦後まで現存したのは13城、しかし、1949年(昭和24年)の失火延焼により、北海道の松前城天守が焼失してしまいます。戦後、松前城が焼失したことにより、江戸時代までに建てられた天守が現存するのは、わずか12城だけとなり、そこから、この12城を『現存十二天守』と呼ぶようになったのです。

今ではすべて「天守」とされていますが、江戸時代には弘前城や丸亀城は幕府への遠慮から天守とは呼ばず「御三階櫓」と呼んでいた。現存十二天守のなかで唯一の山城、岡山の備中松山城です。備中松山城は、大松山、天神の丸、小松山、前山、の四つの峰からなる臥牛(がぎゅう)山全域に築かれた城で、標高430メートルの小松山に二重二階の小ぶりな天守が建てられています。近年の城ブームの火付け役となった雲海に浮かぶ天空の城・竹田城と同じように、秋に気象条件(10月下旬~12月上旬の晴れた日の早朝がベスト)さえ整えば、備中松山城も天空の城となります。「日本のマチュピチュ」とも呼ばれる石垣しかない竹田城とは違い、備中松山城は天守が雲海に浮かぶ城となります。

この城ブームの土台を作ったのは、もっと細分化された門オタ垣オタ瓦オタ籠りオタという超マニアの方々です。彼らは、城そのものではなく曲輪と城門の構造や石垣の組み合わせぶりや、城瓦の発掘をしたり、日本中の城の籠城戦術を考えて城模型を組み立ててバーチャル籠城を楽しんでいます。全国各地に飛び回って、その城の構築の歴史的物理的バックボーンを含めて調べつくすなんてとても魅力的な趣味だと思います。

魅力的な声

表情豊かな歌声、深夜ラジオの心に染みる語り口……。ふと耳にした魅力的な声に、思わず耳をそばだてたことがあります。人の声は、私たちの心に思いのほか強く影響を与える。うっとりするような声に心が軽やかになったり、もっと聞いていたいと感じる一方、ゾワッとする声で不快感を覚えることもあります。影響するのは他人の声だけではありません。声は、自分の心とも密接につながっているといいます。

誰でも、その人本来のいい声を持っています。全身を使って深い呼吸をすると、体のゆがみや滞りが取れて、自然にいい声が出ます。そんな声が体の中に響くと、声を出すだけで全身が気持ちいいし、心も心地よさで満たされます。もちろん、いい声を聞いた相手にも心地よさが伝わります。

声は「体」「心」「呼吸」と直結します。いい声が出る体は凝りやゆがみがなく、呼吸も深いです。自分と相手を心地よくするので、人間関係のストレスも解消できます。しかし、実際にそんな声を出している人は少ないです。それは、私たちの体がいろいろなクセを抱えているからです。姿勢のクセ、動作のクセ……。体のどこかが常に緊張し、不自由にゆがんでいます。緊張を手放せない体は、それ自体がストレス源として知らず知らずのうちに気分を落ち込ませ、いらだたせます。
 
そして深く呼吸できない体が発する声は、詰まった感じで通りが悪いです。そんな声は、相手にも不快な感じを与えがち。会話は弾みにくいし、いい関係を築くのに余計な苦労がいります。いつも人間関係で悩むという人は、声の出し方の問題なのです。「声の響き」という実感をバロメーターにすれば、体の変化を自分で感じやすいです。今の声が普通と思っているから気づいていないけれども、滞りが取れて声がスコンと通れば気持ちいい事が実感できます。

いい声が出る体は、ベースに心地よさが宿り、気分が安定します。呼吸が深く、ストレスに強くなり、多少のことでは心が揺らぎにくいです。重要なのは深い呼吸とゆっくり吐く息です。そしてその声が、周りの人にも心地よさを広げます。まさにいいことずくめです。これが、子どもの支援には欠かせないのです。

令和元年度保護者及び自己評価集計結果(公表)

令和元年度保護者及び自己評価集計結果(公表).pdf

今年度の保護者の皆様からの評価アンケートと事業所の自己評価の集計結果を報告します。

環境・体制整備では活動スペースが十分ではないというご意見が保護者から3割、職員から4割ありました。設置基準は満たしているものの、通常学校の利用者が増えて手狭になっているので、新事業所の立ち上げを考えています。また、職員の専門性については資格など保護者に詳しく紹介して周知したいと思います。

業務改善では、評価については第三者評価委員を委嘱していくことを検討していきます。研修については、正規職員が日曜日以外フル稼働しているのでシフト制導入によって週休二日制にしていくことや、当面は第4土曜を休所日にして自己研鑽できるよう検討していきます。

適切な支援の提供では、標準化されたアセスメントツールは知能検査をはじめ読み書き障害検査等を準備していますが、契約時の保護者との合意がなされていないので重要説明事項に加え保護者了解を得たいと思います。また、非常勤職員の方に支援計画などが十分周知されていない件については回議などで情報共有していきます。

関係機関や保護者との連携では、学校との情報共有は現場レベルで常時行っていますが、非常勤職員への周知が不十分なので文書で情報共有したいと思います。就学前や卒業後の連携については相手方からの求めがない限りは連携できていませんが、相談事業所とも協議して連携強化を検討していきます。地域の児童とは公園遊びなどで自然に交流している現状でよいと考えています。ペアトレについては契約内容にするのか希望制にするのかも含めて検討が必要ですが、事業所内相談支援加算月1回35単位では困難だと考えます。

保護者への説明等では、苦情処理の制度が契約時には説明しているが周知されていないようなので連絡帳を見れば制度が分かるようにしておくなどの工夫をします。会報は月刊、ホームページは営業日毎日更新へと改善し、昨年の2割から今年9割の方に評価を得ることができました。
非常時の対応については、昨年同様半数以下の低い評価のままです。今年度中にまずは非常時訓練を実施し、毎年2回の訓練とその報告を欠かさず行いたいと思います。職員レベルでは非常時・虐待・身体拘束・アレルギー・ヒヤリハットについてマニュアルによる周知徹底を図ります。

以上、これらの課題を改善するために職員一同努力していきたいと思います。保護者の皆さんの御理解御協力をよろしくお願いいたします。

令和2年2月15日
育ちの広場すってぷ職員一同

危機管理

新型コロナウィルス騒動で、WHOや政府の初期対応への批判がメディアを賑わせています。WHOの事務局長の母国が中国の経済支援を受けた恩義から、非常事態宣言を遅らせたのではないかという批判、日本政府の渡航制限が他国に比べ緩いのは安全保障より経済を優先する国柄が出たのではないかという批判です。危機管理は決断力、リスク管理は計算力と言われますが、実際にはその両方が必要とされています。

「リスク管理」(Risk Management)の基本は、想定されるリスクが“起こらないように”、そのリスクの原因となる事象の防止策を検討し、実行に移すことです。リスク管理では、想定されるあらゆるリスクを徹底的に洗い出し、そのリスクが発生したらどのような影響があるかを分析します。そして、それぞれのリスクについて発生を抑止するための方策を検討し、影響度の大きさに従ってプライオリティをつけて、リスク防止策を実行します。つまり、究極のリスク管理は、想定されるリスクを予め抑え込んでしまうことと言えます。

一方、「危機管理」(Crisis Management)は、危機が発生した場合に、その負の影響を最小限にするとともに、いち早く危機状態からの脱出・回復を図ること、つまり必ず起きる事を前提とするのが基本となります。もちろん、防げる危機であればその発生を防ぐことが望ましいのですが、自然災害や外部要因による人的災害や事故などの中には、自助努力で防ぎえないものも多くあります。危機管理においても、リスク管理と同様に、起こりうる危機やそれに伴うリスクをリストアップすることが必須となります。しかし、危機管理の大きな特徴は、危機が発生したときに何をすればその災害や影響を最小化できるか(減災)、危機からの早期回復のためには何をすればよいかということが、検討の中心になるということです。

危機は「いつか必ず起きる」という大前提に立って検討を進めることが危機管理の第一歩です。不確定な低い確率で起きることを人は受け止めにくいものです。正常化バイアスと言って危機から目を背けるのは、人間の判断に起こりがちな心理だと言います。事故は自分のところでは起こらない、災害は他の地域で起こることだと思いたいのです。事故は起きる、災害は必ず来るという前提で事を始めるのがリスク管理を含めた危機管理です。そして、事が起これば情報の公開と思い切った早い決断が重要と言えます。

原始反射

赤ちゃんが産まれてすぐ、突然前触れもなくビクッとすることがあります。この動きは「モロー反射」と呼ばれています。
モロー反射とは、赤ちゃんが大きな音などの急な刺激に対して驚き、手足を大きくびくつかせ、何かに抱きつこうとする反射のことをいいます。オーストリアのエルンスト・モロー医師が発見した新生児特有の「原始反射」の一つといわれています。

赤ちゃんの顔を正面にして寝かせ、頭を支えて少し引き起こし、急に支えていた手を緩めると、赤ちゃんは誰かに抱きつき守ってもらおうと手を突っ張ります。本能的な反応なので、無意識のうちに行っているものです。モロー反射は、赤ちゃんの神経が未発達な生後4ヶ月頃まで見られます。この反応がなくなる頃に、首すわりなど首の動きが可能になるといわれています。

神経の発達過程の一つともいわれており、何度も繰り返しビクッと反応する赤ちゃんもいれば、気づかない程度の反応の赤ちゃんもいます。モロー反射は、赤ちゃんの意志とは関係なく反応するので、寝かしつけて布団に降ろしたときのわずかな刺激や、大人が気にしないような音でも反応してしまいます。それがきっかけで急に目を覚まし、大泣きしてしまうケースが多く、何度も繰り返すことに頭を悩ませる方も少なくありません。

モロー反射は、赤ちゃんが母親から離れないように探している仕草ともいわれ、咄嗟に手を伸ばしてもママが見つからないことで泣いてしまうという説もあります。そんなときは、お腹の中にいた頃のような、体を丸めた姿勢で抱きしめてあげます。落ち着きを取り戻して、再び寝てくれることもあります。

また、頻繁にモロー反射を繰り返し、続けて眠ることができないときは、おくるみを使うのがおすすめです。慣れないときは、少し大きめのバスタオルか、専用のおくるみを使うと良いです。モロー反射には個人差があり、手を伸ばしたまま声を出すなど、親が少しびっくりするほどの反応を見せる赤ちゃんも少なくありません。

モロー反射が激しいと、よく点頭てんかんや低血糖、頭蓋内出血を疑うことがありますが、親の手を掴めば治まったり、おくるみを巻いて落ち着いたりする場合はあまり心配がないといわれています。普段の様子が変わりなければ、様子を見ます。心配な場合は、1ヶ月検診などのときに医師に聞いてみると良いです。

点頭てんかんの場合、足を伸ばして手を上にあげ、体を曲げるという特徴的な症状が出ます。思い当たる反応がある場合や、それ以外で普段と異なる反応があったり、抱っこをしても治まらなかったりする場合は、小児科に一度相談します。
また稀ですが、モロー反射がなさ過ぎる場合は、新生児黄疸のひとつである核黄疸や、まったくない場合は鎖骨骨折をしていることもあるといわれています。

モロー反射をはじめとする原始反射は発達状態のバロメーターです。この点から、原始反射が強く残存している場合、脳機能への問題が考えられます。そしてそれが発達障害の兆候である可能性もあるといわれます。モロー反射が長く続くということは、外からの刺激に毎回反応してしまう、つまり刺激に対して敏感な状態が続くと解釈できます。そのため、以下の発達障害のような傾向が見られることがあります。
・音や光をはじめとする刺激に対する感覚過敏
・ADHDの症状がみられる(多動、不注意、衝動性)
・社会的未熟さ(新しい状況・環境への参加対応が難しい)
必ずしもモロー反射が長く続く=発達障害である、というわけではありません。しかし、モロー反射をはじめとする原始反射が長く続けば続くほど何らかの問題がある可能性が高まります。いざというときのために、日頃から子どもの動作をよく観察したり、場合によっては記録したりすることが大切です。

モロー反射とは0~4ヶ月で見られる原始反射の一種です。大きな刺激を受けた時に身体をびくっとさせ、両手を広げてしがみつくようにする動作は赤ちゃんならではのとても可愛らしい動作です。また、ただかわいい動作であるだけでなく、モロー反射をはじめとした原始反射は子どもの発達状態の一つの重要な指標となります。原始反射の始まりと終わりの時期や動作の特徴などで子どもの発達状態に問題がないか気づくきっかけになることがあります。

またこの原始反射を統合する運動を促すことで発達障害の症状の軽減を図ろうという民間療法もありますが、エビデンスは確立していません。ただ、この考え方は昔からよく似た発想での治療法がいくつもありますので、あながち無視はできません。要は運動によって正しい動きを作っていくことは身体の発達に良いことですし、不器用と言われる子どもたちが楽しみながら運動を学ぶはとてもいいことだとは思います。

神経性やせ症

拒食症(神経性やせ症)は、異常な食行動を来す摂食障害の1つです。食べ物を極端に制限する摂食制限型と、たくさん食べてしまったあとに吐いたり下剤を使ったりする過食・排出型に分けられます。思春期の女性に多く見られるのは摂食制限型で、最近は低年齢化が進んでいます。

拒食症では、体重が少しでも増えることに極端な恐怖があり、十分な栄養がとれなくなってしまいます。そのため低栄養につながり、貧血、無月経、低身長などのほか、不整脈や低血糖によって死に至ることもあります。睡眠障害やうつ、自殺の危険もあります。

拒食症になりやすいのは、「努力家で優等生タイプ」「自己主張が苦手で不安や不満をため込みやすい」といったタイプです。進級や進学などの環境の変化、いじめや受験の失敗、失恋といった挫折などが発症のきっかけになります。食事の量が極端に減るほかに、「家族と食事をしない」「食べ物を細かく分ける」「食べていないのに活発に活動・運動する」「極端に体重が減ってきた、または体重の増え方が悪い」などが拒食症のサインです。サインを見逃さず早期に発見して、適切な治療を受けることが大切です。拒食症が疑われる場合は、15歳以下なら小児科を、それより上なら心療内科や精神科を受診します。

治療の柱となるのは、栄養療法と心理療法です。栄養療法は、栄養状態を改善して、健康的な体重に戻すのが目的です。低栄養で生命の危険がある場合は入院が必要になります。心理療法では、拒食という手段に頼らなくても人生とうまくつきあっていけるような考え方やノウハウを身につけさせます。

子どもの拒食症に対する心理療法では、極端な考え方や捉え方を修正する認知行動療法と、家族に子どもへの接し方を学んでもらい一緒によくなる方法を考えていく家族療法が広く行われています。子どもが拒食症になると、母親は自分の育て方が悪いと考えがちですが、それは間違いです。無理やり食べさせたり、不安をぶつけたり、食事や体型のことで注意したりせず、温かく寄り添うように見守ってあげます。家族だけで不安を抱え込まずに、医療機関を上手に利用し、医療者と一緒に解決策を考えていきます。

指標該当

放課後等デイサービス「指標該当」 10/10 で、この指標は「強度行動障害の判定基準で放デイ該当児童を決める」に等しいと述べてきました。放デイは発達期の児童を対象にしており、療育や教育の内容によっては行動障害を予防する効果も上がるので、児童の現在の状態が手がかかるかどうかで、つまり老人や成人のものをそのまま持ってきて判断すべきではないということです。また行動障害は前思春期頃から徐々に生活が困難になって顕在化していくことが少なくないので早期の介入が重要であるということからもこの基準は適切とは言えません。

もちろん、厚労省は夫々の自治体で判断基準を設ければいいとして一律にこの基準を押し付けてはいないとしますが、表を出せば安易に表に引きずられてしまいます。ICFは障害だけに着目するのではなく、障害を「参加の状態」として見ていくべきだと障害観を変え厚労省もその見方に変わってきているのに、こういう得点表になるとあっという間に障害だけを切り取る視点になってしまいます。重要なことは、一人でお店で買い物ができるコミュニケーションや移動能力を持っていなくてもどういう環境なら実現できるかとか、映画館やミュージアムで鑑賞したり公共交通機関はそのままでは使えないけれどこういう支援があったら使っていけるよという事をチェックしなければ意味がないのです。不適切な行為と言っても、家ではそれにあたらなくても百貨店では不適切な場合もあるからどう支援すればうまく行くとか、そううつ状態も場面場面で違う様相を見せるから何を注意すればうまく行くかという内容こそが得点化されなければならないのです。

社会参加の場面でどうなのか、同世代と同じように参加するにはどういう支援がいるのかということです。そういう意味では、行政が親だけに聞き取りをするのもおかしな話で、それこそ支援者も参加するケアマネ会議を持つべきです。相談事業はこうした本人の参加をどう支援していくかを当事者や関係者とともに考えていく事業だったはずです。行政が当事者の参加状況の可能性も考慮して考える余裕や、ありきたりのサービスプランを書くだけで相談員がせいいっぱいにならない施策が必要なのです。基準というのは平等ではあるけれど、条件がそれぞれ違う個人には全く公平ではないのです。それを言えるのは今の制度では保護者の皆さんだけとういうのが、不公平を再生産しないか危惧しています。

そして、現状では余裕のない判定環境はすぐには変わらないのも事実です。従って、学童期の当事者支援については、教育支援委員会で切れ目のない支援をめざしてそれなりに相談時間をかけて親とともに支援環境や校種※を選択しているのですから、行政の縦割りを乗り越えて、これを一つの公的な相談の結論として福祉行政も共有すれば良いと思います。 

※学校教育法施行令第22条の3の特別支援学校の知的障害の就学基準は、「1、知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの 」「2、知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの 」とその全般的な支援の必要性を認めている。

NHK連ドラ「スカーレット」

NHK連ドラ「スカーレット」今日は不覚にも泣いてしまいました。

陶芸を導いた大好きな夫の助言を振り切って穴窯に没頭する妻の我儘とその才能への嫉妬心から夫は家を離れます。一人息子の子育てを終え実母を見送った妻は、名声をあげた陶芸では埋められない空虚を、元夫に再会してもうまく伝えられません。

(工房で電気窯を見ている八郎)

喜美子) おう。

八郎) えっ…。

喜美子) おう。

八郎) えっ…?

喜美子) ハチさん呼んでええ?

八郎) えっ?

喜美子) 喜美子呼んで。

八郎) はっ?

喜美子) 喜美子ぉ呼べ。

八郎) あの…。

喜美子) ええやん、もう喜美子呼んで。

八郎) いや…あっ、えっ、あ…あの…。

喜美子) もう普通にいこうや。

八郎) 普通?

喜美子) ハチさん。喜美子。なっ?普通にいこう。

八郎) 何やねんいきなり。

喜美子) せやからな、何やこう…ここ? ここ? よどんでる感じあるやん。

八郎) よどんでる?

喜美子) よどんでるいうか、う~ん…重々しい。

八郎) 重々しい…。

喜美子) ちゃうか、ちゃうな。こう…これ、な…何て言う?え~ほやから…。

八郎) 意識…。

喜美子) えっ?

八郎) 意識し合うてる。

喜美子) そや。意識し合うてるんやな。えっ、うちのこと意識してる?

八郎) そら。

喜美子) 意識してるん?

八郎) いやまあしてへん方がおかしいやろ。

喜美子) うちもしてる。

八郎) おおっ、してるやん。

喜美子) ほななくせ。

八郎) えっ。

喜美子) なっ? 意識し合うてる感じ、はい、なくして。はいはいはいはい。

八郎) いやいや「はいはいはい」いうてそんないきなり…ちょちょちょ…ちょっと、待ってえや。あのな、座る? もう座りましょう。

喜美子) ええ。

八郎) ちょ…もう、ほなもう…えっ何をそんないきなり…。怒ってはるんですか?

喜美子) もう堅苦しいのやめようや。そらいろいろ思うこともあるやろ、うちかてあるわ。いやあるか? ないわ。もう分からん。もう分からんけど、もう何年も前のことやで? いつまでも引きずる年でもないやん。周りに気ぃ遣わせてやで? この前の…この前のあれかてそうや。照子に信作にほんで小池ちゃんもな、もううちらに気ぃ遣てたん分かったやろ?

八郎) 分かった…。

喜美子) そんなん悪いなあ思わんかった?

八郎) 思た…。

喜美子) 武志かてそうやで。気まずいんちゃうんかって聞いてきよった。

八郎) そうなん?

喜美子) ほやからな、普通にしよ。

八郎) ふ…ほな普通てどういうのいう。

喜美子) せやから何回も言うてるやん、ハチさん。喜美子やん。

八郎) 名前?

喜美子) ハチさんはそっからやろ?そっから変えていかんと。

八郎) あ~。

喜美子) 「あ~」やないで? 言うてみ。「喜美子」言うてみ。

八郎) 喜美子。

喜美子) ちゃうなあ。

八郎) もう分からへん…。

喜美子) 何もないねん、もう何もないねん。さっぱりとな? お互い、さばさばいこうや、なっ、分かる? うちできるで。もう手ぇ触っても何ともない。ほら、こんなんもできるで、ほらほら。お~ハチさん久しぶり、おうおうおう、おうおうおう。

(八郎に抱きついた喜美子の顔が真顔になってしまう)

 ・・・あかん・・・・・歳とった〜。

 

親子の関係性の悪循環を理解する

通常、親子の関係性に問題がある場合、親子の関わりや行動に悪循環が生じているものです。子どもが問題行動を起こす→親が頭ごなしに叱る→子どもは、「どうせダメな子なんだ。」と思い、反抗したり、反省する意欲を持てなかったりする→親は、子どもの態度にガッカリし、態度に出してしまう→子どもは、ますます意欲をなくして反抗する(最初に戻る)。ペアレントトレーニングを受ける親は、子どもへの関わり方や関係性に悩みや不安があり、改善意欲を持っていますが、目の前の出来事への対応に手いっぱいで、悪循環に気づいていないことが少なくありません。そのため、まずは、親子の関係性の悪循環に目を向けるところから始めます。

日常生活における子どもの行動について、以下の3つに分類します。
1.好ましい(増やしたい)行動:家事を手伝う、学校の準備をする、兄弟の面倒を見るなど
2.好ましくない(減らしたい)行動:宿題をしない、好き嫌いをする、言うことを聞かないなど
3.許しがたい(絶対に止めさせたい)行動:他人に対する暴力、自傷行為、物を壊すなど
子どもが好ましくない行動や止めさせたい行動について、状況や頻度、親の対応、子どもの反応を思い出し、言語化もしくは文章化して、冷静かつ客観的に振り返ります。そして、親の関わり方のポイントを学習するとともに、実際に子どもが問題行動を起こした場面をロールプレイで再現し、学習したことを実践してみます。一方で、好ましい行動についても、状況、親の対応、子どもの反応を書きだします。その上で、子どもの心に響く褒め方や、子どもの良いところを見つけるコツを学習します。

例えば、嫌がる子どもに宿題をさせる時や、おもちゃを片付けさせる時などは、親子げんかになったり、子どもが言うことを聞かなかったりしやすいものです。こうした場面で、子どもが自発的に好ましい行動(親がさせたい行動)を取れるような、上手な指示の出し方や、子どもが指示を聞かなかった時の対応について学習します。

ペアレントトレーニングが発達障害の子どもを持つ親のトレーニングとして注目され、たくさんの親が興味関心を持つようになるにつれて、いくつかの誤解も生じています。ペアレント(親)トレーニング(訓練)という名前から、問題のある親を指導するものだと誤解している人がいます。しかし、ペアレントトレーニングは、「悩みや不安が強くてうまく発揮できていないけれど、親が元々持っている「子どもを育てる力」」を引き出すためのトレーニングで、親を問題視して指導するためのものではありません。また、ペアレントトレーニングのカリキュラムには、「無視をする」という内容が含まれています。しかし、ペアレントトレーニングにおける無視は、子どもが自分の行動が好ましくないことだと気づかせるための行動で、いじめや児童虐待で問題となる無視とは意味合いが異なります。また、子どもが好ましくない行動を止めるとすぐ褒めるなど、子どもの心をケアするためのテクニックも同時に学習します。

興味のある方はスタッフまで。

パラサイト

キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていました。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことになりました。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れます。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していきます。

前半は、コミカルに富裕層に取り付いて行く半地下家族のキム一家。家族ぐるみで詐欺まがいな行動を面白おかしく描いてるのですが、後半は一気に雰囲気が変わります。

そして前後半を大きく分ける「 突然変異 」と言える点は、騙してクビにしたパク一家の元家政婦が現れたところです。キャッチホンの画面に映った瞬間、留守になってるパク豪邸で好き勝手していたキム一家全員が「 やばい 」と言わんばかりの真っ青な表情に変化します。

豪邸には住人のパク一家も知らない地下が存在し、そこに元家政婦の旦那が潜んでいたのです。最初は「 なんとか食事を与えて 」と懇願する元家政婦ですが、自分がクビにされたことの真実を知ります。そしてそこから始まる、キム一家 vs 元家政婦夫婦。最終的に夫婦2人を地下に閉じ込め、しかも、元家政婦は頭を打って脳震盪で亡くなってしまいます。

「 どうしよう、どうしよう 」と困惑するキム一家。このコミカルな前半、ダークな後半のギャップに本当に衝撃を受けます。日本はカンヌどまり韓国はアカデミーまでという本質が垣間見えます。

 

障害者医療

障害者医療では医ケア問題はクローズアップされてきましたが、知的障害者や自閉症者の医療問題はまだまだ認知されていません。医療機関を受診した際に、十分な診療を受けられないことは障害者本人や家族にとって辛い経験となります。当事者らは医療機関の受診に際し、多くの負担を感じているのです。また、不快体験や失敗体験が医療機関受診への困難感を強めていることもあります。さらにそれらは受診に対する自信喪失や無力感につながっていたことから、知的障害者や保護者が受診の成功体験を積み重ねられるような支援が必要です。

知的障害のある子どもが“成功経験が少ない”のは、周囲の状況が整っていないことの裏返しであり、今の力で活動できるよう工夫されていない結果でもあります。知的障害者の医療機関受診に関しても同様であり、知的障害者がスムーズに受診できていない状況は、医療従事者の支援が不十分であると自覚してもらうことも必要です。医療従事者の態度や言動は知的障害者や保護者の医療機関受診困難感に影響を与えています。医療従事者は専門職として受診環境を含む改善の余地について検討し、支援の必要性を捉えられる視点が重要ではないかと思います。

知的障害者や保護者は自分たちの努力だけではスムーズな受診への限界を感じ、学校や医療機関、ひいては制度やシステムなど周囲に支援を希望しつつも求めることができていない現状があります。しかし、歯科の領域においては知的障害者が受診する際の個別的な支援が見られます。恐怖や不快刺激を生じさせずリラックスできるように設定する刺激統制法や視覚的支援ツールを用いて情報を伝えることで、治療への適応行動を図っています。これは他の診療科においても有用性が期待されます。医療従事者は知的障害という特性から“できない”“無理だ”と判断するのではなく、選択肢として提示できる支援方法のバリエーションを習得していくことが重要だと思います。

またスウェーデンでは、高齢者ケア・障害者ケアで法律体系やサービス、利用手続きが分かれているわけではなく、社会サービス法に基づく普遍サービスとして一元化されています。そのため高齢者と障害者の政策に差異がなく、誰にとっても理解や利用が容易です。加えて、知的障害者の特性や個々人の障害の程度に合わせたきめ細やかな対応も行われています。しかし、「駆け込める病院がない」「緊急時の受診では行ったことのない医療機関の受診となるので難しい」という意見があります。知的障害者が緊急に受診する場合、生命の危機的状況であるにも関わらず“専門の医師がいない”という理由で、診療を拒否されることもあり、日本においては知的障害者の急性期医療自体が十分ではありません。

そこで、まずは知的障害者の一次医療の充実を図ることが急務です。次に、二次医療圏を中心とした受け入れ医療機関の整備や受診に対するサポート体制の強化が必です。我が国では診察や治療は医療機関においてなされるのが一般的ですが、慣れていない場所での受診が困難である知的障害者においては訪問診療を可能とする医療サービスの適応拡大も必要です。

当事者側としては、スウェーデンやイギリス、アメリカなど多くの国で発展している知的障害者によるセルフアドボカシー(権利主張)グループにおいて受診環境改善の取り組みが始まっています。セルフアドボカシー活動については日本でも1990年代より浸透し、展開されてきましたが、知的障害者の受診においては更なる役割が求められています。日本では知的障害者の余暇活動や仲間づくりを中心として進展・拡大してきた経緯があり、セルフアドボカシーを目的としての活動を行っているグループはまだ少ないからです。セルフアドボカシーグループ活動を通じ、知的障害者の健康や医療に関する当事者の意見やニーズを多くの場で発信できれば、知的障害者の医療受診の現状を知ってもらう機会となり、医療機関での不快体験や失敗体験による受診負担の増加や、受診負担解決への無力感、受診への自信喪失の改善につなげることができると思います。

本人や保護者が医療機関に自信を持って受診できるよう、看護者は事前練習できるための受診に関する詳細な情報提供やスキル獲得のための支援が必要です。待ち時間に対する配慮や受診環境の調整については、本人や家族の申し出で対応するのではなく、看護者から働きかけ当事者の思いに寄り添うことが大事で、うまく受診できなかった場合には、医療機関に訪れることに挫折しないように気持ちを支え、フォローすることで次回の受診へとつなげる役割が求められます。このようにして、知的障害者と保護者が少しずつ自信を持って医療機関の受診ができるようになれば、現在抱えている医療機関受診に対する困難さも徐々に軽減されていくと思います。

キャリア・パスポート

2020年4月より各学校で「キャリア・パスポート」が始まります。「キャリア・パスポート」とは、児童生徒が、小学校から高等学校までのキャリア教育に関わる諸活動について、特別活動の学級活動及びホームルーム活動を中心として、各教科等と往還し、自らの学習状況やキャリア形成を見通したり振り返ったりしながら、自身の変容や成長を自己評価できるよう工夫されたポートフォリオのことです。なお、その記述や自己評価の指導にあたっては、教師が対話的に関わり、児童生徒一人一人の目標修正などの改善を支援し、個性を伸ばす指導へとつなげながら、学校、家庭及び地域における学びを自己のキャリア形成に生かそうとする態度を養うよう努めます。

また、目的(ねらい)として以下のように書かれています。小学校から高等学校を通じて、児童生徒にとっては、自らの学習状況やキャリア形成を見通りしたり、振り返ったりして、自己評価を行うとともに、主体的に学びに向かう力を育み、自己実現につなぐもの。教師にとっては、その記述をもとに対話的にかかわることによって、学校内における様々な経験を一つにして、自らの学習状況やキャリア形成と照らし合わせたり、振り返ったりしながら成長を自己評価する(=ポートフォリオ)ということです。また、教師は児童生徒の記述などを参考にしながら生徒が自らの学びをキャリア形成に生かせるように関わっていくことが必要となるようです。「アンケートやポートフォリオ等」の実施を全体計画に盛り込んでいる学校は盛り込んでいない学校に比べて「児童・生徒は自己の生き方や進路を真剣に考えている」という結果が良いことも全国アンケートの結果も判明しており、キャリア教育の方法として効果が高いことが示されています。同資料の中にはキャリアは「ある年齢に達すると自然に獲得されるものではなく発達を促すには外部からの組織的・体系的な働きかけが不可欠」であると言われていることや働きかけを支える教材もまた不可欠であることも書かれています。

 

発達障害だけで子どもを見ないで

卒業・卒園、そして入学・進級シーズンがきます。新しい生活を心待ちにする反面、ちょっと不安もあります。生活の変化は「ストレス」なので、不安になるのは当然の反応です。保護者としては「それも成長」の一過程と見守っていくしかありません。

けれども、もしも日頃から保護者の方が「うちの子は発達障害かもしれない…」とモヤモヤを抱えているとしたら、新生活への不安はおそらく子ども以上です。そんな時には、学校や園とどんな風にコミュニケーションを取っていけばいいかヒントをくれる『「発達障害」だけで子どもを見ないで その子の「不可解」を理解する』(田中康雄/SBクリエイティブ)を参考にしてください。

著者は北海道大学名誉教授であり「こころとそだちのクリニック むすびめ」院長。発達障害の特性を持つ子どもとその家族、関係者とつながり合い、支え合い、認め合うことを大切にした治療・支援で多くの人から支持されている児童精神科医師です。

本書は「発達障害の診断名より大事なのは、その子の目線にまで達して気持ちを想像してみること」として、発達障害と診断される可能性のある1歳から12歳までの12人の子どもたちのストーリーを例にその子に合ったかかわりのポイントを探っていくというものです。いずれのケースでも、その子の気持ちや困っている理由を想像する「仮の理解」を進めた上で、親御さんの気持ちに寄り添いながら時には周囲と連携した具体的な「かかわりの提案」をしていきます。

12人のストーリーは年齢別に相談の多いケースを事例化した架空の存在ですが、たとえば「かんしゃくが激しい、ひろゆきくん」(1歳8ヶ月)、「授業中座っていられない、たいきくん」(7歳・小1)と具体的なので、お子さんと同じようなケースを見つけることができるかもしれません。またそれぞれのストーリーは乳時期(0-3歳)、幼児期(3-6歳)、就学期(6-7歳)、学童期(6-12歳)と成長に合わせた4つのステージに沿って紹介し、その時期ごとにありがちな問題や親が抱えやすい心配、検討の必要が出てくる幼稚園入園前、幼稚園・保育園から小学校へ、低学年から中学年へといった進学・進級の節目にありがちな「不安」にもしっかりヒントをくれるので心強いです。これまでを振り返りながら今を見ることで納得できることもあれば、今後を見通すことで心構えができます。

場合によっては、「あのときこうしなかったから…」という後悔を抱えている方もいるかもしれません。けれども子どもとのかかわりに手遅れはありません。一緒に考えてくれる人と今から始めれば、どの段階からでも手立てはあります。

著者は医学的見地から「発達障害」という概念の存在を否定はしませんが、臨床の現場を通じて「発達障害だけでは話が進まない。進ませてはいけない」ことを実感し、急いで診断名をつけることより「一人一人の思いや周囲との関係性について思いを馳せ、今できる生活の応援を考える」ことを大事にしています。

新型コロナ拡大防止

京都市立校3月5日から休校、府立校は3~13日 新型コロナ拡大防止で
2020年2月28日 12:57 【京都新聞WEB】

政府が小中高校の臨時休校を要請したことを受け、京都市教育委員会は、3月5日から全ての市立の小中高校、特別支援学校、幼稚園の計261校を臨時休校にすると28日発表した。「課題を確認して対応するには一定の時間が必要」として、2~4日は通常通り登校日とする。
休校期間は春休みを含め、幼小が4月7日、中学が4月5日、高校が4月7日か8日、特別支援学校が4月7日まで。
京都府教委も同日、全ての府立中高校、特別支援学校の計74校(分校含む)を3月3~13日に休校すると発表した。今後の状況に応じて延長するという。市町教委にも臨時休校を実施するように依頼する。
府教委によると、政府の要請は2日からだったが、周知の期間などを踏まえて3日からに決めた。期限を13日までとしたことについては、ウイルス感染が収束した場合に定期テストを実施する可能性を考えた上での措置だとした。橋本幸三教育長は「テストや入試など非常に大事な時期でつらいところだが、感染の拡大を防ぐために可能な限り対応していく必要があると判断した」と話した。
3月6日に予定している高校入試の中期選抜は実施し、ウイルス感染や感染の疑いで受験できなかった生徒には追試験の実施を検討する。卒業式も感染防止対策を講じた上で行う。

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京都市教育委員会「京都市立校、2日は通常登校」 府教委「高校入試は実施」 首相休校要請で検討
2020年2月28日 9:33 【京都新聞WEB】

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて安倍晋三首相が突如表明した休校要請に対して、京都府と滋賀県、京都市の各教育委員会は27日夜、対応の検討を急いだ。
京都府教委は幹部らを集め緊急会議を開いた。3月6日に予定している高校入試の中期選抜については、府内の感染状況に大きな変化がない限り実施予定。府立中3校の卒業式は時間を短縮する方針という。橋本幸三教育長は「突然の表明には正直驚いている。政府の要請を踏まえた対応をする方向で、生徒や学校運営に対する影響を考慮しつつ最善の方法を考えたい」とコメントした。
京都市教委は校長会役員と協議を行い、3月2日は通常通り登校日とすることを決めた。3日以降の対応については早急に検討するという。在田正秀教育長は「一人一人の子どもの居場所、安心・安全の確保、各家庭の状況など各学校で課題を確認して対応するには一定の時間が必要」としている。
滋賀県教委も緊急会議を開き、3月の卒業式や高校入試を予定通り行う方針を確認した。県立高校などの卒業式は、来賓や在校生の出席者数を減らしたり、式典時間を短縮したりするよう各校に求める。休校期間に必要な対応や、児童・生徒、保護者らへの注意事項などを検討しており、福永忠克教育長は「国の要請は重く受け止める。子どもたちの安全を一番に考え、判断していく」と述べた。

阪神・淡路大震災を経験した神戸の学校?

神戸市の教員いじめの行政処分が昨日報道されました。二人の男性教諭は懲戒免職。主犯格と言われていた女性教諭は停職3か月、もう一人の男性教諭は減俸だそうです。

同じ日、神戸市教委が他にも職員同士のパワハラはないかと調査したところ、さなぎを食べさせたり、丸刈りにするなどが発覚しました。しかも臨時講師が加害者です。神戸市の学校は緩みきっている感じです。これが25年前阪神・淡路大震災で6千名越えの犠牲者を出して、命の尊さを語り続け、悲しみを乗り越えてきた神戸の学校かと思うと、本当に情けなくなります。

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蚕のさなぎ食べさせる 神戸市立学校で新たな教員間いじめ 教室で丸刈り、頭に七味も
【毎日新聞WEB2020年2月28日 22時54分】

神戸市教委は28日、市立東須磨小学校とは別の学校で、複数の先輩教員が後輩教員に対し、蚕のさなぎを食べさせるなどの集団ハラスメントがあったと発表した。40代男性教諭を減給10分の1(3カ月)、30代男性臨時講師を戒告の懲戒処分とした。市教委は「(後輩に)被害感情がなく、公表を望んでいない」として、校名や校種を明かさなかった。

市教委によると2016~18年度、加害側の2教員が後輩の男性教員に、蚕のさなぎを食べさせる▽職員室や教室で丸刈りにさせる▽飲酒を強要する▽10万円分のかばんや時計を購入させる▽七味を頭からかける――など十数件のハラスメント行為をした。既に退職した別の教員も、この後輩教員宅の壁やドアに落書きをしたという。

東須磨小の教員いじめ問題を受けて、市教委が全教職員を対象に実施したハラスメントに関するアンケートで発覚した。被害教員は申告しなかったが、同僚13人から訴えがあったという。前校長らは同僚からハラスメント行為について知らされたが、加害側の教員らに十分な指導、注意を怠っており、前校長は口頭訓戒、現校長は文書訓戒となった。

市教委は「被害感情がなく、今回の処分発表で調査は終わりにする」と説明した。【春増翔太】

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神戸・東須磨小教員間いじめ 加害教諭2人を免職処分、2人は停職と減給
【2020.2.28 19:40産経WEST】

神戸市立東須磨小で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、市教育委員会は28日、加害側の蔀(しとみ)俊教諭(34)と柴田祐介教諭(34)の2人を懲戒免職、女性教諭(45)を停職3カ月、男性教諭(37)を減給3カ月(10分の1)とする懲戒処分を発表した。
また調査委員会が先日公表した報告書で2件の暴言が認定された前校長(55)を停職3カ月、加害教諭側に漫然と口頭指導を行い、逆恨みを招いたとして現校長(55)を減給3カ月(10分の1)とした。さらに前々校長(62)も戒告処分とした。
調査委の報告書では、加害教諭4人は平成29年夏頃から約2年間、主な被害に遭った男性教諭(25)に対し激辛カレーを食べさせた行為をはじめ、暴言・暴行など100件超のハラスメントを行った。このうち蔀教諭は最多の78件、柴田教諭は27件のハラスメント行為が認定されていた。
市教委は2人の処分理由について「悪質なハラスメント行為で職場の秩序を乱した。勤務態度にも問題があり、最も重い免職とした」と説明した。
また停職の女性教諭、減給となった男性教諭についても「ヒアリングで虚偽の事実を述べたり、セクハラ行為にも及んでおり、厳しく処分する必要があった」とした。

 

みんなで力を合わせる事

【2020年3月2日 17時12分NHKWEB】

全国で始まった学校の臨時休校に合わせて保護者が仕事を休んだ場合の所得補償として、厚生労働省は1人当たり日額8330円を上限に、賃金相当額を支払うことを決めました。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため全国の学校で始まった臨時休校で、保護者の中には仕事を休まざるをえない人もいることから、厚生労働省は、所得を補償する新たな助成金制度を作り、2日、詳細を公表しました。

それによりますと、今回の対策で学校が臨時休校になったり、新型コロナウイルスに感染したおそれがあったりする子どもが休むのに合わせて従業員が有給休暇を取得した場合、1日当たり1人8330円を上限に賃金相当の額を企業に助成します。

対象は、正規、非正規を問わず、先月27日から今月31日に取得した休暇に助成金が支払われます。

一方、フリーランスで仕事を請け負っている人や自営業の人は対象となっていないということです。

厚生労働省は今後、申請の方法などを決めて公表したいとしています。

加藤厚生労働大臣は、午後の参議院予算委員会で、「保護者への助成は、年次有給休暇とは別枠で休暇を確保し、通常の有給休暇と同額の賃金を支払ってもらうよう企業側に求め、企業側には支払った賃金の10割を助成する」と述べました。

また、学童保育について小学校の休校に伴って午前中から運営する場合は1日当たり1万200円を、新たに運営する場合は1日当たり3万6000円を各施設に加算し、保護者に追加の負担は求めない方針を示しました。自民党の対策本部で、岸田政務調査会長は、臨時休校について、「家庭にはさまざまな事情があるので、しっかり耳を傾けながら、丁寧に対応を考えていきたい」と述べました。

出席した議員からは、「臨時休校で給食がなくなるため、関係業者への支援を行うべきだ」といった指摘や、仕事を休まざるをえない個人事業主も支援するよう求める意見などが出されました。自民党は、近く、政府に3回目の提言を行うことにしています。

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この時期、被雇用者の親が、子息の学校が臨時休校で仕事を休めば、最高20万円程度国が会社に人件費補填をしてくれる仕組みです。会社は人件費の持ち出しがなくなるので社員を休ませやすくする仕組み、社員も有給休暇が減らないので休みやすい仕組みと言ってもいいかもしれません。

しかし、人件費の補填ができても、人手を失った事業体が社会に与える影響は計り知れません。特に我々のような対人サービスの場合、休んだ従業員の人件費が補填できてもすぐさま代替者が見つかるわけでもないので、現場でのサービスは維持できなくなります。

休校になった学校の教職員に手伝ってもらう事はできるはずですが、そういうメッセージを発した政治家は多くないです。みんなが力を出し合う音頭取りが非常時の政治家の役割なのに、金を出せば良いという安易さを感じさせているのが気になります。休業者の人件費で会社が倒れるのを防ぐ事は大事ですが、政府は企業活動までを自粛させて感染防止をしようとしているのではないのですから、働く親を休ませなくてもいいように、政治家は動くべきです。

休めない家庭の低学年や特別支援学校生には学校開放する千葉・埼玉・横浜・大阪・京都市等は、働く保護者を支援する方向で動いています。いろいろ壁はあるけど緊急時はみんなで助け合おうというメッセージが伝わってきます。学校現場は共働き率が高い職場です。子どもを預けなければ仕事が成立しない方が多いのです。それでも、休みのドミノ倒しを誰かが止めて支えないと社会は崩壊します。これは、お金では解決しません。

確かに日本中の学校を休校にして感染スピードを落とそうという決断は凄いですが、学校職員が支えてあげてほしいと首長をはじめとする政治家が動く事も、お金を積むよりはるかに政治性の高い決断だと思うのです。

さくら開花予想

事業所の近くを歩いていたら、早咲きの桜が咲いていました。今年のさくらは、平年より大幅に早く咲く見込みで、記録的に早くなる所もありそうです。ただ、九州南部や静岡など温暖な地域では、暖冬の影響が大きいためほぼ平年並みの開花となりそうです。

--------------------------ウェザーマップの「さくら開花予想」

今年の冬は、寒気が流れ込んでも北日本までのことが多く、西日本を中心に大幅な暖冬となっています。このため、休眠打破は鈍く花芽の成長も鈍いとみられます。一方、1月・2月も春のような暖かさの日が多く、3月も一時的な寒の戻り以外は気温がかなり高めの状態が続くと予想されます。暖冬の影響よりも1月下旬以降の高温の影響が非常に大きいとみられるため、平年より大幅に早い開花となりそうです。九州や四国など暖冬の影響が大きい地域は、記録的な早さとはならない見込みです。

 

子ども起業

京都市内の中高校生が経営する小学生向けプログラミング教室が2月、中京区にオープンした。受講生集めから経理、指導まで全てを担い、経営の厳しさや面白さを体感している。生徒たちは、昨春から北区のコミュニティーFM局「RADIO MIX KYOTO(ラジオミックス京都)」で週1度の番組「17歳、就職活動なう。」を担当している。経営者らへのインタビューを通して働くことの意味や大学での学びを考える内容で、企画を続けるうちに実際の事業経営に関心が生まれたという。

大人も若者の挑戦を支援する。番組プロデューサー中川隼人さん(34)は、生徒を「つかず離れず」の状態で見守り、全国でプログラミング教室を展開するNPO法人「ロジカ・アカデミー」(大阪府池田市)は運営面での協力を申し出た。経営に携わる生徒は18人。10人ほどが中心となり、リーダーの「社長」を筆頭に、経理や人事、技術担当を決めてビデオ会議を定例で行う。週1度の教室では生徒が同アカデミーの教材を用いて小学生にプログラミングを教える。現在は教室がスタートして間もなく収入がないため、運転資金は中川さんが貸し付けている。事業計画の中で収入確保策や返済計画を立てる予定で、中川さんは「徹底的に自分たちで考えることで、これからの時代に必要な問題解決能力が養われると思う。今後が楽しみ」と応援する。

中高生が運営する教室は同アカデミーの教室に例がなく、目下の悩みは小学生にどう教室の存在をアピールするかだという。社長の平野福さん(15)=同志社高1年=は「楽しい教室にするのは得意だけど、集客や広報の難しさを実感している。一方で小学生の発想の豊かさを間近に感じられるのは楽しい」と話す。「ロジカ式京都四条校」は中京区室町通六角下ルの「こいやまCafe」で毎週水曜日に開講。月謝制。問い合わせは中川さん090(7554)8081。

【2020年3月3日 14:00 京都新聞WEB】

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プログラミング講座を中高生が企画するというのも面白いのですが、高学年、中高生が店を出したり会社を起業させてみるのはとても良いと思います。小学生なら洗車・清掃会社、中学生なら御用聞きの便利屋、高校生なら記事のような学習支援サービスや企画も行うイベント会社などです。自主的に組織的に収益上げて目標を達成するというところがとても大事で、大型旅行の費用にする、高額のスポーツ用具やIT機器をそろえるなど、期間限定型の起業はぜひ経験させたいプログラムです。

センバツ無観客

日本高野連は4日、第92回選抜高校野球大会(19日開幕、甲子園)について、史上初の無観客で開催準備を進めることを決めた。主催者の日本高野連と毎日新聞社は大阪市内で運営委員会と臨時理事会を開き、出場32校に無観客での実施に向けての準備を要請することを決めた。だが、新型コロナウイルスの感染状況によっては中止することも明言した。開催の可否は11日の臨時運営委員会で結論を出す予定だが、予断を許さない状況だ。

「開催ありき」で進めてはいけない。これから1週間の状況を注視し、やはり開催は難しいと判断されれば、速やかに中止を打ち出すべきだ。丸山大会会長も「中止も視野に入れている」と強調したが、言葉だけではないことを強く願う。11日の判断にあたっては、科学的、疫学的な面から冷静に開催可否を決めて欲しい。「球児の夢だから」という感情が先走るとしたら危険だ。

確かに、出場校からは歓迎の声が多く上がった。甲子園でプレーさせてあげたいという日本高野連の心情は理解できる。昨年のセンバツ入場料収入は約3億3000万円。甲子園大会は放映権料がないため、無観客とすることで収益面ではかなり厳しい運営が待っている。それでも、現時点では中止を決めなかったことに“決意”が表れている。ただ、一般的な国民感覚からすれば、驚きをもって受け止められたと思う。毎日新聞社とともに世論の批判を覚悟の上で、今回の決定に至ったのだろう。その覚悟を、大会終了まで最大限、安全確保に努めることで示さないといけない。

【アマチュア野球担当=石橋隆雄、古川真弥 2020年3月5日 日刊スポーツ】

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深刻なのは、高校球児だけではありません。応援の人々を輸送するバス会社、宿舎、飲食関係業者と広がっていきます。学校の臨時休校でも民間給食会社とそこに供給している業者は悲鳴を上げています。もちろん政府のつなぎ融資は提案されてはいますが、先日も書いたように人は支え合って生きています。お金だけで何とかなるものとならないものがあります。広がりの底辺に行けば行くほど細々と様々なものを支え合っています。

誤解を恐れずに使うならば、リスクとリターンはバランスよくとるしかありません。高い効果を狙えば大きなコストも覚悟しなければなりません。大きなコストを恐れて小出しに対応するとわずかな効果しか期待できません。結局、そこそこの持続を求めるなら、バランスがどこにあるのか探るしかありません。どちらかに偏った形での正解はないのです。

 

ICT を活用した個に応じた指導法

京都府の教員研修先は京都府総合教育センターです。ここが、昨年3月に発行した「ICT を活用した個に応じた指導法の研究(3 )」がホームページに公開されています。

序文はこんな風です。
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平成 28 年4月1日に、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法) が施行され、公立学校(園)では、合理的配慮の提供が義務となりました。また、 平成 29 年3月には小学校及び中学校学習指導要領、 平成 30 年7月には高等学校学習指導要領が告示されました。新学習指導要領では、 各教科等で学習上の困難に応じた指導内容や指導方法の工夫について記述され、具体的な例として ICT 機器の活用についても触れられています。
そして、 平成 30 年度からは、小学校、中学校及び義務教育学校における通級による指導を受けている児童生徒の増加や、中学校卒業後の生徒の高等学校等への進学状況などを踏まえ、高等学校における通級による指導が制度化されました。

このように特別支援教育をめぐって大きな変化の時代にある中、 京都府総合教育センターでは、 読み書きに困難のある児童生徒の中には、 ICT 機器を読み書きの代替機能として活用することで、 うまく学習することができる児童生徒がいるのではないかと考え、 平成 28 年度は 6 校、 平成 29 年度は 14 校の通級指導教室で、 対象児童生徒のべ 38 名の御協力を得て、 プロジェクト研究に取り組んできました。

平成 28 年度に、 京都府内(京都市を除く 。)全小中学校の特別支援教育コーディネーターと通級による指導担当の先生方を対象に行った調査(302 校から回答) によると、読み書きに困難がある児童生徒がほとんどの学校に在籍しているということが分かった一方で、 ICT機器の活用については、代替え機能として活用しているケースはほとんどないが、効果的な指導を知りたいという意見が多いという状況の中で、 この研究はスタートしました。平成 28 年度の実践及び調査研究により、 ICT 機器を使った効果的な指導や実践を具体的に情報提供することが必要であることを再確認しました。 平成 29 年度のプロジェクト研究において、アセスメント、 ICT 機器を含めた具体的な指導方法の実際や評価の在り方、通常の学級との連携の在り方に関する研修の機会の必要性などの課題が明確になるとともに、 学習意欲の向上、学習内容の理解、自らが効果を実感する等の変容が見られるなどの成果がありました。

こうした 2 年間のプロジェクト研究の成果と課題を踏まえ、 今年度は学習支援の充実はもとより、 通級による指導から通常の学級での学習へ「つなげる」 ことや、小学校から中学校へと「つなげる」ことを目的として取り組みました。 これは、 多くの先生方や児童生徒の皆さんの御協力により得た成果を、広く活用していただくためには何が必要なのかを明らかにしていく ことでもあります。この冊子を、 児童生徒の将来の姿につながる「今」の支援を考えるための資料として、御活用いただければ幸いです。
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そして、この研究の助言者になってきた東大の近藤先生はこう締めくくっています。
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近年、教員の過重労働や疲弊の現状が世間にも知られるようになりました。 3 年間、学校、教室やその周辺の多くの課題に直面しながらも、 ICT を一つの手段として活用し、目の前にいる児童生徒一人一人の学ぶ機会の保障に奔走してくださった、プロジェクトに参加された研究協力員の先生方、総合教育センターの先生方に深く感謝いたします。微力ながら指導助言者を務めましたが、私自身にとって、学び多き日々でした。

一方で、上述したように、今回の研究事業のような取組が存在した故になんとか実現できたことや、課題感が大きく残され、今後の継続的な取組が期待されることも明らかになりました。今後、インクルーシブ教育が発展していく中で、多数派の生徒の学び方と、それ以外の学び方を必要とする児童生徒の間では、両者を共に包摂できるユニバーサルな学びの場が拡大していくことは間違いないでしょう。

しかし同時に、両者のコンフリクト(対立)がなくなるわけでもないこともまた、真実です。これも繰り返しになりますが、コンフリクトは忌避するべきことではなく、両者が相互理解を深めて望ましいあり方に向かうために、歓迎すべき対話の入り口でもあります。そしてそのような対話の場は、すべての子どもたちと私たち教員にとって、学びに満ちた機会でもあります。「個別のニーズのある児童生徒の教育保障に ICT を活用する」という切り口が、合理的配慮のみならず、その学びの機会を目に見えるものにする一助となることを祈っています。

近藤武夫
東京大学先端科学技術研究センター

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残念ながら、この事業所がお世話になっている学校では、読み書き困難に対して子どもたちがタブレットを頼りにしている形跡はいまだにありません。タブレットと言えばYOUTUBEを見るものだと理解している子どもばかりです。どうして先生方の研修先のセンターと学校ではこうも開きがあるのかと、利用者の保護者の方から聞かれることがあります。私は、若く志のある教員がおられてもまだまだ少数なので、同調圧力に負けているのと違うかなと返しています。その背中を押し、伝統を重んじる大勢の先生方を説得するのは、学校のトップである管理職の先生しかいません。

ICT活用ハンドブック

昨日は京都府ですが、文科省もICT教育のハンドブックを作っていましたので紹介しておきます。読めば読むほど現状との乖離を感じます。

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発達障害などにより、学習に困難を抱える子供たちへの支援においてICT(情報通信技術)を効果的に活用した実践に大きな期待が寄せられています  このため、文部科学省では、平成25年度に「ICTの活用による学習に困難を抱える子供たちに対応した指導の充実に関する調査研究」を兵庫教育大学、宮城教育大学、筑波大学への委託により実施し、その成果を教員向けのハンドブックとしてまとめましたので公表いたします。  発達障害のある子供たちへの学習支援は、特別支援学級での指導や通級による指導のみならず、通常の学級においても必要なことから、ハンドブックは、特別支援学級、通級指導教室、通常の学級の3つの指導場面毎にそれぞれ作成しています。

 

仲間関係の発達

子どもがどのように発達し、それぞれの年代でどのような発達の特徴を示すのか、仲間関係の発達から考えてみます。

〈小学生のギャンググループ〉
・小学校高学年頃、親からの自立を始める時期に現れます。
・同じ遊びを一緒にすることがとても大切にされる集団です。
・だから、同じ遊びを一緒にできない子は、仲間外れにされてしまいます。
・子どもがよく、「皆持ってるもん」と、友達と同じゲームを持つことにこだわるのは、このためかもしれません。
・親よりも友だちが大切になり、親や教師の言うことを聞かず、友だちの中でのルールを優先させることも多くなります。
・どちらかというと、男の子に特徴的にみられます。
・同性の、同学年で構成されることが多いです。

〈中学生のチャム・グループ〉
・同じ興味や関心、クラブ活動などを通して関係ができるグループです。
・お互いの共通点(同じ芸能人が好き)を、「私たちは同じね」と確認するような会話多くみられます。
・「私たちは同じ」という一体感の強さから、仲間への絶対的な忠誠心が生れます。
・この一体感は、思春期の不安定な子どもたちにとって安心感をもたらす一方で、違うものを排除するいじめに繋がりやすい面もあります。
・仲間と違う行動をとることを恐れ、仲間の誘いを断れず、一緒になって悪いこと(喫煙、万引きなど)をしてしまうこともあります。
・どちらかというと、女の子に特徴的にみられます。

〈高校生のピア・グループ〉
・共通点だけでなく、互いの違いをぶつけ合うことができるグループです。
・他者と自分の違いを確認する中で、自分というものを確立していきます。
・それぞれが自立した個人として尊重し合える関係です。
・互いの違いを認められる関係であるため、男女混合のグループで、年齢に幅があることもあります。

学校や地域に仲間がいることは、生活を楽しく充実したものにさせてくれます。一人では難しいことも、一緒に頑張っている仲間がいることで、耐えることができます。親から自立していくことはとても不安なことです。その不安な時期に、家族以外の支えができることは、自立を支えてくれます。喧嘩をしたり、仲直りをすることで、人と繋がっていく方法を学んで行きます。

ただ、人は集団になると、圧力が働きます。特に、「同じ」ことを大切にする小学生のギャンググループや、中学生のチャム・グループでは、「違う」ものを排除しようとする力が働きやすくなります。それがいじめに繋がることも多いです。今は、メールやラインで家に帰っても友だちからの圧力から逃げられません。煩わしくても、きちんと答えないことは、友だちと「違う」行動を取ることになります。

この時期の子どもにとって大切な他者は、家族から友人に移っています。だから、その友人から排除されることは、とても恐ろしいことに思えるのです。周囲の大人は、このような子どもたちの心情を理解して関わる必要があります。大人から見て、「そんなこと」と思えることでも、子どもにとってはとても重要な事なのです。

そういうときは、子どものやることを頭ごなしに否定せず、まずは子どもの言い分をよく聞きます。その上で、大人から見た心配を伝え、どうしていったらよいかじっくり話し合います。なるべく、子どもの側からのアイディアを取り入れると、うまくいきます。

小学校高学年くらいになったら、子どもたち自身もこの仲間関係について知る機会があると良いと思います。この時期の、特に女の子は、友だち関係で苦労することが多いと思います。高校生くらいになれば、「違い」を楽しむ関係になれるので、仲間関係は少し楽になっていく、ということを知っていると、少し見通しが持てると思います。

大人になれば、割り切れることは多くなりますが、子どもの世界はとても狭く今いる場所が自分の全てと感じるのです。仲間関係も、自分自身のこと〈進路のことなど〉も大切にできるよう、仲間関係を自分でもコントロールできるよう、その特徴を知ることは良いことです。

そして、対人関係が本当に苦手なタイプの子どもで苦しみが激しいなら、無理をしないでも良いことを伝えます。今友達がなくても、学校で友達がなくても、いつか、どこかで気の合う友達が見つかるまで待てばいいと伝えます。友達百人作るなんて歌のファンタジー世界だと教えましょう。確かに友達が子どもの人格発達に与える影響は大きいですが、結局は友達が好きか嫌いかで判断すればいいと伝え、時間がたてば嫌いが好きになる場合があるかもしれないと教えましょう。

 

 

ナオミ・ザイブト(Naomi Seibt)さん

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが気候変動によってもたらされるリスクを訴えていることを以前【グレタ・トゥーンベリさん 9/28】【今年の人-米誌タイム(Time)12/13】書きました。これに対し、ドイツの「気候リアリスト」を名乗る少女がこれに疑問を示し、注目を集めることになりました。メディアでは『Metro』『The Sun』『The guardian』などが伝えています。

ドイツの「アンチ・グレタ」の異名を持つ現在19歳のナオミ・ザイブトさん(Naomi Seibt)は、自身のYouTubeチャンネルで気候変動による問題を訴える活動家やメディアに対して「過剰すぎる」と疑問を示し、自らを「気候変動懐疑論者」または「気候リアリスト」を名乗っています。

そのナオミさんに白羽の矢を立てたのが、米イリノイ州に拠点を置くハートランド研究所(The Heartland Institute)です。同研究所は非営利研究所として運営されている保守系シンクタンクです。同研究所によると、「一部のジャーナリストと科学者の『人類の活動や二酸化炭素が気候変動を引き起こして地球を破壊しているため、若者に未来はなく動物たちは死んでしまう』という考え方は大げさすぎる」と言います。

ナオミさんは同研究所を通じてワシントン近郊で開催される保守政治行動会議(CPAC)で、トランプ米大統領やマイク・ペンス米副大統領の前で演説しました。一躍注目を浴びることになった彼女ですが、自身のYouTubeチャンネルでは次のように訴えています。

「私が幼い頃、学校の教科書やマスメディアは気候変動問題をヒステリックに訴えていました。そんな中で育ったこともあり、私自身が気候変動について危機感を持っていたのです。そして無垢だった私は、樹木にハグすることで地球を救うことができると思っていました。しかし実際にはそうではないことが分かりました。」「気候変動の警鐘を過剰に鳴らすことは、まさに人道に反する卑劣な思想だと言えます。私達は主なエネルギー源である化石燃料を使うことで多大な恩恵を受けていることについては考慮されることもなく、得られた豊かさにまで罪悪感、羞恥心、嫌悪感を持って見下すように教えられてきました。」「周りを見渡してください! 私達は急速な進歩と革新の素晴らしい時代に生きているのです。私達がそれを誇りに思うことは許されないのでしょうか。誇りどころか議論することさえ許されず、真の科学者が職を失っているのです。」

ナオミさんは同研究所で活動することで1900ユーロ(約22万8千円)弱の月給をもらっていることを認めており、これはドイツの月平均手取り額とほぼ同じだそうです。同研究所の公式サイトにはナオミさんのメッセージ動画が掲載されていますが、その中で彼女は「あなたにとって非常に良いニュースがあります。気候変動によって世界が終わることはありません。実際に12年後にはあなたは“iPhone 18”で何気なく写真を撮っていることでしょう」と話しています。

ことの真偽はともかく、どっちもどっちです。環境問題の論争にアイドルは必要ありません。政争に未成年が出てきて良い結果が出たためしはありません。文化大革命、ポルポト、途上国の少年ゲリラ兵士然りです。グレタさんもナオミさんも、プロモーターの大人に踊らされているだけです。彼女たちのエネルギーと時間を、薄汚れた政争のプロパガンダに蝕ませるのではなく、彼女たちの無垢な興味と関心、そのパワーが純粋に真実探究の科学に注げるようにそっと見守ってほしいものです。

危険率

武漢ウィルスの感染率やら死亡率やらを考えていると様々な危険率が気になったので調べてみました。リスクに対して対策を打つためには、まず、リスクと向き合わなくてはなりません。その第一歩として、リスクの起こりやすさを「発生確率」という数字で表してみることが重要です。ところが、この確率はなかなかのくせものなのです。

かつて地震調査研究推進本部地震調査委員会が公表した報告書では、日本における自然災害や事故などの発生確率が参考として示されています。それによると、30年の間に災害、事故、事件で被害をこうむる確率をあげてみると、

【災害】
・大雨で罹災する確率は0.50%、死傷する確率は0.002%
・台風で罹災する確率は0.48%、死傷する確率は0.007%

【事故】
・火災で罹災する確率は1.9%、死傷する確率は0.24%
・交通事故で負傷する確率は24%、死亡する確率は0.20%
・航空機事故で死亡する確率は0.002%

【事件】
・空き巣ねらいに遭う確率は3.4%
・ひったくりに遭う確率は1.2%
・すりに遭う確率は0.58%
・強盗に遭う確率は0.16%
・殺人事件の被害者となる確率は、0.03%

もちろんこれらの確率は、日本中の誰でもどこに居ても同じではありません。例えば、大雨の場合、がけや急傾斜地では、がけ崩れ、地すべり、土石流による土砂災害が起こりやすいです。一度、大雨により地盤が緩くなっている地域は、再度の大雨で被害が起こりやすいとも言われます。

また台風の場合、海の沿岸部では高波や高潮、河川区域では氾濫(洪水)による浸水被害が発生しやすいです。このように、自然災害や事故などが発生する前提にはバラツキがあります。

いくつかの出来事が重なった複雑な出来事の発生確率を考える際には、それぞれの出来事はお互いに影響し合わないか、つまり無関係かどうかという点です。無関係であれば、それぞれの出来事の発生確率を掛け算したものが、それらの出来事すべてが発生する確率に等しくなります。

先ほどの災害や事故などの発生確率で、交通事故での負傷と、航空機事故での死亡が無関係な出来事であると仮定すれば、30年の間にその両方に遭遇してしまう確率は、0.00048%(=24%×0.002%)です。これは、約21万人に1人の確率であり、このようなことは、かなり小さな確率でしか起こらないと言えます。

しかし、それぞれの出来事が無関係でない場合には、単純に発生確率を掛け算しても正しい答えは得られません。例えば、交通事故での負傷と、交通事故での死亡とでは、この2つはどちらも交通事故を原因としていて、無関係な出来事とは言えないです。通常、交通事故による負傷の程度がひどい場合に、死亡に至ってしまうものと考えられます。

この場合、30年間で交通事故での負傷と、交通事故での死亡の両方をこうむる確率は、0.048%(=24%×0.20%)と計算してはいけません。死亡が負傷の延長線上にある、つまり死亡する人は負傷もしているとすれば、両方をこうむる確率は、死亡の確率と同じ0.20%と見るのが妥当だからです。これは500人に1人の確率です。交通事故での負傷と、航空機事故での死亡の両方に遭遇する確率に比べると、だいぶん高いと言えます。

 

「ゲームは1日60分」香川県議会で成立

以前大阪市長のネットゲームと不登校の発言を、産経新聞が勇み足で取り違えたという記事を掲載しました。「スマホ・ゲーム利用と不登校1/17 」その中で香川県が条例化する話を掲載しましたが、今日成立したそうです。何度も書くように、家庭の子育てを支援する施策を考えることこそ大事だと思うのです。そういう意味では茂木先生の考え方もぶっ飛んでいて、家庭は文明問題で困っているのではないという事です。せめて食事は家族で一緒に食べたい、子どもの睡眠時間が心配だという親の不安も少なくないのです。この不安をどう解消するかが命題だと思うのです。

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「ゲームは1日60分」 依存症対策条例、香川県議会で成立 全国初
2020年3月18日 11時29分 毎日新聞 WEB

18歳未満のインターネットやゲームへの依存を防ぐことを目的にした「ネット・ゲーム依存症対策条例」が18日午前、香川県議会で可決、成立した。「ゲーム時間は1日60分」などと家庭内で守るルールの目安を規定。罰則はないが、努力義務として求める。同様の条例は全国初で、4月1日施行される。

<香川ゲーム条例案>「パブコメ詳細示せ」 自民「賛成しない方向」共産「反対」
条例は依存防止に向けた県や学校、保護者の責務を規定。家庭内ルールの目安として▽18歳未満のゲーム時間は1日60分(休日は90分)まで▽小中学生以下は午後9時、高校生などは同10時以降、スマートフォンなどの使用を控える――の2点を示し、子供が守るよう保護者に求める。

県議会は2019年9月に検討委員会を設け、制定準備を進めてきた。「家庭への介入」などと批判もあり、提出した条例案は素案から一部を修正。「スマートフォン使用などの制限」を「家庭におけるルールづくり」に、使用時間の「基準」を「目安」にそれぞれ改めた。【金志尚】

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ゲーム依存防止条例に苦言「これからの世界で必要な子どもの能力のモデルが古い」
2020年3月18日 13時55分スポーツ報知

茂木健一郎

脳科学者の茂木健一郎(57)が18日、自身のツイッターを更新。子供のゲーム利用時間について1日60分までを目安としたルール作りと順守を家庭に求める全国初の条例が香川県議会で可決、成立した問題に私見をつづった。
同条例はこの日、子供のインターネットやゲーム依存症対策として成立したもの。茂木氏はこの問題を伝えたネット記事をツイッターに貼り付けた上で「香川県議会の先生方は、ご自身の判断の中でベストの選択をされたのでしょうが、残念ながら、前提になっている学力観、文明感、これからの世界で必要な子どもの能力のモデルが古いです」とコメント。 さらに「ゲーム利用時間制限とか、ゲーム禁止とか、意味がわからない」とつづっていた。

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子どもと上手く関われない指導員

放課後等デイサービスで、子どもと上手く関われない指導員のタイプは2つです。
・子どもの発達段階や心情を踏まえず、高圧的な態度で一方的な指示や注意を繰り返してしまう人。
・子どもの言いなりになってしまい、プログラムへの参加を促せなかったり、問題行動をを止められない人。
高圧的なタイプは比較的改善が見込みやすいです。こうした態度はあからさまに子どもの反発を招くため、指導者からも管理者からも問題として認識されやすく、そういった意味では対策を施しやすいです。対応が難しいのは、子どもの言いなりになってしまうケースです。なぜなら、子どもはルールを守ることを求める指導員よりも、自分が何をしても許してくれる指導員のそばにいることを好むからです。そのため、子どもの言いなりになる指導員はしばしば「自分は子どもから慕われている」と勘違いしてしまうからです。

子どもの言いなりになる指導員は、表面的には子どもから慕われているように見えても、本当の意味での信頼は得られていません。その証拠に、このタイプの指導員は常に子どもの暴力・暴言の対象になります。「この先生なら叩いても悪口言っても叱られないだろう」と思われているのです。実際その通りなので暴力や暴言を受けてもそれを止めることができません。それを放っておくわけにも行かないので、やむなく他の指導員がその子の対応に入ることになります。1人の子に複数の指導員が関わることになるため、その分他の子への支援が手薄になります。

子どもの言いなりになる指導員の存在は、他の指導員も巻き込んで事業所運営を困難にさせる上、何より子どもに「相手次第でルール破りは構わない」と誤学習をさせてしまう点で問題です。しかし、こうした指導員に管理者が「子どもの言いなりになるな」と頭ごなしに指示しても納得し難く、かえって反発を招くことがあります。先に述べたように、指導員自身は「自分は子どもから慕われている」と思い込んでいることが多いため、こうした指示を「子どもに良かれと思ってやっていることを否定された」と受け止めてしまうからです。こうした理由から、高圧的な態度の指導員に比べ、子どもの言いなりになる指導員のマネジメントはずっと難しいです。管理者として無理に指示を押し通そうとすれば、関係が壊れかねません。

この場合、指導員のマネジメントではなく、より大きな視野で考える必要があります。つまり、事業所が掲げるサービスの目的とルールを考えます。私たちは子どもに何を提供しようとしているのか。それを提供するためにどんな仕組みを用意するのか。「不適切な指導」は、この二点が明らかになっていないときに生まれてきます。「子どもの言いなりになる指導員」の問題は、施設としての目的を明確にできていない経営側の問題であり、その目的を実現する仕組みを構築できていない管理者の問題でもあります。

「子どもの言いなりになる指導員」にお困りの経営者は、以下の項目を点検してみると思い当たる節が出てくるはずです。
・施設の目的を文章化し、雇用している人全てに浸透していますか。
・経営者であるあなた自身がその目的を追求していますか。
・指導員の動きについて、言語化してスケジュール化されていますか。
・トラブルへの対応の原則について、文章化されていますか。
・問題行動を繰り返す特定の子どもについて、指導員の間で対応方針は一本化されていますか。
・充分な研修やフィードバックの時間が取れていますか。
これらのポイントをきちんと抑えていれば、経営者や管理者が「子どもとうまく関われない指導員」対して「私たちはこういう目的のもと、こういう仕組みで子どもと関わっている。貴方もこれを理解して指導してほしい」と話ができます。その結果、指導員がそれを受け入れてくれるにせよ、受け入れてくれないにせよ、筋の通った話し合いができ、事業所全体でも具体的な改善につながると思います。

PECSレベル1ワークショップ

すてっぷでは、自発の表出コミュニケーションを特に重視しています。その関係でこのブログにも何度もPECSや応用行動分析(ABA)にについて書いています。特にPECSについては、ぜひ学校やご家庭でも利用されることをお勧めしています。私たちは、単に絵カードが重要だと言うだけでなく、だれでも同じように指導できるマニュアル化された支援方法が重要だと考えています。指導方法がマニュアル化されていると、同じ指導ができたかどうかも判断しやすいからです。

コミュニケーション指導は簡単そうで分からないこともたくさんあります。途中で止めてしまう方が少なくないのは、動画のようにはうまくいかないからです。でも、それで当たり前なのです。指導する大人も指導される子どももみんな違うからです。でも、一人ではうまくいかないことも、同じマニュアルで頑張っている仲間なら相談しやすいです。ぜひ誘い合っての受講をお勧めします。レベル1のワークショップを終えられたら、京都には「京都PECSサークル」があります。年に4回土日に集まって交流会をしています。すてっぷのメンバーにもサークル員がいます。京都PECS連絡アドレスまで連絡すれば情報がもらえます。

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PECSレベル1ワークショップ - 大阪市, 大阪府 (2020年4月)

開催地: 大阪市
開催日: 2020年4月18日 - 2020年4月19日
日程: 9:30 - 17:30
受付開始: 9:00
受講料
一般: 39,000 円
3人以上団体 : 34,000 円
保護者 & 学生: 29,000 円
PECSサークルメンバー: 34,000 円

会場案内:
新大阪丸ビル本館
〒533-0033 大阪市東淀川区東中島1-18-5 株式会社ジャパンライフ
大阪市市

PECSレベル1ワークショップー 神戸市, 兵庫県 (2020年6月)

開催地: 神戸市
開催日: 2020年6月13日 - 2020年6月14日
日程: 9:30 - 17:30
受付開始: 9:00
受講料
一般: 39,000 円
3人以上団体 : 34,000 円
保護者 & 学生: 29,000 円
PECSサークルメンバー: 34,000 円

会場案内:
神戸商工貿易センタービル
〒651-0083 兵庫県神戸市中央区浜辺通5丁目1?14


ワークショップのお申込みでオンライン登録をご希望されない方は、用紙を「役に立つ情報のタグからパンフレット&カタログ」を通してダウンロードし、必要事項をご記入ください。ワークショップのお申込用紙はメールに添付かFAX、郵送でも受付ております。なお教材注文をオンラインでご希望されない方は、注文用紙をダウンロードしていただき、注文用紙に必要事項をご記入いただきメール添付かFAX、郵送でも受付ております。

武漢ウイルスを子どもに話す時

大人たちの会話を聞いたり、ネットやテレビのニュースなど目にする中で、子どもたちも、子どもたちの視点・理解で、今回の新型コロナウイルスの情報を受け取っています。新型コロナウイルス感染対策についての子どもへの伝え方は以下を参考にしてください。(クリック)

参考)藤田医科大学感染症科 「コロナウイルスってなんだろう」

子どもたちが遊びの中で、今回の感染発生などを表現した時は、まずは無理に止めずに見守りましょう。もし、よくない結果になりそうになったら、良い形で遊びが終えられるようにサポートします。家族に感染した方がいて対応する必要がある時には、子どもがわかるたとえを使いながら丁寧に以下のように伝えてください。
1)○○(家族の誰か)は熱があること(必要であればたとえを用いながら)。そのためにお休みする必要があること。
2)△△(お子さんの名前など)にうつらないように、別々のお部屋で過ごすこと。
3)見通しがわかっていたら見通しを伝える(**日くらいだよ。**まで様子を見てまた伝えるね。それまでに心配なことがあったら言ってね。)
4)ほとんどの人は回復すること。
5)「もし気になったり、心配なことがあったらいつでもいってね」と伝えるなど、子どもの疑問や不安を受け止める。
感染して別々の部屋にいる家族とは、タブレットやスマートフォンなどでのオンライン通話などで、家の中でコミュニケーションをとれるようにするなど、お子さんが安心する方法を試してみるなどお子さんが安心できる方法を工夫します。
学校や保育園のイベントが変更になったときなどは、その事実について丁寧に伝えて、その時のお子さんの気持ちを受け止めてください(嫌だったね、悲しかったね、など)。感染により学校などの行事が取りやめになることもあるかと思います。このようなことは誰かが悪いわけではありません。是非、ご自身のお子さんの気持ちを受け止めた上で、感染したお子さんを労わるようなコミュニケーションをご自宅で取るなど「誰かを悪者にするのではなく、お互いを労わる言葉がけ」をと思います。

ただし、ASDの子どもたちには曖昧な伝え方は混乱のもとですから、数量的な理解ができるならこちらの方が安心できます。以前もブログに書きましたが、確率的な説明が良いと思います。死亡率は感染者の2%というのは極めていいかげんな表現で、総人口に対する確率で考えるのが科学的だと教え、それは、交通事故死の確率よりも低いのだと示してあげると良いかもしれません。ではなぜ、毎日毎日人を怖がらせるような報道をメディアが流し続けるのかという質問があるかもしれません。これには、メディアと言うのは、たくさんの人が注目してくれることでお金儲けをして、生活が成立しているので仕方がないのだと説明します。お化け屋敷は怖いから繁盛するのと同じように、責めても仕方が無いのだとあっさりと説明するのが良いと思います。

「うちの子は字が書けないかも」と思ったら

40人のクラスに3人の確率で“読み書きが苦手”な子どもがいます。誤解されがちな「発達性読み書き障害」について取り上げた『「うちの子は字が書けないかも」と思ったら』が、2020年2月29日(土)に発売されました。子どもたちの問題と真摯に向き合った内容に、ネット上では「こういう障害があると初めて知った。すごく大切な啓蒙だと思う」「長く、たくさんの人に読まれる本になりますように」といった声が上がっています。

本書は2017年に刊行された千葉リョウコのコミックエッセイ『うちの子は字が書けない』の続編にあたる書籍です。前作では小学6年生のときに発達性読み書き障害と診断された長男・フユのエピソードがまとめられ、「自分にも息子がいるので、すごく色々なことを考えながら読み進めた。最後はもうポロポロ泣いちゃった」「くじけそうになりながら子どもの力を何度も信じる姿に元気がもらえます!」と大きな反響を呼んでいました。

発達性読み書き障害とは知的発達には問題がなくても音読が苦手だったり、漢字や仮名の形を思い出すことに苦労する発達障害の一種。具体的には「黒板の字をノートに写しきる前に消されてしまう」「テストで漢字を書けずに減点されてしまう」などの状況が起こるが、世間では「怠けているからでは」と誤解されてしまうこともあるといいます。

続編では専門家の宇野彰教授が、障害をもつ子どもたちのためにできることや将来的に役立つことを解説します。また千葉リョウコの描き下ろしマンガとして、長男に続いて発達性読み書き障害と診断された長女・ナツについてのエピソードが収録されました。

まだまだ一般的に知られていない障害について掘り下げた内容に、読者からは「こんなに個人差があるんだ!?とびっくり。もっと知られてほしいなと改めて思った」「『点数は変わらないけど理解してもらえてよかった』にハッとさせられた。すぐ気づいてあげるのは難しいかもしれないけど、いろんな障害があることは覚えておきたい」といった声が上がっています。

マンガ部分のみを抜粋した「漫画抜き出し版」も、電子書籍限定で発売中。本書を手に取って、「読み書きが苦手な子ども」の現実を知ることは大事だと思います。

そらいろプロジェクト京都

理・美容室でサロンの椅子に一人で座ってヘアカットをすることに困難を抱える、自閉症などの発達障がいがある方、その他様々な特性によりそれぞれに配慮を必要とする方へのヘアカットを推進しているNPOです。決して無理強いをせず、スモールステップで本人も納得の上での『笑顔でカット』をめざしているそうです。発達障がい児の中には、理美容室に行けない子どもがたくさんいます。そんな障がいを持つ子どものためのカット手法が「スマイルカット」です。

ドライヤーやバリカンの音にパニックを起こしたり、じっと座っていることが苦手だったり、知らないお店に入ることに恐怖を感じる子どももいます。そんな子ども達が、ゆくゆく理美容室に座ってカット出来るようになるため、一人一人の歩みに合わせて練習していくそうです。まずは落ちつける場所からスタート。

視覚的支援などを工夫し、子ども達の気持ちに寄り添いながら無理せずカットしていきます。営業中のサロンで切れたらスマイルカット卒業。卒業の子どもさんには、卒業証書を渡します。現在支援学校・児童館・幼児園・自宅などの場所で、スマイルカットに取り組んでおられるそうです。

そらいろプロジェクト京都

 

小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙

こどもの日の5月5日(火)に、東京都荒川区立図書館で「第2回 小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」の結果発表会があります。約2000軒を超える書店店頭、全国の小学校、公共図書館およびHPにて投票用紙を配布し、「自分の一番好きな本」の募集をして、約12万人の小学生によって選ばれた本のベスト10が発表されます。

第1回の全国12万人の小学生が選んだ「自分の一番好きな本」

10位『りゆうがあります
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/PHP研究所
本の内容:親子で笑えるユーモア絵本。ハナをほじったり、ごはんをボロボロこぼしたり、ストローをかじったり…。こどもたちが、ついやってしまうクセ。お母さんは、そのクセを「やっちゃダメ」と言うけれど、ちゃんとした理由があるんです。気になるその理由とは…。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
自分にも、「そうだと思う!」というところがたくさん書いてあったからです。私もストローガジガジコンテストで」優勝したいと思いました。

9位『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂
作/廣嶋玲子 絵/jyajya 出版社/偕成社
本の内容:幸運な人だけがたどり着ける不思議な駄菓子屋が舞台の物語。女主人紅子がすすめる駄菓子がお客さんの運命を翻弄していく…。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
私はすこしこわくておもしろい本が大好きです。銭天童は、ゾクッとする、おもしろさがあります。内容も一つ一つ細かくて、お話の世界に入ったように感じます。

8位『ぼくらの七日間戦争
作/宗田理 絵/はしもとしん 出版社/KADOKAWA
本の内容:東京下町にある中学校の1年2組の男子全員が廃工場に立てこもり、こども対大人の戦いがはじまった!女子生徒との奇想天外な大作戦など、大人たちへの反乱を起こすエンターテインメント小説。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
僕は、主人公たちが大人たちのいうことを聞かないで、自分たちの「解放区」を作ったのがすごいと思って、感動しました。

7位『このあとどうしちゃおう
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/ブロンズ新社
本の内容:おじいちゃんを亡くしたばかりの男の子。彼はある日、おじいちゃんの部屋で一冊のノートを見つけます。しんだらどうなる?どうしたい?しんだあとのこと、生きてる間に考えてみよう。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
私のひいおじいちゃんは三年前に亡くなりました。ひいおじいちゃんも天国で楽しく暮らしていると良いなと思いました。

6位『おしりたんてい いせきからのSOS
作・絵/トロル 出版社/ポプラ社
本の内容:おしりたんていのもとに届いたのは、差出人不明の封筒。中には暗号で書かれた手紙と地図が入っていた。おしりたんていと助手のブラウンはまだ見ぬ依頼人を助けるため、地図に記されていたジャングルの奥深くへと向かう。仕掛けだらけの遺跡の中に足を踏み入れたふたりを待ち受けていたもの、そして依頼人の正体とは…。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
読んだときに、じぶんがぼうけんの世界にはいったかんじだったからこの本を選びました。

5位『おしりたんてい かいとうVSたんてい
作・絵/トロル 出版社/ポプラ社
本の内容:おしりたんていのもとに依頼にやってきたのはオオヤギ家の執事ヤギスチャン。大泥棒かいとうUからの予告状が届いたというのだ。おしりたんていは最強のライバルかいとうUからオオヤギ家に代々伝わるお宝「ほしぞらのかがやき」を守れるのか!?
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
最近は下の妹にも読んであげてます。絵本もあるからきょうだいみんなで楽しく読めて、僕が一番大好きな本です!

4位『おもしろい!進化のふしぎ 続ざんねんないきもの事典
監修/今泉忠明 出版社/高橋書店
本の内容:笑えて、ちょっとためになる“ざんねん”な生き物の真実がたっぷりつまった1冊。『ざんねんないきもの事典』の続編。さらに、恐竜などの絶滅種も掲載。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
本当のことがかいてあると大きな図かんでちょこちょこ調べるよりとても楽だったので良いなと思ったからです。

3位『りんごかもしれない
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/ブロンズ新社
作品の内容:これはりんごじゃないかもしれない。もしかしたら、大きなサクランボのいちぶかもしれないし、心があるのかもしれない。実は、宇宙から落ちてきた小さな星なのかもしれない…「かんがえる」ことを果てしなく楽しめる、発想絵本。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
先日も給食のみかんを手に取って、「これはもしかしたら、みかんの形をしたりんごかもしれない?」とか「これはもしかしたら、みかんの形をしたUFOかもしれない?」とか言って遊びました。

2位『あるかしら書店
作・絵/ヨシタケシンスケ 出版社/ポプラ社
本の内容:このお店は「本にまつわる本」の専門店。店のおじさんに「○○についての本ってあるかしら?」ってきくと、たいてい「ありますよ!」と言って奥から出してきてくれます。今日もあるかしら書店には、いろんな理由で本を探しにお客さんがやってきます。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
ぼくは作家になりたいので、『作家の木の育て方』をあるかしら書店で買いたくなりました。

1位『おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典
監修/今泉忠明 出版社/高橋書店
本の内容:いきものの残念な一面に光を当てた本。「紫外線をあびると光る」サソリや、「敵におそわれると死んだふりをする」オポッサムなど、不思議な生き物を122種紹介。
こどもプレゼンターがこの本を選んだ理由
僕はこの本を読んで、いろんないきものの、ざんねんなところをしりました。そして、ざんねんなところを、かいぜんしていきたいと思いました。

強い!ヨシタケシンスケさんは4冊もランクインです。ヨシタケシンスケさんの本が4冊もベスト10にランクイン。コミカルで妄想や発想が広がるストーリー展開が魅力的な作品は、子供だけでなく大人のファンも多く、親子で一緒に楽しめる絵本としても人気。また、1位に選ばれた「おもしろい!進化のふしぎ ざんねんないきもの事典」は、続編も4位に選ばれていました。図鑑のような役割だけでなく、いきものの残念なところにスポットを当てたことが、たくさんの子供の心をつかんだようです。残念な部分が面白く、また愛おしく感じ、いきものがもっと好きになるきっかけにもなりそうです。

総選挙で発表された作品の中で、まだ読んだことがない本もあるかと思います。これをきっかけに新しい本に出会ってみてはどうでしょう。そして、今年も子どもの日に第2回の投票結果が発表されます。とっても楽しみです。

祝★百万PV(ページビュー)!!

3月26日、このブログの開設以来のページビュー(PV)が100万回を超えました。たくさんの方にご覧いただき、NPO法人ホップすてーしょん職員一同、心より感謝申し上げます。ブログを開設し公開したのは2019年の4月でした。その前年の3月、「放デイ育ちの広場すてっぷ」の事業がスタートしました。

スタート前までは、発達障害支援や児童福祉のシステムのことを知っているつもりでした。しかし、いざ、運営を進めてみると、実は何も知らないのに等しいことに気付きました。最初は、一応どの事業所さんもホームページは作っているので、知り合いのSEさんにお願いして作っていただきました。でも、変化のないホームページは、誰の役にも立ちません。1年間ほぼ放置していたHPを改めようと、職員でネットや書籍で情報を探して、今のブログスタイルに至りました。

まず、同じような子どもがいる家族や、福祉や教育の関係者が、どんな風に子育てや支援に取り組んでいるのか調べました。そして、調べた成果として、私たちの事業所の日々に照らし合わせてみたり、調べて学んだことををブログに綴っていくことにしました。以来1年近くがたちました。多くの方に励ましやアドバイスをいただきました。同じように発達障害や知的障害のお子さんと向き合う方で、私たちのつたない支援を参考にしていただいたこともあるようです。このブログが何がしか役に立ったのだとしたら、私たちとしては、うれしい限りです。

ただ、何度かご報告している通り、定員1日10名の事業所に30名以上の登録者があって、この地域の行政の申し合わせである上限週3回すら利用できない方が少なくありません。また、重度の方と軽度の方の混合プログラムですから、通常学校の高学年以降の子どものニーズに合わせたプログラムが実施しにくい課題があります。できるだけ早い時期に、新事業所開設を進めてはいますが、人材不足と、武漢ウィルスの関係で工事が遅れ、開設が遅れるのは必至のようです。課題はいろいろありますが、引き続き、当ブログへのご訪問をよろしくお願いいたします。

東京と大阪は感染状況が違います

【速報】東京で新たに40人の感染確認 「不要不急の外出自粛を」

2020年3月27日 金曜 午後4:36【Fuji News Network】

3日連続、40人以上の感染が確認された。

新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都で、27日に新たに40人の感染が確認されたという。

小池都知事「たった今の暫定の数字ですが、感染者40名。学校活動のさまざまな場面における具体的対応や、万が一、感染者が発生した場合の対応などを加えて、都としての指針を定めて、昨日は都立学校などへ通知した」

小池都知事は、27日午後4時から会見を開き、東京都で新たに40人、新型コロナウイルスの感染が確認されたことを明らかにした。

東京都では、25日に41人、26日に47人、そして27日が40人と、3日続けて40人以上の感染者が確認されている。

小池知事は、現状について「感染爆発の重大局面」として、今週末の不要不急の外出を自粛するよう、強く呼びかけている。

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これは東京のお話で、関西は先週末の3連休で移動を自粛した結果新規感染者は増えていません。東京や埼玉では本来往来を自粛すべきところを、わきが甘くなって何も対策を取りませんでした。その結果が、東京での感染の爆発的増加です。なんでも、大事なところで対策を打たないと後からフォローするのは大変です。

ゴールボール(パラ&ユニバーサルスポーツ)

ゴールボール競技は、第二次世界大戦で視覚に傷害を受けた傷痍軍人のリハビリテーションの効果を促進するために考案されたリハビリテーションプログラムの一つでしたが、1946年にオーストリアのハインツ・ローレンツェン、ドイツのセット・ラインドルの両氏によって競技として紹介されたのが始まりとされています。

パラリンピック大会には、1972年にハイデルベルグ大会(当時西ドイツ)で公開競技、1976年にトロント大会(カナダ)で正式種目となり、1978年にオーストリアでワールドチャンピオンシップが開かれ世界的に広まっていったとされています。その後、2002年アジア・太平洋地域の障害者スポーツ総合大会であるフェスピックブサン大会において実施競技として行われ、フェスピック(極東南太平洋身体障害者スポーツ大会)は、現在アジアパラ競技大会となり引き継がれています。

現在、IPC(国際パラリンピック委員会)の加盟団体であるIBSA(国際視覚障害者スポーツ協会)の公認競技となり、またパラリンピック大会夏季大会20競技の一つで、視覚障害者の正式種目(球技)として行われています。 

我が国でゴールボール競技が初めて紹介されたのは、1982(昭和57)年にデンマークのスポーツコンサルタントのクラウス・ボス氏が来日し、東京都立文京盲学校を会場として競技の紹介が行われましたが全国的な普及には至りませんでした。

1992(平成4)年、財団法人日本身体障害者スポーツ協会によりゴールボール競技の本格的な競技規則の翻訳が行われ、ゴールボール競技の全国的な紹介がなされました。これを機に、東京都多摩障害者スポーツセンターや京都市障害者スポーツセンター等でゴールボール教室が開催され、競技の紹介と競技者の育成等に取り組むようになりました。
 
1994年
フェスピック北京大会で日本は初めてこの競技に参加(結果4位)
同年5月に日本ゴールボール協会が発足
1995年
8月イギリスで開催されたアトランタ1996パラリンピック大会のゴールボール競技予選大会に選手団を派遣
2004年
アテネ2004パラリンピック大会、女子チームが初出場、銅メダルを獲得
2008年
北京2008パラリンピック大会、女子チームが連続出場、最終結果7位
2012年
ロンドン2012パラリンピック大会、女子チームが3大会連続出場、金メダルを獲得
2016年
リオ2016パラリンピック大会、女子チームが4大会連続出場、最終結果5位

さらに同協会主催により日本ゴールボール選手権大会、審判員養成講習会等が毎年開催され全国的な競技の紹介や普及が行われています。
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この競技は、アイシェード(目隠し)を着用した1チーム3名のプレーヤー同士が、コート内で鈴入りボール(1.25kg)を転がすように投球し合って味方のゴールを防御しながら相手ゴールにボールを入れることにより得点し、一定時間内の得点の多少により勝敗を決するものです。

飛沫感染とウィルスの大きさ

マスクは種類によって感染予防力が異なります。薬局などで売られている一般的な「サージカルマスク」は飛沫感染の予防になり、主に咳エチケットの一つとして効果を発揮します。「サージカル」とは手術のことですが、手術時に医療者がマスクをするのは唾液や痰などで清潔な術野を汚染しないためです。これと同じように、咳が出る時に、病原体を含む飛沫を飛ばして、他の人に病気をうつしてしまわないために、マスクは効果的です。

一方で自分を感染症から守るためのマスクの効果は限定的です。口や鼻の粘膜に大きな飛沫が侵入するのは防げます。しかし、咳やくしゃみで口から出た時点では大きな飛沫も、空中を飛ぶうちに小さくなって広がっていきます。飛沫の粒子が小さくなると、マスクの性能によっては、防御することができません。そのため、結核などの空気感染する菌に対しては「N95マスク」などの特殊なマスクが使われています。高性能なマスクであっても目の粘膜からも病原体は感染しますので、マスクだけでは予防を完全にすることはできません。

直径5μm以上のものの侵入を防げるマスクでも、0.02~0.1μmのウイルスには効果を発揮できません。薬局などで売られている「サージカルマスク」は、直径5μmまでの粒子を除去することができます。ウイルスは0.02~0.1μm、細菌は1μm、花粉は20~40μmです。マスクの穴の大きさは、最も大きなウイルスと比較してもその約50倍ほどの大きさです。このことからも、マスクの予防効果は低いのです。

一方で、家庭内でインフルエンザが発症した場合、36時間以内に手洗いとマスクを併用するとインフルエンザの家族への感染率が低下した、という報告があります。マスクの予防効果がどれくらい寄与したかは不明ですが、マスクと手洗いをどちらも実践したのがよかったのでしょう。マスクでウイルスの侵入を防ぐことはできなくても、マスクをしていることで、看病中にウイルスがついてしまった手で、自分の口や鼻に直接触ってしまうことが防げ、結果的に感染率を下げたことが考えられます。

マスクは症状のある人がつけることで、周りの人への感染拡大を抑えることができます。症状のない人はマスクをしなくてもよいのです。ニュースでは、マスクをつけない人を非難して電車から追い出したり罵倒したりする様子が伝えられますが、これは何の科学的な根拠もなく中世の魔女狩りと同じです。社会全体で感染症と闘わなくてはならない場合、お互いのことを考えて行動することで、感染拡大リスクも根拠のない不必要な閉め出しも減らすことができます。

初めての通級による指導を担当する教師のためのガイド

文部科学省は2020年3月26日、「初めての通級による指導を担当する教師のためのガイド」を作成し、Webサイトに公開した。通級指導を担当する教師が教育現場で活用できるよう、指導の心掛けや実践例、1年の流れなどをわかりやすく紹介しています。

「通級による指導」は、1993年の学校教育法の改正によって小中学校において制度化しました。子どもの自立を目指し、障害による困難を改善・克服するため、ひとりひとりの状況に応じた通級指導を行っています。ちなみに京都府は、1980年代には「言葉の教室」として全国に先駆けて設立されていました。

文部科学省では、通級指導を受ける児童生徒数が年々増加していることから、質の担保に向けて、通級における指導方法のガイドを作成するため、2019年2月に検討会議を発足。2020年2月まで計6回の会合を通して、ガイド作成の検討を重ねてきました。

「初めての通級による指導を担当する教師のためのガイド」は、「通級指導を担当するにあたって」「通級指導の1年間の流れ」「実践例」「知っておきたい基本事項・用語」の全4章で構成。初心者でもわかりやすい内容とし、添付したQRコードから関連する動画や解説資料なども参照できます。

第1章では、読み書きに時間がかかったり、友達とのコミュニケーションがうまく取れなかったりするなど、障害があることによって学習面や生活面で困難がある子どもへの指導の心掛けを助言。困ったことがあれば、1人で悩まずに相談することもアドバイスしていまず。

第2章では、通級指導の1年間の動き、個別の教育支援計画や指導計画などを解説。第3章は、教材や教具、学校行事の活用など、全16の実践例をピックアップ。第4章では、情緒障害・学習障害(LD)・自閉症など、通級指導に通っている子どもが困っていることについて、知っておきたい基本事項や用語などをまとめています。

ガイドは、文部科学省のWebサイトからダウンロードできるほか、Webサイトにも掲載。スマホ表示にも対応しています。

障害を持つ子どもの「きょうだい児」

障害を持つ子どもの「きょうだい児」が、子どもらしく健全に発達しているかどうかについては、アダルトチルドレンの5つのタイプを基準に考えます。アダルトチルドレンとは、子どもが子どもらしく育つことのできなかった家庭、つまり「機能不全」家族で育って大人になった人(Adult Children of Dysfunctional Family)という意味で使われ、次のような5つのタイプに分類されます。

ヒーロー:優等生であり家族の誇りとなるような行動をとることで自分の存在価値を得ようと頑張るタイプであり、疲れていても休めない、完璧にできない自分を責めるといった傾向がある。
身代わり:家でも学校でも何かとトラブルを起こすことで、家族の中にある葛藤や緊張から目をそらさせる役割をしているタイプであり、内面にある寂しさやつらさを誰にも言えずに行動にあらわす傾向がある。
いなくなった子:ほめられるわけでも問題を起こすわけでもなく、目立たずに存在を忘れられたかのようにしているタイプで、目立たずにいることで自分が傷つくことから身を守っているものの、孤独感を強める傾向がある。
道化師:おどけた態度やしぐさで家族の緊張を和らげ、場を和ませる役割をするタイプで、自分の辛さをはっきり言葉にすることができないという傾向がある。
世話役:小さい時から親の面倒をみたり、愚痴や相談を聞いたりとカウンセラーのような役割を果たし、妹や弟の保護者役になったりするタイ プで、自分のことはいつも後回しにしているため自分の感情やしたいことがわからなくなる傾向がある。
(財団法人国際障害者記念ナイスハート基金 『障害のある人のきょうだいへの調査報告書』(2008) より)

これらのタイプを1人で複数持っているとか同じ人でも年齢によって入れ替わってくる場合もあります。親や学校の先生、周囲の大人には、こういった機能不全家族で育った子どもの特徴をきょうだい児が出していたときは、それを助長しないように関わります。ヒーロータイプで苦しいのに、真面目で責任感強いからと、便利使いで役割を引き受けさせると本人の生きづらさを助長するので、その子の家庭背景を踏まえた本質を見て関わり方を考えてあげてほしいと思います。
きょうだいたちは困っていても相談できない人が多くて、その背景には、親に手伝ってほしいことや相談したいことがあっても遠慮をしてきた経緯があります。そういう子どもには、困っている時に適切に相談するスキルを身に付けられるように(なおかつ、自尊感情を肯定的に保てるように)関わってあげる必要があります。
 
子どもが子どもとしていられる場所とか気持ちを吐き出す場所があるということはとても大切で、小さいときからケアしておかないと思春期に精神疾患を発症したりすることもあります。正確な数値はありませんが、きょうだいの精神疾患発症率は高いと言われます。また、学齢期だと周囲に人の目がまだありますが、大人になると仕事の相談はするけれどそれ以外の人生相談ってなかなかしないし、家族背景にまで立ち入ったアドバイスもしてもらいにくいですから、支援を受けにくくなるので配慮が必要だと考えられています。

4/8 府立学校再開だそうです

先ほど京都府のホームページで学校再開の案内が発表されました。

これ以上は放課後デイも、もう無理っぽいなぁというのが正直な感想です。子どもの活動にはある程度の広さが必要ですし、放デイは過密だけでなく毎日預かれるだけの事業所数が乙訓地域にはないので、1~2日おきに来ることになり、子どものニーズに合いません。あと、スタッフも日曜だけの休みなので疲弊してきていることもあります。

やれやれです。
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新型コロナウイルス感染症に係る学校再開について
令和2年4月3日 京都府教育委員会

4月1日の国の専門家会議の提言等を踏まえ、文部科学省の「新型コロナウイ ルス感染症に対応した臨時休業の実施に関するガイドライン(以下「ガイドライ ン」)」が改訂されました。 これを受け、本府における状況を踏まえ、新学期(4月8日又は9日)から学 校教育活動を再開することとし、下記のとおり対応します。

1 再開に当たっての府立学校の対応

(1) 感染症対策の徹底 〇 感染源を絶つ 毎朝の検温、風邪症状の確認 〇 感染経路を絶つ 手洗い・咳エチケットの徹底、通勤ラッシュを避けるための時差登校 〇 集団感染のリスクへの対応 3つの条件が同時に重なる場を徹底的に避ける
(2) 部活動の条件付き実施 〇 自校の部員のみによる校内での活動 〇 活動時間は2時間以内 〇 長時間閉鎖空間に集まるような発表会等は禁止 〇 体育館や音楽室等の活動場所の割振り
2 ガイドラインの臨時休業の考え方
(1) 感染者が判明した学校の臨時休業の考え方 〇 校内に感染者が確認された場合であっても、その活動の態様や接触者の 多寡、地域における感染拡大の状況、感染経路の明否等個別の事情をみな がら臨時休業すべきか否かを判断する。 (府立学校の児童生徒又は教職員の感染は確認されていない。)
(2) 感染拡大警戒地域における、感染者がいない学校も含めた、地域一斉の臨 時休業等の考え方 ○ 学校への通学にあたっては、通学に電車等の公共交通機関を利用してい る場合には、時差通学等の工夫について検討する。 〇 学校の臨時休業について、地域全体の活動自粛を強化する一環として合 わせて行うことにより、効果が発現されるよう留意する。
3 府内市町(組合)立学校への対応 府教育委員会から市町(組合)教育委員会に対し、国のガイドラインを踏ま え、府立学校の対応も参考に適切に対応するよう依頼する。
4 その他 今後の感染状況等によっては、再度の臨時休業を要請することもある。

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長岡京市

学校の再開について<3月27日午後8時現在>
国からの臨時休校の要請に基づき、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3月24日まで小・中学校を臨時休校としていました。
現在は、感染拡大のリスクを高める環境をつくらないように配慮しながら、学校再開に向けた準備を進めています。
始業式
感染拡大防止を徹底したうえで、下記日程で実施します。
小学校:4月7日
中学校:4月8日
修了式と同様に、体育館に全校児童生徒を集めての実施はしません。
晴天時は、グラウンドで着任式を実施します。(雨天時は各教室で実施し、着任式は実施しません)
入学式
文部科学省の方針を踏まえ、来賓・在校生は出席せず、新入生・保護者・学校関係者のみで実施します。
小学校:4月8日
中学校:4月9日
出席者にはマスクの着用を呼びかけます。
対象者には、別途お知らせします。

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向日市

更新日:2020年3月26日
文部科学省から、「新型コロナウィルス感染症に対応した学校再開ガイドライン」が示されました。
本市といたしましては、同ガイドラインを踏まえた上で、新学期から市立小中学校の教育活動を再開いたします。
再開にあたりましては、ご家庭での検温など、引き続き十分な警戒を行うようお願いいたします。

小学校
始業式 令和2年4月7日(火曜日)、通常どおりの登校
入学式 令和2年4月8日(水曜日)午前9時30分開式
中学校
始業式 令和2年4月8日(水曜日)、通常どおりの登校
入学式 令和2年4月9日(木曜日)午前9時30分開式
留意事項
入学式は、小中学校ともに、入学する児童生徒と保護者及び教職員のみで行います。
式典縮小の趣旨をご理解いただきまして、咳エチケットを徹底するなどのご配慮をお願いいたします。

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大山崎町

学校の休校措置を解除します(3月23日17時30分掲載)
 政府の要請に応じる形で3月3日(火曜日)から3月24日(火曜日)まで休校としている大山崎町立小中学校については、3月24日(火曜日)をもって休校措置を終了します。なお、小学校については4月6日(月曜日)まで、中学校については4月7日(火曜日)まで春季休業中です。
 1.入学式について
  次のとおり対策を講じた上で実施します。
  来賓招待の中止など、式典の簡素化
出席者全員のマスク着用及び消毒液の設置
実施中の会場の適切な換気
  ※両小学校は4月8日(水曜日)、中学校は4月9日(木曜日)を予定
 2.始業式について
  全校集会の形を取らず、校長訓示等は校内放送等により実施します。
 3.その他
離任式(4月1日)は中止します。
部活動は当面の間、中止します。

子どもの心身への影響考慮”京都府『4月8日から学校再開』

“子どもの心身への影響考慮”京都府『4月8日から学校再開』発表 京都市も再開決定
【MBS】2020/04/03 17:51

新型コロナウイルスをめぐり、“京都府”は府立学校について4月8日から(一部は9日から)再開すると発表しました。「難しい苦渋の決断ではありますが、感染症対策を徹底していただくことなどを前提として、臨時休業の延伸については要請しない。」(京都府 西脇隆俊知事)府は、京都産業大学関連で感染者が広がっているものの、感染ルートは判明していて、休みが続く子どもの心身への影響も考え、感染症対策の徹底を前提に再開を決めたということです。また“京都市”は、中学校を4月6日から再開、小学校を4月8日から再開すると発表。朝晩の体温などを記入した健康観察票を毎日持参させて確認する他、給食は向かい合わせで食べないなどの対策をとるということです。

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京都市もお知らせ発表がありました。


令和2年4月3日
京都市教育委員会

新型コロナウイルス感染拡大防止を踏まえた教育活動の再開等について

本市では,3月5日(木)から全市立学校・幼稚園において臨時休業を実施し,その後,春季休業期間となっておりましたが,感染防止対策を一層徹底したうえで,下記のとおり,教育活動を再開しますので,お知らせいたします。 なお,再開後も,児童生徒等や教職員に感染者が発生したり,本市域の状況に大きな変化が生じた場合等については,臨時休業の実施等,対応を変更する場合があります。




1 教育活動再開の判断について
本市においては,現時点で「新型コロナウイルス感染症に対応した臨時休業の実施に関するガイド ライン(改訂版)」 (4月1日付 文科省)における「感染拡大警戒地域」とまで判断する状態ではありませんが,大阪府と近接するなど「予断を許さない状況」であり,4月2日付で,市長・知事連名により,市民・府民に対して,「人混みが予想される場所への不要不急の外出や会合等への参加を自粛」いただく等の緊急のお願いを発していることを踏まえ,感染防止対策を一層徹底したうえで,教 育活動を再開することとします。


2 再開に当たり感染防止対策を一層徹底 ①換気の悪い密閉空間,②多くの人の密集,③近距離・密接(互いに手を伸ばしたら届く距離)での会話や発声,の「3密条件」が同時に重なる場を徹底的に避けることを基本とし,次のとおり,更なる感染防止対策の徹底に取り組みます。
(1)児童生徒等の健康観察の徹底 ア 朝晩の体温や健康状態を家庭で記入する「健康観察票」を毎日持参,確認。体温未記入等,健康状態が確認できない場合は,直ちに検温等を実施。
なお,各家庭において,この機に,子どもたちをはじめ,御家族の体調・健康管理の徹底,保健衛生意識の一層の向上について強くお願いする。 イ 発熱・咳等の風邪症状がみられる児童生徒や教員の登校,出勤自粛の一層の徹底。
(2)基本的な感染症対策の徹底
ア 登校時,トイレ後,給食前,ロング休み後等で必ず手洗いするなど指導の一層の徹底をはじめ,こまめな手洗いや咳エチケットの徹底。
イ 多くの児童生徒等が触れる場所(ドアノブ,手すり,スイッチ,共有する器具等)の消毒。
ウ 免疫力を高めるため,十分な睡眠,適度な運動やバランスの取れた食事を心がけるよう指導。

(3)集団感染のリスクへの対応
ア 休み時間毎に2方向の各1つずつ以上の窓や入口を開ける,教室等のこまめな換気を実施。 イ マスクの着用,手作りマスクの普及に向けた取組の実施。
(4)対面,接触,発声等を伴う教育活動の更なる工夫
ア 各教室の席は講義型(一斉授業の形態)として,座間もできる限りスペースを空けるなど配置を工夫。
イ 話し合い活動やグループ活動等において,近距離での会話とならないよう,スペースを確保。
ウ 音楽科における歌唱指導や管楽器の演奏等では,間隔を空け,人がいる方向を向かない。また年間指導計画の中で単元の順序を入れ替えて実施。
エ 家庭科(技術・家庭科)における調理などの実習は,年度当初に行わず,年間指導計画の中で 単元の順序を入れ替えて実施。
オ 体育科(保健体育科)において,できる限り個人や少数で実施し,児童生徒が密集せず距離を取って行うよう工夫。
(5)給食における配慮 ア 配食を行う者はもとより,児童生徒の手洗いを徹底。
イ 机を向かい合わせにしない等,飛沫を生じさせない工夫。ランチルームでの会食はしない。
(6)高等学校等
高等学校・総合支援学校(職業科)については,公共交通を利用して通学する生徒が多数在籍す ることから,時差登校等,各校が感染防止対策を工夫して教育活動を行う。
(7)部活動について
すべての校種で,当面の間,部活動を原則中止。
<参考>
入学式については,「3密条件」が同時に重なる環境を回避することを徹底し,来賓・保護者・在校 生の出席者を限定したり,次第を見直し短縮化したりして実施します。また始業式についても,校内放送で行うなど,感染拡大防止に十分留意したうえで実施します。

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放課後デイサービスは「3密」

先ほど、政府が武漢ウイルスの感染拡大を受け、緊急事態宣言に踏み切る意向を固めたとニュースがありました。まさか、京都府が思い直して始業式を延期することはないでしょうが、もしやと心配しています。長い春休みと新入生の対応で放デイ関係者は疲弊しているからです。表向きだけ整えても、裏方がどうなっているのか、見えない部分に負担がかかっていることも考えた施策を望みます。

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休校延長で障害児・生徒の放課後デイサービス悲鳴 3密の空間の残業「限界に近い」
毎日新聞2020年4月5日 19時40分(最終更新 4月6日 11時40分)

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染が広がる地域で学校の再開時期が遅れることになったが、しわ寄せを受けるのが子供たちを預かる施設や事業所だ。中でも障害のある児童や生徒を預かる放課後等デイサービスでは、密閉・密集・密接の「3密」を避けられない空間で、目を離せない子供たちと長時間過ごさざるを得ない状況が続き、関係者から「限界に近い」と悲鳴が上がる。

「きょうは何をして遊ぼうか」。福岡市内にある障害児通所支援の放課後等デイサービス事業所を3日に訪れると、部屋の隅に置かれたテーブル席で、女性職員が手足にまひがある女子生徒(16)にぴったりと付き添い、話しかけていた。言語障害もある生徒は音の出る文字盤を指して「太鼓」と答えた。 奥の3畳ほどの畳スペースでは、児童3人が職員2人と輪になってブロック遊びをしていた。約40平方メートルの室内でこの日、一日を過ごしたのは市内の特別支援学校や特別支援学級に通う小学3年~高校3年までの6人とスタッフの計約15人。子供たちには知的障害や身体障害があり、職員が目を離した隙(すき)の事故を防ぐため、部屋は常に閉め切っている。職員はマスクを着用しているが、嫌がる子供たちは6人全員が着けていなかった。

前日、福岡市は市立学校の休校期間を17日まで延長し、週末を挟んで再開時期を20日以降に遅らせると発表していた。元々は放課後の夕方のみだった預かり時間が、朝から夕方までに拡大されて1カ月。その状態がさらに少なくとも2週間は続くことになった。 「職員の残業は増え、家に自分の子を置いて来ている職員もいる。使命感でやってもらっているが限界に近い」。休校延長が決まり、事業所の運営者の女性(54)は本音を漏らす。 この女性が運営するデイサービス事業所は市内に計3カ所あり、児童・生徒計53人に対し、職員は30人。休校が始まってからはパート職員に長く働いてもらうなどして何とかやりくりしている。職員のマスクも一時不足し、消毒液は買い置きがなくなってしまった。

一般に特別支援学校は1クラスの人数も少なく、子供たちに目が行き届きやすいように児童・生徒1人当たりの教員も多く配置されている。子供たちが走り回る運動場もある。女性は「感染拡大を防ぐための受け入れ態勢としても、学校の方がはるかに環境は整っているはず」と話し、休校中の特別支援学校でも子供たちを預かってほしいと訴える。全国的には休校に伴う措置として、学校で教室などを開放し教員らが障害を持つ子供たちを預かる例はあり、文部科学省によると、3月10日現在で回答のあった102自治体のうち80自治体の特別支援学校が実施していた。

福岡県内でも北九州市は、休校期間が始まった当初の3月初めに市内に8校ある特別支援学校で実施し、各校2、3人が利用。小西友康・特別支援教育課長は「急な休校で預け先の事業所が予約できないなどの家庭もあったため、学校を選択肢の一つにしてもらった」と話す。市は4月3日、福岡市同様に休校期間を17日まで延長すると決め、学校での預かりも続けることにした。 特別支援教育を専門とする香川大の坂井聡教授は「休校延長で影響が長期化している今、教育委員会と事業所が連携し、学校でも受け入れて預かる子供の数を分散させるなど、休校中の対応を見直すべきだ。事業所だけに負担を強いると、疲弊してしまう」と指摘する。【山口桂子】

府立学校も連休明けまで臨時休校

先ほど、府教委のホームページで府立学校の臨時休校の再開が発表されました。当事業所もさすがに体力の限界が来ていますので、連休明けまでは午後からの開所にしたいと考えています。

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広報資料
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のための 府立学校に係る臨時休業について
令和2年4月7日 京都府教育委員会

4月3日(金)の府立学校の再開発表後、この週末にかけて新たな感染者が20 件確認され、そのうち感染経路が不明な事案が16件見られるとともに、首都圏の ほか、大阪府や兵庫県といった近隣府県に対し、緊急事態宣言が出される見込み であるなど、感染拡大の懸念が一層高まってきています。 そうした状況を踏まえ、府立学校の臨時休業について、京都府教育委員会にお いては、下記のとおり対応することといたしましたのでお知らせします。


1 府立学校の臨時休業 感染拡大の傾向が顕著な京都市・乙訓通学圏及び山城通学圏の府立学校並び に通勤・通学で京都市との往来が多い口丹通学圏の府立学校について、臨時休 業を実施する。
(1) 対象校 府立高等学校附属中学校(3校)、府立高等学校(本校35校・分校2校) 及び府立特別支援学校(本校8校・分校1校)
(2) 臨時休業の期間 令和2年4月13日(月)から5月6日(水)まで なお、終期については、今後の状況に応じて延長することがある。
(3) 臨時休業期間中の学校教育活動 〇 週に1~2日程度の登校日を設け、児童生徒の健康観察や学習状況の確 認等を行う。 〇 部活動は禁止とするが、登校日に教員の指導の下、運動不足やストレス 解消のための機会を設けることを可とする。
(4) 学習保障 〇 登校日に課題解説、新たな課題の配付、質問の受付等を行う。 〇 可能な範囲でメール等による指示を行う。
(5) 特別支援学校について 〇 上記の内容を基本としつつ、各校の状況に応じて対応する。 〇 自宅及び福祉サービス等で児童生徒の居場所が確保できない場合には、 特例的に学校で受け入れる。その際、スクールバスは「3密」に配慮しつ つ運行する。なお、給食については提供しない。

2 臨時休業対象校以外の学校
〇 府北部地域に所在する府立学校(附属中1校、高校15校・6分校、特別支 援3校・2分校)については、感染症対策を徹底した上で、学校教育活動を 実施する。部活動については条件を付した上で実施する。
〇 学校の所在地(市・町)で感染者が確認されている場合など、感染を危惧 されるご家庭の判断で欠席する場合は「欠席扱い」としない取扱いができる 場合がある。
〇 今後の地域の感染状況の変化や児童生徒、教職員が感染した場合等は、臨 時休業することがある。

3 府内市町(組合)立学校への対応 府教育委員会から市町(組合)教育委員会に対し、府立学校の対応も参考に 適切に対応するよう依頼する。

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京都・滋賀15市町、再び一斉休校 府立学校も検討
2020年4月6日 22:05

新型コロナウイルスの感染拡大を受け京都府、滋賀県内の15市町教育委員会は6日までに、同日以降順次再開する予定だった市町立の小中学校などについて、再び一斉休校することを決めた。感染者の急増や感染ルート不明者が増えていることを考慮した。京都府教委も府立学校の再休校について7日に判断する。

京都市教委は6日、市立小中高校、義務教育学校、総合支援学校、幼稚園を10日から5月6日まで再び一斉休校とすると発表。毎週登校日を設け、健康観察や学習状況の確認などを行う。宇治や亀岡、向日など山城、丹波、乙訓地域の11市町教委も6日以降順次、再休校とする。八幡、京田辺、井手の3市町を除き入学式や始業式は予定通り実施する。

滋賀県でも、感染者集団(クラスター)が発生した草津市は入学式と始業式を9日に行った後、10~19日を臨時休校にすると決めた。隣接する栗東市は8日に入学式と始業式をした後、9~19日を臨時休校とする。6日に感染者が確認された甲賀市は8~19日を臨時休校にする。8日の始業式は中止し、9日の入学式は行う。

京都府の西脇隆俊知事は6日、臨時の記者会見を開き、始業式から再開予定だった府立高と付属中、特別支援学校について、再休校の検討を府教委に要請したと明らかにした。府教委は7日に休校時期や期間、区域を判断する。
西脇知事は方針の変更について、感染ルート不明者の増加や政府が隣接の大阪府などを対象に緊急事態宣言の準備に入ったことを考慮したとし「児童生徒の健康を守るため」と強調。府北部と南部で感染状況に差があることなどから「地域ごとに異なる判断となる可能性も十分にあると思う」との見方を示した。再開を発表して間もない休校要請に「非常に迷惑を掛けた」と陳謝した。

京都、滋賀で6日までに再休校を決めた教委
▽京都市(10日~5月6日)
▽宇治市(小9日、中10日~5月6日)
▽亀岡市(8日~5月6日)
▽城陽市(小8日、中9日~10日)
▽向日市(小10日、中11日~5月6日)
▽長岡京市(小9日、中10日~5月6日)
▽八幡市(7~13日)
▽京田辺市(小6日、中7日~13日)
▽木津川市(小6日、中7日~10日)
▽大山崎町(10日~5月6日)
▽井手町(6~14日)
▽精華町(小8日、中9日~14日)
▽草津市(10~19日)
▽栗東市(9~19日)
▽甲賀市(8~19日)
※かっこ内は期間。小は小学校、中は中学校。京都新聞社調べ

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絵カードセンター

絵カードセンターは、自閉症支援に特化した絵カードのサイトです。絵カードの作成とダウンロードができ、絵カードの作り方・使い方など関連情報も提供中。自閉症の子どもを持つご家庭や特別支援に関わる先生は、ぜひ絵カードセンターを活用してください。視覚支援、PECS(ペクス)の絵カード、TEACCH(ティーチ)構造化の絵カードにも使えます。

絵カードメーカー (楽々絵カード作り)

絵カードメーカーでは、自閉症の子どもに使う絵カードが簡単に作れてダウンロードできます。一日のスケジュール表やカレンダーでよく使うイラストが揃っています。スマホで撮った写真からでも絵カードが作成できます。文字入れも自由自在。絵カードのサイズは、3種類から選べます。

PECSの絵カードはiPadアプリのPECSⅣ+を購入するとバーチャル絵カード(アプリ上のみ使える絵カード)が実装されていますが、PECSⅣ+のPECSが使えない人や、実物ブックも使う場合には絵カードを作る必要があります。個人的な経験では1年目で300単語程度を使うようです。そんなときにパパっと作れたらなぁと思う事はしょっちゅうです。また、名詞はほとんど写真で済むのでまだ良いのですが、動詞や形容詞等汎用性の高い単語は絵カードとなり、できるだけ家庭や学校でもそろえたいのですがなかなか一致しません。市販のアプリでも帯に短し襷に長しのものも多いです。こんなWebが出てきたことはうれしい限りです。ぜひ使ってみます。

スティーブ・ジョブズが子どもにiPhoneやiPadを使わせなかった理由

スティーブ・ジョブズ(iPhone・iPadの生みの親)が子どもにiPhoneやiPadを使わせなかった理由

September 11, 2014 New York Times(新美真理子 訳)

2011年に亡くなったジョブスは、テクノロジーに関して本能的な才能があったが、親としてはローテクを貫き、子どもたちの電子機器の利用を厳しく制限すべきだと固く信じていました。「私達は、子どもたちのテクノロジー機器の利用を制限しています。」と、ジョブスは2010年、我が子のハイテク機器利用時間が増えることを心配して語りました。

現代の親なら百も承知だろうが、iPhoneやiPadは子ども達にとって非常に魅力的です。これら手のひらサイズの機器は最先端のおもちゃです。長い休暇、長いドライブの間などの親が忙しい時に、親の代わりとなって、子どもたちを喜ばせ、気晴らしをさせ、静かにさせてくれます。しかし、こうした超便利な助っ人に感謝する前に、それらの機器が子どもたちに及ぼす潜在的な害について心配すべきなのではないか?スティーブ・ジョブズはそう考えていました。今週発表されたニューヨーク・タイムズの記事で、ジャーナリストのニック・ビルトンは、ジョブスに彼の子どもがどのくらいiPodに夢中なのかを聞いた時の返事に驚いたことを回顧しました。

「子どもたちは、(iPodを)まだ使ったことがないのです。私は子どもたちのハイテク利用を制限しています。」「私はあっけにとられ、開いた口がふさがりませんでした。ジョブスの家ともなればハイテクオタクの天国のような場所を想像していたからです。壁は巨大なタッチパネルで、食卓にはiPadが埋め込まれていて、お客さんにはチョコレートのようにiPodがプレゼントされるような。 『いいや、それとは程遠いね』とジョブスは答えたのです。」

子どもがタッチスクリーンの機器で遊ぶことに関して大きな懸念を抱いているハイテク教祖はジョブスだけではありません。「ワイアード(Wired)」の元編集長、クリス・アンダーソンも、子どもたちが家庭にあるデジタル機器を使用する時間を親は厳しく制限すべきだと確信している。「子どもたちは私たち夫婦が厳しすぎると文句を言います。友達の家にはこんなに厳しいルールはないってね。でも、それは我々は誰よりも技術の危険性を見てきているからです。自分自身でも感じています。子どもたちの身にそのようなことは起こってもらいたくないのです。 」

UCLA大学の研究者たちが最近発表した研究によると、数日間、電子機器利用を禁止しただけで、子どもたちの社交スキルがまたたくまに向上したそうです。このことは大いに考える材料を与えてきます。なぜなら最近のリサーチで平均的なアメリカ人の子どもは1日に7時間半以上スマホや他のスクリーン(テレビ、パソコン、ゲームなど)を見ていると言われているからです。

ジョブスは間違いなくハイテクの天才です。しかし、彼は深夜までスクリーンを見つめてアングリーバードで遊んだり、Facebookで近況を更新し続けたりはしませんでした。「スティーブ・ジョブス」の著者、ウォルター・アイザックソンは、このアップル共同設立者の家で多くの時間を過ごしたが、そこで見たのは、スクリーンタイム(画面を見つめる時間)よりも、フェイス・トゥ・フェイス(面と向かった)の家族の会話を優先するジョブスの姿でした。「毎晩、スティーブは決まって、キッチンの長いテーブルで夕食をとり、本や歴史や様々なトピックについて話し合うのです。誰もiPadやコンピューターを使いません。子どもたちはデジタル機器中毒になっているようには全く見えませんでした。」だから、アップルやサムソンや他のハイテク企業が、最新の小型ハイテク機器がなければ人生物足りないと感じさせるような宣伝を暗にしてきたとしても、そうした機器の創始者が全く違う考えだった事を忘れないで欲しいのです。

ゲームやスマホにお守りをさせていませんか?翻訳の終わりに訳者の新美さんの見解が書かれています。ゲームやスマホによって著しく損なわれる社交性やコミュニケーション能力、また、問題解決力を子供の時からしっかり身につけさせるべきという、痛烈な批判が込められたメッセージです。さらに、すでにスマホやゲームの虜になってしまっている子どもたちを救済する方法として、取り上げるのではなく時間を制限する方法を提示されています。

全く取り上げるというのは難しいですから、まずは時間を制限することをおすすめします。 No Screen Policy(ノー・スクリーン・ポリシー)と呼ばれ、インター校(インターナショナル・スクール)では多くの家庭で取り入れられていました。 これは、夜(9時とか10時とかその家によって違います)になったら、スクリーン(テレビ、ゲーム、パソコン、スマホ)を禁止して、読書や音楽鑑賞や家族団らんや勉強の時間にする、という一般的な学校・家庭ルールでした。 子どもにとってよい睡眠は心身の発達に大切ですが、それを条例や法律で守るのか、家族や地域の文化にして守るのかを考えることも大切なことだと思います。

 

自閉症児と絵カードでコミュニケーション第2版ーPECSとAAC-

PECSの市販本が出ました。実は前から出てたのですが、出すのが早すぎて (2006/7/1)誤訳もあったりして、良書なのに広く普及しなかったのです。今回は満を持しての第2版です。

AMAZONで今日から絶賛発売中で発売1日目で一時的な在庫切れになっています。しばらくお待ちください。

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「自閉症の子どもへの拡大代替コミュニケーション(AAC)の適用で、言葉の発達を妨げることはないということには、十分な科学的根拠(エビデンス)があり、それどころか、言葉の発達が促進される子どももいる。AACの1つである絵カード交換式コミュニケーション・システム(PECS)を用いてコミュニケートしていた子どもたちの中には、その後、言葉が出るようになった子どもが少なくないことを示す研究結果がいくつかある。PECSで30から100枚の絵カードを使ってコミュニケートするようになった子どもは、話し始めることが少なくない。多くの子どもが、言葉だけでコミュニケートできるようになり、PECSは使わなくなる。」(ボンディ&フロスト『自閉症児と絵カードでコミュニケーション,第2版』より)

PECSの受講がオンライン化

武漢ウィルス感染予防の中で、テレワークだとかリモートワークといって、インターネットを使って家庭や職場から離れた場所でノートやタブレット型PCで仕事をする方が増えています。

研修も、一堂に会して行うのではなく、ネットライブで学ぶものが増えています。そして、今回ついにPECSも大阪会場や福井会場はZOOMというアプリを使うことになりました。つまり、家の中で講義を聞き講師に質問できるのです。これは、ある意味、家庭を完全にはあけられない保護者には朗報かもしれません。ということで、オンラインワークショップは宣言が終結するまで続くのではないでしょうか。

※ZOOMについては、セキュリティー問題が指摘されていますが、新しいバージョンは問題ないようです。

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PECSレベル1ワークショップ オンラインワークショップ開催
4月 10, 2020 | イベント
4月18-19日に Zoom®のプラットフォームを使用してオンラインでPECSレベル1のワークショップを開催いたします。 コンサルタントと通常現地で行われるワークショップと同様に絵カード交換式コミュニケーションシステム(PECS®)のワークショップが皆様のご自宅からオンラインで受講できます。ワークショップはいつものようにインタラクティブな環境で絵カード交換式コミュニケーションについて学んでいただけます。 受講受付はこちらから。...

新聞の見出し

「京大病院95人一時自宅待機 旅行などの自粛要請守らず 新型コロナウイルス」の 京大病院の記事の見出しだけ読んでいると、京大の研修医らを責めているように読めますが、内容をよく読むと、用心のため2週間待機させるというのが中身です。京大側も新聞の記事に慌てて、事実関係をホームページで説明しています。戦中も、震災中も原発事故中もこんなふうに事実を都合よく捻じ曲げて、何かのプロパガンダに使われることを一番注意しなければなりません。正しい情報を、正しい価値観で見抜く力が求められています。

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京大病院95人一時自宅待機 旅行などの自粛要請守らず 新型コロナウイルス
2020年4月8日 10時24分【朝日新聞】

京都大医学部付属病院(京都市左京区)に今年度から配属された医師や研修医ら計95人が、新型コロナウイルスの感染拡大により病院から自粛を求められていた飲酒を伴う会合や国内旅行をするなどしたとして、自宅待機になっていたことがわかった。

同病院によると、内訳は医師28人、研修医57人、事務職員ら10人。研修医は4月に95人が配属されたといい、その6割に当たるという。同病院の職場主催の飲酒の会合ではないという。
同病院は2月以降、院内での感染を予防する観点から、4月から配属される人に対し、飲酒を伴う会合や国内旅行などの自
粛を要請していた。守られなかった場合に自宅待機になるとは伝えていなかった。

今のところ症状が出ている人はおらず、会合などから2週間が過ぎた人から順次、仕事を始めているという。病院の診療態勢に影響は出ていないとしている。同病院は、自宅待機にした理由について「ほかの病院での事例に鑑み、新規採用職員に対しても、より厳しく対応をした。診療態勢を維持し、患者に安全な医療を受けてもらうための必要な措置と考えている」とのコメントを出した。(小林正典)
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京大病院ホームページから

新規採用研修医の自宅待機に関する報道について

先般、本院に採用された新研修医が多数自宅待機になっていることに ついての報道がございました。京大病院を受診されている患者さんや関 係者の皆様にご心配をおかけしましたことをお詫び申し上げます。

本院では、本年3月に各地の大学を卒業したばかりで4月から本院で 勤務をはじめる新研修医に、4 月1日までの2週間の間に一回でも2人 以上(家族での食事を含む)で飲酒を伴う外食をしたことがあるか等に ついて自己申告を求め、該当する場合には外食等の事実があった翌日か ら14日間を自宅待機とすることで、感染リスクを徹底的にゼロに近づ ける措置を行いました。この自己申告をした新研修医が57名に上った というのが報道されている事実です。本院としては、就職予定の新研修 医等に旅行や外食等の自粛を予め連絡しておりましたが、必ずしも全員 が正確にその内容を十分理解できていたとは限らないなかで、研修医た ちは極めて真摯に自己申告してくれたものと認識しています。 未来の医療を担う若者です。温かく見守っていただければ幸甚です。 なお、これらの研修医等の中に、新型コロナウイルス感染症を発症し ている者は1名もおりません。

本院では、患者さんと医療スタッフを含む本院職員の安全を確保し、 高度な医療を継続的に提供し続けられるようにするために、家族での外 食の自粛を含む、厳しい基準での感染予防策を職員に求めております。 引き続き職員の感染予防に関する意識を高め、徹底した感染管理を行っ て、安心・安全な医療の提供を継続に尽力して参ります。

令和2年4月8日
京都大学医学部附属病院長 宮本 享

子どもの学び応援サイト

文部科学省は3月に、臨時休業期間における学習支援コンテンツポータルサイト(子供の学び応援サイト)を開設しました。新型コロナウイルスに伴う臨時休業期間における学習支援コンテンツについて、学校種別に紹介しています。

ポータルサイトには、「小学校」「中学校」「高等学校」「特別支援教育」「幼児教育」「リンク集」「児童生徒・保護者へのメッセージ」を掲載。「小学校」「中学校」「高等学校」は、臨時休業期間における各教科などの家庭学習の工夫および教材例を紹介。「特別支援教育」では家庭学習の参考資料、「幼児教育」では家庭での過ごし方への配慮を紹介しています。

小学校の内容をみると、国語、社会、算数、理科、生活、音楽、体育、外国語・外国語活動など、13の教科についてまとめています。たとえば算数では、活用できるリンク集として「おすすめキッズサイト一覧 算数・数学(一般社団法人教科書協会)」「なるほど統計学園(総務省統計局)」を掲載しています。工夫例では、「児童の学習状況に応じて、教科書の復習問題や補充的な問題に取り組み、これまでの学習内容の習熟を図ったり、教科書の発展的な問題に取り組み、これまでの学習内容について理解を一層深めたりする」などの使い方を紹介しています。

中学校は、国語、社会、数学、理科、音楽、外国語など12の教科についてまとめています。外国語では、「中学校外国語教材『Bridge』(文部科学省)」「えいごネット(一般社団法人英語教育協議会、文部科学省協力)」など4つのWebサイトを掲載。「教科書や中学校外国語教材『Bridge』を活用して、英語の文章を読んだり、その内容理解のための問を解いたりする」などの工夫例を紹介しています。

メッセージでは、児童生徒に向けて、学校の休業中は、夏休みや冬休みなどと同じように、いつもどおりの生活リズムで過ごすといった生活に関することや、1人で勉強することが難しい場合には、周りの人にみてもらったり、手伝ってもらったりするなど学習に関することについてアドバイスしています。

保護者に向けては、子どもが家庭学習を行う場合には、掲載したWebサイトを参考にするなどして、子どもが取り組みやすい学習内容を選択することを勧めています。

ペアレントトレーニング(通称:ペアトレ)とは?

ペアトレとは、親が子育ての知識とスキルを学ぶトレーニングです。ペアトレでは、子どものさまざまな行動に対してどう対応したらよいのかを学ぶことができます。ペアトレと言うと親だけが取り組むものかと思われがちですが違います。放デイスタッフをはじめ、子どもに関わる全ての関係者の重要なスキル習得法と言えます。(先生用という意味でTトレとも呼びます)

プログラムの内容は、対象や手法によってさまざまですが、多くのプログラムで共通していることがあります。それは、次の視点です。

・子どもの好ましくない行動に気づき、それを減らしていく
・子どもの好ましい行動に気づき、それを伸ばしていく
子育てをしていると、好ましくない行動を減らすことばかりに目が向きがちですが、実は、“好ましい行動をいかに伸ばすか”という視点が重要です。好ましい行動のレパートリーが増えると、自然と好ましくない行動は減少していきます。
これまでの研究から、ペアトレに参加することで子どもの気になる行動の改善だけでなく、親のストレス低減も報告されています。

親のストレスが低減した理由は、子どもに対する適切な対応を学ぶことによって、子どもの行動が変化し、子育てが楽になったためとも推測されています。
子どもの好ましい行動を伸ばすためには、“ほめる”ことも大切です。
子どものいいところ(好ましい行動)を伸ばすための“ほめのコツ”は二つです。

(1)結果ではなくプロセスをほめる
アメリカの心理学者ドゥエックは、能力を褒められた子(例:頭がいいね)よりも努力を褒められた子(例:粘り強く頑張ったね)の方が、やる気が高く、後の成績が高くなることを指摘しています。努力をほめられた子は、失敗しても「努力が足りない」と考え、失敗を乗り越えるためにチャレンジしやすいことがわかっています。

(2)子どもに「どうやったらそんなにうまくできるの?」と質問してみる
大人から“驚かれる”ことによって自信を高める子どももいます。また、小学校低学年ごろまでの子どもの多くは、“どうやったらうまくいったか”をあまり意識していないと言われます。そのため、親が「どうやったらそんなにうまくできるの?」と質問し、うまくいった方法を子ども自身が自覚できるように促すとよいでしょう。
そうすることで、次の機会も子どもにとって望ましい結果が得られる可能性が高まります。

一方、叱るときのコツですが、支援現場では“太く、短く、端的に”を合言葉としています。長々と叱っては、本質が見えなくなります。もちろん、嫌味やダブルバインドもNGです。
また、小さい子どもの場合は視点取得が未発達のため、「相手の気持ちに立って考えてごらん」という言葉がけは通じにくいです。“太く、短く、端的に”をポイントに、親は子どもに伝わりやすい言葉を選んでいきましょう!

※叱ることが逆効果となるケース
親に注目されたいという思いが強すぎて、わざと親をイライラさせる行動をとってしまう子どももいます。
親が叱れば叱るほど、望ましくない行動(親をイライラさせる行動)がエスカレートする場合は、親が叱ることが子どもにとっての“ご褒美”となっている可能性もあります。この場合、叱ることは意味をなしていません。
今回のようなケースへの対応についてペアトレの発想から考えてみると、好ましくない行動を叱るのではなく、“好ましい行動をしているとき”をあえて狙ってほめるのです(親をイライラさせる行動を1日中していることはないはずです。親子で楽しく過ごせている時間にたくさんほめましょう)。
“叱られる”ということも“褒められる”ということも、子どもにとっては親からの注目を得ていることに変わりません。そうであるなら、双方が気持ちよく過ごせるやりかたを選んではどうかと思います。

 

ドロボー! 子どもと鉢合わせ相次ぐ

子どもの留守番には十分注意してほしいとの警戒情報は近隣自治体でも入っています。ご注意を。

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休校、留守番中にドロボー! 子どもと鉢合わせ相次ぐ 警察「家族で対策を」
2020年4月15日 20:04【毎日新聞社】

新型コロナウイルス感染拡大の影響により学校が休校となるなか、自宅で留守番していた小中学生が、窃盗犯と鉢合わせする事件が愛知県内で3件確認された。専門家は「鉢合わせは、強盗などの重大事件に発展しかねない」と警鐘を鳴らしている。

愛知県警によると、愛知県の尾張地方で3月23日午前、小学生の女児(10)が自宅に1人で留守番中、鍵の閉まっていない窓から侵入した男と遭遇。男は女児を見つけると何も取らずに逃走した。また、同日午後には、同じ地方の男児(11)が留守番中、2人組の男が窓ガラスを割って侵入。2人組は男児に「ずっと前を向いていて」と指示し、キャッシュカードなどを盗んで逃げた。

三河地方では4月9日午前、留守番中の男子中学生(13)が窓をたたく音を聞き、怖くなって2階に避難。侵入者との接触はなかったものの、窓ガラスが割られ、バッグなどが盗まれていたという。侵入されたのはいずれも戸建て住宅で、3人の子どもにけがはなかった。

愛知県では3月2日から小中学校で臨時休校が始まった。県独自の緊急事態宣言を受け、休校は5月の大型連休以降まで続く見込みだ。そこで県は、留守番中の子どもの防犯対策として▽玄関ドアや窓の施錠を徹底する▽在宅中であることを周囲に知らせるため、明かりやテレビをつける▽自宅近くで逃げ込める場所を決めておく――などを県内の小中学校に通知している。

県内の侵入盗は長年、全国ワーストクラス。留守中の子どもと窃盗犯の接触は重大事件につながりかねないとして、県警もツイッターで注意を呼び掛けている。担当者は「留守中に泥棒が入る可能性があることを子どもに教えることが必要。110番の仕方やどこに逃げるのか、家族で対策を話し合ってほしい」と訴えた。

防犯に詳しい龍谷大犯罪学研究センター長の石塚伸一教授(犯罪学)は「今後も休校が続くため、自宅で待機している子供が窃盗犯と鉢合わせする事態は、休校を続ける全国各地で起きる可能性がある」と指摘。「鉢合わせすることで、窃盗犯が驚き、強盗や殺人などの重大事件になってしまう危険がある。施錠の徹底や家に人がいるということが外からも分かるようにすべきだ」と話した。【高井瞳、ガン・クリスティーナ】

学習障害の子どもとの向き合い方のコツ

学習障害の症状には個人差があるため、教師や保護者は個々に合った指導法を模索する姿勢が求められます。学習障害の子どもは、これまでの失敗やまわりの大人から叱られた経験が多いことで、自信を失っている傾向があるため、まずは自信を取り戻せるようにサポートすることが大切です。学習障害の子どもが、学習や生活の上での困難をすこしでも改善・克服できるように、適切に向き合うことが大切です。

・個々に合った勉強法やトレーニング法を見極める
学習障害の症状には個人差があるため、適した勉強法やトレーニング法は子どもによって異なります。その子どもに合った勉強法、トレーニング法を見極めることが大切です。これは、保護者だけ、教師だけで考えられるものではありません。子どもにかかわるまわりの大人が協力し合い、最善の勉強法とトレーニング法を考えましょう。ただ、注意してほしいのはドリル学習です。あちこちの会社からLD向けとしてドリルプリントやソフトウエア―が販売されていますが、書くのが苦手な人には苦痛でしかないような教材が少なくありません。訓練を否定はしませんが、目の悪い人には眼鏡を合わせてから、耳の聞こえない方には手話を使って課題を教えるように、支援を明確にしてから取組みましょう。

・苦手意識をつくらせないために、楽しく勉強できる環境づくりをすること
読み書きや計算などがうまくできないからと言って、まわりの大人が子どもを叱ってしまうと、その科目に苦手意識を持ってしまう可能性があります。そうなると、勉強法やトレーニング法を工夫しても、前向きに取り組めなくなるかもしれません。子どもが苦手意識を持たないように、楽しく勉強できる環境を整えましょう。

・できないことを責めないこと
学習障害の子どもは、勉強が嫌いであるために読み書きや計算ができないわけではありません。そのため、できないことを責めてしまうと、つらい思いをしてしまう可能性があります。できないわが子にイラ立ちを覚える方もいますが、できないことを受け入れた上で、子どもにとってよい環境を整えるようにしましょう。

・甘やかし過ぎない
子どものミスを見逃すことや、欲求をすべてみたすことは望ましい結果を生まないという意見があります。ほめることは大切ですが、不必要にほめてしまうと、「できなくても大丈夫」と思い、勉強に向き合う姿勢を持てなくなるかもしれません。どこまでできたのか、その成功率などの事実に基づいて評価することが大切です。また、「学習の構え」を作ることは自学自習には欠かせない力です。まずは5分から、成果の上がることに少しづつ毎日取り組むことが大事です。

・周囲のサポートを受けながら子どもと向き合おう
学習障害は、読み書き、計算、推論などのいずれかが極めて苦手なことが特徴です。「もしかして学習障害かも?」と思ったら、まず専門機関に相談します。専門家や教師の協力を得て、1人で悩まないことが大切です。当事業所でも利用者のご相談は受け付けています。

Zoomで会議

Zoom は、2011年に中国人 Eric Yuan 氏によってカリフォルニアのサンノゼで創立された会社です。サンノゼは、シリコンバレーの中心地です。「Zoom(ズーム)」というのは短縮名で、企業の正式名称は、Zoom Video Communications です。ビデオミーティングを中心に、ウェビナー、グループメッセージング、会議室ソリューションなどのクラウドサービスを提供しています。

創業者の中国人 Eric S. Yuan 氏は、以前、世界最大のコンピュータネットワーク機器開発会社Ciscoの技術部門の副社長として、ビデオ会議システム WebEx製品の中心となっていた人物です。Zoom の経営陣には他にも CiscoのWebEx の中心メンバーや、同種のサービス BlueJeans のメンバーが在籍しており、ビデオ会議のシステムや業界を熟知した会社だと言えます。つまり、Cisco社のWebEx Meetingsを大衆レベルで気軽に使えるように改良し宣伝したのがZoomと言えます。Zoom のサービス自体は、2013年1月に始まり、2013年5月までに100万人のユーザー数が2014年6月には1000万人に増えました。武漢ウィルスの感染の影響でテレワークが爆発的に進んだ昨今は、おそらく2億人を越えたと言われています。

Zoomは、Windows、Mac、Linux、Chrome OS、iOS、Android などさまざまなクライアント環境から利用できるWEB会議システムです。Skypeなどのオンラインテレビ電話とは、用途が全く異なります。ミーティングの主催者は会議室を設定し、その会議室番地を参加者に伝えます。参加者は会議番地(URL)をクリックするだけで参加でき、アカウントを取得する必要もなく、料金も発生しません。クラウド上のファイルを共有する方法と同じだと言えます。

また、ミーティングルームでは、主催者の使える機能と参加者の使える機能が分かれています。主催者は、参加者が快適にミーティングを遂行できるよう、参加者やミーティングを簡単にコントロールできるようになっています。Zoomはあれこれ考えなくても直感的に操作がしやすいのでビジネスシーンよりも日常生活で広がったとも言えます。

子育て中の保護者や家を離れる時間がなかなかもてない人には、Zoom はとても役に立つツールです。Zoomの無料コースはLINEのグループトークのビデオ版と思えばいいかも知れません。遠くまで出かけなくても自宅に居ながらにして打ち合わせや情報交換ができるのは助かります。無料コースの制限時間は40分です。一旦切って続けることも可能ですが、40分くらいがミーティングには最適な時間とも思います。どのスマートフォンでも主催も参加もできるのがこのツールの強みです。まずはアンドロイドかiOSのスマホかタブレット、カメラ付きのPCでインストールして試してみるとイメージが湧くと思います。

 Zoomモバイルアプリ

 ※3月にFBI=連邦捜査局が「Zoom」にセキュリティー上の問題があると指摘し、各国政府が使用を見合わせているのは事実です。会議の内容に秘匿すべき情報がないかどうかを考えて運用することは、個々人で判断することになります。

中学校での発達障害支援

中学校に入学するとき、特別支援学級にするか普通学級にするか小学校とは異なって、子どもの意思が大切になってきます。知的な遅れがないか、あっても気にならないごく軽い程度のものであれば、ちょっと変わっている子という印象を持たれがちですが、集団生活を余儀なくさせられるわけですから、コミュニケーション能力や行動の適応が難しいような時は、特別支援学級を使うことを検討してみる余地は十分にあります。特にLDの問題は進学や就職の進路に関して、避けて通れず、読み書き障害の有無が小学校卒業時ではっきりしないなら入学時に信頼のおける機関で検査を受けてはっきりさせておくべきです。LDなのか軽度知的障害なのかその両方なのかによって、学習支援は変わって来るからです。また、この違いを重視している担任ならかなり信頼ができると言えます。

中学生の子どもに見られる発達障害の特徴は様々ですが、小さなころから家庭や学校で注意を受けているような時は自己評価が低くなりやすい傾向にあります。また、その場の空気を読みにくいため誤解やいじめを受けやすいのも中学校時代に見られる特徴の一つです。これが不登校になったり引きこもってしまったりする子が中学で増える理由の一つです。

そして、発達障害を持つ本人も自分がほかの人とどこか違うと感じるようになるのもこの時期です。中学生の思春期にさしかかる時でもあり、他者と自分の違いを感じやすく、それを欠点を思ってしまうことも少なくありません。なので、これを個性と認識させ、苦手なことを克服することも大切ですが、得意なことに目を向けさせると、個性がのび、子どもが社会生活や学校生活を送りやすくなります。

グループ行動が苦手なこともありますが、仲間に入れないのには相応の理由が、個々にあるものです。なぜ孤立しているのかがわからないため、どうしたらいいのかもわかりません。さらに、グループ行動がとれないことを悩むこともないので、一人行動が多くなったり友達ができなかったりといったこともこの時期には多く見られます。中学生に始まったことではないのですが、総じて発達障害のある人は集団生活が苦手なものです。ところが中学生は同調することを良しとする年代もあるので、彼らにとっては過ごしにくい場合が少なくないです。

教科ごとに担任が違うと持っていくものを忘れてしまうことが良くあるため、ICTのメモなどでカバーしたり目に見えるところに備忘録を書いておいて、必ずその場で確認させるなど工夫をして予防します。同時に二つのことを行うことができず、一度に指示を出されると頭が混乱してしまうため、指示は一つ一つ出すなどといった工夫が大事です。個人差がかなりあるため、一概には言えませんが、他者との違いや得手不得手の理由を明確にして、自学自習や自己点検の習慣を身につけることを目標にしながら、学校生活になじめるようにしていくことが大切です。

休校終了はいつ?

新型コロナウイルスの感染拡大で長引く休園・休校。未だ終息の道筋が見えない中、感染はもちろん、学力の低下、部活動の休止などへの不安や戸惑いがたくさんあります。

4月6日~13日に実施したJ:COMの投票機能を使った男女703人の調査(コア層35~49歳)では、「5月連休明け」で、37%だったそうです。日々、コロナ感染者数が拡大する中、休校措置が取られる5月6日までに完全終息というのは望み薄のようです。しかし、ひとつの目安として、連休明けの学校再開に期待している人は多いと思います。

2位は「終息するまで通信制にすべき」(29%)、「通常通り4月から」(11%)、「6月」(8%)、「4月下旬」(4%)、「お盆休み明け」(4%)、「9月」(4%)、「7月」(1%)、「10月」(1%)という結果になりました。

2番目に多かったのは「通信制」です。政府は長引く休校対策として、公立学校にオンライン授業を導入するため、インフラ整備のほか、放送大学やNHK(Eテレ)も使うと言います。このほか、学校のパソコンやタブレットを自宅で利用することを目的に、モバイルルーターの貸与(通信量は自費)や、遠隔授業で教科書などを使用するための改正著作権法を28日に施行し、遠隔授業導入の準備を進めているようです。

しかし現時点では、自宅学習の参考サイトを家庭に通知する程度の対応にとどまっているケースも多いです。各家庭のネット環境は所得や家族構成等によって多様です。家のパソコンは親がテレワークで1日中使っている場合もあります。必要ページをプリントアウトしようとしても、印刷環境も異なります。さらに、兄弟がいる家庭は光回線でないと動画対応が難しいと思われます。特に公立の学校は、環境が十分でない子が「遠隔授業」からこぼれていくことが決してないよう、公平性を担保するようにきめ細かい対応が必要になります。

この期間が教育権の制限とならないように、各自治体の長が政府待ちにならず、できることから施策を実行してほしいものです。休校時のモバイルルーターやセルラー型端末の通信費用の公費負担などは、休校中は給食の公費負担がないのですからやる気になればできることです。各学校では、大型災害や不登校に対応できる公教育でのリモート学習環境を作る良いきっかけとして、教材作りに取り組んでみてはどうかと思います。

武漢ウィルスの報道

メディアは毎日武漢ウィルスに何人感染したかを報道し、私たちはその報道を見て毎日落胆してるという図が日常となりました。3月から学校を休校しようが4月から緊急事態宣言をしようが、まだ明確な効果があがっているとは言いにくいというのが政府の見解です。ただ、下記のグラフは感染者累積数ですからグラフが下降することはないし、対数グラフなので少々減っても傾き変化は微細なので、但書はあるにせよ、やや煽り気味の印象は受けます。効果の有無を表現するなら新規患者数や死亡数の変動をグラフ化すべきです。

感染拡大の速度を落として、入院患者が病院からあふれだす医療崩壊を防ぐのが目下の目的です。何しろ日本の医師はイタリアより率が低いのです。しかし、ワクチンか抗ウィルス剤が開発されない限りは、感染は誰にも平等に広がっていきます。明確なのは、重症化する確率が高いのは老人であり子どもや働き盛りの人たちではないことです。そうであるならば、全体に網を張る規制はこの辺にして、老人のソーシャルディスタンスを厳しく特措法で規制したり、老人に特化した防疫施策をとるとかしたほうが良いのではないかと思ったりもします。

社会機能全般のレベルは落とさないとしたスウェーデンの緩やかな防疫の規制がうまくいくかどうかは神のみぞ知るところで、後世で証明するしかありません。少なくとも完璧に感染を封じ込めることは無理で、先の薬物の開発や新しい防疫施策を講じるための時間稼ぎだという事をメディアはもっと説明する必要があるとおもいます。

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東京の感染者倍増ペース6日→11日に 収束なお不透明
【朝日新聞デジタル】2020年4月21日 21時56分

最初に緊急事態宣言が出て2週間がたった。累計の感染者数は7都府県とも増え続けているが、福岡は約3日で約2倍に急増していたのがここ1週間は勢いが収まり、倍増する期間は7日より長い。福岡を除く6都府県は宣言前後は約1週間で倍増していたが、最近1週間ほどはわずかに勢いが緩やかになってきている。ただ増加が鈍っても、感染拡大が収束するまでの期間を見通すのは難しい。

朝日新聞が厚生労働省の公表データをもとに計算したところ、宣言前の7日までの1週間では、東京は累計感染者数が2倍になるのに約6日かかるペースだったが、21日までの1週間は約11日だった。福岡は7日までの1週間は約3日で2倍だったが、直近1週間は約12日に。大阪や神奈川でも同様の傾向だ。

新型コロナの潜伏期間などから、報告される感染者数の傾向は2週間ほど前の感染の状況を反映しているとされる。ソフトバンクの子会社「アグープ」がスマホアプリで集めた位置情報をもとに推計した、7都府県の主要駅周辺半径500メートル(毎日午後3時現在)の1週間の累積人口をみると、新宿駅は、6日までの1週間は前週より約18%減。7日からの1週間は前週比約33%減、14日からの1週間はさらに前週比約28%減だった。7都府県とも宣言後に大きく減る傾向は共通していた。

政府は不要不急な外出の自粛などで人同士の接触機会を7~8割減らすよう求めている。人出が必ずしも人との接触を表すわけではないが、感染者の増加の鈍化は自粛の影響が出つつある可能性がある。

ただ、1月下旬と最近1週間の人出の削減率を比べると、梅田(大阪)が81%、新宿74%、天神(福岡)65%、大宮(埼玉)61%、千葉52%と都市ごとのばらつきは大きい。

入院患者が回復したとしても退院まで時間を要する。累計患者数は増え続けており、病床不足など医療現場がさらに逼迫(ひっぱく)する恐れは高い。

沖縄県立中部病院感染症内科の高山義浩副部長は「外出自粛の成果はこれから明らかになる。クラスター(感染者集団)対策と、自主的な感染対策という日本の手法が有効だったのか、続ければいいのかが見えてくる。新型コロナウイルス自体はすぐには地球上からなくならないことを前提に、どう付き合っていくかを考えていく必要がある」と語る。(嘉幡久敬、伊藤隆太郎)

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接触8割減へというが…

今回の提言で、子どもの過ごし方について痛いのが、公園に人が大勢いるから空いた時間に行けと言う提言です。放デイなどはこれを言われると行く場所がなくなり、まさか狭い事業所の中に閉じ込めておくわけにいかないので、結果的には事業所を閉鎖するしか選択肢がなくなります。

長岡京市などは、めぼしい公園は全て閉鎖されているといいます。雨が降ったときの高架下公園などは本当に子どもたちの運動のために助かったのですが、閉鎖です。汚染されるかもしれない遊具を触るからというのが理由でしょうが、結局その後どうなっているか行政は把握しているのでしょうか?危険な空き地や道路で遊ぶ子供が増えているのを知っているのでしょうか。それでも、俺たちはやる事はやったからねという事でしょうか?遊具に張り紙をしてみるとか、役人を巡回させて話を聞いてみるとか調整してみるとかしないのでしょうか?短絡的なこのような措置には大勢の保護者から糾弾されても仕方がないと思います。

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接触8割減へ「10のポイント」 政府専門家会議
【朝日デジタル】2020年4月22日 23時13分

政府の専門家会議は22日、帰省や飲み会をオンラインで行うなど人と人との接触を8割減らすための「10のポイント」をまとめた。外出自粛要請後に人が多く集まるスーパーや公園での対策が課題とし、スーパーでの入場制限、公園の一律閉鎖を避けるための使い方の工夫などを求めた。

新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が7日に出てから2週間がたつ。同会議は、宣言後の状況を分析。東京都内の主要な駅の人口が69~87%減少するなど、人の移動が大きく減ったとする一方、データからは8割削減は達成されているとはいえないと指摘した。必要とされる人との接触の8割減については「現段階では確認できていない」と評価を見送った。

分析とともに同会議がまとめた提言では、医療提供体制について、「医療崩壊」の防止と重症化防止により、死亡者数の最小化に力点を置いていく方針を示した。PCR検査は、検査の人材や試薬などが不足する恐れを指摘し、水際対策でのPCR検査の縮小を提言した。

再流行を防ぐ目的でクラスター(感染者集団)が発生する危険のある場所や大規模イベントなどは解除後も自粛要請が続く可能性があると盛り込んだ。大型連休の対応では、都道府県境を「またぐか否かに関係なく」、人混みに出ないよう強く要請している。

会議後、西村康稔経済再生相は宣言の解除に向けて「5月6日ギリギリまで専門家に分析していただく」と述べた。専門家会議の後に開かれた政府の対策本部では、安倍晋三首相が「一層の国民のみなさまの努力が必要な状況だ」と述べ、一人ひとりが行動を改めて見直し、人と人との接触を8割減らすよう求めた。大型連休中の帰省をビデオ通話を使った「オンライン帰省」とすることなど、専門家会議がつくった10のポイントを参考に「いま一度行動を見直していただきたい」と訴えた。

首相は「緊急事態を早期に終息に向かわせるためにいまが非常に重要な時期だ」と強調。8割の接触削減ができていないとみて、「何としても8割の低減を実現するべく、感染拡大防止に向けた取り組みを徹底したい」と訴えた。一方、5月6日までとなっている宣言期間の延長や解除に向けた見通しや手続きについては示さなかった。(安倍龍太郎、姫野直行)

相談支援事業とは

相談支援事業所とは、障害のある人が日常生活や社会生活を営む上で、困ったことやわからないことなどがあった場合に、相談することができる場所です。また、障害福祉サービス利用のための利用計画の作成、施設等から地域での生活に移行するための支援なども行っています。

放デイに関わるのは「指定障害児相談支援事業所」です。つまり、この相談所が当事者(子ども・家族)のニーズを把握し、行政と必要なサービス量を交渉し、実際にサービスを提供する事業所とも受け入れられるか交渉をします。

ただ、いつも気になるのは、大人の都合が優先していないかということです。もちろん、保護者は就労や家事等の事情を抱えています。しかし、相談者は子どもの発達課題と家庭事情のバランスを取りながらサービスの内容を考えていく必要があります。そのためには、子どもの発達課題や発達特性を把握し、支援方法もある程度は知っておく必要があります。残念ながら、現在の相談システムは発達障害の子どもの実態を把握できる仕組みとは言えません。そうなると、利用者と行政と事業所の単なる調整役にしかなれません。

子どものことを知ろうと思えば何らかの直接的なアプローチが必要です。行動障害を持っていたり、コミュニケーションに課題があったりすればなおさらです。聞き取りだけでは分からないことが多いのです。相談事業所は子どもを直に支援しないという弱点がこの制度にはあると思うのです。
以下、相談事業所の種類と利用決定のプロセスを掲載しています。参考にしてください。

【指定特定相談支援事業所】
障害者総合支援法に基づくサービスを利用する場合に必要な、「サービス等利用計画」の作成・サービスを提供する事業者との連絡調整・サービスの利用状況の検証(モニタリング)などを行う事業所です。一般的な相談も可能です。18歳未満の障害児の場合も居宅サービス(居宅介護、重度訪問介護、短期入所など)を利用する場合はこちらになります。

【指定障害児相談支援事業所】
児童福祉法に基づく障害児通所支援のサービス(児童発達支援等)を利用する場合に必要な、「障害児支援利用計画」の作成・サービスを提供する事業者との連絡調整・サービスの利用状況の検証(モニタリング)などを行う場所です。障害児の入所サービスについては、児童相談所が専門的な判断を行うため、障害児相談支援の対象とはなりません。

【指定一般相談支援事業所】
地域生活への移行に向けた支援を行います。地域移行支援と地域定着支援があります。一般的な相談をすることもできます。地域移行支援:入所施設に入所している障害者または精神科病院に入院している精神障害者について、住居の確保等、地域での生活に移行するための活動に関する相談、各障害福祉サービス事業所への動向支援などを行います。地域定着支援:居宅で単身等で生活する障害者について、地域生活を継続していくために、常時連絡体制を確保し障害の特性に起因して生じた緊急事態等における相談、障害福祉サービス事業所等と連絡調整など、緊急時の各種支援を行います。

*指定障害児相談支援事業所は指定特定相談支援事業所の指定を受けていることが多いようです。子どもの場合は、居宅サービスのみの利用希望であっても将来的に障害児通所支援サービスを利用する可能性があるなら、指定障害児相談支援事業所を選ぶ方がよいでしょう。

*相談支援事業所や相談支援専門員によって、得意とする障害種がある場合があります。どこの事業所を選んだらいいのかわからない場合は、市区町村の障害福祉課など障害福祉を担当している窓口に聞いてみてください。基幹相談支援センターという地域の相談支援の中核を担う機関がある場合は、そこに問い合わせてもよいでしょう。

*訪問看護や訪問リハビリテーションなどの医療保険を利用するサービスのみの利用や、地域生活支援事業である日中一時支援事業などのみを利用の場合は、サービス等利用計画/障害児支援利用計画は必要ありません。

※サービス等利用計画/障害児支援利用計画
障害福祉サービスや障害児通所支援を利用する場合、作成が必要なものです。原則として、相談支援専門員が作成しますが、本人や家族等がセルフプランを作成することもできます。
サービスを利用する子ども本人や家族の意向を踏まえて、総合的な援助の方針や解決すべき課題を踏まえ、適切なサービスの組み合わせを記載した総合的な計画です。
複数のサービスを利用する場合、それぞれのサービスを提供する事業者が同じ目標に向かって協力して支援していくための連携ツールになります。

※サービス利用の流れと相談支援事業所の関わり 
障害福祉サービスなどの利用開始までには様々な手続きが必要になり、相談支援事業所はそのお手伝いをしてくれます。具体的には次のような流れの中で相談支援事業所の関わりがあります。
1 利用申請 市区町村の窓口に利用したいサービスの申請をします。
2 相談支援事業所を決める サービス等利用計画/障害児利用支援計画の作成を依頼する事業所を探します。
3 相談支援事業所との面談 
4 サービス提供事業所の見学をする 児童発達支援事業所など、サービス提供事業所の見学をして、どの事業所を利用するのかを決めます。
サービス等利用計画案/障害児利用支援計画案の作成 相談支援事業所に作成してもらい、市区町村に提出します。
5 支給決定 サービス内容や支給期間が決定し、受給者証が交付されます。
6 サービス担当者会議の実施 保護者、担当の相談支援専門員、サービス提供者で支援の方向性について話し合います。
7 サービス等利用計画/障害児利用支援計画の完成
8 サービス利用の開始 サービス提供利用者と契約し、利用を開始します。
*1~4は順番が入れ替わったり、同時進行する場合もあります。どのようなサービスを受けたらいいのか決めかねる場合は、最初に相談支援事業所に相談して、申請や見学も一緒に行ってもらうこともできます。

 

その子に適した育ちを保障すること

保護者がその子の意思や実力に合わない目標設定をし、課題がクリアできなければ、「だめな子、うちの子じゃない」などと精神的な圧力をかけたりすることを「教育虐待」といいます。教育虐待を理解するキーワードは、「保護者のため」です。普通の虐待と違って、保護者は本当に「子どものため」と思ってやっているので、自分で自覚するのは案外難しいものです。それだけに、「気づき」が重要になってきます。様々な機会に、度がすぎたしつけや無理強いの学習は教育虐待であるという考え方を広げていく必要があります。

教育虐待が疑われる保護者には、単にアドバイスをするだけでは「私のことを邪魔する人」という誤解を引き起こします。それを防ぐポイントは、保護者の話を傾聴し、信頼関係を築くことです。その上で、「事業所で元気がなく、食欲もないようです。お子さんの調子はどうですか?」と、話を切り出してみます。この時、こちらの価値観を挟まずに、フラットな気持ちで事実のみを伝えます。

保護者に伝えるのが難しいと思った時は、早めに周囲に相談します。「自分で何とかしたい」と思うスタッフも多いのですが、連携できる人を確保しておくことも、スタッフの力量のひとつです。虐待対応は、一人で抱え込まないことが大切です。現実問題として事業所のサービス領域を超えた部分での対応が必要なことも多く、事業所内を飛び越えて相談事業所につなぐことも考えていきます。ただ、相談事業所の中には「関係者会議」や「連携会議」を設定することだけしか仕事前と考えていない場合もあるので、保護者や子どもにも直にアプローチしてほしい旨を伝えることが大事です。

「あなたのため」と言う言葉が、単なる強制になれば、自尊感情を傷つける心理的虐待や、体罰につながれば身体的虐待になります。こうしたことを予防するには、子どもがSOSを出せる環境を整えることが大事です。親子だけだとどうしても密室になってしまうので、保護者や子どもへの声かけが大事です。子どもに夜遅くまでの勉強を無理強いしているような場合、「睡眠は充分とれていますか? 充分な睡眠がとれていないと、翌日の成果が上がらないし、脳への悪影響があるともいわれています」と伝えます。保護者が、ふと我に返れるような声かけを、試行錯誤しながらも考えることが大事です。

認知に特性があるのなら特性を理解した育て方が必要です。保護者が、発達障害傾向のある子に対して「頑張れば普通になれる」と無理を強いることも一種の教育虐待です。このようなケースで大切なことは、保護者とスタッフが事実と目標を共有することです。漢字を何回も書いても覚えられないタイプの子がいるということを、いまだ知らない保護者はいます。保護者は、自分が頑張ればできたので、「頑張れば、大丈夫」と思っている方が少なくありません。少し手間はかかりますが、事実を伝え、保護者と共有できる目標を持つことは大事です。

マルトリートメントとは、「子どもへの不適切な関わり」と言う意味で、「教育虐待」を保護者以外の大人が行った場合に使われることがあります。発達障害の知識のない教師が一生懸命頑張り過ぎることが、マルトリートメントになることもあるので、注意が必要です。発達障害傾向のある子に対して、担任が「大丈夫です。私が何とかしますから」と頑張って指導していたことが、その子の過剰適応な生き方に繋がり、ひずみが青年期以降の生きづらさに出てしまうケースもあるからです。「教育とは、その子に適した育ちを保障すること」という視点を大事にしたいと思います。

京都市休校10日間延長

京都市教育委員会は先ほど休校延長を発表しました。

これに伴い、他の教育委員会もこれに追随するのかどうかは、まだ情報がありません。

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令和2年4月28日
新型コロナウイルス感染拡大防止のための市立学校・園の臨時休業期間の延長と学習保障の取組について
 本市では,全市立学校・幼稚園において4月10日(金曜日)から5月6日(水曜日)までを臨時休業期間としておりますが,本市の感染状況が引き続き警戒を緩めることができない状態にあることや,5月7日(木曜日)以降の対応について,児童生徒や保護者等への周知期間を確保し,各家庭及び学校・園における準備を円滑に進めていく必要があるため,子どもたちへの学習保障に向けた取組の充実を図りつつ,当面,下記のとおり臨時休業期間を延長することとします。

1.臨時休業の延長期間等(教育委員会事務局 総務部 総務課 電話:075-222-3767)
(1)延長期間 
  学校保健安全法第20条に基づく,全市立学校・幼稚園での臨時休業を5月17日(日曜日)まで延長します。
  なお,5月18日(月曜日)以降については,国の緊急事態宣言の延長の有無や本市域の感染状況等を踏まえ,改めて,決定します。
(2)特例預かり等の実施について <幼稚園,小学校,義務教育学校(前期課程),総合支援学校>
 ご家庭でお過ごしいただくことへのご協力を呼びかけつつ,引き続き実施します。

京都市休校10日間延長

京都府・各市教委「休校延長5月末まで」発表

思っていた通り、京都市に引き続いて、京都府・向日市・長岡京市が4月28日付で休校延長を発表しました。

大山崎町のHP上は28日現在確認できていません。ただ、せっかく閉鎖されていないと喜んでいた大山崎の公園も軒並み閉鎖のお知らせがありました。室内でじっとしていられない子どもはどうすれば良いのかについては何も触れていませんし、法的根拠もその科学的エビデンスも不明確です。メディアが言っているから、隣の自治体もやっているからと、法律も示さず右に同じというわけでもないのでしょうが、もう少しよく考えてから丁寧な説明を行うことや、公園遊びがなくなっては困ってしまう人への代替策をセットで示して欲しいと思います。これでは「欲しがりません勝つまでは」の時代と同じレベルです。弱者や少数者、子ども障害者にしわ寄せが一番大きくなるのです。

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向日市立小中学校の臨時休業期間の延長について
更新日:2020年4月28日

本市では、5月7日からの教育活動再開について準備を進めてまいりましたが、感染収束の見通しが確実になっていないことに加え、ゴールデンウィーク後の状況を見極める必要もありますことから、下記のとおり市立小中学校の臨時休業期間を延長することといたします。

臨時休業期間
小学校
令和2年4月10日(金曜日)から5月31日(日曜日)まで
中学校
令和2年4月11日(土曜日)から5月31日(日曜日)まで

対象
向日市立小学校及び中学校

今後の対応
小学校施設での児童の受入れについては引き続き継続します。

留守家庭児童会についても引き続き開会します。
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[2020年4月28日 21時43分]
長岡京市立小中学校の臨時休業の延長について(4月28日午後5時現在)
新型コロナウィルス感染対応について、市内の小中学校では5月6日まで臨時休業を行ってきました。

府の動向を踏まえ、臨時休業を下記のとおり延長します。
臨時休業の延長を受け、不足した授業を夏季休業期間を短縮し、可能な限り実施し補います。
詳細については、決定次第、各校ホームページを通じて連絡します。

休業期間
5月7日から5月31日まで
上記に関するお問い合わせ先:学校教育課(075-955-9533)

放課後児童クラブについて
放課後児童クラブは引き続き開所しますが、詳細については、決定次第、保護者に連絡します。
上記に関するお問い合わせ先:文化・スポーツ振興室(075-955-9546)

中学校部活動及び小学校グラウンド開放について(在校生向け)
小中学校の臨時休業の延長に伴い、中学校部活動及び小学校グラウンド開放についても休止期間を延長します。
休止期間
5月7日から5月31日まで
上記に関するお問い合わせ先:学校教育課(075-955-9533)

学校開放事業及び夜間照明施設利用について(登録団体向け)
小中学校の臨時休業の延長に伴い、学校開放及び夜間照明施設利用についても休止期間を延長します。
休止期間
5月7日から5月31日まで

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大山崎町公共施設の閉鎖について(4月28日22時00分更新)
4月15日(水曜日)までとしていた公共施設の閉鎖期限について、学校休校期間に合わせ、5月6日(水曜日)までとします。
3月24日(火曜日)から開放していた屋外施設につきましても、4月10日(金曜日)から5月6日(水曜日)まで再度閉鎖します。
4月28日(火曜日)より、天王山夢ほたる公園と桂川河川敷公園も5月6日(水曜日)まで閉鎖します。
近隣における感染状況、国・府の対応方針、全国的な社会情勢などを総合的に勘案し、閉鎖を延長する可能性があることは従前のとおりです。

地域で管理されている集会施設等も、原則として町の公共施設に準じた取り扱い(5月6日まで閉鎖を継続)とするようお願いします。

各自治体の感染者数は以下のとおり。
京都市210、井手町22、宇治市15、京田辺市10、城陽市5、向日市11、長岡京市8、八幡市5、綾部市3、亀岡市4、木津川市3、与謝野町3、福知山市4、大山崎町2、南山城村3、精華町1、未発表2。

Shows at Home

"Stay home"「家に居ろ」と言われてくさっていると、"Shows at Home" 「家で見てね」と励ましてくれる動画が注目されていることをネットで見つけました。この演出は震災の時「花は咲くプロジェクト」でNHKがやったけど、こちらの方がナチュラルでいいなと感じました。

ちなみに、homeなど場所の前にはatが着くと習ったはずですが、"Stay home"にはありません。アメリカ英語とイギリス英語の違いなのか?最近は英語も文法が乱れているのか?だれか分かる人教えてください。
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これが日本ミュージカル界の本気の歌声だ。『民衆の歌』が紡ぐ明日への希望に「涙が止まらない」
中村 かさね (Kasane Nakamura) 【HuffPost News 2020年04月28日 18時17分】

日本のミュージカルファンにとって、待望のプロジェクトが始まった。

ミュージカル俳優や歌手ら36人がミュージカル「レ・ミゼラブル」の劇中歌『民衆の歌』をリレー歌唱する動画が4月26日の夜、YouTubeで公開され、大きな反響を呼んでいる。
動画はミュージカル俳優で舞台「レ・ミゼラブル」で革命家アンジョルラス役を務めたことがある上山竜治さんのソロから始まる。山崎育三郎さんや城田優さん、濱田めぐみさんなどの豪華メンバーがリレーで歌い継いでいく。

それぞれ自宅のリビングや浴槽、スタジオらしき場所などからリモートで熱唱。コーラスや伴奏も加わり、ラストは1つの画面に40人が映し出されて大合唱となるが、別々の場所から歌っているとは思えないくらいに息がぴったりだ。

明日を信じる希望を歌い上げる
動画は、「Shows at Home」というプロジェクトの一環。
新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続く中、閉塞感や不安を感じている人たちに向け、「歌」を通じて明日へ希望を持てるようになってほしいと企画された。
プロジェクト第一弾となった『民衆の歌』は、ミュージカル『レ・ミゼラブル』を代表するナンバーで、自由への闘いを前に、民衆が明日を信じる希望を歌い上げる。
「人々が後ろ向き気持ちになりつつある現在、この歌を通じて、勇気を届けていきたい」と選んだ一曲だという。
新型コロナの影響で、2月下旬から多くの舞台が公演中止を余儀なくされている。海外でも、ミュージカル俳優らがリモートで歌い継いだり、医療従事者や生活困難者への寄付を訴えて歌やトークを披露する動きが広がっていた。
YouTube動画のコメント欄には、「涙が止まらない」「明日も頑張れる」などの声が寄せられている。医療従事者と見られるファンからのコメントも少なくない。

オンラインならではの豪華共演が実現
「Shows at Home」プロジェクトは上山さんが企画し、賛同した俳優らが集結。世界を舞台に活躍するミュージカル俳優のラミン・カリムルーさんも参加するなど、オンラインならではの豪華な共演が実現した。
「自宅での自粛の日々が続き、自分にできることは何だろうと悶々と考えているなか、やっぱり僕らには歌がある。そう思いました」という上山さん。プロジェクトについて、次のようにコメントしている。
「最前線で戦う医療関係者の方々、外で思いっきり遊ぶこともなかなかできない子供たち。慣れない自宅待機で苦労されているご家族のみなさん。先の見えない不安はみんな同じだと思います」
「こんな時だからこそ、歌の力を信じている僕たちができることがあると思い、純粋に歌を届けたい。その”想い”から集まった今でしか叶わなかったであろう夢の共演に心から感謝しています。1人でも多くの方がこの歌で元気になってくれたら嬉しいです」

https://youtu.be/0Eax4cw6QFA

大山崎町学校臨時休業の延長について

これで乙訓の休校延長決定が出そろいました。

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大山崎町新型コロナウイルス感染症拡大防止にかかる学校臨時休業の延長について(4月30日掲載)

 大山崎町立小中学校においては、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた臨時休業の措置をとるとともに、5月7日からの学校再開に向け準備を進めてまいりましたが、感染収束の見通しが確実になっていないことに加え、ゴールデンウィーク後の状況を見極める必要もあることから、臨時休業期間を延長することといたしました。
 臨時休業期間の延長については、下記のとおりとしますので、御理解と御協力をいただきますようお願いいたします。
臨時休業の延長期間
小学校・中学校とも5月31日(日曜日)まで
(注)感染状況等を踏まえ、短縮や延長を行うことがあります。
諸連絡事項
臨時休業中、児童生徒は原則自宅待機(小学校のグラウンド開放ならびに中学校の部活動はありません)とし、感染症予防のための不要不急の外出を避けてください。
手洗いや咳エチケット(マスクの着用等)、換気など、感染症予防の対策を行ってください。
毎朝の検温など、児童生徒の健康観察に努めてください。
学校は、家庭訪問等により児童生徒の健康状態の把握や学習状況の確認を行います。学習課題等につきましては家庭訪問により配付します。家庭訪問の日程は、後日改めてお知らせします。
臨時休業中に実施できなかった学習指導については、1学期を8月7日(金曜日)まで延長し、夏季休業を8月8日(土曜日)から8月25日(火曜日)に短縮することに加え、学校行事の精選等で授業時数を確保することで回復を図ることとし、学習保障、進路実現に万全を期すこととします。

放課後児童クラブの開所について
放課後児童クラブでの児童の受け入れは継続しますが、感染防止をより一層徹底するため、登所の自粛をお願いします。詳しい内容は、別途、町教育委員会生涯学習課からのお知らせ文書(4月30日に入会児童保護者あて発出予定)を御確認ください。

実効再生産数

「実効再生産数」とは1人の感染者が平均してうつす人数のことで、これが1未満になれば感染者は減少していくという数値です。ただ、この数値は環境によって変動するので、数値が1未満になったから警戒を解除したらいいというものではないそうです。

イギリスやドイツでは「実効再生産数」を1以下に抑え込むことを政治目標にして、この目標を達成していれば徐々にロックダウンを解除して経済活動を正常化させると言います。対して、わが国は4月10日で全国も東京も「実効再生産数」は1未満であるのに、「緩やかな減少」とか「思ったほど減少しない」とか曖昧な表現が多いまま自粛の延長を図っています。

日本の場合、失業率が1%増えれば自殺は年間2300人程増えると言われています。現在の失業率は2%ですが、10年前までは5%でした。感染による死者を抑えながらも景気の立ち直りを支えていくことが重要です。それぞれの困難な生活を抱えながらの自粛なのですから、目標値をみんなで共有することは大事だと思います。
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4月1日ごろ減少転じたか 外出自粛要請など契機―専門家会議
2020年05月02日07時38分【時事ドットコムニュース】

新型コロナウイルス対策を検討する政府専門家会議は、1人の感染者が平均してうつす人数「実効再生産数」が4月1日ごろに「1」を下回り、感染が減少傾向に転じたとみられるとの分析をまとめた。「一定の成果が表れ始めた」と外出自粛要請など一連の対策を評価したが、人と人の接触の8割減は未達成で、減少ペースは緩やかだとした。

<新型コロナウイルス都道府県別感染者数・死者数>
同会議で感染状況の推計に当たる西浦博・北海道大教授(理論疫学)は、東京都内の感染が減少に転じた要因は、3月25日の小池百合子都知事による外出自粛要請などが考えられると指摘。緊急事態宣言の後、感染リスクの高いナイトクラブなどに対し休業を要請した効果も大きいとした。4月10日の実効再生産数は0.5に低下したが、「今後も維持できるか見る必要がある」と慎重な対応を求めた

感染の減少が緩やかな要因としては、医療機関や福祉施設内での集団感染を挙げた。仕事に就いている30代以上の年代では、接触減が8割に達していないとの分析も明かした。全国の同10日の実効再生産数は0.7で、東京ほどの低下はみられなかった。

大石和徳・富山県衛生研究所所長は「感染減のスピードが鈍いのは、政府の対応も影響している」とした。緊急事態宣言発令や店舗の休業要請、テレワークの推進などで、実施の遅れが目立つと指摘した。大橋順・東京大准教授(集団ゲノム学)も「感染減は不十分で、宣言を解除すればすぐに患者が急増する」と分析。「ロックダウン(都市封鎖)をしなくても、現状程度に接触を制限すれば感染が減りそうだと分かったのは良かった。今後の政策に生かしてほしい」と求めた。